【北京=三塚聖平】日系自動車大手3社の中国市場における2024年の新車販売台数はトヨタ自動車、ホンダ、日産自動車のいずれも前年割れに終わった。電気自動車(EV)シフトが急激に進んだ中国市場で、ガソリン車で優位を誇った日系をはじめとする外資系メーカーの苦戦が鮮明だ。かつて「ドル箱」とされた中国市場で日系メーカーは生き残りをかけた競争に臨んでいる。
「日系はEVで出遅れて中国人が買いたい車が少なくなっている。値引きの余裕もなく売るのが難しくなった」
今年初め、北京の中国メーカー販売店で男性スタッフがこう指摘した。男性は最近まで10年間、日系メーカーの販売店で働いていたという。