2024.10.30
安定マッチングアルゴリズムを利用した「卒業研究室配属」を実施しました
10月22日(火)、通信工学科3年生が安定マッチングアルゴリズムを利用した「卒業研究室配属」を実施しました。
通信工学科では、2019年度より「卒業研究室配属」を、ノーベル経済学賞を受賞した「安定マッチングアルゴリズム」を利用したオンライン投票で実施。オープンな形で公平に行われ、学生と教員の双方の希望を最大限に叶えることが可能となりました。
はじめに、佐藤寧洋准教授より研究室配属の概要を説明。次に、村上恭通教授より、安定マッチングの仕組みや配属アルゴリズムの説明を行いました。学生たちは、この後行われる研究室配属のため熱心に話を聞いていました。
手順として、学生は配属したい研究室を第4希望まで選び、Web上にて電子投票します。各教員はそれぞれ設けた評価基準を基に、学生を並べたリストを準備しプログラムに送信。このリストはMD5ハッシュという技術により偽造防止され、各学生のデータは、第1希望から順に希望する研究室の配属を願い出る処理がなされます。教員側は、順位リストのデータに基づいて受け入れの可否をネットワーク通信で回答し、希望度の高い順にこの作業を繰り返します。
第4希望までで希望が叶わなかった学生は、未決定者配属アルゴリズムを利用し、教員評価が高く定員に空きがある研究室に配属され全員の配属が決定可能となります。
本来は、数秒で終わるものですが、最新のアルゴリズム・通信プロトコル・偽造防止技術などを身近に体感してもらうという学習効果も狙って、しくみを学生たちに伝えるために通信状況をリアルタイムに画面に表示しました。その様子をみていた学生らは、希望通りに研究室に配属されるのか期待と緊張の表情で画面を見守っていました。
発表後は、配属された研究室ごとに集まり顔合わせや挨拶を行いました。学生たちは、これからはじまるプレゼミや卒業研究に向けて期待に胸を弾ませていました。
後の集計により96.7%が希望の研究室に配属されました。配属方法に関するアンケートでは
「第一希望の研究室に配属されて安心しました」「丁寧な説明で分かりやすく、配属をランダムに表示させるシステムが面白かったです」「安定マッチングは良い方法であると思いました」など、98.8%の学生が安定マッチングを利用した配属方法が良いと回答し、満足度の高い結果が得られました。
通信工学科の研究室一覧
●木原 満教授 光ファイバ工学研究室
光ネットワーク・光デバイスの研究
●柴垣 佳明教授 電波応用工学研究室
ソフトウェア無線技術の研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/shibagaki/
●村上 恭通教授 ネットワークセキュリティ研究室
暗号・情報セキュリティの研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/murakami/
●何 一偉准教授 通信システム研究室
計測とシミュレーションによる電波の研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/he/
●境 隆一准教授 データセキュリティ研究室
暗号・情報セキュリティの研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/sakai/
●佐藤 寧洋准教授 先端ネットワーク工学研究室
将来ネットワークアーキテクチャの研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/sato/
●土居 元紀准教授 信号処理学研究室
動画像処理・色彩解析の研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/doi/
通信工学科が卒業研究室配属説明会・研究室紹介を実施しました
https://www.osakac.ac.jp/project_now/tcn/1414