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Google driverless carとは? わかりやすく解説

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Google driverless car


Google ドライバーレスカー

(Google driverless car から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/12 16:59 UTC 版)

ドライバーレスカーが公道での走行試験を許可している州の一覧。また、テキサス州で提案された法律では、ドライバーレスカーを許可するための基準を確立した。
テストコースを走行しているトヨタプリウスは、Googleの自動運転車に改造されている[1]

Google ドライバーレスカー: Google driverless car)とは、人の運転を必要とせずに走行可能な自動運転車開発を進めているGoogle Xプロジェクトである。このプロジェクトの車両を、日本では「Googleの自動運転車」若しくは「Googleの自動運転カー」ともいう[2][3][4]

概要

プロジェクトは、スタンフォード人工知能研究所で元ディレクターGoogleエンジニアであるセバスチアン・スランと、Googleストリートビューの発明者が共同で主導している。 システムの開発チームは、 DARPAグランド・チャレンジで働いていたクリス・アムソン、マイク·モンテメロー、アンソニー・レベンダウンスキーと、Googleで働いている15名のエンジニアから構成されている[5]
自動運転車の「車輌名:スタンレー」を作成したスタンフォード大学のスランのチームは、2005DARPAグランド·チャレンジで優勝して、米国防総省からの賞金200万ドルを獲得した沿革がある[6]。 Googleは公道で自動運転の実験走行を法律で受け入れてもらうために、米国ネバダ州でロビー活動を行った。その後、ネバダ州は自動運転車の運転を可能にする法律を2011年6月29日に可決した。ネバダ州が許可した自動運転車の法律は、2012年3月1日に施行された[7][8]。そしてネバダ州のDMV(陸運局)は、 Googleが自動運転車に改造したトヨタのプリウスに、2012年5月、自動運転車専用のライセンスを米国内で初めて発行した。 2012年4月フロリダ州でも受け入れられ、公道での自動運転車の実験走行を許可した第二の州になった。[9]、そしてカリフォルニア州ではジェリー・ブラウン知事がGoogle本社で法案に署名をし、事実上で第三の州になった[10]

技術

Googleによって自動運転車に改造されたLexus RX450h

ドライバーレスカーは、自動運転に必要となる情報を収集し、それをコンピュータで解析した後に運転操作命令が出力される。自動運転を制御するソフトウェアは、グーグル ショーファー(: Google Chauffeur)と呼ばれている[11]。走行中は、GPS(全地球測位システム)を使い、現在地と目的地をリアルタイムで比較しながら、コンピュータが自動でハンドルを回す。またレーザーカメラやレーザースキャナを搭載しており、これは様々な道路情報(周辺の車両、歩行者信号、障害物)を識別する。これらの装置で収集した情報は、コンピュータが総合的に解析し、ハンドル、アクセルブレーキなどの運転に必要となる動作の最終決定を行うために使われる[12]
Googleのロボットカーには、約15万ドルに相当する機器を搭載し、この内7万ドルに相当するLIDAR(レーザーレーダー)が搭載されている[13]。 上部に装備された距離計(レンジファインダー)は、「ベロディン(: Velodyne)」と呼ばれ、64個のビームレーザーを備える。この装置からレーザービームを照射し、車両周辺の詳細な3Dマップを生成する。生成された3Dマップをドライバーレスカーが読み取り、Googleの高解像度マップと照合し、これを応用して自動運転車が自動で運転制御する仕組みとなっている[14]
また事故率を下げるために、状況によっては道路の規制速度を超えるようにプログラムされている。これは周辺の車が自車よりも速いスピードを出している中で制限速度に固執すると、かえって事故のリスクが高くなるためである。Googleの車両の場合は、プラス10マイル時速16キロメートル)の範囲まで速度オーバー出来るようインプットされている[15]

実験走行

プロジェクトチームは、トヨタプリウスが6台と、アウディ1台、および3台のレクサスの計10台を、自動運転車に改造した[16]。実験走行では、熟練したドライバーが運転席に座り、助手席にGoogleのエンジニアが座って、走行状況を監視する[17]ゴールデンゲートブリッジ、ハリウッド通り、カリフォルニア州で、およそ20万キロメートルを走行した。また勾配やカーブが多いサンフランシスコのロンバードストリートも問題なく走行に成功した[18]
2012年3月28日には、視覚障がい者をドライバーレスカーに乗車させて、実験走行に成功した旨の動画YouTubeに公開された。Googleは車両の性能をテストするために、視覚障がい者を乗車させ、30万キロメートルの走行に成功した。このテスト走行に参加した視覚障がい者は、カリフォルニア州に住むスティーブ・マハンである。彼は視力の9割以上を失っている事を述べた。彼は自動運転車に乗り、タコベルコインランドリーなど、生活に必要な場所に行くことに不便を感じない事を示した。スティーブ・マハンは、「自動運転車のおかげで、自分で行きたい所へ行く事ができて、進むべき所へ移動できるというのは、私の人生を変えるだろう」と述べた[19]

  • 2012年8月:プロトタイプの車両「フリート(fleet)」が48万キロメートルを走行した[20][21]
  • 2014年4月:Googleの自動運転車の総走行距離が、100万キロメートルを突破した事を発表した[22]
  • 2015年11月:公道での総走行距離が190万キロメートルを突破。この時点でも無事故無違反となっている[23]

問題点

2014年9月2日にはマサチューセッツ工科大学によって、「大雨の降る日は走行できない」とする分析結果を科学雑誌に公表した。Google自動運転カーの上部に取り付けられているセンサーは、雨粒や雪粒を障害物と認識し、走行できなくなる問題がある。また道路上に落ちているとシワだらけのの区別が出来ないほか、歩行者電柱と誤認識する事もある。日差しが強い状況下ではセンサーの解像度が下がり、信号が読み取れない場合もある。
目的地までの自動走行は、地図データへの依存度が高いため、開発には詳細かつ膨大な地図データをインプットする必要がある。しかし米国の大半の地域では、安全に走行できるほどのデータはインプットされておらず、走行可能なのは一部地域のみに留まっている。

Google側はこれらの問題を認めており、雪粒への対応など、改善に着手していると明かした。

脚注

  1. ^ The Test Driven Google Car” (2011年4月30日). 2012年11月19日閲覧。
  2. ^ Google、自動運転カーのプロトタイプを披露(動画あり)
  3. ^ Googleが“自動運転車”を製造!米国で再び自動車産業が生まれる?
  4. ^ Googleの自動運転カー、道路工事や歩行者にも対処(動画あり)
  5. ^ What we’re driving at
  6. ^ Google Cars Drive Themselves, in Traffic
  7. ^ Nevada Passes Law Authorizing Driverless Cars
  8. ^ Google Lobbies Nevada to Allow Self-Driving Cars
  9. ^ Florida embraces self-driving cars, as engineers and lawmakers prepare for the new technology
  10. ^ Governor Brown Signs California Driverless Car Law at Google HQ
  11. ^ Inside Google's Quest To Popularize Self-Driving Cars
  12. ^ How Google's Self-Driving Car Works
  13. ^ Google discloses costs of its driverless car tests
  14. ^ How Google's Self-Driving Car Works
  15. ^ Googleの自動運転カーは速度制限をオーバーする能力も備える見込み
  16. ^ [글로벌 이노베이션 DNA]구글X의 첫 프로젝트 `무인 자동차`
  17. ^ What we’re driving at
  18. ^ 구글카, 22만km 무사고 경력 … 대도시 시내주행 가능하지만 20억 넘어
  19. ^ 이것이 구글 '무인 자동차'…동영상 공개
  20. ^ 영국, 무인자동차 시험 운행 ‘청신호’
  21. ^ 구글 무인자동차 48만km 주행 '지구 12바퀴 돌았다'
  22. ^ The latest chapter for the self-driving car: mastering city street driving
  23. ^ Googleのセルフドライビングカーが「遅すぎる」として警察に止められていた事が判明

関連項目


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