中堅漫画家と新人編集者の打ち合わせを描いたお話。
マンガを愛読する者ならば、一度は気になる漫画家と担当編集者の関係。打ち合わせという最大の仕事場でどんな事を思い、どんな風に信頼関係を築こうとしているかを描いています。編集者がいるのかいらな
いのかという突き詰めた問いから、漫画家が求める編集者像とその仕事内容などが詳細に描かれていて興味深いです。ようやく坂本が信頼を得たと思ったら、そこからまさかの急展開。二人の作品が世に出るところまで見たかったです。
坂本はマンガ大好きなんだろうし、佐木の大ファンだったんだろうけど、思い込みが激しかったり、佐木の求めるものを汲み取れなかったりと、編集者としては未熟に見えました。その最たるものが、失踪してしまったこと。社会人として、してはいけないことのあおりをくらってしまったのが大ファンだった佐木であることは忘れないで欲しいです。結局、佐木の作品が報われることはなく完結というのにはモヤモヤが残りました。この作品の最大の問い、「マンガに、編集って必要ですか?」。この作家様の答えはどちらなんでしょうか。どちらの答えを描きたかったのか、どちらでもないというのを描きたかったのか、良く分からない終わりでした。
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