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イナズマイレブンシリーズ

登録日:2011/10/01 Sat 17:14:29
更新日:2024/12/11 Wed 08:12:00
所要時間:約 6 分で読めます




イナズマイレブンシリーズとは、レベルファイブ制作の超次元サッカー(あくまで超次元)をテーマとした一連のメディアミックス作品である。
よく間違われるが、アニメが原作ではない。あくまで原作はゲームである。キャラクターデザインはレイトン教授シリーズでもお馴染みの長野拓造。
ゲーム三作・アニメ三期をもって完結した後は舞台を10年後に移したイナズマイレブンGOがスタート。
ゲームは2013年12月発売のイナズマイレブンGOギャラクシー、アニメは2014年3月19日をもって一旦完結。
2018年には新シリーズ「イナズマイレブン アレスの天秤」アニメ放映開始。同年夏にゲームの新作も発売する予定だったが、大人の事情により2019年9月27日の続編「イナズマイレブン オリオンの刻印」のアニメ完結までゲームが完成せず、2022年7月に「イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロード」として作品そのものを一新し、現在2025年発売予定を目指している。

当初から「クロスメディアプロジェクト」として各メディアへの展開を打ち出しており、ゲーム発売以前からアニメ化の発表が上がっていた。
また、発売に先駆けて月刊コロコロコミックにて漫画版の連載も開始された。
そんな性急なメディアミックス展開は先走りすぎだと言われ、挙句初のゲームの売り上げはあまり芳しくなかった。
その後アニメが放映開始したことによって人気上昇し、その先走った商業展開が結果的に功を奏して二作目は(2バージョン商法とはいえ)ミリオン突破を果たす。
ちなみに、続編ゲームの制作も1の発売前からすでに決定していた。先走りすぎってレベルじゃねーぞ!
以降、レベルファイブの制作作品は一部を除きこの体制で行われている。

全体を通しての大雑把なストーリーは、当初は弱小チームだった主人公の円堂守率いる雷門中サッカー部を中心に、全国大会に挑み、宇宙人と戦い、そして世界一を目指すというもの。
何かおかしいような気もするが気にしてはいけない。
ディレクター兼原作者の日野社長の方針により、どのメディアでも基本的に大筋は同じストーリーを辿っている(細かい展開は違ってくるが)。
主なターゲット層は男児だが、色々あって大きなお姉さま方にも人気が出ている。

専属のアーティストとして、どのメディアでもT-Pistonz+KMCが主題歌を担当している。



以下シリーズ作品。

ゲーム
●無印シリーズ
円堂守を主人公としたシリーズ。
「1」~「3」は後に「イナズマイレブン1・2・3 円堂守伝説」というタイトルで1つに集約され、ニンテンドー3DS専用ソフトとして発売された。

シリーズ最初の作品。全てのメディア作品ベースとなったいわばプロトタイプのような存在で、他とは違った独特のキャラ性や世界観の雰囲気が形成されている。
昭和を意識した熱血王道スポ根がテーマに据えられており、独特の(いい意味での)泥臭さを持つ。その雰囲気は後続作品になるとやや薄れがちなのもあって、今もなお熱心なファンが多い一作。

ここから2バージョン商法となり、ゲームより先にアニメの話が進んでいく形となる。
そして発売延期により、本作が出る頃にはストーリーの8割方がアニメで放映済みという状態になってしまった。
元々は次作ゲームが出るまでのアニメオリジナルエピソードの予定だったが、社長が気に入りゲーム2として制作されたとのこと。

まさかの2バージョン+完全版。劇場版の連動としてそちら関係のストーリーを新規で大幅に追加した3バージョン目が出ることとなった。
さらにジ・オーガ版には本作の6年後を描いたイナズマイレブンGOのプロローグが収録されている。ここまでのハードはDS。

  • イナズマイレブンストライカーズ
ストーリーのないお祭り作品。全三作。スタンスとしてはアニメのキャラゲーに近い。アニメ未登場キャラやアニメで喋らなかったキャラにもボイス付きなのが売り。
延期により発売したのはGO開始後。アニメ二期頃に発表されて長らく音沙汰がなかった『イナズマイレブンブレイク』がベースであると思われる。ハードはWii

  • イナズマイレブンフューチャー
円堂のひ孫・円堂カノンを主人公に据えた2140年が舞台の作品。キャラや設定の一部が劇場版に使われた。
この時代設定でイナズマイレブンはフューチャーから逆算して考えると2060年くらいの近未来になるという意外な事実が発覚した。
が、その後劇場版にて未来の時代設定が20XXに変更されたため、結局どうなってるのかよく分からなくなった。
レベルファイブ運営の携帯ゲームサイトで配信予定でPVまで作られたが、2009年に延期されて以来音沙汰がなく最終的には企画倒れとなった模様。

●GOシリーズ
無印の時代から10年後の世界を描いた、松風天馬を主人公とした作品。
無印より超次元度がアップしており、特に2作目以降はSF作品の様相を見せるストーリーや、何でもアリなサッカーシーンの数々が特徴。
一方で、たびたび見られる重くシリアスなエピソードにも定評がある。
詳細はを参照。


●イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロード
元々は「イナズマイレブン アレスの天秤」のタイトルで、アレスの天秤のストーリーを描く予定だったが、度重なる発売延期の末にオリオンの刻印放送終了後にタイトルを「イナズマイレブン 英雄たちのグレートロード」に変更。2022年7月に現在のタイトルに変更している。
無印1作目から25年後の世界のストーリーで、長崎の南雲原中学校の男子マネージャー・笹波雲明を主人公とする。
そして円堂守の息子・円堂ハルがもう一人の主人公にしてラスボスというポジションで登場する。
円堂編、天馬編、明日人編のキャラクターは「クロニクルモード」という別枠のモードに存在させるというシリーズの集大成作品(となる予定である)。
ハードはSwitch、PS5/PS4、PC(Steam)、スマートフォン。2025年6月発売(を目指している)。

【アニメ】
ゲーム1発売二ヶ月後から放映スタート。無印シリーズは全127話。本作の知名度が上がることとなった一番の要因。
ゲーム1では我の強かった登場キャラクターたちの性格が全体的に角が取れて丸くなった。以降のメディア展開ではここで変えられた性格に準拠している。
そのため、アニメを見ずゲーム1しかやってなかった人が、アニメに合わせられた設定に変わったゲーム2をやって大いに混乱したとか。
尺の都合か重要な描写であっても容赦なく削ってくることがあるため、腑に落ちない急展開があった時はゲームでストーリー展開を調べてみるのが吉。
ちなみにこの傾向(続編でのアニメ設定が優先)は、後年発売された同社の妖怪ウォッチでも見られる。
また、ゲームでのキャストから主役級以外は大幅に変更され、中でも優男系は、男性声優が務めていたキャラでも軒並み女性声優になっている。


岸尾だいすけ→田野めぐみ
小松史法→倖月美和
佐藤健輔→小林由美子
庄司将之→三瓶由布子

アニメ一期をベースにフューチャーの設定を一部取り込んで制作された映画。怪盗グルーやセブンイレブンとのコラボもした。
色々と大人の事情が絡んだ作品。脚本家による小説版も発売されている。ぶっちゃけ小説版が本編なくらい映画内で語られた情報は限られている。没となったフューチャーから円堂カノンが登場。

●戦神シリーズ(アレスの天秤、オリオンの刻印)
無印1作目にて雷門がフットボールフロンティアで優勝した後、無印2作目『脅威の侵略者』のエイリア学園による侵略が起こらなかったという設定で描かれるパラレルワールド。ギリシア神話の神の名前が副題として用いられている。
「2」では故人だった吹雪アツヤ、吉良ヒロトが生存していたり、エイリア学園の選手が新設された永世学園の生徒になっていたりと、無印から変化した人間関係の中で新たな物語が動き出す。
一方で無印になかった新キャラクターも多数登場。
主人公として稲森明日人、灰崎凌兵、野坂悠馬の3人が発表されていて、アニメ版は全員、漫画版はメディアによって異なる視点のストーリーになる予定だったが、おおばあつしによるコロコロコミックの明日人編、やぶのてんやによるサンデーうぇぶりの灰崎編のみ連載された*1
本来なら今までと同じく3部作を予定していたらしいが、諸事情により2作のみとなっている。

  • イナズマイレブン アウターコード
アレスの天秤の前日譚。全6話。
本編を楽しんでもらうためにパラレルワールドになった理由・経緯が各キャラクターごと掘り下げられている。

  • イナズマイレブン Reloaded
アレスの天秤と繋がるように再構成した無印27話のアナザーストーリー。

無印1作目から1年後のフットボールフロンティアが舞台。全26話。

少年サッカー世界大会「フットボールフロンティア・インターナショナル」が舞台。全49話。
イナズマジャパンのメンバーは勿論、各国の代表チームは無印3作目『世界への挑戦』から大きく入れ替えられている*2

【漫画】
やぶのてんやによる連載漫画。月刊コロコロコミック掲載。漫画シリーズのメイン作品。
全メディア中トップの熱さを持ち、一部賛否の分かれる点こそあるものの作品全体としての評価は非常に高い。
アニメとは対照的に、ゲーム1からのキャラクターの性格がさらに濃くなっている。いい意味での泥臭さにもさらに磨きがかっており、その勢いは完結まで健在だった。

  • イナズマイレブンSPECIAL
吉祥時笑による連載漫画。学年誌掲載。
掲載誌の都合でぺージ数が少ないため、凄まじいスピードで見事に話が進んでいく。
ゲーム以外で唯一プロミネンスとの試合を描いた作品だが、単行本の刊行予定次第では収録されない可能性が危惧されている。
作者は男性だが絵柄は少女漫画タッチで、お世辞にも躍動感のある絵が上手いとは言えないため読む人をかなり選ぶ。
おかげでキャラデザの長野さんに同人本だと思われてた。

  • イナズマイレブン(こした版)
こしたてつひろによる漫画。学年誌、コロコロイチバンや別冊コロコロコミックにて定期的に外伝漫画が掲載。
昔と比べるとかなり絵柄のクセが抜けている。

  • イナズマイレブン アレスの天秤(おおばあつし版)
月刊コロコロコミックに連載された戦神シリーズの漫画版。尺と掲載紙の都合もあり焦点を稲森明日人及び伊那国雷門イレブンに絞りやぶてん版を彷彿とさせる泥臭さ、熱血なアレンジが施されておりアニメに不満な方からも評価は高い。アレス編終了と同時にメディアミックスが終了したのでオリオン編は無い。

  • イナズマイレブン ペンギンを継ぐ者
サンデーうぇぶりで連載された灰崎と鬼道を中心としたコメディ系スピンオフ。作者がやぶのてんや氏なので鬼道は丸くなりつつも「クズ」を連呼したり高笑いしたりする。


ダンボール戦機との関係】
イナズマイレブンに登場する一部のキャラクターが若い姿でダンボール戦機に登場する。
その内の財前総理に関しては、社長が設定的にちょうど良かったのでイナズマから引っ張ってきた(意訳)とツイートしている。
上記にあるフューチャーの年代設定に合わせれば時系列的には成立するが、結局その年代も変更されているので曖昧な状態であった。
劇場版イナズマイレブンGOVSダンボール戦機Wでダンボール戦機とはパラレルワールドと明言された。


このゲーム&アニメのなにより特筆すべき点は多彩な必殺技にある。


◎主な必殺技
  • 巨大な手を具現化(ゴッドハンド等)
  • 燃える魔球(ファイヤートルネード等)
  • 分身(コイルターン等)
  • 砂嵐発生(五里霧中)
  • 雷発生(イナズマブレイク等)
  • 大波発生(つなみウォール等)
  • ザ・ワールド(ヘブンズタイム等)
  • スタンド召喚(マジン・ザ・ハンド、「GO」の化身全般等)
  • ペンギン召喚(皇帝ペンギン2号等)
  • ドラゴン召喚(ドラゴンクラッシュ等)
  • ペガサス召喚(トライペガサス)
  • 不死鳥召喚(ザ・フェニックス等)
  • 狼召喚(ウルフレジェンド等)
  • オラオラ(爆裂パンチ等)
  • ボールすり替え(フェイクボール等)
  • 2人同時シュート(イナズマ1号等)
  • 3人同時シュート(デスゾーン等)
  • ディストーション・フィールド(シュートポケット等)
  • 地面を隆起(ザ・ウォール等)
  • ジェットストリームアタック(トライアングルZ)
  • 眼鏡を壊す(メガネクラッシュ)
  • ゴールをずらす(ゴールずらし)
  • 相手は凍りつく(アイスグランド等)
  • 相手は死ぬ(エターナルブリザード)
  • 約束された勝利の剣(エクスカリバー)
  • タイガーシュート(タイガードライブ)
  • スカイラブハリケーン(竜巻落とし)
  • 雷獣シュート(サンダービースト)
  • ギガドリルブレイク(ドリルスマッシャー)
  • 手でシュートを打つ(ガニメデプロトン)
  • 自他ともに認める反則行為(ジャッジスルー)

いろいろおかしい必殺技が見えたかも知れないが、この世界のサッカーでは普通の事。
ちなみに、味方側が反則としか思えない技を使うこともあるが、なぜかお咎めなしだったりする。

これは技ではないが、試合中のフィールドに鉄骨を落とす悪役もいる。
ここまでくるともはや反則ではなく犯罪である。というか流石に逮捕されている。すぐに釈放されるけど。

その超常的な描写からゲーム版では「 ゲーム中に登場する必殺技や特訓は架空のものです。危険ですので真似をしないで下さい 」と注意書きが行われる。そんなの分かるわ!


「追記・修正?そんなことよりサッカーやろうぜ!」

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  • おっぱいゲー
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最終更新:2024年12月11日 08:12

*1 野坂編はマンガワンでの連載を予定していたが、代わりにアウターコードのアンソロジー版が連載された。

*2 ただし、無印3作目に登場したアメリカ代表「ユニコーン」は「スターユニコーン」として続投している。