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あすなこ白書

日本のドラマっておもしろい!

このドラマがすごい2024+あるふぁ〜

こんにちは〜!明日菜子です。現在12月30日です。やっぱり今年も追われて年間ベストを書いてきます。文章ぐちゃぐちゃですみません!

今年はリアルサウンドさんで年間ベストの記事を書かせていただきました。毎年楽しみにしていた企画だったのですごく嬉しかった!

realsound.jp

この記事の公開後にラスト100点満点を叩き出した『海に眠るダイヤモンド』の最終回があったり、まだ最終回を見ていない作品もありましたが、年間ベストはこの布陣です!強いていうなら記事執筆途中に大団円を迎えた『光る君へ』をどこに入れるか最後まで悩んだのですが……特別賞とさせてください……。

今年完走した作品は、テレビドラマ・配信・単発含めて全131作品。(かぞかぞは2023年作品にカウントしています、傑作!)今年は特に悩んだ。あくまで私の年間ベストなので、この記事を読みながら、ぜひあなたの好きなドラマに思いを馳せていただけますと幸いです。(コメント量は作品の評価に関係なく、記事を書いてない作品を多めにしました)BEST10完全版はぜひリアルサウンドさんの記事で!長いので目次置いときます。

・BEST10の+α

・お仕事のこと

・2025年にむけて

1位:仮想儀礼(NHKBS)

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粒揃いだった2024年ドラマ……年間ベストは『仮想儀礼』を選びました!日本のテレビドラマは……と宣うすべての人々に見せつけたい!「なにか面白いドラマない?」と聞かれるたびに毎回話題にあげていたオススメ作の第一軍です。すべてを失った青柳翔と大東駿介が金儲けのためにインチキ宗教を立ち上げる……これを聞くだけでもう見たくない?二人が立ち上げたツギハギだらけの「聖泉真法会」はご近所さんの支持を受け、どんどん成長し、次第に国政をも巻き込む巨大組織になります。そんなに上手くいくの?と思うじゃないですか。元都庁職員で市民の苦言やお怒りを毎日受け止めていた正彦(青柳翔)の当たり前のことしか言わない説法が悩める民たちの心にフィットするんです。集会所に毎回掲示されてる普通のことしか書いていない御言葉にもぜひ注目してください。あらゆる番組で「宗教とはなにか」を考えつづけたNHKの集大成。青柳翔と大東駿介が役者になってくれて本当に良かった、マルチ商法とかやってなくて本当に良かった。

2位:舟を編む(NHKBS)

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ドラマ『重版出来‼︎』が好きな人はぜったいに好き……というか『重版出来‼︎』が嫌いな人なんてこの世にいないじゃないですか。つまり『舟を編む』は生きとし生けるものすべてが好きな超正統派お仕事ドラマなんです!ここ数年一番メロい向井理もいます!!脚本は『あの子の子ども』や『しずかちゃんとパパ』の蛭田直美さん。蛭田さんは言葉使いの名手といいますか、とにかく一つ一つの言葉を丁寧に紡ぐ方なんです。たとえば第一話で使ったキーワードが後半にもう一度、二度出てくる。同じ意味のときもあれば、違う響きに聞こえるくらい意味が違うときもあったり。これを巷では伏線回収というのかもしれないけど、それ以上に蛭田さんが言葉を大切にしているんだろうなぁと思います。『舟を編む』の脚本、あらためて蛭田さん以外の適任はいなかった。そして2024年の主役といえば、杉咲花、河合優実の名前があがるでしょうが(異論ナシ)、忘れてはいけないのが池田エライザ!『地面師たち』『海に眠るダイヤモンド』そして『舟を編む』……三者三様のエライザが見れる彼女のポートフォリオ的ラインナップでありながら、どれも傑作!実力だけでなく作品の引きも良いのがすごい。いつか池田エライザさんの朝ドラもあるんじゃないかなと感じた一年でした。

3位:3000万(NHK)

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どこに出しても恥ずかしくない誇るべき日本のドラマです!私は『とらつば』で朝鮮人に対して差別的なまなざしを向けてしまうと打ち明けた後輩に、寅子が「でもあなたは踏みとどまれているじゃない」と言うシーンが好きなんですけど、『3000万』はまさに誰もが簡単に足を踏み外しそうになる罠が張り巡らされたこの時代に、どうやって踏みとどまるかがテーマになっていたように思う。

普通の人々が「自己責任」で犯罪者になるドラマ『3000万』の行く末 | NiEW

4位:ケの日のケケケ(NHK)

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令和に生きる私たちは“寛容さ”を求めているんだっけ?そんなことを思った『ふてほど』最終回のモヤを晴らしてくれた脚本家・森野マッシュのデビュー作。とにかく令和の話題作『ふてほど』と対で見てほしい作品なのです。「自分のご機嫌をとりながらこの世界と上手く付き合っていく」主人公の生き方もすごく令和っぽいと思った。

5位:燕は戻ってこない(NHK)

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『仮想儀礼』『3000万』に並ぶ強烈さ!貧困から抜け出したくて代理母に手を挙げた石橋静河、超エリートバレリーナの稲垣吾郎、血統至上主義の黒木瞳……唯一話が通じそうだった内田有紀も後半からアクセルぶちかましてもう終わり。信じられるのはマチュー(犬)だけ。

「はて?」が許されない『燕は戻ってこない』の女性たち 『虎に翼』と同時に描かれる意義|Real Sound

www.asunako-drama.com

6位:虎に翼(NHK)

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いま思い返してみても、あれだけ胸が高鳴った朝ドラの第一話はない!オープニングを一度も飛ばさずに見たのも初めてかも。一番好きなシーンは寅子が花束を渡さなかった穂高先生の祝賀会です。たとえ他の人からは「そんなに怒らなくていいじゃん……」ということでも、私たちは怒っていい。傷ついたときは悲しんでいいのだと、朝ドラヒロインの寅子を通して描かれたことがなんだか嬉しかった。穂高先生は味方のようで実は寅子の心を理解していない存在として置かれていたらしいんですが、小林薫の芝居が魅力的すぎて大好きになっちゃったよネ……!星航一は最後まで掴みどころがどこかわからなかったんですが、『ときメモGS』の住人だと思うと解像度が一気にあがった。なんで今年の流行語大賞「はて?」じゃなかったんです??

『虎に翼』であえて描かれた“欠点”とは…弁護士→裁判官になった伊藤沙莉「寅子」の“無自覚さ”が示したもの | 『虎に翼』の「はて?」を解く | 文春オンライン

7位:アンメット(カンテレ)

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『アンメット』の花ちゃんがかわゆすぎるせいで、杉咲花になりたい女が周りに爆誕。なれるなら私もなりたいですけど、インターネットに生息するコンテンツ語りたい女には無理だとわかっているので来世に期待します。『アンメット』はずーっと高いクオリティーを保ちながらも、最終回がいちばん面白かったのがすごい。役者演出部だけでなく、脚本の篠崎さんも素晴らしかった。『アンメット』を機にテレビドラマを見てみようかなと思った人が増えていたら嬉しいです。

「アンメット」綾野先生のナイスファイトに改めて感謝、二人は必ず幸せになる | ナタリードラマ倶楽部 Vol. 8

8位:Eye Love You (TBS)

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2024年のあすなこを象徴するドラマといえば誰がなんといおうと『Eye Love You』です。ヤフコメ民に「なんでこのラインナップで『Eye Love You』が入るんだw」と草生やされたとしても『Eye Love You』なんです!!見ているこちらが狂いそうになるほど二階堂ふみ×チェ・ジョンヒョプがお似合いなんです!!!こんなにどハマりした結果、どうか大好きなままで終わってほしくて、毎回手に汗握りながら見てました(そんなふうに見る作品ではない)テオが退職届を宅急便で送りつけた最終回以外は100点。それさえも第7話の温泉回でヤンモリ巻きした侑里さんに「ん〜ふふふっかわい・・ひひひ」とはにかむテオですべて許せます、ひひひ。テオ侑里ならびにふみヒョプ、永遠となれ……いつでも帰ってきてね……。

二階堂ふみ×チェ・ジョンヒョプ『Eye Love You』はなぜ視聴者の心を揺さぶり続けるのか|Real Sound

『Eye Love You』ロスからまだ抜け出せない! 中川大志“花岡”の幸せを見届ける続編を熱望|Real Sound

9位:全領域異常解決室(フジテレビ)

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粒揃いな2024年ドラマの中、どうしてもオリジナル脚本の『ゼンケツ』をTOP10に入れたかった……!すごくないですか、これオリジナル脚本ですよ……!??『ゼンケツ』は5、6話からが本番だとみな口を揃えていいますが、そこまで視聴者をぜったい飽きさせないという脚本家・黒岩勉の気迫をも感じた一作です。令和に藤原竜也に萌えを感じるとは思わなんだ……特大級の萌えをありがとう……。京都弁インテリメガネの炎使い溝端淳平(設定過多)を最終回だけで終わらせるつもりですか?

10位:Shrink~精神科医ヨワイ~(NHK)

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『Shrink』はこのドラマが放送されたあと、数年後もしかしたら数十年後に受け取る人のことまでをも考えて、作品をつくっていることがすごい。それが作品を見ていると伝わるんですよね。そしてあらためて中村倫也が上手い、芝居が上手い!!!全3話もちょうど良かった。岸辺露伴のように不定期シリーズ化を待ってます!

『Shrink―精神科医ヨワイ―』は“誠実さ”が詰まった実写化に 現代を生きるすべての人へ|Real Sound

中村倫也演じる弱井先生にまた会える日まで 『Shrink』は1ミリの無駄もなく隙のない一作に|Real Sound

BEST10……の+α

BEST10以外の作品についても触れようと思います(順位をつけると年越えそうなのでやめます)まず『光る君へ』は記憶を失くしてきちんと『源氏物語』を頭に入れてから一気見したい!最終回付近は静先生自身の作家観にもつながっていて激アツ激エモ展開でしたね。貴族や文学の時代が終わり、武士の時代へ(それを託された伊藤健太郎も良かったよねえ)と移らうラストがとにかく良かった。そんな素晴らしい幕引きの中、ただ胸を射抜かれにきた松下洸平演じる周明再登場が、THE大石静で最高!静先生ほんとうにお疲れ様でした。

年間ベストの記事でも書いたけど、とにかく今年はNHKドラマが頭一つ抜きん出ていた。新米女性ドラマPと女優を目指す車椅子ユーザーの女子高生がドラマ作りに奔走する『パーセント』を書いた大池さんはこれからすごく楽しみ。『すいか』コンビの小林聡美×小泉今日子がふたたびタッグを組んだ『団地のふたり』はおばさんドラマを謳いながら、男性たちの生きづらさにも目を向けていたところが良かった『宙わたる教室』も傑作。学びは人を隔てないというメッセージがNHK作品らしい。『海に眠るダイヤモンド』は『ラストマイル』を思い出した。無気力に生きていた玲央は、鉄平たちの人生に触れたことで"What do you want?"を口にできたのだと思う。2024年は配信ドラマも豊作。『地面師たち』『1122』『極悪女王』どれも文句なしにおもしろかった。11位を選ぶなら『宙わたる教室』か『地面師たち』かなぁ。あとやっぱり『おいハンサム‼︎2』も最高だった。S2の第4話、悩める女子たちみんなに見てほしいエピソードです。映画版も笑って泣けてグッとくるのでぜひ。

お仕事のこと

今年は仕事を辞めたこともあり、夏くらいからドラマウォッチャー稼業に専念できました!(いろんな人から聞かれるのですがドラマ業を専業にするからやめたのではなく、会社が嫌すぎて辞めました><b)昨年のブログには“今年はコラムを8本も書いた!”と書いていたんですが、なんと今年は単発22本+連載1作(10本)で33本も書いた……!すごく頑張った……!特に毎週連載していた『かぞかぞ』のコラムはめちゃくちゃ頑張りました。正直『かぞかぞ』じゃなきゃ無理!笑 何度見ても新しい発見があり、去年感じ取れなかったものが見えた気がしてすごく良い経験になった。作り手の方々が読んでくださったのもすごく嬉しかったです!

今年は『GINZA』さんのコメント掲載で誌面デビューをさせていただき、女性セブンさんや女性自身さんにも掲載させていただきました。7年やって初の誌面だったのですごくうれしかったー!

そして企画スタート時からゲストとして呼んでいただいている『ナタリードラマ倶楽部』が一周年を迎えました!おめでとうございます!そしていつもありがとうございます!!しかも一周年特別企画として作家の柚木麻子さんとドラマトークをしてきました!!2024年だけでなく、一生の思い出です……。取材当日はかなり緊張したのですが「ドラマ」という共通項が私たちを繋いでくれて、ほんとあっという間だった。柚木さんの新刊「柚木麻子のななめ読み!」もドラマ好き(ドラマを普段見ていなくてもドラマが見たくなります)にはたまらない一冊で、年明けに感想書きたいな。渡辺いっけいの魅力を熱弁されていて「いっけい」と呼ばれている回が特に好きです。またご一緒できるように精進します。

natalie.mu

そしてそしてなんと……明日!2025年1月1日夜10時!!NHK総合「あたらしいテレビ」に出演させていただきます!!!!

www.nhk.jp

これが2024年あすなこごと最大のビッグニュースです!まさか毎年楽しみにしている「あたらしいテレビ」に自分が出るとは夢にも思いませんでした。余談ですが、番組の関係者様が明日菜子黎明期からフォローしてくださっている方で収録当日に会えて嬉しかった…芸能人に会った気分でした……。こんな機会をいただいて感謝の気持ちでいっぱいです。放送までドキドキですが、コンテンツの5選に悔いはない!ドラマや映画への愛をたくさんぶつけてきました!楽しみにしていてください。

そして来年2月には、給料日ラジオのリアルイベントにゲスト出演させていただくことになりました!お母さん、わたしSHIBUYA LOFT9に立つよ……!2024年のベストコンテンツを語るイベントになっていまして、あすなこは映画・ドラマ部門に登壇します。いろんなところでベストドラマを語らせてもらっているので、給料日ラジオではベストトンチキドラマにしようかな……考え中です。初のリアルイベント参加なので、ぜひ遊びにきてくださると嬉しいです!

www.loft-prj.co.jp

そして給料日ラジオのありまよさん、書評家の三宅香帆さんと毎年恒例恋バナツイキャスをしました!えーっと、ほんとうにチケット制にさせてもらって良かった。私の恋愛観ダダ漏れでほんとお恥ずかしいんですが、ひたすら人生を感じる年末にぴったりのお焚き上げになっております!年末年始のお供にぜひ!

twitcasting.tv

2025年にむけて

今年は新年早々からいろいろありました。怒涛の2024年を象徴するかのようなショックなことが11月にありました。ドラマを見てもなんの感想も浮かんでこない。だけど、ありがたいことに原稿の依頼や憧れの人との取材があったり、超ビッグな仕事があったり。仕事を通して奮い立たせてくれる人や温かい言葉をかけてくれる人たちのおかげで、立ち直れやしないけど、まっすぐ立てるようになった気がします。あらためて、本当にありがとうございます。

今年『ブギウギ』の総括記事で、『ブギウギ』はエンターテイメントが人を救えないことを分かっている人たちが、エンタメの業や意義について描いている作品だと書きました。エンタメは生きるための栄養になる。生きる意味をくれる。だけど立ち上がるのは自分です。だから、エンタメを楽しむためにも、自分自身が健やかに元気に日々を重ねていかなきゃなとあらためて思った一年でした。なのでこれを読んでくれているあなた、どうか元気でいてください。私も元気でいます。そして2025年もたくさんドラマの話をしましょう!

今年もすべてのドラマにありがとう!ドラマに携わったすべての方に感謝です!おめでとうは言えないけれど、来年もどうぞよろしくお願いします。

明日菜子