いやいや、胸くそ悪い、熱い純粋な恋物語だった。そして、主人公2人の成長物語でもあった。大学生の悠二とプロボクサーのコウ。偶然出会い、そこから物語が動いていくのだが、何が胸くそ悪いかって、悠二の親父！警視庁のお偉いさんで家庭内に君臨していた男
。ネタバレになるので書かないが、地雷な人は地雷だと思う。そして悠二の大学の先輩。この男も本当にクズ。痛い場面も沢山出てくるし、コウの境遇が辛すぎるしで、うぅ…と唸りながら読んでいたが、心を閉ざした坊ちゃんの悠二が段々逞しく大人になっていく過程や、色々あるコウが段々人間らしい感情を取り戻して素直になっていく過程にとても心惹かれた。周りが暴力に溢れているけど、2人は愛であったので読後感は良い。☆は4.5でおまけ。親父と先輩にもっと一泡吹かせたかったのと、プロボクサーなのにこんな試合以外で身体痛めつけていいの？と思ったもので。Hはふんだんにあるものの、修正は白ボカシと白抜きの間。ひどい！せめて短冊にしてほしい…。あとがきにその後の2人の生活が垣間見れてとてもホンワカした。幸せになってほしい…。
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