「府中」と聞くと、多摩地域の閑静な住宅街を思い浮かべる方も多いかもしれない。しかし実は、この街には特別な日にふさわしい隠れたグルメスポットが点在しているのをご存じだろうか。
今回訪れたのは、無農薬野菜と高級食材を贅沢に使用したフルコースが楽しめる中華料理店。府中駅から徒歩圏内というアクセスの良さも魅力である。
東京都内の方はもちろん、近郊や遠方から訪れる方にも「行く価値がある」と感じられるこちらのお店の魅力を、実際に訪れた私の体験を通して詳しく紹介していこうと思う。
- 府中駅から徒歩数分の特別な中華体験ができる名店
- 至福の宝珠コースで味わう特別な一皿一皿
- お土産もおすすめ！おつまみにぴったりの東北牧場ナッツ
- 最新情報：価格変更とメニュー内容について
- お酒とのペアリングでさらに楽しむ中華料理
- 価格と支払い方法
- 府中で「高級中華」を楽しむならこのお店！
府中駅から徒歩数分の特別な中華体験ができる名店
京王線府中駅から徒歩圏内にある中華料理店は、老若男女が来やすく、特別な日や贅沢なランチにもぴったりの場所。全席テーブル席の広々とした店内には、15名から利用できる半個室もあり、プライベートな空間を求める方にもおすすめだ。
今回は、日曜日のランチタイムに女性の友人と訪問。11時半のオープンと同時に女性グループやカップルが多く訪れており、華やかな雰囲気の中でスタートした。
この店のシェフを務める吉野崇史氏が手掛ける料理には、青森県の「東北牧場」で育てた無農薬野菜や野草がふんだんに使用されている。「香味野菜が他の素材の味を引き立てる」というシェフの言葉通り、一皿一皿が野菜の旨味を最大限に引き立てた仕上がりとなっている。
至福の宝珠コースで味わう特別な一皿一皿
今回いただいた「宝珠コース」は冬限定のコースとなっており、税込7,700円で、全7品の構成。特に印象深かった料理をいくつかご紹介していく。
前菜の7種盛り合わせ
スタートを飾る前菜は、旬の無農薬野菜と中華の技法が融合した7種のプレートだ。一口サイズで提供される酢の物、レバーの煮こごり、ピリ辛ソースのお肉など、酸味や辛味といった味覚の色々な部分を刺激され、7種類もの品は視覚の面でも十分に楽しませてくれた。
特に、東北牧場の新鮮な野菜が持つ甘みと香りが料理全体のクオリティを底上げしていたことは間違いない。
フカヒレと上海蟹のスープ
続くフカヒレの胸部分を使ったスープは、贅沢ながらも上品な一品。濃厚な上海蟹のソースがフカヒレの繊細な食感と見事に調和していた。
コース全体で1万円しないので、姿煮ではなく散翅にはなるが、非常に上品な風味で、幸せな気持ちに浸りながら味わわせていただいた。
絶品！大海老のベリーマヨソース
続いては、大海老のマヨネーズソース合え。実は私はエビマヨには目がなく、自分でも大海老を使って自宅で料理するくらい好物だったりするのだが、このエビマヨは個人的にホームラン。
赤系・黒系ベリーがアクセントになったエビマヨは、酸味とマヨネーズのコクが絶妙。見た目の華やかさも抜群で、アラカルトで再訪したいと思わせる完成度の高い料理だった。
無農薬野菜が主役の魚料理
こちらは帆立貝と真鯛を豆鼓ソースで香ばしく焼き上げた一皿。中華料理らしく油のコクを感じつつも無農薬野菜のフレッシュな甘みが引き立つ一品で、素材の旨味が引き立った構成となっていた。
牛スネ肉の辛味煮込み
だんだんとお腹が膨らんできたなと感じたあたりで、牛スネ肉と牧場野菜の辛味煮込みがやってきた。
シェフは私達のお腹の膨らみ具合を把握しているぞと言わんばかりの、これ以上でもこれ以下でもないという絶妙な量感だったので、満腹感を調整しながら楽しむことができた。
辛味煮だからなのか肉も重すぎることなく、赤ワインと合わせて非常に美味しくペロリといただいた。
〆の蟹肉餡掛け焼きそば
メインが終わり、いわゆるご飯ものに。蟹肉と牧場野菜が主役の餡掛け焼きそばは、塩味の効いた餡が素材の美味しさを存分に引き立てていた。
私は普段餡かけ焼きそばを食べる機会がなく、好物というわけでもないのだが、この焼きそばは絶品。
蟹肉餡掛けの良い塩味具合が、野菜の美味しさを更に引き立てていて、膨らんでいたはずのお腹はどこへやら、パクパクと食べてしまい、シンプルながらも満足度が高く、最後まで飽きさせない構成。こちらも、もし一品で提供されていたら是非もう一度食べたくなる美味さであった。
デザートとホット野草茶で締め
デザートには、山ブドウソースをかけた苺の杏仁豆腐とサクサクのエッグタルトが登場。山ブドウの酸味を楽しみながら食べる杏仁豆腐や一口サイズのエッグタルトはどちらもほっとするような美味しさ。
さらにこのタイミングで、ホット野草茶がティーポットで提供され、リラックスしたティータイムを楽しむことができた。
お土産もおすすめ！おつまみにぴったりの東北牧場ナッツ
ちなみにこのお店では、青森県の東北牧場の食材を使ったお土産商品も購入することができる。野草茶など他にない商品も購入できる中、特におすすめなのが、3種類のナッツ（各1袋500円）。
- ギシギシナッツ：東北牧場で採れる野草「ギシギシ」を使用した、ほんのり甘いナッツ。お茶うけやお酒のお供にもぴったりだ。
- スパイシーナッツ：五香粉（ウーシャンフェン）の香りとピリ辛味がクセになるおつまみにぴったりのナッツ。
- くるみの飴炊き：カリっと香ばしいくるみを飴で炊いた、甘味が楽しめる一品。そのままでも、料理のアクセントにも使える一品。
いずれも日持ちがするため、手土産としても喜ばれること間違いなし。自宅でもお店の味を楽しめるのが嬉しいポイントだ。
最新情報：価格変更とメニュー内容について
2024年12月現在、こちらの「宝珠コース」は税込8,800円に価格改定されていた。また、メニュー内容も一部変更されているとのこと。最新のメニューや価格については、公式サイトや店舗に直接お問い合わせいただくことをおすすめする。
（※本記事のレビュー内容は2024年2月訪問時の情報に基づいた記事です。）
お酒とのペアリングでさらに楽しむ中華料理
中華料理とのペアリングを楽しむなら、赤ワインや紹興酒のセレクションが魅力的である。
- 赤ワイン：10種類以上のラインナップから選べ、今回はオーストリア産ピノノワールのボトルワイン（5,000円）を注文。中華料理に合う軽やかなタンニンが心地よく、コスパも優秀。
- 紹興酒：5年、8年、10年の3種を飲み比べ（各30ml／税込850円）が個人的に超オススメ。少量ずつ楽しめるので、料理との相性を見ながらじっくり味わることができる。
ちなみにランチ限定サービスのアイス野草茶（飲み放題）は、日替わりで変わるらしく、この日はヨモギ茶だった。
食事中にもさっぱりとした口当たりが心地よく、食後にはホット野草茶が提供されるなど、最後までおもてなしが行き届いていた。
価格と支払い方法
宝珠コース（訪問当時税込7,700円／現在税込8,800円）は、贅沢な無農薬野菜と高品質な素材を使った料理をこの価格で楽しめるコスパの良さがなんといっても魅力である。
追加で注文したワインや紹興酒を含めても、トータルで15,000円前後に収まってしまう。
ちなみに支払いは現金、クレジットカード、PayPayに対応している。
府中で「高級中華」を楽しむならこのお店！
府中駅周辺で高級中華料理を楽しみたいなら、このお店は間違いなくおすすめだ。青森県東北牧場の無農薬野菜と、中華料理の伝統技法が融合した唯一無二の味わいを堪能することができる。
女性同士のランチ、カップルの記念日、さらには特別な会食にも最適。多摩地区、特に府中エリアで「高級中華」をお探しの方には、ぜひ訪れてほしい一軒だ。