reskillingとは？ わかりやすく解説

別表記：リスキリング

「reskilling」とは・「reskilling」の意味

「reskilling」とは、新たなスキルを習得すること、または既存のスキルを更新・強化することを指す英語の単語である。これは特に、技術の進歩や職業の変更などにより、新たなスキルが必要となった場合に用いられる。例えば、AIやロボット技術の進化により、人間の仕事が自動化される中で、人間が新たに習得すべきスキルを指す際に「reskilling」が使われる。

「reskilling」の発音・読み方

「reskilling」の発音は、IPA表記で/rɪˈskɪlɪŋ/となる。IPAのカタカナ読みでは「リスキリング」となり、日本人が発音するカタカナ英語では「リスキリング」と読む。この単語は発音によって意味や品詞が変わる単語ではない。

「reskilling」の定義を英語で解説

"Reskilling" is the process of learning new skills or training with new methods and technologies. It is often used in the context of career changes or technological advancements that require individuals to acquire new skills. For instance, as AI and robotics technologies evolve and automate human jobs, "reskilling" is used to refer to the new skills that humans need to acquire.

「reskilling」の類語

「reskilling」の類語としては、「upskilling」がある。これは、既存のスキルをより高度なレベルに引き上げることを指す。例えば、エンジニアが最新のプログラミング言語を学ぶ場合などに使われる。

「reskilling」に関連する用語・表現

「reskilling」に関連する用語としては、「lifelong learning」（生涯学習）がある。これは、一生涯にわたって新たな知識やスキルを学び続けることを指す。また、「career change」（キャリアチェンジ）も関連する。これは、職業を変えること、特に全く異なる分野に転職することを指す。

「reskilling」の例文

1. "Reskilling is necessary for employees to keep up with the rapidly changing technology."（従業員が急速に変化する技術に対応するためには、リスキリングが必要である。）
2. "The company provides reskilling programs for its workers."（その会社は従業員のためのリスキリングプログラムを提供している。）
3. "Reskilling is a key strategy for career advancement."（リスキリングはキャリアアップのための重要な戦略である。）
4. "The government encourages reskilling in the face of automation."（政府は自動化に対応するためにリスキリングを奨励している。）
5. "Reskilling is a lifelong process."（リスキリングは一生涯にわたるプロセスである。）
6. "Reskilling can open up new career opportunities."（リスキリングは新たなキャリアの機会を開くことができる。）
7. "The rise of AI has made reskilling an imperative."（AIの台頭により、リスキリングが必須となった。）
8. "Reskilling can help workers stay relevant in the job market."（リスキリングは労働者が就労市場で適応力を保つのに役立つ。）
9. "Reskilling is part of the company's talent management strategy."（リスキリングは会社の人材管理戦略の一部である。）
10. "Reskilling programs can help bridge the skills gap."（リスキリングプログラムはスキルギャップを埋めるのに役立つ。）

英語：reskilling

リスキリングとは、新しいスキルや技能を新たに学びなおすこと修得することを幅広く意味する表現である。英語では「reskilling」という風に表記される。

世界経済フォーラムとリスキリング

世界、地域、産業の課題の形成と世界情勢の改善を目的とした国際的な非営利団体である「世界経済フォーラム(World Economic Forum)」は、2018年からダボス会議においてリスキリングに関するセッションを開催し、その必要性と重要性を訴えている。同団体では2030年までに「リスキリング革命」を通じて、全世界で10億人以上に対してより良い教育・スキル・職業を提供することを目標としている。

参考リンク
Reskilling Revolution(World Economic Forum)

経済産業省によるリスキリングの定義

経済産業省の2021年2月の資料『リスキリングとは―DX時代の人材戦略と世界の潮流―』によれば、リスキリングは「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する／させること」という風に定義されている。

同資料によれば、従来から言われていた「リカレント教育」の場合は、新しいことを学ぶために現在の職場を離れて学習することが前提となっていたのに対して、「リスキリング」の場合は現在の職は維持したままに、社内に「いまない」仕事や「いま、できる人がいない」仕事のためのスキルを獲得して行く取り組みである点が指摘されている。

日本政府の動向

このような背景もあって、日本においてもリスキリングの重要性は急速に高まっており、2022年10月には衆院本会議の所信表明演説において岸田文雄首相が「リスキリングの支援に5年で1兆円を投じる」という趣旨の表明をしている。

参考リンク
第二百十回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説

リスキリングと資格、リスキリングとDX

従来の「学び直し」や「リカレント教育」と違って、「リスキリング」の場合は「今のビジネスモデルの延長ではない将来に新たに生じるであろう職業や職種のために必要なスキルを身に着ける」という点に力点が置かれた概念である。このため、AIやDXなども含めて、その企業にとって従業員がどういうことを「リスキリング」して欲しいかというのは、その企業の属する業界・業種や経営戦略によって変わって来るため、何か特定の「資格」を習得すればリスキリングになるという風に断定することは難しい面がある。

他方で、2022年の7月に実施された派遣で働く方を対象にした「エン派遣のアンケート調査」によれば、身に着けたいスキルとして「語学」「プログラミング」「動画編集」「WEB制作」「データ分析」「デザイン」「マーケティング」「情報セキュリティ」「AI・機会学習」などが挙げられている。