[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

「ドロップシッピング」はアフィリエイトの代替なるか?(1/2 ページ)

ユーザーが価格設定することができるドロップシッピング。アフィリエイトとは違ったサービスに、いま多くのECサイトが注目している。

» 2006年08月28日 09時24分 公開
[森川拓男,ITmedia]

 ブログとともに流行したものに、アフィリエイトがある。アフィリエイトとは、Webサイトやブログなどにアフィリエイトプログラムを提供する企業へのリンクを張り、そこを通じて商品が購入されると、Webサイトやブログの管理者に報酬が支払われるシステムのこと。ブログが流行する以前より「Amazonアソシエイト」などのアフィリエイトサービスがあったが、誰でも気軽に運営できるブログサービスが普及するとともに、利用者が急増していった。

アフィリエイトは儲かるのか?

 しかし、実際にアフィリエイトで多額な報酬を得ている人が多いのか? というと、それはごく一部であるという。最低支払い金額が決められているアフィリエイトプログラムが多いが、その基準までなかなか達しないというのだ。そうかと思うと、毎月数十万円の収益を上げるアフィリエイターもいるのも事実だ。

 アフィリエイトで一定の報酬を得るためには、やはりそれなりの工夫やコツが必要なのだろう。

 世には、多くのアフィリエイターが執筆したHow To本が出版されているが、自らのケースにそっくり当てはまるわけでもない。それは、成果報酬型でなくクリック報酬型のアフィリエイトでも同様だ。クリック報酬型の場合、広告がクリックされれば、それに応じて報酬が支払われる仕組みだが、それとてクリックされなければ意味がない。

 例えば自分が読者となってブログにアクセスした時を想像してみるとよい。広告リンクをクリックするかというと、多くの場合は見るだけでクリックしないのではないだろうか。

 そこで、クリック報酬型のアフィリエイトで考えられたのが、表示しているページの文章や単語を解析して、よりそのページに密着した広告を表示する「コンテンツマッチ」だ。Google AdSenseなどがこの方式を採用しており、個人ブログやWebサイトのみならず、多くの企業サイトでも利用されている。

 確かにページに関連した広告が表示されればクリックされる可能性は高まるが、それとて個人では難しい。ほとんどの個人ブログ・Webサイトは、商用サイトなどと比べてページビューが少ないことにもある。もちろん、個人が運営するブログなどでも、人気サイトになれば多数のビューがあり、それなりに広告効果も期待できる。しかし、そのようなサイトは限られた一部だろう。

 ブログやWebサイトでお小遣い稼ぎができる――それに偽りはないが、実際にまとまった報酬を手にするのは、そう簡単なことではないのだ。

難しい印象がひとり歩きしてきた打開策

 最近では、アフィリエイト市場に参入する企業・ショップは増加傾向にある。

 アフィリエイトに商材を出すことで、消費者自身がブログなどで紹介し、宣伝してくれることには大きな効果があるからだ。そこからさらに自社のサイトに呼び込めれば、販路拡大につながることも想像に難しくない。報酬を支払っても、それ以上の効果が期待できるというわけだ。

 そしてここに、新たに脚光を浴びてきたものがある。ドロップシッピングだ。

最近注目のドロップシッピングとは?

 アフィリエイトは、自分のブログやWebサイトを通じて商品を見たら、直接その紹介した店舗のサイトを訪れて購入する。つまり、アフィリエイターのやっていることは、顧客を店へ流しているだけとなる。

 それに対してドロップシッピングとは、同じように自分のブログやWebサイトで商品を紹介するが、提携した店舗との業務委託の形となっている。商材には卸価格があり、販売価格は自分で自由に設定して紹介することになる。つまり、販売価格と卸価格の差額が、報酬となるわけだ。そして、顧客から注文があった時点で発注となり、店舗から直接、顧客に商品が発送される。その際の名義は自分のサイト名義となるのだ。

 この中で注目なのは、販売価格をユーザー側で決められる、ということだろうか。アフィリエイトであれば、販売価格はECサイト側で決められており、ユーザー側では何もすることができない。しかも、報酬はパーセンテージなど決められたものだ。

 ドロップシッピングでは、販売価格をユーザー側で決定することができ、自分の好きなように儲け幅を設定できる。極端なことを言えば、100円で入荷して1000円で販売すれば、900円の儲けとなるわけだ。もちろん、ほかにも同じ商品を販売しているサイトがあり、そちらが安価であれば顧客は流れてしまうだろう。従って、価格設定は情報収集をして行った方が確実だろうか。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.