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ナイトメアフレーム(コードギアス)

登録日:2013/10/02 (水) 15:52:00
更新日:2024/12/25 Wed 11:41:55
所要時間:約 14 分で読めます





ナイトメアフレーム(KnightMareFrame)とは、『コードギアスシリーズ』に登場する人型機動兵器の総称である。
略称は「KMF」
劇中における和名は「人型自在戦闘装甲騎」。
黒の騎士団では「自在戦闘装甲騎」とも呼ばれる。

ただし劇中では単に「ナイトメア」と呼称する場合が多く、現実でも「KMF」「ナイトメア」と呼ばれる場合が多い。



【目次】




【概要】


元々は皇歴2010年前後に神聖ブリタニア帝国が開発した兵器。
同国と旧日本の間に起こった第二次太平洋戦争に実戦投入されて以降、ブリタニアの主力兵器としての地位を確固たるものとした。
その威力はブリタニアの諸外国侵略による植民地拡大に大きく貢献。
同時に諸外国もその驚異的な性能に危機感を覚え独自のKMFを開発するようになるなどしており、皇歴2017年(本編開始時点)頃には戦場の主役となっている。

また、KMFに近い技術を用いた兵器として「ナイトギガフォートレス(KGF)」というカテゴリーの機体も少数ながら存在する。


■ブリタニアでのKMFの扱い

ナイトメアとは「悪夢(Nightmare)」ではなく「騎士の馬(KnightMare)」を意味する。*1
欧州の貴族主義が色濃く残るブリタニアでは、KMFは戦車のような「近代兵器」であると同時に、中世の騎士が戦場に出る際纏った「鎧」と跨った「馬」、それらの延長として位置づけられた。
このためKMFの操縦者を「騎士」、操縦することを「騎乗」と呼ぶ。

戦場の花形となったKMFへの騎乗は軍事国家色が強いブリタニアの貴族にとって比較的身近な物であり、操縦技術の習得は貴族の嗜みの一環でもあった。
地位としては最上位にある皇族の中には超エース級のKMF操縦技術を持つ者もいたほどである。
一方で、KMFへの騎乗はそれだけでも貴族の特権の一つとされ、ナンバーズ出身者や平民出の一平卒が騎士になることは基本的に認められない。
特にナンバーズでは完全実力主義で選出される帝国最強の十二騎士・ナイトオブラウンズに任ぜられようと、白眼視されることは避けられないのが実情である。

ちなみに軍用KMFを転用した警察用や競技用、基礎フレームのみの民間用など、直接的な戦闘以外の用途で普及しており、そういった機体に関しては前述のような搭乗者の地位などの規制は存在していない。


■ブリタニア以外でのKMFの扱い

上記のようにブリタニアでのKMFの扱いはブリタニア自体の貴族主義体質に起因する部分が大きいため、他国では単純な戦闘兵器として扱われる。
そのため正規軍だけでなくテロリストが使用している場合も多い。
しかし、ブリタニアと並ぶ三大勢力たる中華連邦とEUのKMFすら未だ兵器としては色んな意味で未熟であり、ブリタニア軍以外のKMFの活躍は黒の騎士団の台頭を待つこととなる。



【機構面】


殆どの機体は市街戦を想定し4~5m級(現実の乗用車の前後幅程度)のサイズで統一されており、ロボットアニメに登場するロボットとしては比較的小型(ただし流石に狭すぎるので演出上コクピット内部は広めに描かれている)。
このサイズのため寝かせたり座らせるだけでもかなりコンパクトになり、大型トラックや貨物列車の荷台などに収納可能で、輸送も比較的楽である。

作中世界では「サクラダイト」を素材とする高温超電導体を用いた電気駆動の機械が一般的であり、KMFも駆動系の多くにこのサクラダイトが使用されている。
動力源も「エナジーフィラー」というサクラダイト製の蓄電パックを使用しており、エネルギー切れの際はこれを交換する。
アニメでランスロットの背部などに挿入されているオレンジ色の四角い箱状の物体がそれ。*2



作中では本家本元であるブリタニア製と、そこから枝分かれし独自発展した日本製(厳密にはインド)の二系統が最先端の機体となっており、主に活躍するのもこれらである。
ブリタニア製の機体は総じてコクピットが背面に配置された座席型でパイロットの生存率を高め、日本製はコクピット自体背面にあるもののバイクに跨るような姿勢で搭乗し機体とパイロットの連動性を高める。
根本的な設計思想の違いから機体のプロポーションなど外観は二分されているが、基礎的な技術に関しては共通している部分も多く、コクピット内にヒッグスコントロールを行いパイロットにかかるGや外部からの衝撃を軽減する仕組みになっている。
また、腕等のパーツ毎の規格化も図られており、サイズが同程度ならブリタニア製・日本製問わず他の機種のパーツを取り付けることも容易となっている。……無論機体バランスの悪化など無視できない問題は残るが。


後述の通り元来は戦車から派生して生まれたものであるため、その本質は陸戦兵器である。
作中ではフロートシステムによる空中飛行能力を付与され空戦にも適応していったが、あくまで「空戦もできるようになった」というだけで、その本質には変わりは無い。


なお、「ナイトメア・オブ・ナナリー」におけるナイトメアは若干設定が異なっており、人工筋肉などを用いたやや有機的な外見になっている。



【世代別の分類(ブリタニア、日本系のKMF)】


ブリタニア製KMFはその開発時期や技術レベルによって世代別に分類されており、他国のKMFも同じ基準で分類されることがある。

◇第一世代

戦車にパイロット保護を目的とした脱出艇を装備したようなもの。
更に脱出装置自体にも補助脚を設けるなど、生存率の向上が試みられた。この時点で積載スペースの都合で補助脚は二本のみに限定されていた。
しかしサクラダイト積載量の関係からくる活動限界など基礎技術が未発達で、性能は十分とは言い難い物だった。

つまるところは戦車の補助装備の一種に過ぎないものであり、世代として分類自体も後になってから定義されたもの。
まだKMFという名称すらない時期のものであり、人型兵器といった趣は無い。

《属する機種》

不明

《確立された技術・機構》

  • 脱出装置
後のブリタニア、日本製KMFに標準的に搭載された機構。
主人公を含めこれのおかげで生き残ったキャラはたくさんいる。


◇第二世代

アッシュフォード財団が持っていた医療サイバネティック用の義肢「フレーム」技術が取り込まれ、新たな兵器として開発が行われた世代。
この「フレーム」に先述の「ナイトメア」という意味合いが加わり、「ナイトメアフレーム」という名称が誕生したのもこの頃。
第一世代で培われた技術によって戦車の補助装備という立場から独立し、二本脚で移動する一個の兵器へと転換し始めた……のだが未だランドスピナーは急発進・停車が出来ず毎回ずっこけ、マニピュレーターの精度も低いなど、基礎技術の蓄積を要する段階だった。

《属する機種》

不明

《確立された技術・機構》

  • ファクトスフィア
情報収集用のカメラ。

  • ランドスピナー
高速移動用のホイール。日本製KMFでは「高機走駆動輪」。
初期は機体本体の脚部と一体化していたが、現行の機体の多くは独立したユニットとして外付けされており、広い可動域を持っている。
陸上走行以外にも横に広げることで建造物の間を走ったり格闘攻撃に利用されたりと様々な使われ方をした。


◇第三世代

作戦行動を想定して開発が進められた実験的世代。
アッシュフォード財団主導で開発が進められ実戦に耐えられるだけの性能を得られたとされる。
しかし諸事情により開発競争からは外れてしまい、直接の系列機も作られておらず、開発系図から取り残されるような形となった。
なお、KMFの運用構想も現実味を帯び始め、サクラダイト確保のためのブリタニアの戦略が始まるのもこの頃。

《属する機種》



◇第四世代

実戦投入を目指して開発された世代。
基本的な機体構造等が確立され、KMFの基本形が完成した段階。
日本進攻時に投入されたグラスゴーの目覚しい活躍により、KMFの有用性を世界に知らしめた。
ちなみに開発時期自体は第三世代と変わらない。

シリーズ通して活躍が描かれるのはこれ以降の世代である。
本編の時代では既に旧式化しており、水中特化型であるポートマンを除いてブリタニア軍からは退役しつつあるため上位機種相手に苦戦する描写が目立つ。

《属する機種》


《確立された技術・機構》

  • スラッシュハーケン
ワイヤー式のアンカー。日本系では「飛燕爪牙」。
直接の攻撃手段以外にも建造物の壁面に突き刺してよじ登るなどの移動手段として使われた。後の世代では大型化するなど攻撃力を重視したものも見られる。


◇第五世代

第四世代で培われた技術を基に他国のKMFとの戦闘を想定し開発された世代。
主に機動力を始めとした基礎性能の向上に主眼が置かれ、コクピットの居住性なども向上。
バランスの良い兵器としてブリタニアの戦力を担うようになっている。
本編開始時点ではこの世代がブリタニアの主力機体となっている。

《属する機種》



◇第六世代

新機軸の技術開発を目指して研究が行われた世代。
だが、具体的な方向性や成果を得ることが出来ず、分類されるような機種も開発できなかった残念な世代。
しかし実用化には漕ぎ着けこそしなかったものの独創的なアイディアはあったらしく、後の第七世代機の一部にそれが活かされているとも言われている。


◇未分類機

どの世代にも属さない特殊な試作機。第六世代と同一視されることもある。

《属する機種》


《確立された技術・機構》

  • ハドロン砲
高出力の加粒子砲。赤く縁どられた黒いビームを放つ。
シリーズ中登場するKMFの装備の中でも最大級の破壊力を誇り一撃で敵部隊を薙ぎ払えるMAP兵器
後にビームを弾丸のように連射する「ハドロン・ショット」や最高威力の「四連ハドロン砲」等が開発されている。

  • フロートシステム
電気熱ジェット推進装置とヒッグス場の限定中和による質量封じ込め装置とを組み合わせた飛行用装備。
浮遊航空艦にも採用されている技術で空中での上昇・下降・静止まで行える優れもの。
ブリタニアではコクピットブロックの上に一対の翼として追加装備する方法で一般の量産機にも配備された。
黒の騎士団ではX型の翼を持つ「飛翔滑走翼」として量産、配備された。

ちなみにブリタニアでは上記の追加装備タイプと高速機動用可変機構タイプとでシェアを争ったが、後者は主導していたシュタイナー・コンツェルンがテロ行為に関わったことで脱落し追加装備タイプが主流になった。


◇第七世代

大出力のユグドラシルドライブの実装によりこれまで以上の運動性と火力を獲得した世代。
革新的かつ強力な装備が多く、後の世代に大きな影響を与えた。
正式に分類されるのはランスロットのみだが、それに相当する性能を持つ機種も生み出された。

《属する・相当する機種》


《確立された技術・機構》

  • ユグドラシルドライブ
大量のサクラダイトから精製し純度を高めた「コアルミナス」というキューブを高速回転させることでエネルギーを生み出し、それを機体全体のサクラダイト製の回路に伝達するシステム。
消費電力が多いものの旧世代の機種では扱えなかったような高出力武装を扱えるようになり以降の世代の高性能化を促した。
後にゲフィオン・ディスターバーの干渉を防ぐ対策も施され第八世代以降の機体にも採用されている。

  • メーザー・バイブレーション・ソード(MVS)
高周波振動剣。KMFを容易に切り裂く凄まじい切れ味を誇る。
ランスロットから実用化され普及し、鶴嘴型やナイフ型等のバリエーションが生まれた。

  • ブレイズルミナス
エネルギー場で物理攻撃を防ぐシールド。
こちらもランスロットから実装され非常に高い防御力を発揮。突起状に展開し打突攻撃を行う「ルミナスコーン」等防御だけでなく攻撃にも利用できる。

  • 輻射波動機構
マイクロ波誘導加熱ハイブリッドシステム。
高周波を連続し打ち込み対象を加熱・爆発させる装備で、遠距離に放つ「輻射波動砲弾」、防御用のシールドにする「輻射障壁」等に発展。
紅蓮弐式に実装され、後に黒の騎士団内でも広く使われるようになった。

  • ゲフィオン・ディスターバー
輻射波動を応用した力場によってサクラダイトに干渉・不活性化させるシステム。
効果範囲は限定されるものの、範囲に入ってしまえばKMFに限らずサクラダイトを用いている機械類は動作不能になってしまう。
ランスロットより後に開発されたKMFには干渉対策が施されるようになった。


◇第八世代

第七世代で得られた技術を投入して開発された世代。
性能面では第七世代機との明確な差が無く定義は曖昧だが、ナイトオブラウンズ黒の騎士団のワンオフ機がこれに相当するとされている。

なお、定義の曖昧さゆえか『劇場版反逆のルルーシュ』以降は下記の相当機種が第七世代扱いになり、第八世代自体は「第六世代同様属する機種が無い」という設定になりつつある。

《相当する機種》




◇第九世代

作品世界内での最新機種世代。
エナジーウィングなどの装備によってこれまでの世代とは比べ物にならない程の性能を獲得した。

《属する機種》


《確立された技術・機構》

  • エナジーウィング
フロートシステムを発展させた装備。
ブレイズルミナスを応用したエネルギーの翼を使うことで圧倒的な加速性能と運動性を実現した。翼による攻撃や防御まで行える。



【他勢力のKMF】


◇中華連邦

中華連邦所属のKMF。
インド軍区製の試作機で、スペックだけを追求した結果テストパイロットを十数人も死なせる程に操縦性が悪化、「高性能なだけ」の誰も乗れないKMFとして封印されていた。

中華連邦製KMF。
人型から完全に逸脱した、腕も頭も無いずんぐりとした胴体に車輪の付いた足と補助脚の役割を担う尻尾が生えたような外見。
優れているのは生産性(と射程)だけという無体な評価を下されているが、数に頼りまくってランスロットを追い詰めかける場面もある。


◇EU

第七世代相当。
格闘戦を得意とし、高速機動用のインセクトモードへの変形機構持つ。
それ以外にも特殊なシステムが採用されているようだが……?

  • パンツァー・フンメル
EUで運用されている主力機。ドイツ語で「鎧ったマルハナバチ」といった意味。
「頭」が二つあるのと「手」を持たず両腕自体がキャノン砲となっているのが特徴的。
火力に特化したKMFだが、運動性が低く近接戦は不得手。

  • ガルドメア
旧式の小型機。厳密にはKMFではない。
警備用として使われているが、今や旧式化しているグラスゴー相手でも歯が立たない。


◇ユーロ・ブリタニア

聖ミカエル騎士団団長であるシン専用の黄金のKMF。
元々は先任の団長であるマンフレディが特別に発注した物。
ケンタウロスのような形態に変形する機構を持ち、フロートユニットを装備できない代わりに非常に高い地上走行性能を持つ。

  • グラックス
聖ミカエル騎士団所属の銀色のKMF。ジャン・ロウの乗機。
高い運動性を持ち、両腕が紅蓮のような展開ギミックによって伸縮する機能を有する。

  • アフラマズダ
ユーロ・ブリタニア製の重武装KMF。ワインレッドの装甲と頭部にある牛のような二本角が特徴。
両肩に三基のガトリング砲が装着されておりブリタニア系の機体でもトップクラスの火力を誇る。
また、装甲にはブレイズルミナスを纏えるシュロッター鋼が用いられており防御力も高い。


◇ジルクスタン王国

ジルクスタンの国王機。第十世代機とも噂される機体。

ジルクスタンの主力量産機
独自開発された機体であり、四脚に前後左右対称という特異な構造を有する。

  • ジャジャ・バッカ
ゲド・バッカのバリエーション機。親衛隊隊長シェスタール・フォーグナー専用機。
四脚に人型の上半身が乗った半人型の形状。「手」が備わったお陰で汎用性は向上したものの無理な改造のせいで総合性能は低下してしまっている。

  • ガン・ドゥ・グーン
ジルクスタン製の試作機。ジルクスタンの将軍ボルボナ・フォーグナー専用機。
バッカ系とは異なり完全に人型だが、ゴツい体格に加えて前方に突き出でた頭部や地面に着くほど長い腕など、ブリタニア系KMFと比べるとまだどこか異形。
全高5.62mとサイズ自体もガウェイン系列機に匹敵する程大柄。


◇その他

  • MR-1
第四世代に分類される。
装甲を取っ払った内部フレームのみの状態で民間に払い下げられている簡易型ナイトメア。アッシュフォード学園も保有している。
武装はスラッシュハーケンくらいしかなく、ハーケンを射出すればふらつく有様で戦闘に向かないがボディを折り畳めるため収納しやすい。脱出装置もある。
貧相な見た目に反して結構パワーもあり、自身より大きなコンテナを頭上まで持ち上げて揺らしながら徒歩では追い付けない速度で走り回る場面がある。

  • Zi-アポロ
  • Zi-アルテミス
『奪還のロゼ』に登場する、出自不明の新型ナイトメアフレーム。非常に高いスペックを持つ。

  • Zi-オルテギア
Zi-アポロとZi-アルテミスが合体した姿。
高出力のエナジー・ウイングを展開し、空中での高速移動が可能なことから第9世代以上の機体と思われる。


【余談】


ブリキ野郎

作中、玉城などがよく「ブリキ野郎」等と悪態をついているが、これは「ブリタニアの畜」と「ナイトメア=ブリキのオモチャに乗って攻めて来た連中」をかけた言葉である。

コンセプト

デザインコンセプトは「ガレージに隠せるロボット」。
主人公がテロリストであるため、テロリストが保有・運用できるように考えられた。
谷口悟朗監督インタビュー*3、書籍『劇場版 コードギアス反逆のルルーシュ 3部作ワールドガイド』での話や、漫画『コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー』最終巻のラフイラストなどにもあるように、元々はコードギアスの企画は夕方枠アニメを目指していた。
その頃の構想では普通のロボットアニメのようにルルーシュがナイトメアに乗ってブリタニアと戦う案であり、それゆえ「普段は隠せるロボット」という考えがあったのである。
結局その案はMBSの番組コンペで落ちてしまい、夕方アニメは諦めて善悪逆転したあの主人公が生み出されていくこととなった。


地上戦→空中戦へ

『R2』におけるフロートの普及に伴う空中戦の増加がよく指摘され、ガンダムなどの他作品との違いが薄れたことなどからネットでは批判点として挙げられることも多い。
こうした空中戦の増加は「作画的な負担の軽減」といった意味合いも多かったこと監督から言及されている。

また一期前半では、
  • 激しい機銃砲火で航空機も歩兵も撃退された上に大勢の人質も取られているので、KMFなら通れるサイズの地下トンネルから突入する以外に敵の立て籠もる湖上ホテル内に近付く手立てが無い(8話)
  • 山奥に築かれた反政府組織の要塞攻略作戦に際して、組織のメンバーリストを無傷で手に入れ芋蔓式に組織を壊滅させるのが真の目的なので、空爆で要塞を丸ごと破壊する訳にも行かない(10話)
  • 地形の都合
  • 黒の騎士団側では空戦兵器の持ち合わせがないためKMFが主戦力
など、登場人物の説明という形でKMFを使う理由付けが行われており、わざわざ航空戦力を使わない・使えない作劇の大変さも窺えた。
また逆の例として、R2では陸戦ナイトメア部隊が進撃して来たのに対して「(ナイトメアで応戦するのではなく)爆撃機隊を呼んで空爆してもらえば一発」という旨の言及もある*4

『反逆のルルーシュ』24話や『R2』6話などでは「陸戦兵器が空戦に適応することの意義」を示す演出がとられ、『R2』最終話ではあえて決戦を空戦から地上戦に移行するなど、作劇上の工夫も多々見受けられた。

『奪還のロゼ』の主な舞台となるホッカイドウでは、敵側のエナジーを大量消費してしまうシトゥンペバリアの影響により、フロート装備のKMFがほとんど存在しないという舞台設定に。
こうすることで、KMFのインフレが極まっていた『復活のルルーシュ』以降の作品ながら地上戦メインの作風にしつつ、山場で飛行するナイトメアを出した。




追記・修正は車輪で疾走しつつアンカーで飛び回りながらお願いします。

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最終更新:2024年12月25日 11:41

*1 Mareは5歳以上の牝馬を指す。

*2 KMF用としてはこの通常サイズの他、大型機用の大容量タイプなどがある。その他にも携帯電話や銃器用の小型パックなど用途によって様々なタイプが存在する。

*3 BuzzfeedNews「反逆をアイデンティティーにしてはいけない」『コードギアス』監督が語る人生と成熟」

*4 この時は「そこまでして反撃する意味が無い」という判断から指揮官が撤退を選択し未遂に終わった。