登録日:2010/01/25 Mon 10:30:14
更新日:2024/06/12 Wed 19:30:44
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「ダゴン」とは…
1.半人半魚の姿をした漁業の神としてのダゴン
「海の民」である古代ペリシテ人の信仰する半人半魚の姿をした漁業の神。
またその起源がカルデアの部族が信仰していた農耕神「オアンネス」だった事や、
「肥料として魚を畑に撒く」という農業技術をペリシテ人も利用していた可能性があることから農耕神とされる事もある。
名前の由来はヘブライ語のダグ(dag=魚)とアオン(aon=偶像)が合わさった物だとされる。
旧約聖書においてペリシテ人とユダヤ人は敵対しており、ダゴンはかつてイスラエルの神ヤハウェと同じく最高神として崇められていた。
しかし旧約聖書のひとつ「サムエル記」には、当時の祭司達がお供え物として焼く動物の肉を勝手に食ったり、
祭司達の手伝いをする女達を食ったりと調子に乗っていた為、
神の不興を買ってユダヤ人にペリシテ人との戦いに敗れ、御神体とも言える聖なる「契約の箱」を奪われるという罰を与えられる。
ペリシテ人は自分達の神であるダゴンの神殿の前に置いたが、次の日にはそこに祭られたダゴンの像は倒れ、
神殿の敷居には切り飛ばされたダゴン像の頭と両手があったというエピソードが描かれている。
それより前の時代の話を扱った同じ旧約聖書の「士師記」には、
自慢の怪力でペリシテ人と戦った
サムソンがその命と引き替えにダゴンの神殿を壊し、一緒にダゴンの信者もその神殿の下敷きにするというエピソードもある。
ダゴン様惨敗である。
やがてギリシャ帝国の時代に滅んでいったペリシテ人と同じくダゴン信仰も衰退していった。
しかし後の17世紀にミルトンの「失楽園」においてダゴンは
ルシファーに荷担した堕天使、つまり悪魔として描かれた事でその名を再び注目されることになる。
悪魔としてのダゴンは地獄におけるパンの製造と管理を司る海の悪魔である。
2.クトゥルフ神話に登場する旧支配者としてのダゴン
1から派生したダゴン。
H・P・ラヴクラフトの「
クトゥルフ神話」(ラヴクラフト神話とも)において、
クトゥルフに仕える
旧支配者とされる。
半人半魚で人間と交わりながら、その数を増やす恐ろしい種族「
深きものども」。
その巨大化した長老とされ、その配偶者たるヒュドラと共に「父なるダゴン」「母なるヒュドラ」と呼ばれて彼らに信仰されている。
ダゴンはヒュドラと深きものども達と共にルルイエに封印された「大いなる
クトゥルフ」へ祈りを捧げながらその復活の日を早める為に活動している。
因みに
デモンベインではヒュドラとともに巨大フナムシの姿で登場し、
水中戦をしかけた上、上記のヒュドラと途中で合体して『合体怪獣ゴンドラ』(九郎命名)となった。
…が
クトゥグアに焼き払われた。
3.「カルドセプト」に登場するダゴン
大宮ソフトのゲームソフト「
カルドセプト」に登場するクリーチャーカード。
水属性
不死族
レアリティ:R
HP:80 ST:60
コスト:140G+水水+生け贄カード
アイテム制限:無し
配置制限:火×
特殊能力:全ての水属性クリーチャーのHP+10の応援効果
戦闘終了時に使用者は?100Gの代償
巻物強打(テキストには載っていない)
反逆神バルテアスが女神カルドラ側の四柱神に対抗する為に作り出したアンチクリーチャー達の一つで「水の王」
その割にゲーム内でバルテアスが使わないが気にしてはいけない。
その姿はキモグロくてでかいタコ。
海の底の神殿にて半魚人のクリーチャー「マーフォーク」に崇拝されている。
そのモチーフはまんま上記のクトゥルフ神話のダゴン。
だが見た目がタコなのでダゴンというよりクトゥルフに近い。
「水の王」を名乗るだけあってHP80ST60という圧倒的ステータスを誇りそのステータスは水属性最強、
更に全ての水属性クリーチャーのHPを上げるという水属性ブックに非常に有り難い能力も持つ。
隠し能力の巻物強打も地味に嬉しい。
しかしその分召喚コストが極悪なぐらい高く更に戦闘終了時に代償として魔力が100も奪われる為気軽には使えない。
特に代償を相手に逆手に取られ無意味な戦いを連発されるとあっという間に魔力が無くなる。
不死族故に即死の影響を受けやすいのも痛い。
またHP強化能力は相手の使う水属性クリーチャーにも効果がある点にも注意。
扱う際はこれらのデメリットがあることを十分に考慮して運用しよう。
ブラッドプリンの餌にしてHP100のプリン様を君臨させる通称「
たこ焼きプリン」戦法も面白い。
ただしダゴン様は食われる
漫画版ではまさかの擬人化して登場。
その姿はなんととても可愛らしい幼女、しかもロリババァ。
ゲーム版のキモグロい姿が嘘みたいに変わり過ぎである
詳しくは
ギルドマスター(カルドセプト漫画版)の項目へ。
因みにこの漫画版の姿を見た後に上記のたこ焼きプリンをすると何故か心が痛む……うっ、ふぅ……。
ドラクエⅣで初登場したモンスター。
象の鼻と牙をもった水色のタコの姿をしている。
一番の特徴は多腕を反映したのであろうか、完全
2回行動である点。
また、
ザキ系に
完全耐性を持っている。イカとは違うのである、イカとは。
ドラクエⅦでは異変後の海で登場。
この作品では体色が紫色になっている。
怪しい霧を巻き上げて呪文使用不能にしたり、押し潰して全体を攻撃したり、ハッスルダンスを踊って体力を回復してくる。
系統最下位種。灰色のタコ。
不気味な見た目に反して通常攻撃しかしない。
また、FC版ドラクエⅣの公式攻略本「下巻・知識編」のモンスター大図鑑でこいつが「あらえっさっさー」とひょうきんな表情で踊るイラストがある。
ドラクエⅦでは異変後の海に出現。
メラミを唱え、火炎の息を吐いて攻撃し、不思議な踊りやハッスルダンスを踊るなど、多彩な特技を使用してくる。
…スタッフが前述の「あらえっさっさー」の影響を受けたかどうかは定かではない…
モンスターパークに送ると何故か森に住む。
紫色のタコ。
…なのだが、「海鳴りのほこら」を出た直後にエンカウントした瞬間しか出会えない(ある意味)レアなモンスター。
凍りつく息を吐いて攻撃してくる。
リメイク版では体色が赤くなり、2回行動するようになった。
ドラクエⅦではこの系統で唯一登場しない。
この項目はダゴン様に監視されています。追記、編集は命懸けでお願いします。
- 銀英伝にもダゴン星域ってあったな -- 名無しさん (2014-03-21 22:25:46)
- ダゴンのちかぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃッ! -- 名無しさん (2014-03-21 23:37:12)
- ドラクエのモンスターにもいたな -- 名無しさん (2014-03-22 15:13:44)
- 「ああっ!窓に!窓に!」←いや暢気に手記なんかつけてるなよ -- 名無しさん (2014-05-28 23:13:15)
- 意外にも女神転生シリーズにはあまり出てこないな。真1くらいかな? -- 名無しさん (2014-05-29 01:54:06)
- 日本のクトゥルー系創作作品では、たいがいバトルシーンで無双される可哀想な存在。 -- 名無しさん (2014-05-29 06:36:43)
- ウルトラマンダイナに出てきたディゴンってコイツがモデルだっけ? -- 名無しさん (2014-05-29 06:50:39)
- ↑2 そもそもクトゥルフ神話から出てくる悪魔があまりいない気がする……。ニャルは常連だけど、他はクトゥルフやハスターすら滅多に見ないし…… -- 名無しさん (2014-12-10 23:08:48)
- ↑ そもそも原典の邪神の描写全般に言えるけど、圧倒的に強そうな描写がないしなあ。酷いのになると水や放射性物質に弱いクトーニアンや灯油で焼かれて退散するバイアティス、斧で殴られて泣き叫ぶグラーキがいるからな -- 名無しさん (2015-11-10 18:46:35)
- ↑精神的な影響力は大きいし不滅ではあるけれど、肉体そのものは破壊出来るし退散も可能なんだよね。強い強いって持ち上げてるのは寧ろゲームとかの題材になってからの気がする。 -- 名無しさん (2016-06-15 19:50:16)
- バトスピでも強キャラ -- 名無しさん (2016-06-15 19:51:42)
- そういえば宇宙戦艦ヤマトⅢでもこんな名前の将軍が出たな~ -- 名無しマン (2017-01-24 10:10:16)
- 3万ゴートの金があれば・・・、娘の命を助けられるのに・・・、くそッ。 -- 名無しさん (2018-02-03 13:57:09)
- 地獄のパンって美味しいのかなあ -- 名無しさん (2018-09-28 20:08:36)
- 勇者指令? -- 名無しさん (2018-09-28 21:23:30)
- モンスターバースにおいては、先代ゴジラ(2014の化石と同一個体?)が登場してたね。……某氏が「ゴジラはダゴン」と言っていたのが半ば公式になったとも言えるんじゃないか? -- 名無しさん (2019-10-28 10:17:35)
- 2001年のフランス映画『DAGON -ダゴン-』が今年12月にブルーレイ化する事が決まった事は書いとくべきだろうか -- 名無しさん (2020-11-24 14:54:04)
最終更新:2024年06月12日 19:30