働き方改革、生産性の向上、多様な働き方の実現などを目的としたテレワーク推進のさなか起きてしまったコロナ禍。社会は強制的に変化を求められ、働き方や事業のあり方が大きく変わった。
結果として、テレワークが主体の企業も増えてきたが結果オーライかというとまだ答えは出せない。急激すぎた行動様式の変容に、マネジメントやコミュニケーションの精度が下がってしまったケースも散見され、多くの課題が浮き彫りになったからだ。
独創的なウェディングプランナーとして、2012年に株式会社CRAZYを創業。CRAZY WEDDINGという完全オーダーメイドな結婚式サービスを実現させた山川咲氏も、この数年で大きな変化を迎えた1人だ。
2020年3月にCRAZYから独立し、現在は複数の立ち位置で人生の充実度アップに貢献する山川氏に、インテル® Evo™ vPro® プラットフォームを採用した最新ビジネスノートPCであるHP「Dragonfly G2」を使ってもらいながら、ご自分のビジネス観をお話いただいた。
井の中の蛙で終わらなくてよかった
山川咲(やまかわ・さき)氏/CRAZY WEDDING創設者。1983年東京生まれ。大学卒業後、ベンチャーのコンサルティング会社へ入社。退職後、2012年に完全オーダーメイドのウェディングブランド「CRAZY WEDDING」を立ち上げ。その後、産休・育休を経てIWAI OMOTESANDOの立ち上げに携わる。2020年3月27日にCRAZYを退任し独立。2020年12月にホテル&レジデンスブランド「SANU」の非常勤取締役及びCreative Boardに就任。2021年1月に神山まるごと高専 (仮称・設置構想中) クリエイティブディレクターに就任。
「CRAZY一筋だった頃は、私が『これ』って言ったものに対して皆でやるぞっ、ていう世界観の中で仕事をしてきました。でも今は、ステークホルダーの目があるなかで仕事をしています。自分よりすごい経歴をもった人たちと、時には喧嘩しているんじゃないかって思われるくらい侃々諤々と意見を交わしている。
私は一定の完成度に煮詰めるまでは世の中に絶対出したくないと考えているから、アジャイルな現場とぶつかってしまう。自分の意見がそのまま通るわけじゃない世界で仕事をするっていうのが、いままでほとんどなかった経験なんですよ」(山川氏)
経営者として、ビジョナリーとして、ブランドマネージャーとして、自分の感性で戦国武将のように号令をかけて人海戦術でイノベーションを起こしていったCRAZY時代に対し、現在は制約条件がある中で、それでも社会とどうコミュニケーションをとっていくのかを問われていく。
神山まるごと高専、新設校舎の室内イメージ。
写真提供:神山まるごと高専設立準備財団
そんな山川氏の活動でも注目なのが神山まるごと高専 (仮称・設置構想中) だ。日本にイノベーションを起こした起業家が集って運営する、日本で初めての私立の独立系高等専門学校である。
「神山まるごと高専ではクラウドファンディングで、一緒に学校を作っていく催しに参加いただける“先輩”メンバーを募集しました。募集開始の1週間前から眠れないくらい緊張していたんですけど、開始2日で3000万を達成、3日目に1000人の先輩コースのリターンが売り切れました。
このとき、自分を超えたというか、自分の努力で達成できる世界を超えた社会の渦みたいなものを感じるような経験をしました。本当に、井の中の蛙で終わらなくてよかったというか、新しい環境に身を置いたことで知ることができたと言えます」(山川氏)
ノートPCをバッグに入れ、西へ東へと、精力的に移動している山川氏。企画提案および情報発信を担当する立場からも、関係者とのコミュニケーションが欠かせない。
「神山まるごと高専のクラウドファンディング経由で参加した1000名の先輩たちとは、緩いというわけではないですけどコミュニケーションの繋がりの中で意見を出し合ったり学校作りの会議をオンラインでしたりしている感じですね。
創業メンバーである理事長の寺田さん(Sansan創業者兼代表取締役社長)、校長の大蔵さん(ZOZOテクノロジーズの元CTO)とは、最初に合宿したりオフラインで会議したりしていたのですが、みんな一日中他の事業の仕事をしているなかで新しい学校を作っているから、すごく忙しいんですよ。
そこで今年の1月ごろは毎日15分のミーティングを行っていたのを、今はお互いのことが分かってきているので1時間と30分のオンラインミーティングを毎週するようになりました。本当に、オンラインミーティングがしやすい時代じゃなかったらどうしたんだろうって思いますね」(山川氏)
オンラインミーティングのツールとしてはZoomを選んだ。また以前とは職域が変わったことで、Excelのデータを自分で編集するといったデスクワークがなくなってきた。だったら、ノートPCを持ち歩かなくてもいいんじゃないか。スマートフォンやタブレットでも仕事ができるんじゃないかと考えた。しかし。
「実際に試してみると資料が見えづらいんですよね。画面が小さくて」(山川氏)
2~3人での、会話だけで成立するオンラインミーティングであればスマートフォンでも事足りる。しかし企画書やビジュアルを共有しながらお互いの意思を統一していくオンラインミーティングにおいては、ノートPCクラスの画面サイズが欠かせない。
またZoomなどオンラインミーティングサービスの使用時は、マイクやカメラの品質も重要だ。一昔前までのノートPC内蔵カメラは貧弱だったが、インテル® Evo™ vPro® プラットフォームではハイクオリティなパーツが使われており、明るく綺麗な映像と音声を届けられるようになった。
また、5Gと並びGig+で超高速通信を実現するこれからの時代の新標準となるWi-Fi 6に対応しているため、屋内・屋外問わず対応したアクセスポイントの環境が整っていれば、従来のWi-Fi 5を上回る通信速度に加えて障害物に強い2.4GHzが使えるため安定性も向上し、ストレスフリーな通信が期待できる。
次世代のモバイルPCのあるべき姿、インテル® Evo™ vPro® プラットフォーム
オフィスという管理された空間内で使うPCとちがって、テレワークで使うPCは外部に持ち出すことが前提となる。それだけに、情報の流出源とならないように注意すべきだし、万が一のときには対処できる仕組みが必要だ。
「学校をつくるということは、大切な個人情報を扱うということ」と語る山川氏。もしも重要な情報を残している・アクセスできるノートPCが万が一の事態となったときのために、インテル® Evo™ vPro®プラットフォームはリモートでデータを削除できる管理システムやOS起動前の段階からの脅威にも対応できるセキュリティシステムで安全を担保する。
さらに事務作業やクリエイティブ作業を行うスタッフが使うデバイスならば、高速な処理能力も求められていく。山川氏はいくつものアウトプットをまとめていくマネジメント作業がメインだというが、スタッフには生産性の高いデバイスを使ってもらってアウトプットされるまでの時間短縮を目指したいと願うことだろう。
インテル® Evo™ vPro® プラットフォーム対応のPCなら、最新のビジネスモバイルPCのあるべきスペック要件を満たしたインテル® Evo™ プラットフォームと、リモート運用をはじめとする先進的な機能を提供するインテル® vPro® プラットフォームのふたつを満たした、新しいビジネスPCの指標となる。
昨今の在宅勤務によって分散化されたPCの課題、セキュリティや企業の情シス担当によるリモート管理やIT部門の運用コストの削減など、急速な変化を遂げるビジネス環境に即応できる答えがインテル® Evo™ vPro®プラットフォーム®なのである。
ノートPCに求めるのは、知的なデザインとちょうどいいサイズ感
「私は文章を書くのがとても好きで、マーケティングプランを作るときもテキストを打ちまくるというのが自分の才能でもあるし、自分の領域の一つだと思ってるんです。そういうことを考えると、スマホやタブレットは体験として違うなと。タブレット+外付けキーボードでもダメでした。だから今の私にフィットするのはフィーリングよくテキストが打てるキーボードを持ったノートPCですね」(山川氏)
さらに、場所を問わず多くのオンラインミーティングを行っている山川氏にとって、ノートPC選びは、見た目にも中身にも、かなりのこだわりがあるはず。
「知的なデザインを身にまとったPCがいいですよね。それからサイズと軽さが重要です。大きなノートPCが入る素敵なバッグってそうそうないですから。あと、バッテリー。スマートフォンを含めての話なのですが、いつのまにかバッテリーが切れそうになっていることが多いんです」(山川氏)
HPの「Dragonfly G2」はほぼA4用紙サイズといえる大きさで、13.3インチものディスプレイを採用しながら、約989g~という軽さを実現したビジネスノートPCだ。文字入力時にストレスを感じにくい快適なキーボードを備えながらタッチパネルを採用し、指先でもスタイラスペンでも操作できる。しかも可動範囲の広いヒンジによって、ディスプレイを前に出すテントモードでも利用も可能だ。ディスプレイパネルを開いたら1秒以内で瞬間起動するのも、いくつものオンラインミーティングを続けて行わねばならない忙しいビジネスマンの強い力となってくれる。
ポータビリティをサポートする機能として、忘れ物防止タグのTileを内蔵していることも注目のポイント。またMILスペック(米国国防総省が定めた調達基準)を満たした堅牢性も持つ。軽量ノートPCは柔らかそう……といった不安は一切ない。コロナ禍対策として、エタノール入りのクリーナーシートで1000回拭いても耐える表面加工が施されている点も注目に値する。
5G通信機能をもたせることも可能。大容量バッテリーで長時間駆動できる。場所や時間にとらわれることなく業務遂行できるノートPCに仕上がっている。
余白から生まれるクリエイティビティを大切にしたい
コロナ禍となる前から独立を決心し、しかしその機がコロナ禍と重なってしまったため、実は独立後すぐに手掛けるはずだった仕事がキャンセルとなってしまった山川氏。紆余曲折のあったこの1年半から思う、今後の働き方の考えを聞いた。
「コロナ禍に入って立ち話するとかぼーっとした時間というのがなくなってしまって。オンラインミーティングも59分みっちりとやって1分後に次のオンラインミーティングを59分続けるとか、効率最優先になってしまったかなと思うんです。今後はある種の無駄から創造されるクリエイティビティを担保していくことも考えて行かなければならないと感じています」(山川氏)
自身の働き方への考えは、神山まるごと高専への思いにも通じるところがあるかもしれない。
「今後の社会で起業していく人材を育てると考えたとき、どういう人間がどういうエネルギーや志をもっているかを見る・知るというのが重要で。カリキュラム以外の時間が人間性に与える影響って大きいと思っているんです。だから基本はオフラインの学校生活を中心としながら、でもオンラインの良さもどんどん活用していって、全国世界から人が訪れる学校にしたいなというふうに考えています」(山川氏)
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