[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

マドロック(ガンダム6号機)

登録日:2011/12/23(金) 16:49:01
更新日:2024/11/20 Wed 13:51:42
所要時間:約 4 分で読めます





マドロックとは、ガンダムシリーズに登場するMSである。







■性能諸元

ガンダム6号機(マドロック)
6th Gundam(Mudrock)
型式番号 RX-78-6
所属 地球連邦軍
開発 オーガスタ基地
頭頂高 18.0m
本体重量 47.3t
全備重量 84.4t
出力 1,480kw
推力 70,500kg
センサー有効半径 5,900m
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
武装 60mmバルカン砲×2
ビームライフル
ビームサーベル×2
グレネードランチャー
シールド
300mmキャノン砲 / ビームキャノン×2
主なパイロット エイガー少尉




■機体解説

RX-78-2ガンダムの兄弟機の一つで、その中でもセカンドロット系統に属する6番機仕様のガンダム。

元々『ガンダムセンチュリー』、『MSV』の設定で存在は語られており、その後「M-MSV」にてデザインが描き起された後、『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』にてリファインされ、「マドロック」として登場した。

途中で機体の調整が入り、それを基準に初期型/完成型で区別されている。見分け方は肩アーマーと脚部。
完成型の肩は青く、脚部(スネ付近)はホバーユニットの追加で同じオーガスタ基地製のアレックスに近い形になっている。
ただし作品によっては片方だけの登場で単にマドロックにされていたり、完成型が基本で初期型にだけ注釈が入っていたりする。
また、デザイン自体があまり安定していない。

当初は原型であるプロトタイプガンダムジムのテストベッドとして使用された後、ビームライフル弾切れ時の火力不足を補うための固定兵装強化と両肩の大口径キャノンの有効性を検証するため開発された。
このキャノン砲は実弾とビームと諸説あり、小説版ではビーム砲と思われる描写がされている。(ただし、エイガーが戦車隊の砲兵出身で火薬のプロを自称していた事や、ガンキャノンのデータのフィードバックも利用しているとの描写からすると実弾ともとれるような書き方がされていて断定はできない。)
小説版では完成型のマドロックは未完成型と比べキャノンの出力を40%落としてあり、その分安定性を上げる事でいち機体の完成としている。(それだけ威力を落としても火力は十分だとエイガーに判断されている)

また、両腕には4連装グレネードランチャーを装備し、キャノン砲のすぐ横にビームサーベルも搭載。
一方で専用のビームライフルの開発が遅れていた為に携行兵装は他機種からの流用で賄われており、陸戦型ガンダムからビームライフルを、シールドはジム・コマンド等と同じ曲面タイプを流用している。


一年戦争中に完成した兄弟機の中でも通常兵装の火力が極めて高く、装備増強による重量増加もパワーユニットやスラスターの増設で十分補われている。
更に両脚の可変式スラスターのおかげでホバー移動が可能と優れた要素は多い。

だが……




■武装

  • 60mmバルカン砲
頭部に内蔵された牽制用の機関砲。


  • ビームサーベル
キャノン砲の側面に装備される。
一部資料には脚部の可変スラスターに陸戦型ジム / 陸戦型ガンダムのように内装されていて、使用時に射出されたグリップをキャッチしてサーベル刃を展開するともされるが、これは時期によって装備個所が変わっていた為らしい。
色々と試行錯誤があったのだろう。


  • 試作ビームライフル
    型式番号:XBR-M79X-C2
マドロック用に開発されていた試作型ビームライフル。
長射程のキャノン砲に対して中~近距離向けに調整されており、やや銃身が短い。
最大の特徴はビームライフル特有の再チャージ時間問題を解決する目的でエネルギーCAPをカートリッジ化している点で、後のEパックの先駆けとされる。
しかしこの時期ではまだ技術力不足だったか開発が難航してしまい、実際にマドロックが装備することはなかった。


  • ビームライフル
マドロックのロールアウトまでに本来のビームライフルが間に合わなかった為、実戦ではガンダム用のXBR-M79-07G型と陸ガン用のXBR-M-79E型を使用した。
ゲームで使用されるのは主に陸ガンの方。


  • グレネードランチャー
両前腕部に装備された4連装式のグレネードランチャー。
両腕合わせて計8発搭載。


  • 300mmキャノン砲 / ビームキャノン
両肩部に装備された大口径キャノン砲。ビームライフルのエネルギーが尽きた際に本体の火力が低下するのを防ぐ目的で装備されたもので、マドロックの象徴的装備。
『M-MSV』では実弾式の低反動砲とされ、ジオンのいかなるMSであっても一撃で破壊可能という凄まじい威力を誇る。

小説版『ジオニックフロント』ではビームキャノンとなっており、冷却システムの問題から完全には性能を発揮出来ず、完成状態でも出力を70%に抑えての使用であった。
それでもジオン軍のMSは全て一撃で撃破可能という十分過ぎる程の威力を持つ。


  • シールド
    型式番号:NFHI RGM-M-Sh-ADG
防御用の装備。
ジム・コマンドなどと同じ対MS戦用シールドⅡを用いる。


設定上はハイパーバズーカやハイパーハンマーを装備しているとされる。
ハイパーハンマーはともかく、バズーカはキャノンが邪魔でマドロックだと扱いにくそうではある。




■劇中での活躍(原作ゲーム版)

一応性能は本作のラスボスとして高く設定されており、ゲーム内最強と言われている。
が、地形のせいで完成型より未完成型の方が手ごわく感じる事が多い。
というかゲーム内でのドムが強過ぎる為、拡散ビームによる目くらまし後に瞬殺できてしまう事からゲームではわりとすんなり撃墜可能。
酷い場合はアムロほど動きが良くないのでCPUが知らない内に撃墜してしまう(ミッション終盤のボスとして登場する為、1周目の場合は殆ど単騎のみとなっているので殆どサンドバッグ状態と化す)。
グフの場合はヒートロッドからのヒートソードが快適。
ゲーム的にも白い悪魔やガンタンクがクソ強かったり2周目もマドロック云々よりジム無限湧きの方が脅威であったりと本作の目玉のわりにイマイチ印象が薄い。その後のパワードジムの群れのが印象にある人も居るとか居ないとか。
パイロットであるエイガーも敵役である事を印象付ける為か非常に好戦的かつ粗暴なDQNと化しており、マイナスイメージを持たれているのかもしれない。一応マドロック撃墜後の台詞では長年の相手であるフェンリル隊に対して潔く負けを認めている。

ちなみに小説やその他ゲーム関係では性格が大幅に変わっており、基本的に小説ベースの冷静な性格である事が多い。




■劇中での活躍(小説版)

ジャブローでエイガー少尉が主導となって開発されていたが、ジオンの襲撃に合い未完成状態のまま出撃。
ブランリヴァルを攻撃していたザクⅡを砲撃するが、バズーカの破壊のみに留まる。(ニッキは「今までの奴とは違う」と戦慄していた。)
その後交戦するが、炎上する戦艦を背後にしてしまったためオーバーヒートを起こし機能停止。銃撃を受けもの悲しくドッグの底に落下した。

その後、完成されキャリフォルニアベースに投入されるが、ここまでの経緯が悲惨で
空輸しようと思ったら重過ぎて運べない(重くしたのは砲撃の反動に耐えるためだったので仕方ないのだが)、なので船で運ぶことになったが他の資材が優先されて一番後回しにされる。
で、ようやく運べたと思ったら
潮風に晒したせいで回路が錆びるとかなり散々な目に合う。

出撃したエイガー少尉も、これまでの鬱憤を晴らすかのようにレンチェフが乗るグフを破壊。
さらにマット、ル・ローアの乗るザクを破壊しニッキ一人を追い詰めるが、援軍に現れたゲラートが駆るカスタムザクⅠに自慢の主砲を破壊され、接近戦で倒そうとするも煙幕や音響解析システムを駆使したゲラートの戦術に嵌り、バックパックをバズーカで破壊されて機能停止し、実質撃破された。


……とまあ、折角のガンダムタイプなのに扱いは酷く、さらにザクⅠにやられたせいで旧ザクに負けたガンダムと不名誉な烙印を押されてしまった。
一応言っておくが、マドロックと対峙した旧ザクは外観が旧ザクなだけで中身はフェンリル隊の整備班長が趣味で魔改造した機体(班長曰く「この隊で一番の高性能機」)である。
また、マドロック自体も後方からの砲撃を主目的としたMSであるが、その時のパイロットのエイガーは直前の戦闘でフェンリル隊のザクに目の前で部下を惨殺された為復讐に燃え、白兵戦の距離で戦闘を挑んでしまっていた。
エイガー自身も、本来は戦車兵出身の砲術家兼マドロックの開発責任者でありMSパイロットは専門外である。

……と色々と不利な要素が重なった上での敗北であり、どれか一つでもこれらの要素が欠けていれば負けるような事はなかっただろうと追記しておく。

ただ、ガンダムの継戦能力の強化というコンセプトも、実戦配備に間に合わなかったEパック式ビームライフルや仕様が二転三転する300mmキャノン等、十分に果たせたとは言えず、ガンダム4号機と同様に一年戦争時の技術で完成させるには早すぎた機体であったと言える。




■ゲームの活躍


コスト220の射撃型
このゲームにおける連邦軍唯一のホバー機体
射撃武装はビームライフル
サブにグレネードランチャーを装備
格闘武装はビームサーベルと300mm低反動キャノン砲

ちなみに支給時点での武装は

  • メイン→ビーム・ライフル
  • サブ→グレネイド・ランチャー
  • 格闘→ビーム・サーベル

という構成で、本機最大の特徴であるキャノン砲は暫くの間お飾りである。

またキャノン砲を装備するとコストが10上がり機動性が低下するのだが、そうまでして装備するキャノン砲の火力が頼りない。
同じくビーム・ライフルとキャノン砲を両立装備出来るガンキャノンの方が低コスト高火力と優秀であり、扱いが悪い。


パイロットのエイガーとともに登場。ユニットセッティグ画面では「マドロック」表記だが、戦闘中のミッションマップ画面では「ガンダム6号機」表記。
本作ではビームキャノンもホバーもなく、実弾と通常通りの歩行という設定。そのため、ガンダムとガンキャノンと合体させたいいとこ取りの機体になっており、ガンダムのバーニア推力・ビームサーベル・シールドとガンキャノンの砲撃性能・レーダー範囲を両立させている。
移動速度や旋回速度自体はガンキャノン準拠で低めだが、それ以外の性能は高い。
300mmキャノンはガンキャノンの240mmよりも火力に優れるが射程で劣る。ビームライフルはガンダム用を標準装備。

エイガーはNPCキャラだが、本機はセイラ編をSランクでクリアすることで使用可能。
敵としては黒い三連星編の「ジャブロー攻略作戦」でゲート破壊後に襲来し、三連星やフェンリル隊に襲いかかってくる。
シャア編では最終ミッション「ルナツー攻略指令」に登場するラスボスとして位置づけられているが、ここでの本機はメインウェポンがなんとビームライフル2本になっており、一切キャノンを使わない飾りになっている。
また、アイナ編の追加ステージ「ハードコア」ではシローが搭乗してラスボスを務める。


初登場はなんと魂。ここでも扱いが悪かった。
パイロットのエイガーはウィッツ・スーと同じ声優の為か一人だけ登場していたが。
ガンダムガンキャノンの設計で開発出来るが、マグネットコーティングを施されていない為、G3や4号機、5号機と比べると弱い。
ジェネシスにはジオニックフロントのシナリオが収録されているが、プレイヤーはジオン側となるため敵側の機体として初期型・完成型の両方が登場する。完成型は地上適性が高いため、陸戦では強力な機体となっている。

連邦軍唯一のホバー移動機。
高めの機体性能と限界値、扱いやすい武装を持つが地上専用なため戦場が宇宙になる後半になると出番は無くなる。
シミュレートモードを解禁すれば宇宙でも使えるので安心しよう。
余談だがゲーム中でも触れられているのに何故か武装に腕部グレネードランチャーが無い。


  • バトルオペレーション
キャンペーン機体として完成型が登場。
連邦軍の最高コスト支援機。高威力のビームライフル、爆風と2発発射でよろけをとるキャノン砲、追撃、歩兵殺しに優秀なグレネード、支援機のくせにやけに威力が高いビームサーベルと、実は高い位置でバランスが取れている万能タイプ。高コストだけあってHPも高い。
足回りも支援機の中では破格の数値で、その辺の汎用ジムなんかよりよっぽど速い。
とはいっても単機突撃して無双できるようなゲームではないし、本来使用可能になる頃には周りの機体も課金等でガンガン強くなるので、結局は味方と連携してキャノンでよろけさせたり、ダウンした敵にライフルをぶち込んだりするのが基本になる。


  • バトルオペレーション2
450コスト支援機。概ね前作を踏襲した性能。
腕部グレネードランチャーの弾数が4つに増え、フルヒットで今作新規要素の蓄積よろけを取れるようになっている。
それに加え高性能バランサースキルによるビームサーベル格闘・カウンター狙いタックルの出しやすさで同コスト支援機屈指の自衛力を誇る。
弾数こそ少ないが即よろけが取れて弾速も早い肩部キャノンと、即よろけこそ取れないが燃費がよく追撃に便利なビームライフルのお陰で火力も申し分なく、
欠点らしい欠点と言えばホバー移動による癖の強さと宇宙適正がないことくらい。
実装から3年経ちゲーム内通貨で入手可能にも関わらず、450コスト支援機で迷ったらこれを出せば良いとされる良機体。


  • サイドストーリーズ
ジオニックフロントが収録されているため、初期型と完成型が両方登場。条件を満たして解放すればVRミッションの自機/僚機として選択可能。
1機制限がついているが、初期型完成型で別機体になるため画面上は2体まで出すことができる。宇宙への出撃も問題ない。
初期型はストーリーを反映して300mmキャノン砲が使用不可。正真正銘のお飾りキャノンになっている。
完成型になると使用可能になるがSPアタック扱いのため、気軽に撃てないのが残念。




プラモデル

実はRX-78ブラザーズの中で唯一、プラモ化をスルーされ続けている。
HG、MG、旧キット、SDシリーズ含めても一度も出ていない。
※立体化自体はガシャポンやGFFでされており、B-CLUBからMG用の改造パーツが販売されていたこともある。
ゲームでの出番自体は4号機/5号機に比べると遥かに多いのだが…
バンダイは現在、マイナーなMSを1/100で商品化する「REBORN-ONE HUNDRED」シリーズの展開を始めている。
もしかしたら期待できるかもしれない。

そして2019年8月、プレミアムバンダイ限定商品としてHGスケールが発表。同年11月に発送が開始された。
これをもってRX-78兄弟7機が全機プラモ化されたことになる。*1
組み替え式で未完成版と完成版が選択可能になっている。




■ガシャポン・食玩

プラモでの立体化こそスルーされ続けている本機体だが、それ以外では意外と多くラインナップされている。
ガシャポンのSDフルカラーや食玩のFWシリーズなどでラインナップされ、プライス商品でも顔を見せていた。
そして2018年4月、Gフレーム02にてついにリアル頭身の立体化が発表されたのだ。




■余談

  • デザインは『M-MSV』版が大河原邦男氏、『ジオニックフロント』版が片桐圭一郎氏。

  • 愛称の「マドロック」とは人名に由来する。






追記・修正は魔改造された旧ザクに雪辱を晴らせる方がお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ガンダム
  • ガンダムタイプ
  • ドムの餌
  • ジオニックフロント
  • MSV
  • M-MSV
  • MS
  • 地球連邦軍
  • 新型ガンダム+キャノン
  • ホバー
  • RX-78
  • グレネードランチャー
  • マドロック
  • ガンダム6号機
  • エイガー

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年11月20日 13:51

*1 同じスケールで揃うのは2021年のHG 4号機/5号機が最後。