登録日:2012/09/29 Sat 00:05:55
更新日:2024/11/12 Tue 20:57:44
所要救い料:約 5 円、ローンも可
むか~しむかし、あるところに
ぶりぶりざえもんというブタがいました。
CV:
塩沢兼人(~2000年)→ボイス無し(2000年~2016年)→
神谷浩史(2016年~)
『
クレヨンしんちゃん』に登場するキャラクター。
野原しんのすけの創作絵本『ぶりぶりざえもんのぼうけん』の主人公で、腰に刀(のように見える千歳飴)を差し、紫色のタイツを履き二足歩行する豚。ちなみに性感帯は鼻の穴。
しんのすけ曰く「救いのヒーロー」らしいが、本編ではその詳細について語られない。
とことん傲慢で図々しい性格をしており、
「私は常に強い者の味方だ!」とぬけぬけと敵に寝返ったり、危機が迫ると
言い訳をして逃げようとしたり、そのくせ多額の報酬を要求してきたりとおよそヒーローとは思えない行動を取る。
あくまでも「しんのすけの創作キャラ」なので実物が登場することはない。
出たとしても、しんのすけやみさえの夢の中だったりする。
しかし舞台が日常から離れるパラレルストーリーでは、実在のキャラクターとしてレギュラーを張ることが多い。
その配役も多彩で、ある国の王子だったり、フランスやイタリアのICPOから派遣されてきた腕利きの刑事だったり、銀河系きっての宇宙海賊だったり、新撰組の沖田総司だったりする。
外伝シリーズ『
ぶりぶりざえもんの冒険』では「しんのすけがマラカスを振ると異世界から召喚されるヒーロー」という設定だが、いきなり餓死しかけてたり、野グソ中だったり、SMプレイの真っ最中だったりと、ろくな登場の仕方をしない。
しまいには救いのヒーローを自称しているくせに「なんでピンチの時にしか呼ばないのだ!」と吐く始末。
オマケに現世には3時間しかいられず、勝手に帰ってしまう。
原作・アニメ・映画のいずれにおいても長らく
「味方の足を引っ張るギャグ要員」としての扱いが基本だったが、映画第6作『
クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦』で主役級に活躍。
本作では
ぶりぶりざえもんが何故しんのすけにとって「救いのヒーロー」なのかという理由も明らかになり、ファンからは
ぶりぶりざえもんの
ぶりぶりざえもんによる
ぶりぶりざえもんのための映画
とも言われている。
本作では電子工学の権威・大袋博士がたまたま拾ったしんのすけの落書きを基に製作された電子生命体として登場。
テロ組織「ブタのヒヅメ」の介入によって全世界を混乱に陥れるためのコンピュータウィルスと化した。
立ちション中に呼び出されたりと相変わらず下品な面が目立ったが、すぐ裏切る癖や傲岸不遜さはあまり見られなかった。
創造主であるしんのすけによって、自らの「救いのヒーロー」としてのルーツを知り、その使命に目覚めるも、大袋博士はウィルスである彼の消去を決断。
「救いのヒーロー」としてその運命を受け入れ、「またいつか、夕日を見る」事を願いながら、しんのすけに別れを告げて消滅。
その結末にしんのすけは涙を流した。
その後、崩壊するアジトからの脱出を決行したしんのすけ達。
爆発に巻き込まれていく飛行船、重すぎて機体の上昇ができないという絶体絶命の中、しんのすけは叫んだ。
その時だった。
しんのすけの声に反応するかのように、消滅したはずのぶりぶりざえもんが幻影として駆け付け、飛行船を上昇させたのだ。
最後の最後で「救いのヒーロー」の役目を果たした彼は、飛行船の脱出成功を見届けるかのように炎の中に消えていった。
皆が生還に喜び合う中、しんのすけだけは唯一、ぶりぶりざえもんの姿が見えていた……。
そして映画のラスト。
激務を終えた野原一家は、再婚した筋肉・お色気、そして2人の息子のセーギと一緒にピクニックに出かけていた。
一同が「あの時、誰かが飛行船を押し上げたみたいだった」と不思議そうに話す中、ぶりぶりざえもんの絵に興味を示したセーギに、しんのすけは『ぶりぶりざえもんのぼうけん』を語り出す。
「救いのヒーロー」ぶりぶりざえもんの絵に、感謝するかのように、「ありがと」という文字が添えられていたのであった……。
長きにわたる封印
2000年に塩沢氏が逝去して以来、ぶりぶりざえもんがアニメに登場する機会は減少し、登場したとしても声を出して喋ることは一切無くなった。
「喋ろうとすると何かしら理由をつけて追っ払われたりする」というのが基本的な扱いで、
といった変則パターンすら存在していた。
その理由は、塩沢氏の唯一無二の声質とその熱演ぶりにより、アニメ制作側から「塩沢さん以外のぶりぶりざえもんは考えられない」と判断されていたから。
サンプリングによる登場や代役などが立てられることもなく、ぶりぶりざえもんというキャラは事実上封印された。
2012年に塩沢氏が演じるぶりぶりざえもんの登場回が網羅されたスペシャルDVD「ぶりぶりざえもんほぼこんぷりーと」が発売され、2015年の公式LINEスタンプでは塩沢ざえもんの台詞がサンプリングされてスタンプに収録されており、この2つが塩沢ざえもんの最後の出番となる。
とはいえどちらも企画上の特例と考えるべきだろう。
20周年企画『SHIN-MEN』ではぶりぶりざえもんに似た豚「TON-MEN」が5体登場し新たな声優も充てられているが、
あくまでぶりぶりざえもんとは別の存在という設定である。
声優は
中田譲治(赤ぶりぶり)、
小杉十郎太(黒ぶりぶり)、辻親八(青ぶりぶり)、森しん(金ぶりぶり)、楠見尚己(白ぶりぶり)。
ちなみになんとこの『SHIN-MEN』、
塩沢氏の急逝で出番が減ったぶりぶりざえもんが暇なのに腹を立てて勝手に創造した「もう一つのクレしん」である、という裏設定がある模様。
その割にブタたちはちっとも救いのヒーローじゃない。
原作漫画版では、塩沢氏の逝去後も普通に登場しているが、塩沢氏存命中ほどの存在感を与えられることはなかった。
◆16年ぶりの復活
こうして、前述の理由で出番を抑え続けた結果、塩沢氏のぶりぶりざえもんはスタッフとオールドファンからあまりにも神格化され過ぎた。
その結果、今のクレヨンしんちゃんを見る子供たちがぶりぶりざえもんを知らないという本末転倒な事態が発生しつつあった。
一応、制作側もその事は承知していたらしく、声は無いものの「ハピハピ」「Her baby!」「希望山脈」のOP映像で出演したり、近年に比べると露出は増加傾向にはあった。
だが出ても一切喋らないので、当時の子供たちはぶりぶりざえもんがどういうキャラなのか知らず、「このブタのキャラ誰?」的な認識でしかなかったそして大人になって昔の映画や映像を見てようやく正体を知ったであろう事は、ある意味必然だっただろう…。
ぶりぶりざえもんを見て育った子供たちが大人になり、今の子供たちがぶりぶりざえもんと触れ合う機会を奪ってしまっている……。
16年の月日を経て、関係者諸氏にも心境の変化が訪れた。
「自分たちのエゴを、もうこれ以上子供たちに押し付けるのは良くないのでは?」
「このままぶりぶりざえもんを闇に葬ってしまうのは、それこそ塩沢さんに失礼なのではないか?」
と……。
「ぶりぶりざえもんを、子供たちに返そう」
こうして、16年もの間、文字通り沈黙を続けていたぶりぶりざえもんが、ついに復活を遂げることとなった。
「ぶりぶりざえもん覚醒」のキャッチコピーと共に『ぶりぶりざえもんの冒険』の新作アニメを放送。しかも2週連続でである。
2代目としてぶりぶりざえもんを演じる声優は
神谷浩史氏。
奇しくも塩沢氏と同じ事務所に所属し、さらに誕生日・
血液型が同じでもある。なんというシンクロニシティ。
ぶりぶりざえもんの封印を決断した1人であるムトウユージ氏からも
「今の時代にぶりぶりざえもんを演じられるのは彼しかいない」と太鼓判を押されている。
「お尻を出してスマホを弄る」という復活後初登場シーンや歩きスマホでブログを更新するなどスマホを弄っているシーンが目立ったり、彼の決め台詞とも言える「救い料~万円」に続く台詞も
「クレジットも可、キャッシュレスも可、リボ払いもOK」となるなど、久しぶりの登場でも初っ端から2016年を満喫している。
額は10億万円じゃなくて1000万円に目減りしていたが。
主な名言
- 「救い料○○億万円、ローン・小切手も可」
- 「私は常に強い者の味方だ」
- 『ぶりぶりざえもんの冒険』
- 「怖いからやだ」
- 「私は棚を吊るとか肩たたきとか、そういう分野で人を救うのが得意なのだ」
- 「拭いてないお尻攻撃!!」
- 『野原刑事の事件簿3だゾ』
- 「ブタブタ言うな日本人。こう見えても私の家系はブルボン王朝より続く由緒正しいフランス貴族なのだ」
- 「うむ、美味い。これは何と言う料理かなマドモアゼル?」
みさえ「豚汁」
「ッ!?ペッ!ペッ!共食いさせる気か!!」
- 「こ、こんな屈辱は初めてだ……この裏切り者!!」
アク・カン「裏切り者はお前だ!!この豚!!」
- 「はっはっはっ!!どうだ驚いたか悪人ども。さぁ行け!我がしもべ達よ!!」
- 『赤ズキンと紫ズキンだゾ』
- 「えぇい黙れ!私はブタでもぶりぶりざえもんでもない。京都のアイドル、コギャルのオモチャ、沖田総司だ!」
- 「構わん。続けろ」
- 『オラの家にクーラーがついたゾ』
- 「馬鹿者!注文するのはお前の勝手だが、言うに事欠いてブタまんとは何事だ!?お前はまんじゅうの具になるブタの気持ちを考えたことがあるのか!?」
- 『クレヨンウォーズ』
- 「私の名はレオナルド・デカぶりオ、銀河系きっての宇宙海賊だ」
しんのすけ「ほうほう、ぶりぶりざえもん」
「違う!レオナルド・デカぶりオ!」
- 「いいか、こう見えても私は宇宙一速いと言われる『ヒレニコミ・ブリトン号』の船長なのだ。帝国など30分もあれば、シュッ…ひとっ飛びだぜ。どこにあるかは知らんが」
- 「ふん……雑魚は嫌いだ。あなたこそ我が主人、マイマスター」
- 「ストリートファイトでは負けたことのないこの私を怒らせてしまったようだな。くらえ、メガ豚パンチ!!」
- 『クレヨン大忠臣蔵』
- 「私がブタならお前はチキンだ!何とか言ったらどうなのだ、この腰抜けガキ侍!」
- 「武士たる者がやれ金だやれ飯だと何たる浅ましさ!貴様ら、武士としての誇りをどこへやった!?」
- 「ふん、虫けらどもが……」
- 「私にとってへっぽこ改造人間やポンコツロボの一匹や二匹、死んだところで痛くもかゆくもないからな」
- カンタムロボ「見て解らんか?寝返ったんだ!!」
アクション仮面「覚悟しろ、ぶりざえ!!」
「私の名を略すな!ふん、飼い犬に手を噛まれるとはこのことだッ!!」
- 「この私に逆らおうとは、100億万年早いわ~~!!」
- 『野原刑事の事件簿 アイドル暗殺計画』『野原刑事の事件簿 暗殺団潜入捜査』
- 「日本人は外国人の見分けが苦手だからな」
- 「けだもの~!」
- 「静かにしろ!全く日本人は騒々しくて困る。イタリア人は食事の時間を一番大切にするのだ!」
- ひろし「イタリアの首都はどこか言ってみろ!」
「スペイン」
- 『ぶりぶりざえもんの冒険 ゴールドフィンガーの銀ちゃん』
- 「指を鼻の穴に突っ込まれると感じてしまうってば!」
- 「こんなこともあろうかと私は爆弾処理の免許を持っている。しかも2級!」
- 『電撃!ブタのヒヅメ大作戦』
- 「私に命令するな馬鹿者!」
- 「私のスーパーパワーを紹介したゴキゲンなイメージビデオを見せてやる。チェケラップ!」
- 「臆病者だと?素手で戦ったら世界最強と言われているこの私に向かって臆病者だと!?ふざけるなタコ!!」
- しんのすけ「オラの方が大きいぞ!!」
「私のちんちんこそ最強だ!!」
- 「そうか……これが……」
- しんのすけ「立派だぞ!!」
「お前もな……」
- 『300回だゾ!クレヨンしんちゃんスペシャル』
編集料無料、ローンも可!
- ぶりぶりざえもんと番外編につられて久々にクレしん見たけど、ぶりぶりざえもんが昔から全く変わってなくてとても安心した。声こそ違えど、ぶりぶりざえもんが息を吹き返したのはとても嬉しい -- 名無しさん (2016-11-18 23:45:54)
- ↑6 同意 -- 名無しさん (2016-12-15 18:05:55)
- アクション仮面、カンタムロボ「裏切り者はオマエだ!!この豚!!」 -- 名無しさん (2016-12-17 21:28:42)
- 彼を連想すると同じ豚キャラである、ドラゴンボールの『ウーロン』の項目をお願いします -- 名無しさん (2016-12-26 18:09:14)
- 漫画によればしんのすけ自身は水田わさびをイメージしている(が夢にぶりぶりざえもん本人が出てきて自分はイケボだと主張) -- 名無しさん (2016-12-26 21:14:44)
- ↑1 その話がアニメ化されたら、その辺りは、どうなることやら。 -- 名無しさん (2017-02-02 17:46:53)
- 後にも先にも塩沢さんに「ちんちん」と言わせたのはこの作品だけではなかろうか -- 名無しさん (2017-02-03 23:53:30)
- 去年のマゲを取り戻す話は絶望先生の倫、望、千里トリオだったことに今更気づいた -- 名無しさん (2017-02-24 17:07:22)
- ↑4 一言のために水田わさびを呼ぶくらいしてくれることを信じている -- 名無しさん (2019-03-23 17:39:35)
- 略して「ぶりざえ」 -- 名無しさん (2019-04-14 00:42:30)
- 来年映画の登場が確定して嬉しい -- 名無しさん (2019-05-02 06:24:57)
- 中の人ネタで、某アニメの83話と87話がギャグにしか聞こえない -- 名無しさん (2019-05-09 10:17:57)
- ぶりぶりざえもん「ダオスレーザーァァ!!!」 -- 名無しさん (2019-07-25 09:35:16)
- ぶりぶり王国やぶりぶり大魔神とは単なる他人の空似なんだろうか。原作版でも「ぶりぶりざえもーん!」「私はぶりぶり大魔神だ」なんてやりとりがあったし -- 名無しさん (2019-07-25 09:59:09)
- 部下(アクション仮面とカンタムロボ)に給料上げない吉良 -- 名無しさん (2020-03-02 16:07:48)
- ぶりぶりざえもんが復活した時、絶望兄妹になった。 -- 名無しさん (2020-03-23 00:30:20)
- ブタがブタをぶったらぶたれたブタがぶったブタをぶったのでぶったブタとぶたれたブタがぶったおれた -- 名無しさん (2020-03-27 20:04:28)
- ↑8 私の名を略すな! -- 名無しさん (2020-03-27 21:12:15)
- しんのすけが怪しいおっさんから『描いたものを現実にすることができるペン』でななこお姉さん(しんのすけの欲望マシマシ)と共に現れたエピソードで、車に轢かれそうになったしんのすけを助けるぶりぶりざえもんがすき。 -- 名無しさん (2021-10-07 19:33:51)
- 自分はぶりぶりざえもんの事は小さい頃から知ってたけど、中の人が2000年に亡くなってたのを知ったのは10年ぐらい先だったなぁ。でも、大してショックを受けなかったのは何故だろう -- 名無しさん (2021-10-07 19:43:22)
- ログ化を提案します -- 名無しさん (2022-07-12 21:34:03)
- ログ化しました。 -- (名無しさん) 2022-08-07 13:00:39
- ウルトラセブンの第12話とは別の意味で長らく封印されていたとは...。 -- (名無しさん) 2022-08-11 18:00:10
- ポケモンのポリゴンだともうアニメには影も形も例外を除き出られなくなったからなあ...。ぶりぶりざえもんも危うくそうなるところだったのか。 -- (名無しさん) 2022-09-01 15:46:21
- 本当に済まないと思ってるなら私の尻を舐めろ -- (名無しさん) 2023-03-29 18:39:21
- この記事に書いてあること含め「故塩沢氏に義を立てた」と言えば聞こえは良いが、当時今か今かと声付きで出るのを待ち続け結局大人になってしまった自分のような人もいることを考えれば、その罪は軽くないと思う。遅くとも5年位で後任見つけて声付きで出すべきだったのでは?さすがに16年間は長過ぎる。 -- (名無しさん) 2023-09-04 07:50:10
- 違反コメントを削除しました。 -- (名無しさん) 2023-09-16 23:40:17
- 漫画の3匹の子豚っぽい話で、真っ先に兄弟を庇ってたのが印象的 -- (名無しさん) 2023-11-11 16:03:23
- ↑3…キスでも良いか? -- (名無しさん) 2024-09-09 18:21:22
- クレヨン大忠臣蔵で吉良をやったぶりぶりざえもんだけど人望からっきしで部下に裏切られる辺り史実の吉良よりヒドい扱いになってる -- (名無しさん) 2024-09-09 19:55:36
最終更新:2024年11月12日 20:57