初対面で最悪の印象なのに、同時に心引かれる何かを感じる人。典型的な、マイナスの出逢いと意外ないいところを見つけるその後の展開。引かれあうままに互いに情熱を迸らせようとしたら、すんでのところで引き返すことに。直後の再会で対立する立場に気づかさ
れて怯むも、やはり関心が勝り、またー。
悪者の筆頭みたいな社会的ポジションにいるその父親が裏で糸を引く。憎めない役どころを果たす。どんなことをしてようと人の親、と片付けられなくもないが、暴力や威嚇を用いる犯罪者集団のトップを、英雄視は私には出来ない。。。ヒロインの父親に対する嫌悪がそのまま、読者のヒロインへの共感材料に利用されている物語で、父親がそこまでひどくないとなってしまうと、任侠映画礼賛みたくなってしまう。
出来事だけぶっきらぼうに繋がっていき、接続詞不足を感じる。そのくせベッドシーンはしっかり複数回。個々のエピソードは雑に伝えているのに。
私にはエピソードが飛び石に思えて、場面場面の接続に滑らかさを感じ取れなかった。
読んでいるとき、日本のアイドルがキスをした罪を問われ書類送検、刑事罰云々とのことでTVが騒然。
HQなんかヒロインが望んでなかったキスを(ただしここHQ世界では、突然キスされて夢見心地となり、恋愛対象に昇格)されて始まるストーリーが五万とあるのに。
この作品もご多分に漏れず、いきなりキス。相手の意向お構いなし。
なぁんだ、というオチ以外はバックグラウンドも小出しに示され、お兄さん全員揃ってるところもある。
ファーストクラス、お金を払えば彼の権利、出逢いの設定ありきで話が作られたようで、そこからエコノミーなヒロインを探しに来るのは萌えありきで、面白いけど少々白けてしまった。
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