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青柳隆志

登録日:2016/09/30 Fri 21:36:49
更新日:2024/06/16 Sun 01:56:34
所要時間:約 4 分で読めます






青柳隆志(1961年8月17日~)は、日本の国文学者、大学教授。


概要


千葉県千葉市出身で、中学校までは千葉大学教育学部の附属校に通った。
市立千葉高校*1を経て千葉大学筑波大学大学院文芸・言語研究科各国文学専攻を卒業した。
現在、東京成徳大学人文学部日本伝統文化学科教授

専門は漢詩文の朗詠や和歌の披講。
朗詠*2とは平安時代初期に発生した雅楽の一形式で、和漢朗詠集等からの漢詩に曲を付けたもの。
披講とは新しく作られた和歌を読み上げたのち節をつけて歌うことで、和歌の発生当時から行われていたと考えられるが鎌倉時代頃に披講と呼ばれるようになった。


そんな様々の活動で目立つのが宮中で行われていた歌会の再現である。
青柳は中世の伝統行事にも造詣が深く、披講自体だけでなく装束なども当時のものを用いている。
本人のサイト「青柳隆志之頁」を開くと、真っ先に飛び込むのは平安貴族に扮する姿であろう。そこコスプレとか言わない
星と森披講学習会では講師を務め、早稲田大学のサークル・装束研究会でも指導に携わっている。

著書も幾つかあるが、中でも「えんぴつでなぞる・CDで歌える百人一首」(ナツメ社)は一般向けであり、青柳本人が披講形式で詠んだCD・詳細でわかりやすい解説・書き込み欄といった充実の内容に比して価格は手頃であり、百人一首を勉強したい方には薦められるかもしれない。



受賞歴は平成11年度・第17回志田延義賞(日本歌謡学会)および平成13年度・第19回田邊尚雄賞(東洋音楽学会)。



余談


○2016年度には東京成徳大学硬式野球部の部長に就任した。twitterでも時々野球部の試合結果等に言及することがある。

○教え子に声優の小林由美子がいる(本来小林は和洋女子大学の学生であった)。

○犬(ビアデッド・コリー*3)を飼っており、「青柳隆志之頁」では彼らの写真を閲覧できる。





追記・修正は漢詩に関心のある方にお願いします。




























   *   *
 *   + うそではないです、が…
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *














ハハッ!!









青柳隆志(1961年8月17日~)は、日本語版ミッキーマウスの声優でもある。
国文学の研究を生業とする青柳にはこのような意外な側面があったのだ。

ミッキー役としての活動は1991年から。
ディズニーのアニメ映画のビデオ配給をブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント*4が担うようになった後、前任の納谷六朗(!)の後を受け継いでミッキー役を演じるようになった。
2018年に至るまでディズニー公認のミッキー役として、舞浜の2大パークにおけるショー・パレードを始めとして、送迎バスやオフィシャルホテルのアナウンス・テレビ東京系のディズニー番組・ キングダムハーツシリーズ 王様役などを一手に担っていたのである。

それにしても、なぜ研究者である青柳にミッキー声優という大役の白羽の矢が立ったのか。
恐らく研究活動における朗詠・披講で歌を詠む青柳の声がディズニー関係者の目に留まったと考えられるが、1991年*5といえば当然インターネットなどなく、CDつきの著書などはまだ出版していない。この辺りの経緯は謎に包まれている。
但し本家アメリカ版ミッキーは「作者ウォルト・ディズニー」→「ディズニーの音響技師」→「音響技師その2(リアルでミニーの中の人をゲット)」→「イラストレーター」*6と本職役者でない人達が演じているので、「演技力」ではなく「ミッキーっぽい声」が優先条件であった可能性が高いと思われる。
実際吹き替えのキャストは本国主導で専任されるため、いかにこの声がミッキーのイメージに(本国的に)マッチしていたかがわかる。
ただ、青柳にとってミッキー役声優の活動はあくまで副業であり、声優として他の役を演じることは一切ない。
このように声優としては非常に特殊な立場にあるが、ドナルドの山寺宏一などと共に日本のディズニー人気*7に大きく貢献していることだけは間違いないだろう。

大学での講義の最中には時々ミッキーの声を披露することもあるとのこと(こっそり録音するなどの行為は色々な意味で問題があるので控えましょう)。
それを差し引いても青柳の講義は学生の評判が良いらしい。
twitterでは当然本業の大学教授としてのツイートしかしていないが、アカウント名は@jmickeyaoyagi(japanでのミッキー青柳)であり、サイトに掲載されているメールアドレスもローカル名*8はjmickeyである。

上述の現在飼っているビアデッド・コリーの名前は「アリエル」。
また既に天寿を全うしたが、かつて飼っていた中に「ウォルト」「デイジー」といったディズニー関連の名がついた犬もいる。
特にデイジーに関しては在りし日の姿が「青柳隆志之頁」に多数掲載されており、ビアデッド・コリー好きの方なら見て損はないはず。
ちなみにミッキーと最も関係の深い「ミニー」「プルート」という名前の犬はいない。

2016年5月には、ミニーマウス役を務めてきた水谷優子が51歳という若さで亡くなった*9
彼女の死去当日には何も知らされないままミッキーのボイス収録の仕事をこなし、その際にミニーの声が既に入っていたらしいが、翌日に彼女の死をニュースで知ったとのことである。四半世紀にわたるパートナーの訃報に接して、twitterで「言葉にしようとしても、何も言葉が見つかりません。ただどうか安らかに、どうぞ安らかに。」とコメント。国文学を究める青柳でさえパートナーを喪った心境を綴るべき言葉が出てこなかったようで、彼の落胆は想像に難くないだろう。

長らくミッキーの声を担当し続けてきてすっかり定着していたが、2018年9月開始のTDLハロウィンパレードとアニメ『ミッキーマウスとロードレーサーズ』30話から、ミッキー役が声優の星野貴紀*10に変更。
ゲームKINGDOM HEARTSⅢ』では青柳声と星野声が併用されている*11ため、その段階では完全変更かは不明だった。

2021年、還暦を迎えた誕生日にツイッターを更新。
2018年7月に脳梗塞で倒れたことを語っており、時期から察するにこれがミッキー役を降板した理由と思われる。
つまりKHIIIでの途中変更は、収録途中で病に倒れたため途中までの担当となったのだろう。
よってこの交代は一時的な代役等ではなく、ほぼ明確に降板とわかるもので、この真相がわかったことで、ようやくファンも疑問が晴れたと思われる。
なお当人は本業の方でもうしばらく頑張ると宣言している。




追記・修正はミッキーの声真似をしながらお願いします。



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最終更新:2024年06月16日 01:56

*1 著名な卒業生に作家の椎名誠などがいる

*2 二の句が継げないという慣用句の由来でもある

*3 スコットランド原産の牧羊犬

*4 現在はウォルト・ディズニー・スタジオ・ホーム・エンターテイメントに改称

*5 この頃はまだ30歳であり、年齢的に教授に昇進してない可能性が高い

*6 なぜか『ミッキーマウス!』のみコメディアンに交代。

*7 世界のディズニーパークの中で、混雑具合が日本だけ頭一つ抜けているとのこと

*8 アットマークより前

*9 その後ミニー役の後任は遠藤綾に決定。

*10 当代ミニーの遠藤綾と同じ事務所

*11 厳密にはKH2.9ストーリーまで。同ストーリーでも戦闘時のボイスは星野声になっている。