Geode LX
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/16 09:29 UTC 版)
x86アーキテクチャ互換CPU。Geodeシリーズのミドルレンジグレード(中間的なCPU性能)製品である。AMD製品としては、Cyrix社のMediaGXの流れを汲む"Geode GX"が存在するが、あらゆる情報処理用途の電気製品にx86アーキテクチャを使用できるようにするため、さらに処理能力の高い、極超低消費電力システムの組めるCPUとして開発された。 0.13μmのプロセスルールで製造され、動作電圧は1.2V、LX 800でチップ全体のTDP(熱設計消費電力)は平均値で1.6W、最大で2.4W。システムによっては放熱ファン無しで用いることができる。チップとしてはCPU部分とノースブリッジ、グラフィックが統合されており、CPU部分のみの消費電力はLX 800で平均値で0.9Wとされている。 DDR-SDRAM対応のメモリコントローラ、2Dグラフィック、PCIブリッジなどの機能を1チップ内に統合されているが、別途サウスブリッジにあたる「CS5536コンパニオンチップ」が用意されている。 OSは、MS-DOS,Windows,Linuxなどが動作する。Windows XP上ではウェブブラウズ、オフィスアプリケーションなどの通常用途では快適に利用できる。しかし、超低消費電力を重視したCPU性能が理由で3Dゲーム、動画閲覧などCPUパワーが必要な用途にて使うと処理落ちなどが発生する為、その利用には支障が出やすい。また、Windows Vistaでは内蔵GPUの能力不足のため利用不可といわれる。 なお、競合製品として、VIA C3 (組み込み用途向け)、Intel Atomシリーズ (コンシューマ向け) がある。 ラインナップ CPU モデルナンバークロック周波数消費電力LX 900@1.5W 600MHz 最大5.1W (TDP max) , 通常2.6W LX 800@0.9W 500MHz 最大3.6W (TDP max) , 通常1.8W LX 700@0.8W 433MHz 最大3.1W (TDP max) , 通常1.3W LX 600@0.7W 366MHz 最大2.8W (TDP max) , 通常1.2W コンパニオンデバイス CS5536 主な用途 上記のとおり、シンクライアント、機器組み込みがメインとなっており、コンシューマ向け製品への適用例は少ない。 KOHJINSHA SAシリーズ OLPC XO-1
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