登録日:2014/11/19 (水) 11:17:08
更新日:2025/01/14 Tue 21:22:32
所要時間:約 13 分で読めます
人類を脅かす悪魔の機械
勝つのは人か、マシーンか!?
概要
両側が銅製フレームとなっているコースに電極棒を通し、コースの中を通して制限時間内にゴールまで運ぶ
ゲーム。
棒がフレームや金属製の仕掛けに接触するか、タイムアップで棒の先に取り付けられた爆薬が爆発、失格となる。
(番組内やゲームなどでは
爆死と表現することも)
時間内にゴールにたどり着ければ完全制覇。番組タイトル通り賞金100万円を獲得できる。
火花が目に入ったり、爆発音で鼓膜を破ったりすると危険なので、チャレンジャーは
ゴーグルと耳栓を装着する。
番組スタジオでも挑戦が始まる際、内村光良の合図で南原清隆がボケ、立て続けにチャレンジ開始のカウントダウンが流れるというのがお約束。
チャレンジ指数は知力2、運1、集中力4、体力1、テクニック4、度胸3。
初代~スーパーは「究極の集中力実験装置」と二つ名が存在していたが、
ウルトラ以降は「地球征服を企むイライラ棒一族と人類との戦いの物語」という世界観が設定されていた。
また挑戦開始に先立って記録保持者(放送時点で最も到達距離が長いチャレンジャー)をこの世界観に合わせて
「〇〇(爆死した場所)にその墓碑を刻む」と紹介するのが慣例となっていた。
一人でもクリア者が出ると「陥落」となり、しばらく休止した後大幅にリニューアルして再登場する。
しかしこの厳しすぎるルールにより、リターンズ以降はあからさまなムリゲーになってしまっていく。
芸能人では柳沢慎吾が記録者として有名。ナレーションは伊津野亮氏が担当。
番組を代表するコーナーとして大ブームを巻き起こし、家庭用およびアーケードでそれぞれ複数回ゲーム化もされている他、タカラ(現:タカラトミー)から玩具としても発売された。
各コース紹介
■爆裂電流イライラ棒
(1995年10月17日~1995年12月19日 10週目で空手家により陥落、クリアタイムは26秒。)
番組初回から登場。制限時間が30秒と短い割にコース全長が10mと長い上、ヘアピンをはじめとして高低差が激しい。
その為、慎重に進んでいくよりもある程度のスピードが要求される。
中間地点を挟んで前半が曲線主体、後半が直線主体でコースが構成されており、
この曲線と直線のゾーン振り分けは後継のイライラ棒に引き継がれている。
なんて事のない幅広の直線だが、スタート時に勢い余ってコースアウトするチャレンジャーも稀にいた。
ウッチャンの「U」をかたどった
ヘアピンカーブ。突出部が低く腰をかがめないと突破できない。
コースマップではしっかりとした曲線だが、実際は微妙にフレームが歪んでいる。
失敗率は182人中49%。
ウッチャンヘアピンを少し過ぎた辺りに存在するロの字で分割されたルート。
上側は若干狭いが短く、下側は広いがやや遠回りになる。
コース中盤に存在する山成りの尖ったカーブ。
番組内では難所として分類されていないが、N64版では難所として扱われている。
ナンチャンの「N」をかたどったクランクカーブ。
カーブ中央のシケインで減速しなければならなく、ここで時間を食われやすい。
また「N」右側の下から上に移動する箇所で焦ってしまい失敗するケースも多い。
失敗率は182人中5%。
当時の
テレビ朝日プロデューサー・澤將晃のつながりまゆげをかたどったギザギザ道。
こちらも番組内では難所として紹介されていないが、ここでタイムオーバーになって100万円を逃したチャレンジャーも少なくない。
■スーパー電流イライラ棒
(1996年1月30日~1996年4月23日 13週目でフリーターにより陥落。クリアタイムはウッチャンゾーン21秒、ナンチャンゾーン56秒。)
ここから全長15m、前半・後半に分かれた60秒制になる。
前半の曲線主体の「ウッチャンゾーン」、後半の直線主体の「ナンチャンゾーン」に分かれており、前半を30秒以内にクリアできないと失格。
ウッチャンゾーンのゴールにある赤いチェックポイントをくぐるとタイマーが停止。
中間地点の休憩ゾーンで一時休んだ後、好きなタイミングでナンチャンゾーンを始められる。
先代より細い形状。突出部もさらに高く(低く)なった事により、目線で棒の位置を合わせるのが困難に。
渦巻型通路。時計回りに入って中心で向きを変え、反時計回りに抜ける。
中心に向かうにつれコース幅が狭くなっており、渦巻き中央のフレームの切れ端で脱落するチャレンジャーも多かった。
わずか4cmの狭い直線を直進。しかも腰を曲げなければならない窮屈な位置にある。
残り時間のプレッシャーも重なり、爆死するチャレンジャーが多発した。
ちなみに、ヘアピンゾーンや奥の細道ゾーンにモデルやグラビアアイドルが挑戦した際は尻が必ずと行っていいほどややローアングル気味にドアップになっていた。この流れは後継のイライラ棒シリーズでも恒例となっていく。
直線的な左右平行移動を5回繰り返す。
ただし2段目、4段目はコース幅がやや狭い。
ナンチャンゾーンでは難易度が一番低いものの、速度を出し過ぎて脱落するチャレンジャーも少なくなかった。
先代よりコース幅が狭い上、Nの字の真ん中に立体カーブが足されており、捻りに合わせて棒の角度を曲げなければならない。
番組にクレームが殺到するほど最大の難所となっており、100万円獲得の鬼門にもなっている。
またナンチャンカーブを上って降りる際、Nの頂点のフレームに接触するケースも多く見られた。
稲妻型のシケイン、くびれ部分が極端に狭い。
1つ目は左斜め下、2つ目は真下に通して突破する。
ナンチャンカーブひねりが難しすぎるので若干空気なのは否めない。
ルール説明では触れられず、爆死者が出て初めて紹介された『隠しキャラ』。
曲線的に、しかも小さくなったまゆげ型コーナー。前述の「奥の細道」と同じく窮屈な高さにある。
■ウルトラ電流イライラ棒
(1996年5月14日~1996年9月17日 19週目でパン職人によって陥落。クリアタイムはウッチャンゾーン19秒、ナンチャンゾーン59秒。)
ここから可動トラップと分岐ルートが登場する。ウッチャン曰く「私、この装置見た時笑ってしまいました」
ちなみに陥落後に放映されたテレ朝版『27時間テレビ』にも登場し、当時の西武ライオンズの捕手の伊東勤も完全制覇を達成した。
より急カーブになったが、コース幅が広がったため少し弱体化。
3つの風車(8枚羽)が回転。左と上は時計回り、右は反時計回り。
風車の移動タイミングがシビア。
ここから分岐ルートになる。
風車を上に行くとあるが、スーパーと比べて全長が短くなり、幅広になり、高い位置にある為簡易化された。
ただし風車の回転の都合上、噛み合ってる箇所が狭く、1機目の動きに合わせて移動のタイミングを狙わないといけない。
風車を下に行くとある、五街道である中仙道をモチーフとした小カーブの集合体。
風車の噛み合いの関係上、到達はこちらの方が楽で初期は頻繁に選ばれたが、そもそものコース幅が狭く抜けられた人は相当少ない。
特に奥の細道への合流地点が異様に狭く、制限時間のプレッシャーも重なって脱落した人も多い。
ナンチャンいろは坂を縦にしたような往復路。
そっちと比べると細くなっている列もなく、ある程度のスピードを維持できる。
脱落したのは子供チャレンジ特別編の1人のみ。
上下運動する4列のプレスが行く手を阻む。
プレス内には待避所があるが小さく、そこを使わずに突破しようとしたチャレンジャーが多い。
初期は偶数列と奇数列でプレスの上下タイミングが異なっていたが、
後期は同じタイミングで上下運動をするようになった。
立体カーブが2つに増えている。
ナンチャンプレスとの連戦とあって、集中力を切らして散った者も少なくない。前回(スーパー)攻略者もここで爆死。
N64版では番組よりもさらに細く複雑化しており、後述のナンチャンムーンサルトに近い形状となっている。
- プロデューサー澤の剃って細くなったつながりまゆげコーナー
コース幅4.5cm、さらにつながり部分が手前にせり出す形で立体になった隠しキャラ。
「最後の死刑執行人」とナレーションされるだけあって2回ひねり程ではないがひねりが大きい上、時間の悪魔とも戦わなければならない。
子供チャレンジ特別編の挑戦者、後のファイナル攻略者はここで失敗している。この時にナレーションは「まさにせこいぞ、プロデューサー澤!」と言った。
■ファイナル電流イライラ棒
(1996年10月22日~1997年3月25日 22週目でホテルマンによって陥落。クリアタイムはウッチャンゾーン19秒、ナンチャンゾーン59秒。)
「近日 イライラ一族再生す!!」そのナレーション通り、イライラ棒あっさり復活。
番組初登場時に何者かが宇宙から地球へ飛来する演出と、テーマ曲として起用された『ノートルダムの鐘』の『サンクチュアリ!』が「人類とイライラ棒一族の最終決戦」という世界観の強調に一役買っていた。
まあ実際にはまだ続くんだけど。
そしてナンチャンゾーンの後にデンジャラスゾーン登場。到達者が現れるまでDANGERと書かれた大きな箱の中に隠され、10週以上を経てその正体が明かされた。
攻略者は「ウルトラ」の新つながりまゆげで失敗した一般の男性ホテルマン。
あのおなじみさんが恐るべき進化を遂げ、ついにウッチャンヘアピンに立体カーブが登場。
立体部分は棒を突き刺すようにして突破する。
ビジュアルは
パチンコにある回転ドラムのアレ。左右のドラムが上回転、真ん中のドラムが下回転する。
ギミックの特性上立体要素も含んでおり、ドラムの傾きに合わせて棒の角度を調整しなければならない、
登場初回では1人も成功者を出さなかった。
スリーセブンを上に行くとある。奥から手前に向かって往復するギロチン。
ギロチン自体に触れることは稀だが、待機する時や直進時にコースに触れてしまいやすい。
スリーセブンを下に行くとある。上下移動する凹型コースフレーム。
スロット3列目が上方向に回転する構造上入りづらかったが、三浦理恵子と紅夜叉含めた4人はこちらを選んだ。
退避箇所もあるが、そもそも上下移動の速度が激しく、コースの狭さもあって移動が間に合わずフレームに挟まってしまう場合が多い。
毎回経路が変わることのない迷路。迷子になる挑戦者は滅多にいないが可愛いOLが迷子になり平静を保てなくなり爆死した回もある。途中からルートが2通りから3通りに。
ファイナルで一番簡単だが、初代攻略者含めた3人はここで爆死した。
進行方向に向かっていく6枚の円盤を、3つある休憩所を渡りながら突破する。
ローラーの間隔は不均一な上、2つ目から3つ目の休憩所は大きく離れており、タイミングが合わないと確実に
立ち往生してしまう。
後期では
「休憩中にナンチャンゾーンに突入タイミングを調節する」という作戦が確立され、最適なタイミングで抜けられるチャレンジャーが多くなった。
ちなみに、ここで一瞬ながら棒を通さなかったチャレンジャーもいた。
「ズルはいけません」
立体カーブもついに3回ひねりに。
まず下、次に真上、そして下がりながら右に棒を入れるのがコツ。N64版では異様に幅が広くなっており弱体化した。
……しかし、ここまで行ってもまだ100万円ではない。
+
|
ゴール直前に控える
DANGER
の箱が開き、中から現れたのは……! |
◆イライラロボ
澤プロデューサーをモデルにしたイライラ棒一族の長にして、100万円の守護神。
コース全体も澤の「S」をかたどっている。
全長3m、制限時間30秒。クリアタイムは25秒。
上下に往復する。手が下がったタイミングで抜けようとすると裏拳制裁。
右手の下は待避所に見えるが、実際は猶予が殆ど無く、手が上がった瞬間に一発で通らないとならない。
最初に到達した一般の男子高校生はここで脱落し、その後リベンジして再到達したときも同じ地点で失敗している。
左右を往復するが、左曲がりに進むので、左手の動きを見計らうのが難しい。
最後はやっぱりまゆげ。狭い上に往復回転している。
実はまゆげ部分そのものの難易度はそこまで高くなく、ゴール直前の小さな立体カーブが真のトラップ。
|
■電流イライラ棒リターンズ
(1997年6月24日~1997年
11月11日 20週目に室内装飾業により陥落。クリアタイムはウッチャンゾーン18秒、ナンチャンゾーン54秒。)
ほぼ全ての難所に可動トラップが存在、さらにナンチャンゾーンでは常に上下移動するエレベーターに乗って進む。そしてDANGERゾーンを抜けた先には……!?
初期バージョンは余りにも難しすぎた為、週を追う度に難易度が緩和されていった。
しかし、スタジオのゲストは殆どがヘアピン、調子良くても太陽で終わる事が多発したため、リターンズの後期はゲストチャレンジが廃止された。
テーマ曲は『交響曲第10番ホ短調 Op.93:第2楽章(作:ショスタコーヴィチ)』。
このバージョンのみ、独自のカウントタイマーが使われており、0.5秒単位の計測も可能となった。
それに伴い挑戦前のカウントダウンもボイス式となり、従来と違うものとなっている。
上フレームがプレス化。コースも狭くタイミングを計らうのも難しい。
登場初期は突破できた人が少なすぎた為、速度が緩和されていった。
回転とプレスのダブル攻撃、8つのプレスが反時計回りに回転しながら交互に突出する。
番組ではストッパーが設置されていたため、下から抜けるのは不可能(一部のゲーム版などでは可能)。
ゲストチャレンジでは太陽の回転とプレスの動きに合わせて観客席からコールが流れていたが、
それでも突破できた人は一握りしかいない。
太陽を上に行くとある。細道上を回っているつるまきバネ。
バネの隙間が狭く接触のリスクが高い上、回転が遅い分時間がかかる(約8秒)。
その為、制限時間によっては入った瞬間に脱落が確定する、
下ルートよりも入りやすいため、登場初期はこちらを選ぶ人も多かった(麗しき女子大生が初めて侵入し初見殺しにあい記録保持者紹介で屍呼ばわりされる)
しかしナンチャンゾーンに向けて残り時間を温存する必要もあり、次第に選ぶ人は少なくなっていった。
突破した人もいる事はいるのだが、片手で数える位しか存在しない。
太陽を下に行くとある。細長で待避所がない高速プレス。
ここだけチェックポイントが黄色になっており、クリアするとナンチャンゾーンに入ってから15秒間、接触しても爆死しない無敵状態になる。これをクリアできたのは一般の男子中学生一人のみ。
彼は人類の希望と期待されていたが……?
ゲームでも、最速の棒を使わない限り絶対当たるという驚異のムリゲーである。初めて無鉄砲に挑んだロン毛の慶應生はイライラロボに挑んだ猛者だったが彼をもってしても「無理」と言わせた超難易度。
内村光良が意気地なし
というわけではない。
ウッチャン無鉄砲の下にある何の仕掛けもない幅広の直線。
無鉄砲に挑もうと下ルートを選んだものの、土壇場で怖気づいた人のための抜け道らしい。
通っても何のデメリットもない上、ナンチャンゾーンでは無敵時間の恩恵が少ないためほとんどの挑戦者がこちらを選択した。
なお、入口に通電していない
一方通行のバーがあるので一度意気地なしを選択したら後戻りできない。
これは意気地なしの下分岐が高速プレスの左端にかかっているため、無鉄砲に挑もうとする人が待避所に利用して少しでも距離を短縮させようとするのを防ぐためと思われる。
ここからエレベーターに乗って、垂直な通路を抜ける。
エレベーターに動きに身を任せて棒を固定すれば突破できるという歴代最高難度のリターンズの中ではオアシスといって良い程の低難易度ゾーンだが、
エレベーターは一定の速度で10秒かけて上下往復するため「無敵時間15秒」のうち2/3をよりによってここで使い果たすことになる。
エレベーター下降とともに突入。
棒が不規則に配置されたコースの後ろに、コンベアが進行方向に向かって流れていく。
64版は棒が左右交互に配置され、若干難易度が下がった。
とうとうNの字が崩れてなくなってしまった。正面から見ると4回ひねりに見えるが、実は2回捻り。
初期はナンチャンムーンサルトの様にかなり細いコース幅だったが、後期は1.5倍程の幅に変更された。
64版ではここに入ると強制スクロールが停止するが、実際の番組では上昇するエレベーターに乗ったまま突入する。
エレベーターが降りきってない内ににナンチャンコンベアーを攻略して、カーブ手前で待機してエレベーターが上がった瞬間にカーブ縦式に突入する攻略法も存在する。
前述のウッチャン無鉄砲を突破した中学生はナンチャンコンベアーで無敵が切れたことに動揺したのか勢い余って突っ込んだ末に爆死。
「ホントに無鉄砲でした」
そしてナンチャンゾーンを突破したチャレンジャーを前にして、
+
|
ついに
DANGER
の箱が開く。 |
◆イライラロボ夫人
夫・イライラロボの敵を討つべく襲来したイライラ一族の母。これをクリアしないと「人類に未来はない」。
全長3m、制限時間30秒。
クリアタイムは23秒。
上下に往復する。夫よりは下の待避所が若干広い。
左右を往復する。直進ルートのため、比較的突破しやすい。
二つのおっぱいが交互に前後するというけしからん動きを見せる。
見た目のインパクトの割に退避箇所が多いので、そこに気付けるかが攻略のポイント。
初めてロボ夫人に挑んだ大学生のチャレンジャーは突破直後に爆死。
奥さんも最後はまゆげ。こちらは直線。
そもそものコース幅が狭く、ウッチャンギロチンと同じく待機中の爆死が相次いだ。
+
|
これを撃破した瞬間、地球に平和が訪れる… |
これを撃破した瞬間、地球に平和が訪れると思われていた(現に初めてイライラロボ夫人を倒したコックさんは全身で至福のガッツポーズをしていた)
しかし、そもそもイライラロボ夫人の紹介時に、誰も「クリアできれば100万円」などとは言っていなかったのである。
突如スタジオが暗転、ほどなくナンチャンカーブ縦式をクリアする過程で上がっていたエレベーターが再度下降し、
DANGERの箱を支えていた土台、FIREと書かれた箱が開く。
大熊アナ「ウッチャンナンチャンの化身!メカ・ウンナンAの登場です!!」
◆メカ・ウンナンA
ウッチャンとナンチャンの顔が交互に2つ、計4つの顔を持つイライラ一族を影から操る黒幕兼最後の切り札。
まさに「ウッチャンナンチャンからの挑戦状」を冠するに相応しい、イライラシリーズのラスボスである。
全長2m、制限時間30秒。
クリアタイムは28秒。
噛み合っている2つの歯車を抜ける。
歯車の狭さはウッチャン風車とは比べ物にならない。最初に到達した男性チャレンジャーはここで爆死。
上のナンチャンプレスとウッチャンスリーセブンの合体ギミックで、左右のプレスと真ん中のドラムが最後の難関。
ドラムに気を取られているとプレスに潰され、プレスを気にしているとドラムの回転に合わない、タイミング命のもどかしいトラップ。
|
|
こうして、人類とイライラ棒一族との戦いの歴史は終わった!
だが、我々はあの闘いの日々を忘れない…!
そこで失われた幾多の命!幾多の夢!それらは、永遠に我々の記憶に刻み付けられた……
イライラ棒よ永遠に……
+
|
だが、まだ闘いを終える訳にはいかない男が1人いた……! |
それは、芸能人で群を抜く好成績を叩き出し「イライラ棒職人」「先生」と呼ばれた柳沢慎吾である。
歴代イライラ棒との戦いをダイジェストVTR『柳沢慎吾 vs イライラ棒 戦いの歴史』で振り返った後、
陥落後にも関わらず「さようならイライラ棒記念柳沢慎吾スペシャル」と題して彼一人の挑戦のためだけにスタジオへと復活。
スタートゲートには特設の記念ボードも掲げられたが、このボードがスタート直前に落下し早くも不吉な予感が漂う。
そしてウッチャンナンチャン・他のゲスト・一般観覧者が見守る中最後の戦いが始まった。
+
|
ネタバレ注意! |
……しかし、ウッチャンヘアピンリターンズを抜けた直後に爆死。
これまでの実績から期待がかかっていただけにスタジオはブーイングの嵐。そのあっけない幕切れに彼は倒れ伏すのであった(もちろん演出)。
イライラ一族が最後の最後で意地を見せたのだろうか…
|
|
その他
■爆裂電流イライラ棒USA
まさかの海を越えて復活した
アメリカ合衆国バージョンのイライラ棒。
本場ハリウッドの美術製作スタッフが監修したというのが初登場時の売り文句で、トラップのモチーフや装飾にアメリカ名所や名物があしらわれている。
ロッキーマウンテンはコース奥側、ザ・グランドキャニオンはコース手間に向かっているので、歴代イライラ棒では珍しく横並びの構成にはなっていない。
しかしさすがに6代目となるとイライラ棒の人気も下火になってきており、ゲストチャレンジのみの回も含めたった3回しか放送されなかった。
ファーストステージ
W字型に2回曲がるクランクコーナー。後にコース幅を狭くしてライトセイバーイライラ棒に流用される。
ウッチャンスリーセブンと同じく、スロットのドラムを模した障害物にある溝の中を通って進む。
ただしこちらはドラムの数が4つもあるほか、絵柄1つ分回転するたびに動きが一時停止する。
上下の形状が揃っていない、山なりの尖ったカーブが無数に続く。
慎重に行くと却って難しいので、ある程度勢いとリズムを保つのがポイント。
中間地点
休憩ゾーンの先、後半の入り口の前に設けられたトラップ。
ここを進む間は制限時間がストップした状態になるが、越えなければセカンドステージには進むことができない。
ウッチャントルネードを縦型にしたような難所で、回転するつるまきバネのすき間に入って上から下に移動する。
セカンドステージ
大きく弧を描いて曲がるぐにゃぐにゃの曲線カーブ地帯。
4枚羽の風車が2つ重なって回転しているすき間を縫って進む。
ただし風車はそれぞれ回転方向が真逆な上に速度も異なる。風車の外周コースにはいくつか休憩所があるため、その中に退避して風車の動きが噛み合うタイミングを待たなければならない。
初見時ではどの方向に進むべきか分かりづらく、攻略方を見出すのが難しい。
それでも一般のチャレンジャーとドロンズ石本が前半分まで到達しており、イライラ棒USAにおけるレコードホルダーとなっている。
おなじみN字型のカーブの途中にいくつもの細かい立体カーブが存在する。道の幅はかなり狭い。
到達者がいないので情報が全く無い。
おまけ
■台湾版電流イライラ棒
台湾のテレビ番組「紅白勝利」内で放送された台湾版。これができたら五万元。
コースの形状は初代イライラ棒とウルトラのキメラで、制限時間は60秒だが休憩地帯は一切無い。
柳沢とウルトラまでの攻略者3人の4人が台湾に赴き挑戦。初代攻略者である空手家によって陥落された。
初代イライラ棒と比べて角ばっているが、大体同じ役割を担っている。
やりやがった……
こちらも初代イライラ棒と同じ形状で。途中のクランクもちゃっかり搭載。
またやりやがった……
本家ウルトラと違って全て右回転となっており、現地の放送では『大車輪』と呼ばれている。
またまたやりやがった……
狙いは一緒である。ちなみに台湾に中仙道は存在しない。
上ルートと比べてカーブが多い上、距離が非常に長く、タイムロスは避けられない。
しかし、眉の薄い台湾の王Pではない。
もしかして澤プロデューサーが海外進出した可能性が微レ存?
■ライトセイバーイライラ棒
1年以上ぶりのイライラ棒新コース。制限時間は初代と同じく30秒。
『スター・ウォーズ エピソード1』の公開時期に特別に行われたバージョン。
棒が
ライトセイバーになっており、爆死すると派手なエフェクトで火花が散る(もちろんCG)。
くれぐれも「由緒正しき決闘」をしてはいけない。
Sを象った曲線カーブ。
歴代のウッチャンヘアピンと比べると幅が広く、突破は容易。
星を象ったコースに小さい流星が上下往復する、歴代の稼働トラップに比べれば相当楽な部類。
松村邦洋が12秒で到達するも、焦って宇宙の塵に。
また、ココリコの田中直樹がこのコーナーに到達している途中でなぜか慌ててステップを踏んで失敗し、それを見た内村から「何でだよ…」と言われてしまう。
Wを象ったギザギザコース。
形状はワシントンコーナーとほぼ同じ、こちらの方がコース幅が狭い。
ココリコの遠藤章造が18秒までこのコーナーに到達するも、12秒残して失敗。
ビデオゲーム版
PCゲーム版
ファイナルの頃に発売されたPCゲーム版。開発はスパイスクリエイティブ。
マウスクリックで棒を掴んでドラッグで動かす、現在でもブラウザゲーなどでよく見るタイプのゲーム。
残機制となっており、爆発しても制限時間と残機がある限り手前まで戻されて
再スタート。
実況はエンディングクレジットによると成瀬富久という人物とのこと。
初代『爆裂電流』~4代目『ファイナル』までの4コースと、各トラップを流用して組み直したオリジナル6コースの計10コースを収録。
番組コースは後述の他媒体よりも再現度が高く忠実なコース取りとなっている。しかし性質上立体カーブまでは再現できていないため、実況が『ゲームでは全然ひねってませんが』などと自虐しだす。
オリジナルコースは巨大な迷路のみのコースや顔面を模したコース、ひねりカーブのみを集めたコースなどユニークなものばかり。最終コースは最早ヤケクソ気味なイライラロボが4連発の『イライラ四天王』。
アーケード版
『ウルトラ電流イライラ棒』の名で登場。開発はザウルス。内部的にはNEOGEOで動いていたようである。
トラックボールという筐体に埋め込まれた大きなボールを転がすとその方向に動く操作方式。そのためマウスやスティックなどで動かす他媒体のものよりコツがいる。
全体的にサイバーパンクな雰囲気、操作キャラクターがアメコミ風な男女のどちらかから選べる、超ローテンションな実況、
ゲームオーバーで謎のマッドな博士っぽいキャラが登場する……と、わりと番組ガン無視な濃いめの世界観が特徴。
コースは初級、中級、上級の3つ。番組再現コースなんてものはない。
初級はウッチャンスリーセブン風の巨大スロットマシンが登場し、中級では小さなゴンドラの中に入り進行する動きに合わせて棒を動かす、といったビデオゲームならではのトラップが満載。
さらに上級コースでは元番組のリターンズ放映に先駆けイライラロボが2体、しかもちゃんとそれぞれ別型機で搭載トラップも異なるものが登場。
Nintendo 64 版
リターンズの頃に発売。開発・販売は
ハドソン。
当時テレ朝アナウンサーだった辻よしなり氏によるリアルタイム実況が入る仕組みになっており、番組さながらに盛り上げてくれる。
初代『爆裂電流』~5代目『リターンズ』までの5コースと、練習用として幅が広い『プラクティス』の計6コースを収録し、コースの再現度もそこそこ高い。
さらに『プラクティス』コースはテレ朝の番組対抗特番『炎の熱血バトル'97』で1回だけ使用された特設コースが元になっている。
が、その一方番組で再現が行き過ぎて、1回失敗しただけでゲームオーバー、リトライはコースの最初から、という鬼難易度ゲーと化している。
加えて一部コースに難易度調整の為のアレンジが入っており、特にナンチャンカーブ系トラップが番組とはかけ離れた形に。
なお後年発見されたサウンドテストモードから聞くことのできる未使用実況ボイスには、
『電流イライラ棒帰還編』『電流イライラ棒ユニバース』『からくり電流イライラ棒』『電流イライラ棒最終戦線』なる没コース名や、
『ウッチャン回転迷路』『ウッチャン小惑星』『ナンチャン蜂の巣』『ナンチャン危機との遭遇』など奇妙な没トラップ名が入っており、開発段階ではオリジナルコースを収録する予定だったことがうかがえる。
もっとも没ボイスの中には「垂直落下式DDT!!!」というお遊びボイスもあるので、ダミーの可能性も充分あるが……
PlayStation 版
こちらもリターンズの頃に発売。開発はアーケード版と同じくザウルス。
N64版と同じくリアルタイム実況を導入しており、担当は当時テレ朝アナウンサーで『ぷっすま』などでもお馴染み大熊英司アナ。
番組再現コースは初代『爆裂電流』、『ファイナル』、『リターンズ』の3コースのみで、リターンズではエレベーターによる上下移動が無いなど、再現度もあまり高くない。
その代わりにアーケード版の初級、中級、上級コースや、一度クリアしたコースのトラップを自由に組み替えて遊べるエディットモード、ランダムに生成されたエディットコースに挑戦するAIコースなど独自色の強いモードが存在。
さらに隠しコースとして
メリーゴーランドやコーヒーカップの間をすり抜けていく、遊園地モチーフのロングコース『超弩級』が登場。絶対に実体化できないトラップの数々に挑戦できる。
余談
現在でもブラウザゲームやスマホアプリ等で
「狭い隙間をマウスカーソルorスワイプで抜けるゲーム」が俗称として「イライラ棒(系)ゲーム」等と呼ばれ、検索すればたくさんヒットする。
また、アクションゲームなどに置いて「壁に接触したらアウト」など集中力と精密なコントローラーさばきが要求される場面などでも比喩として言われることも多い。
「イライラ棒」と言う言葉が放送終了から四半世紀過ぎた現在でも通じる一種の
ミームとなっている事がうかがえる。
番組を知らない若い子がこれを言われて理解できているかは編者は存じ上げないが……。
なお、作る側としては「スタート、ゴール判定」「移動判定」「接触判定(失敗判定)」など、ゲームプログラム製作における基礎を応用すれば簡単に作られてしまう。
実際、2000年代のFlashゲームや、Switchの「つくってわかる はじめてゲームプログラミング」などでも沢山のイライラ棒系のゲームが作られている。
番組ではコーナー最後に流れるチャレンジャー募集のテーマは、PCEソフトの『天外魔境 風雲カブキ伝』(のラスボステーマ) から丸々拝借している。
64版ゲームを開発したのがハドソンなのも、この件ゆえの縁とよく言われている。
近鉄電車の一般形車両に設置されている転落防止幌は、カーブでの幌の干渉を避けるために棒状の転落防止バーを互い違いに設置しており、その形状から「イライラ棒」と呼ばれている。
2023年9月14日放送の『
アメトーーク』では、デブキャラ芸人がお腹を凹ませて電流の流れる2本の棒の間を通り抜ける「電流デブデブ棒」なる企画が放送された。
形は大きく違えどテレ朝で久々のイライラ棒復活となった。
伊津野亮「追記・修正してくれるチャレンジャー達よ、再び立ち上がるがよい!!」
- クソ懐かしい。玩具で遊んでたな -- 名無しさん (2014-11-19 11:47:15)
- 炎チャレ観てたなぁ。イライラ棒以外の企画も面白かった。 -- 名無しさん (2014-11-19 11:56:47)
- 懐かしい。小型の玩具で遊んでたなぁ...↑そういや、30人31脚もこの番組発だったっけ? -- 名無しさん (2014-11-19 11:59:36)
- 最初が一番簡単だったのにどんどん難しくするから100万なんて取れねーよ -- 名無しさん (2014-11-19 12:23:14)
- これの玩具めちゃくちゃ難しかった・・・・・。 -- 名無しさん (2014-11-19 12:24:48)
- 懐かしいなあ。これ以外にもヒャックマンシリーズとかいろいろと面白かった -- 名無しさん (2014-11-19 12:43:23)
- アーケード用のでかい筐体あったけどSNK製だったんだな -- 名無しさん (2014-11-19 13:12:29)
- ガチャでちっちゃいのもあったな~ -- 名無しさん (2014-11-19 13:38:38)
- N64のソフト持ってた。アナログスティックの加減が出来ずに爆死多数 -- 名無しさん (2014-11-19 13:55:14)
- イライラ棒といえばマチャミこと久本雅美のウッチャンヘアピンでの尻を突き出すセクシーポーズが名物だった。 -- 名無しさん (2014-11-19 14:16:19)
- くるくるくるりんもこれの派生みたいなもんかな -- 名無しさん (2014-11-19 14:25:04)
- ワリオランド2も明らかにイライラ棒を意識した名前と内容のステージがあったな。 -- 名無しさん (2014-11-19 14:30:38)
- 『htol#niq -ホタルノニッキ-』にこういうエリアがあったなぁ・・・。しかもトロフィー獲得対象だし・・・ -- 名無しさん (2014-11-19 15:29:36)
- 64のゲームはガチで鬼畜だった…ぜんっぜんクリアできずに投げたわ -- 名無しさん (2014-11-19 18:55:52)
- USAみたいなのもなかったっけ? -- 名無しさん (2014-11-19 18:59:50)
- 浅倉威にやらせたら何て言うだろうか -- 名無しさん (2014-11-19 20:00:29)
- アイスの当たり棒を送るともらえたりした気がする -- 名無しさん (2014-11-19 20:50:56)
- ↑12 ウリナリでホワイティがネタにしてた記憶があるなwヒャックマンw -- 名無しさん (2014-11-19 23:16:23)
- マウスと相性がいいからか、ネット上でもブラウザゲームによくあるね -- 名無しさん (2014-11-20 19:57:23)
- クラスの男子がオモチャ版を持ってて、一度遊ばせてもらったな。僅か数センチですぐジリリリリリリでしたがw -- 名無しさん (2014-11-20 21:17:55)
- 友達が64のやつ持ってたwww -- 名無しさん (2014-11-20 21:31:12)
- 今こそ3DSで64版をリメイクするべきだと思うんだよなぁ。↑2:ただし大概クリア前にどっきりネタが仕込まれているという。 -- 名無しさん (2014-11-20 22:32:37)
- ウルトラとファイナルの攻略者が職場の服装で出てたのは吹いた。(パン屋とホテルマン)何もそこまでしなくても… -- 名無しさん (2015-06-06 11:47:14)
- どんどん難しくされたのに賞金は100万のまま。10秒で涙を流すチャレンジがよっぽど楽だ。 -- 名無しさん (2015-10-17 21:00:03)
- 最大の被害者はリターンズで夫人初クリアしたかと思ったらメカウンナンAにやられた人だと思うw -- 名無しさん (2015-10-17 21:03:01)
- これのビックリフラッシュもあるよな。自分はそれでビビりすぎてPCにパンチしてお釈迦にしたことが… -- 名無しさん (2016-09-03 13:31:39)
- 柳沢慎吾が先生って呼ばれてたのが異様に印象に残ってる -- 名無しさん (2017-07-01 02:03:24)
- 最初の制限時間30秒でクリア時間57秒ってどう言う事?チェックポイント通過で時間増えたりとかあったの? -- 名無しさん (2022-06-12 03:04:38)
- マリオカートのイライラ棒も食玩であったな -- 名無しさん (2022-06-12 09:52:12)
- ミニスカ履いてる美人女優や美人モデルがイライラ棒にチャレンジする際のナレーションがやけに気合入っていた気がする… -- 名無しさん (2023-02-08 22:09:39)
- ↑それもうイライラ棒じゃなくてムラムラ棒じゃん -- (2023-03-01 19:58:37)
- かぼちゃ男「悲鳴を上げるな。陰茎が苛立つ」 -- 名無しさん (2023-08-22 20:09:40)
- VR空間でこれをプレイできたら楽しそうやな。VRワールドにはあるんかな -- 名無しさん (2023-08-23 01:28:36)
- ↑4バニーガールがチャレンジしているのを予告で見て、その放送回は迷わず録画した。あのデカケツを何度と見てオカズにしたのはいい思い出。 -- 名無しさん (2023-09-03 00:07:04)
- 昔セブンイレブンで体感ゲームのイライラ棒があって、ゲームオーバーになったら「ヘボすぎる」と貶されたのを覚えている -- 名無しさん (2023-11-10 08:56:07)
- リターンズで最初に太陽クリアした女子大生が凄く麗しかった。ヘアピンリターンズで美脚に黒い導線絡みついたり記録保持者になって屍を残すと言われたり辱めが酷かったなあ -- 名無しさん (2024-04-12 04:35:56)
- 昔あったイライラ棒みたいなFlashゲームは大抵ビックリ系扱い。 -- 名無しさん (2024-06-01 18:20:54)
最終更新:2025年01月14日 21:22