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スターソルジャー

登録日:2023/11/16 (木) 19:40:16
更新日:2025/01/18 Sat 11:14:07
所要時間:約 9 分で読めます




この夏、キミは戦士(ソルジャー)になる!
超過激シューティングゲームついに登場!!


『スターソルジャー』はハドソン開発・販売のファミリーコンピュータ用ゲームソフト。発売は1986年。
ジャンルは縦スクロールシューティングゲーム。『スターフォース』の精神的続編にあたり、キャラバンシューティング第二弾である。

キミはコレに、勝てるかな?

ストーリー

時空新世紀××.×年。宇宙を航行する船が正体不明の敵から無差別攻撃を受けるという事件が続発していた。
事態を重くみた惑星連合軍は、大型戦艦を出撃させた。しかし、帰ってきたのは調査報告を搭載した通信カプセルだけだったのである。
この報告によって、敵は人工頭脳に制御された巨大な浮遊大陸であることが判明。
この浮遊大陸を破壊できるのは、最新小型戦闘機“シーザー”以外には考えられないという結論にたっしたのであった……。

キミの任務は全宇宙から選び出された、ただ1人の宇宙戦士としてシーザーに乗り組み浮遊大陸をコントロールしている人工頭脳を破壊することである。
(説明書より引用)

概要

全16ステージ。各ステージ最後にはボスが待ち構えており、4の倍数のステージでは強化型のボスになる。クリア後はちょっとグロテスクでかなり難度の高い『裏』ステージに挑むことが可能。
連射力がモノを言う痛快な造りで、高橋名人の存在もあって大ブームを作り上げた。

自機

可変機構も持つ未来的なデザインの最新小型戦闘機『シーザー』。レバー+1ボタン、八方向移動可能で2連ショットとシンプルな構成。
Pマークの地上物を破壊すると出現するカプセル≡[]≡を取得することで、スピードアップ+オート連射→前方2連+後方単発ショット→5方向ショット+バリア とパワーアップしていく。
3段階目に達するとBGMが軽快なアップテンポに変化し、その状態からさらにカプセルを取ると敵消しの効果を得られる。
バリアは敵弾のみを阻止する能力で5回分の耐久力を持つ。ただし、一度でも被弾すると二段階目の前後ショットにパワーダウンしてしまう。完全にバリアが剥がれるとBGMが戻るが、そこから再度カプセルでパワーアップが可能になる。
また『トラップゾーン』から浮遊大陸の下に潜り込んで退避する能力もあるが、逆に事故の原因にもなりがち。


  • ルイド
青くて丸い空中物。シーザーを追尾するがある程度追うと諦めて飛び去る。
四発撃ちこむと↓に変化する。

  • ソープラー
赤い光を包む透明な泡、という感じの空中物。(基本的には)破壊不能。ゆっくり蛇行しながら進んでくる。

  • スターブレイン
要塞っぽい見た目のステージボス。
スターフォースのターゲットとは違って攻撃してくる上に、時間制限内に倒せないとステージ途中に戻される違いがある。
また再戦時や高次面ではソープラーを発射するようになり、結構な難敵となる。そもそも耐久力が32発分と固い。

  • ビッグスターブレイン
4の倍数のステージで登場する巨大なボス。タイトル画面の背景としても登場している。
コアが五か所あり、外側の四つを破壊してから中央のものを破壊する必要がある。
そのためノーマルのスターブレインよりは制限時間が長い。

ボーナス/隠し要素

裏技ブームの時代背景がある*1だけに、隠し要素などはかなりの数が盛り込まれている。

  • ラザロ
四分割された青白い人面のような敵。左右→上下の順に合体する。上下合体の間に上側のパーツに16発撃ちこんで破壊すると8万点ボーナス。
完成するまでは四分割状態らしく、右上か左上に集中して弾が当たるようにすると案外簡単に撃破できる。
ゆえに、ラザロ対応のためにわざと1被弾する手法も当時の雑誌では紹介されていた。

  • デライラ
目玉のような地上物。基本的には二つセットで、同時に破壊すると8万点ボーナス。被弾すると目を閉じていくのが秀逸。
三つ目のデライラは実在するが、同時破壊で100万点というのはさすがに嘘である。並び方が悪く*2空中物の攻撃も激しいため、同時破壊は不可能だと、思われていた(後述)
元からグロいせいか、裏ステージでも全く変化しない。

  • ゼグ
[]
ソル系の隠し地上物。出現四発、破壊四発。
1ステージにつき8つあり500点から始まり最大8万点のボーナス、とスターフォースのボーナスターゲットの後継でもある。

  • 高橋名人の指
指を立てた手のシルエットが描かれた地上物。後述のアニメ映画では『黄金の指』と呼ばれている。
ボタンを押しっぱなしでオート16連射が可能になる隠しアイテム。3面にしか登場しないがミスしても失われない。マイク必須。

  • スーパーレーザー
長い光線を放つシーザーの脇に『L』と書かれた地上物。
グラディウスのようなレーザー(ビームの16倍の威力を持つ)を発射可能になる。セレクトボタンでビームと切り替えられる。
出現は6面のみでミスしても失われないのは上記の指同様だが、こちらは最初から装備した状態になる裏技もある。

その他『ミロン』『まっとうくじら』『野沢さん*3』などの得点アイテムパネルや、即座にフルパワーになる『裏パワー』、次ステージに飛ぶ『ワープポイント』などが存在する。


メディアミックス

映画

  • 『GAME KING 高橋名人VS毛利名人 激突!大決戦』
タイトルに偽りなし、謎のポッドに入った名人がガチンコ対決するだけというリアルファミコンロッキーな映画。
冒頭の特訓シーンは流石に演出*4ではあるが、観客を入れてのガチバトルが繰り広げられる。
2分×2・5分×2・ステージ4までのハイスコアの5ラウンドで、『ゼグ以外の隠しボーナス禁止』というルールも存在した。*5
2023年のファミコン40周年イベントで二人が対談したニコニコ生放送の配信では「使用されたソフトには細工があった」旨の暴露もあった。

  • 『RUNNING BOY スター・ソルジャーの秘密』
スターソルジャーを巡る陰謀に立ち向かうという、こちらもホビー漫画的テイストを持つアニメーション。さらに『ファミコンロッキー』が作中作として登場している(プレイしているのは初代『ボンバーマン』)。
上記の『GAME KING』の併映作品……なのだが、残念ながら話題性では圧倒され影が薄い。こちらは再度のメディア化がされていないのも痛手か。
売りだった裏技(先述の『黄金の指』)公開も、扱いは大きいものの実行方法が不明瞭と少々残念なものだった。

関連楽曲

  • スターソルジャーのテーマ
高橋名人が歌う『RUNNING BOY』の挿入歌。前奏・間奏・後奏にゲーム本編のBGMが織り込まれたにぎやかな曲。
同作はオープニング『RUNNER』とエンディング『青春惑星』も高橋名人が歌っている。こちらはさわやかなバラード調。

  • スターソルジャー -魂の16連射-
パワーアップ時のBGMに合わせて「ラザロ!ラザロ!」と連呼するアレ。
音楽同人サークル『IOSYS』によるアレンジ楽曲。ハドソンFC作品のアレンジ曲を収めたアルバム『高橋名人伝説 -魂の16連射-』に収録されている。
発売は2010年と案外新しく、またレーベルがハドソンの音楽部門なので(インディーズとはいえ)公認の商業作品である。


その後

  • ヘクター'87
年数が振ってある通り、翌1987年のキャラバン公式ソフト、第三弾。スクロールが縦横交互に変わるタイプのシューティングゲーム。
スターソルジャーが(隠し)ボーナス点に偏り過ぎた反省なのか反動なのか、パターン構築に振り切れた体力制の作品になっている。
それでいて連射を要する造りはさらに悪化しており、連射パッド『ジョイカードMk.2』の大会への持ち込みが許可された(ついでに新バージョンを発売した)ほど、とにかく敵が固い。

さらに後には舞台をPCエンジンへと移し、本格的に『ソルジャーシリーズ』が始動することになる。
姉妹作『ガンヘッド(BLAZING LAZERS)』も仮題が『スーパースターソルジャー』なので含めてもよいかもしれない。だから映画と似ても似つかない代物なんですわ
この頃になると自動連射が標準搭載*6されたり、キャラバンは専用ステージが用意されたりと、作品としても競技としても洗練されていく。

  • 移植
スターソルジャー自体も、各媒体への移植やオムニバスソフトなどで度々復活している。
変わり種としてはフィーチャーフォン移植版での『怒首領蜂』コラボや、GBAでの『スタールジャー』あたりか。

  • なおも続く戦い
なんと、21世紀に入っても5分間スコアアタックの記録は伸びている。
空中物出現テーブルの早回しによってラザロを二回出現させ、結果100万点超えが達成されたとか。まさに桁違い。
他には三つ目デライラの破壊も(理論上)可能*7であることが判明するなど、研究と研鑽は続けられている。


余談

  • ジョイカードMk.2
ハドソンが発売したファミコン用連射パッド。スターソルジャーと同時発売された。あと、『RUNNING BOY』でもスターソルジャー用と強調して宣伝を入れていた
本体付属のコントローラーとほぼ同型でしかも秒間15連射という品が、2000円程度と手ごろな値段で手に入るということで大ヒット商品になったそうな。
なぜ頑張って16連射にしなかったのかと言うと、初期は部品の精度がまちまちだったので外れ個体を鑑みての数値設定なんだそうな。上振れする分にはお得感あるし。
先述の『ヘクター'87』バージョンの他にもバリエーションはいくらかある。なお、Mk.1に当たるものはMSX用で連射機能はない。

  • 結局画像の男は何者だったのか
スターソルジャーのパッケージ・カートリッジに描かれた軍服風の男。シーザーのパイロットとも言われるが、彼の正体は未だに誰にもわからない。
描いた本人にもわからないらしいし、海外版『ヘクター'87』のパッケージにも描かれているので、ますますミステリアスな存在になっている。

  • 仮題
最初の製作発表時点での名称は『スーパースターフォース』。
ほどなくして、テクモに仁義を通していなかったので怒られてスターフォースの名前が使えなくなったため、変更されている。



タイトル画面でセレクトを10回押した後にⅠコントローラーの左上+A+B・Ⅱコントローラーの左下を押しながらスタートを押して追記・修正してください。
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最終更新:2025年01月18日 11:14

*1 ハドソン自身が根源であるが

*2 漫画と違って逆Yの字なので見るからに無理ゲー

*3 本作のメインプログラマー・野沢勝広氏の似顔絵パネル。類似事例は初代『ボンバーマン』などにもある

*4 『ロッキー4』を観た渡辺浩弐氏の発案だそうな。

*5 恐らくは『会場の観客に対する』ネタバレ防止措置。発売前の撮影だろうし

*6 連打力というフィジカル面での差を埋める目的らしい

*7 二連続でボーナスが発生し合計16万点になる。こちらも出現テーブルの調整必須