自慢じゃありませんが僕は自分の生活空間を「整理整頓する」のが超絶的に苦手な人間。今も机の上は結構なモノが散らばってますし、本棚もあれこれ雑多に詰めこまれている状態です。そんなわが家にScanSnapがやってきたのです。
自慢じゃありませんが僕は自分の生活空間を「整理整頓する」のが超絶的に苦手な人間です。今も机の上は結構なモノが散らばってますし、本棚もあれこれ雑多に詰めこまれている状態です。
「そんなもん自慢になるか、この不精者!!」と自虐なツッコミ入れたくなりますが、かれこれ生まれてこの方43年この調子、やっぱり生まれついた性格は変わらないよねハッハッハ……と、自己正当化の独り言をつぶやいていた1カ月ほど前、わが家にScanSnapがやってきたのです。
モデルは「ScanSnap S1500」。ちなみに横にあるのはコードレスホンの子機、下の黒い箱は私が自作して妻が使っているミニタワー型のPCです。
もともと私の自宅兼仕事場には両面対応のADF(自動原稿送り装置)を搭載したフラットベッドスキャナがあって、雑誌記事などのPDF化はそれで行っていました。が、最近では私自身はたまに名刺を読み込ませるぐらいで、使うシーンの8割方は妻がオレンジページの料理記事を保存する時でした。
実はScanSnapを買ったのも彼女のほうで、私自身はそれほど期待していなかったのですが、ところがどっこい開けてびっくり玉手箱、いざScanSnapが届いて使い始めてみた途端、それはわが家に文字通りの地殻変動を引き起こしたのです。いったい何が起きたのか、簡単に書くと下図のようになります。
大まかに言うと情報系と空間系の2つの流れですが、まずは空間系のほうからお話ししましょう。
世の中には大量に本を買う人がいます。何を隠そうこの私もその1人。そして読み終わったとしても、なかなか売る気になれない。結果、本棚不足に苦しみ続けた幾星霜……。
例えばこれが自宅の一画にある書棚の一部ですが、もはや隙間なく詰めこまれている状態で、これが「一部」なので実際はこの5倍ぐらいあります。それを全部壁に本棚を置いて収納できる、はずはありません。結局のところは箱に詰めて押し入れに積み上げたり、廊下に積み上げたり、デスク脇に積み上げたり、要は「とりあえずここに置いといて、広い家に引っ越したら書斎を作ろう」という楽観主義(先送り主義とも言う)を繰り返した約30年だったわけです(高校のころからこんなですから)。
まあもちろん「お前そんなに大量の本あったって読みゃあせんだろうに」というツッコミはあるんですよ。正直言って実際に利用しているのはデスク周りに置いてあるごく一部。
「隣室の本棚」や「押し入れ、倉庫部屋」においてある膨大な本はほぼ使いません。 だったら捨てりゃいいじゃないか、ブックオフに持ってけよ! と誰でも思うところですが、なかなかその気になれないのが「本持ち族」の悩みです。実際、ほぼ死蔵本であっても使う機会がないわけじゃない。
10年ぐらい前のある時、私は自分の仕事とは関係ない、けれど社会的に重要なある事件について論争をしていて、「そういえばあの本にエビデンス(証拠・根拠)が載ってたな……」と、死蔵本の中から情報を引っ張り出して論拠を補強したことがありました。こういう情報はタイミングよく出せなければならないので、「捨てる」ということにはどうしても抵抗があるんですね。
とはいえその結果部屋のスペースは日に日に圧迫されていく始末。さすがに床が抜ける心配まではないにしても、このままでは生活空間がなくなってしまいます。
そこでScanSnapです。使ってみるとこれが、
3年前に10万ぐらいで買ったADFつきフラットベッドスキャナの何倍もの速度でスイスイ読んでくれます。それはもう見ていてそう快なぐらいのスピードです。
さらに現在はiPadがあるので、本を裁断してScanSnapにかけてPDF化した上でそれをiPadに転送して読んでみました。するとこれが普通に読める。一般のビジネス書だったらほぼそのままのサイズで読めるので、ほぼ違和感ありません。気がついたら、試しにPDF化してみた『国産ロケットH-II 宇宙への挑戦』をiPadで半分ぐらい読んでしまっていました。
これなら読める、使える。ということは……「ほぼ死蔵本」が占拠している膨大なスペースを空けられるのではあるまいか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.