セミナー情報
産総研 人工知能研究センターでは、人工知能研究に関する情報交換を目的として、原則として月に一度、外部の方やセンター内研究者を講師とする人工知能セミナーを開催します。多くの方々にご参加いただき活発な議論が行われることを期待しています。
どなたでもご参加いただけますが、登録が必要です。参加費は無料です。
開催日 | セミナー名 | セミナー概要 |
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2025/01/28 | 【第82回AIセミナー】AIと創薬のシナジー | 2025年1月は「AIと創薬のシナジー」をテーマに、AIが創薬研究に及ぼす影響や、AIと創薬の融合がもたらす変化と可能性などについて展望します。近年では、新薬候補の発見や開発など創薬研究全般におけるAIの役割は益々重要なものとなりつつあります。本セミナーでは、バイオインフォマティクスやケモインフォマティクスの研究分野でも著名な、横浜市立大学の寺山慧先生と名古屋大学の山西芳裕先生のお二人を講師としてお招きし、AIを活用した研究がどのように創薬プロセスを変革しつつあるか、その現状を最新の研究成果や事例を交えながら、ご紹介いただきます。 |
2024/12/03 | 【第81回AIセミナー】AIと計算技術が拓く生命科学の未来:タンパク質構造解析から酵素機能改変、RNA構造解析まで | 近年のAI技術と計算的手法の進化は、生命科学の現場で革新的な進展をもたらし、従来の研究方法を大きく変えつつあります。本セミナーでは、人工知能と計算技術を生命科学に応用することで生まれた新しい研究の可能性に焦点を当て、3つの先端的なアプローチを紹介します。 第1講演では、AlphaFoldを用いたタンパク質構造解析など、AIがウェットラボ研究の効率化に貢献する方法を探ります。第2講演では、機械学習を活用してフラビン依存性酸化酵素の機能改変を試み、医薬品開発への応用を目指す研究について解説します。最後に、第3講演として、深層学習を用いたRNA二次構造予測の最新技術とその生命科学分野での応用可能性を紹介します。AI技術の活用による新たな生命科学の未来に触れる貴重な機会です。 |
2024/11/28 | 【第80回AIセミナー】自律移動ロボット×AI | ROSなどのミドルウェアやオープンソースの普及により、自律移動ロボットの実装が容易になってきました。しかし、実環境での運用には依然として多くの課題が存在します。例えば、雑草を行き止まりと誤認識したり、人混みで頻繁に停止してしまうなど、想定外の状況に対応できないケースが少なくありません。 本セミナーでは、「自律移動ロボット×AI」をテーマに、4名の専門家が最新の研究成果や実証実験について講演します。実環境で動作するロボット事例を中心に、自律移動技術の実用化に向けた具体的な課題と、その解決が期待される最新の学習技術について理解を深めていただきます。 シミュレーションやラボ実験を超えた、実世界での自律移動ロボットの可能性と課題、そしてAIがもたらす課題解決への期待について、最前線の知見を共有します。 |
2024/10/30 | 【第79回AIセミナー】集団スポーツにおけるAI技術の応用と展望 | スポーツは、選手として参戦することもできますが、観客として観戦することもでき、多くの人々にとって大変魅力のある存在であるといえます。このスポーツがAI技術の発展により変わりつつあります。プレーの認識、分析、予測など様々な点においてAI技術が発展し、スポーツをより深く理解し、スキルを向上させ、またスポーツをより楽しむことができるようになってきました。本セミナーでは、AI技術のスポーツ応用において第一線でご活躍されている二名の先生方をお招きし、特にサッカーなどの集団スポーツにフォーカスし、技術および応用の最新動向や今後の展望についてご講演いただきます。 |
2024/09/24 | 【第78回AIセミナー】生活の"安全"とAI | 2024年9月のテーマは「生活の"安全"とAI」です。生活の中で起こりうる事故を未然に防ぎ,生活者の安全を守るための技術が様々開発されています。しかし,生活における事故状況は多様なうえに,事故そのものの情報の収集が難しいことから,包括的な視点のもと,多様なステークホルダの協力体制を構築しながら,技術の開発および社会実装を進めていく必要があります。 本セミナーでは,水辺や家庭など生活の現場での事故予防のためのAIを開発し,関係各所との連携により技術の社会実装に取組まれている2名の講師の方に,事故予防のためのAI技術を構築する包括的な取り組みや行政における最近の動きなどについてご講演いただきます。また,私的な生活の場を"測る"こととなるAI技術は,生活者による受容性を考慮しなければ採用されず実装が進みません。何に対してならば自己をさらけだせるのか,技術と受容性の関係に関する産総研での取り組みについてご紹介します。 |
2024/08/27 | 【第77回AIセミナー】LLMの応用事例 | 近年、さまざまな業界において、大規模言語モデル(LLM)を活用したサービスやシステム開発が活発に進められています。例えば、社内チャットボットや仮想アシスタント、文書の要約や生成、自動翻訳、カスタマーサポートシステム、コンテンツやコード生成、文書自動処理など、ビジネスにおけるLLMの導入はますます広がりを見せています。一方、モデルのバイアスや、倫理的な問題、データのプライバシーとセキュリティなどのLLMの限界にも同時に注意が必要です。 本セミナーでは、LLMの医学医療分野への応用、LLMの現場適用事例に関して2名の講師をお招きして、LLMの現状の課題、今後の技術発展による新たな可能性と課題解決のための取り組みについて議論を行います。 |
2024/03/22 | 【第76回AIセミナー】音声AIを支える基盤技術の最前線 | 2024年3月は「音声AIを支える基盤技術の最前線」と題して人工知能セミナーを開催します。コンピュータによる音声・音響処理の研究には長い歴史があり、時代によって様々な実用化が進められてきました。近年、スマートフォンやスマートスピーカー等のデバイスの普及に伴い、「音声AI」はユーザフレンドリーなインタフェースとして我々にとって非常に身近な存在となりました。ここ最近では大規模言語モデル(LLM)をはじめとする、大規模事前学習モデル(基盤モデル)が大きな関心を集めており、音声・音響処理の研究分野においても基盤モデルの研究開発や利活用が精力的に進められるなど、音声AIはますますの発展を遂げています。 本セミナーでは、音声・音響処理研究分野においてアカデミック、産業界の最前線でご活躍されている3名の講師をお招きして、最新の研究成果・研究事例についてご講演いただきます。 |
2024/02/21 | 【第75回AIセミナー】AIとロボットによる人間的な作業や行為 | 高齢化・人口減少・製造業の国内回帰などもあり、人間の手作業などを代替するロボットの実用化が強く望まれている。物流倉庫で棚を自律移動する搬送ロボットは印象的だが、棚からの出し入れは人間が行うなど、テキストや画像系AIの発達が著しい一方、比較的簡単そうな作業もロボット化が容易でないことが伺い知れる。組み立てや熟練技能は更に壁が高い。言語化が自明ではなく、すべてが見えずとも触力覚や勘を頼りに作業する人間の行為をロボットで行うのは、何が難しく、何が必要なのか。 本セミナーでは、AIと物理世界、その両者を橋渡しするロボットについて、模倣学習などを切り口に紹介していきます。 まず、このような技術を実際に現場展開している産業用ロボットメーカーの方から、その現場感、可能性、課題などに関してお話し頂き、またその基盤技術を開発した米国企業の方から技術の詳細や事例の紹介をして頂きます。そして、ロボットによる行為の模倣などを研究してきた東京大学國吉研究室の方には、各種研究の紹介と、物理世界と相互作用するロボットのより深い意味での知能と研究の展望についてお話をして頂きます。 |
2024/01/23 | 【第74回AIセミナー】日常生活知識とAI | 2024年1月は「日常生活知識とAI」と題して、日常生活の中に埋め込まれたAIを実現する上での技術課題について展望していきます。日常生活に埋め込まれたAIを実現するためには、人間の日常生活行動の理解が不可欠ですが、日常生活空間における人間の活動は、人、物、それらの相互作用など様々な要素から構成され、非常に個別性の高いものです。そこで、本セミナーでは日常生活行動の理解に不可欠となる、日常生活データの生成、動画データセットの有効活用、日常生活環境で活動するロボットに不可欠な高次タスクを実現する認識、計画、行動の協調を司るタスク関連知識の構成法などについて紹介いたします。 |
2024/01/11 | 【第73回AIセミナー】「ABCI グランドチャレンジ 成果報告会」 | AI橋渡しクラウド(AI Bridging Cloud Infrastructure、ABCI) は、国立研究開発法人 産業技術総合研究所が構築・運用する、世界最大規模の人工知能処理向け計算インフラストラクチャです。2018年8月に本格運用を開始し、2021年5月には最新のGPUノード等を追加して「ABCI 2.0」にアップグレードを行っています。 ABCIの狙いは、合算で851.5ペタフロップス(半精度)という膨大なAI処理能力を研究者や開発者に提供することにより、我が国のAI/ビッグデータ処理の進歩を加速することです。産総研では、ABCIの莫大な演算能力によりはじめて可能になる人工知能分野の最重要課題や人工知能やビッグデータを活用した社会的重要課題への挑戦を支援するため、「ABCIグランドチャレンジ」プログラムを実施しています。本プログラムは、ABCIがもつ最大計算ノード数、計算ノード(A)においては120ノード(960GPU)、計算ノード(V)においては1,088ノード(4,352GPU)を最大24時間、1研究グループでの占有利用ができる公募型チャレンジプログラムです。ABCIグランドチャレンジ2023では、計算ノード (V) 136ノード(544GPU)を最大1週間占有利用できるクラスも受け付けました。 本セミナーでは、ABCIグランドチャレンジ2022の第3回とABCIグランドチャレンジ2023の第1回と第2回の参加者を講師としてお招きして、各チームでのチャレンジの内容や成果、今後の取り組みについてご紹介いただきます。 |