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ルラ(魔法少女プリティ☆ベル)

登録日:2023/04/04 Tue 14:24:18
更新日:2023/04/05 Wed 21:45:44
所要時間:約 15 分で読めます




ボクは誰も見捨てず、皆に本当の平和をあげたいんだ


ルラとは魔法少女プリティ☆ベルに登場するキャラクターである。
この作品における敵役であり、全巻に登場する謎の少女。その姿は初代魔法少女プリティ☆ベルである桃地美雪に瓜二つ。

<概要>

こっそりと1巻から既に登場している謎の少女。ショゴスと言う悪魔の少女を連れている。
一人称は「ボク」で、超常的な能力を持つ。
歴代最強真今代魔法少女である美咲エリちゃんの友達である夜元綾香の前に姿を見せる。
ヨグ=ソトースの鎌を綾香に渡し、彼女を夜の女王へと変身させると日々彼女に暴力を振るっているDV野郎を撃退させる。
この時点で彼女の本質が悪ではなく正義だと分かっていたがなるべく自分好みの悪へと傾けるために行動を開始する。
さらにヨグ=ソトースの鎌を使うことでリィン・ロッドの偽物を作り出して使用、偽・魔法少女プリティ☆ベルとしてその力を行使できる。

<正体そしてその暗躍>

名前などこれまでに書いた情報から分かると思うがその正体は「這い寄る混沌」ナイアルラトホテップである。
かつて30年ほど前に初代魔法少女プリティ☆ベルである桃地美雪がその命と引き換えにして倒したはずの存在。
そのため、その美雪の姿を模して厚志達の前に姿を見せた際には当然ながらミルココには激怒された。

綾香ちゃんと行動を共にしながらかつて2代目プリベルに徹底的にボコボコにされた海魔族の連中をいいように扱い、囮且つ時間稼ぎとして乱用。
その間に厚志やエリと言った今代のプリベルの前に姿を見せて情報収集しつつ、
「魔族は死ぬと自我を失った状態で魔界に還る。だが、ボクは自我を持ったまま再びよみがえったのさ」
として生かしても殺しても無駄(なので生かさず殺さず処置しよう)と宣言しては各魔王軍に挑発行為を繰り返す。

いよいよ海魔族すべてを生け贄にしてジロウ・スズキ率いる東の魔王軍に手痛い打撃を与えた後は「まだ」御しやすい西の魔王軍へと綾香とともに攻撃を開始。
綾香のチート能力をうまく使うことで殺害こそ出来なかったものの西の魔王ベルベリオンを撃破して昏倒状態にする。
その間に西の魔王軍にいる中立派議員のみを次々と暗殺し、西だけに止まらず全魔王軍を疑心暗鬼の状態にした。

流石に魔王軍やプリベルも全力を挙げて行動を開始。速やかに綾香と一緒に暮らしている隠れ家を発見され、攻撃を受ける。
綾香の能力で厚志とイタカを封じ込めている間に同行していた3代目魔法少女プリティ☆ベルの大田景を最優先で始末しようとするが、
カウンターで左目をナイフで刺されたあげく右目を斬られる。
綾香のおかげでギリギリで逃走に成功するが左目は失明したため眼帯をつけるようになる。
が、そこでもまだ追尾されていたために厚志、ジロウ・スズキ、イタカの奇襲を受ける。
絶体絶命の危機だったがいろいろな意味で綾香を殺せないジロウ・スズキに対して海魔族の女性リリィを殺した本人だと思い込まされている綾香は想像以上に善戦。
間違っても綾香を死なせられない彼に対して自爆同然の攻撃を繰り返し、ついには自身を両断してしまった綾香。
だがその綾香を助けようとしたジロウの首に綾香の攻撃が炸裂。
ルラが終始危険視して怯えていた東の魔王はわずか10歳の幼い少女の手によってその命を絶たれたのだった。

その事実に驚愕しているうちに真っ二つになった綾香を治療しながらルラは逃走。
混乱を極める魔王軍が内乱をどうにか防いでいる内に、かつて美雪によって滅ぼされてしまった最終兵器ヨグ=ソトース、その改良版を綾香に作らせる。
最終決戦に向けてやってきた厚志達の前でヨグ=ソトースを起動させた上で今まで綾香を騙していたことを暴露。

「さあ、皆あがけ。精一杯。何をしてももうヨグ=ソトースは止められない!!!」

と自信満々に言った瞬間に機能停止するヨグ=ソトース。

「止める仕組みとか戻す仕組みとか、何もなくて危なかったから……いつでも止められるようにしたの……」

泣きじゃくりながら告げる綾香の前で厚志の全力の拳を受けてルラは沈黙。無事東の魔王軍の捕虜となり厳重に封印されることとなった。



追記・修正は自分を殺した相手の姿になってからお願いします。




















「第2幕の準備に取りかかろう!!脚本を舞台ごと踏み潰す夜の女王は手を離れた!!」

天使界から来たチート強姦魔であるガギエルがカナデとともに殺される寸前、ルラは再び姿を見せた。
実はルラは死んでもなお自我を持って蘇ったわけではなく自身のコピーを用意していただけだった。

<暗躍第2幕~最終決戦まで>

とは言え多くの人間が未だルラは東軍で封印されているものと思っている。そして魔王級の実力を持ちながら亜空間移動能力により奇襲も逃走も思うがままなガギエルとそのガギエルをどこにいても瞬時に魔力ごと回復可能なカナデも死んだと思われている状態。
この情報アドバンテージを迂闊に失うルラではなく、しばらくはガギエルを材料に作った亜空間移動可能な偵察機を使って地上の動向を観察することに。

しかしある日、南軍のとある研究所にて無数のゾンビ集団が脱走してしまうという大事件が起きた。
それだけなら大したことはないのだがそのゾンビ軍団……ルラ曰く哲学ゾンビの技術はルラが生きているそれに近い技術だった。
曰く事前に本人の許可さえ取っていれば本人の死後にでも新しい自分として動き出すルラのコピー技術に対してそれは本人の許可を取っていないため魂のない存在でしかない。しかし、たとえそうでもコピーが大量に作れるという事実は嫌でもルラ……ナイアルラトホテップを彷彿とさせてしまう。
ジロウ・スズキのそれを含む哲学ゾンビ軍団の相手を厚志達にさせている間に変装させたガギエルを使ってその南軍の研究所を制圧。職員を皆殺しにした上で研究資料ごと焼き尽くしたのだった。

その一方で綾香に与えたショゴス「ノワール」と対になる「ブラン」が完成したことでついに行動を開始。
既にほぼ無関係で責任などないと言うのに巻き込んでしまったと言うだけで海魔族の生き残りの面倒を見ていた綾香を奇襲。
ブランの力で拠点となっていた巨大ショゴスのルルイエの制御を奪いながら綾香を後ろから串刺しにしてヨグ=ソトースの鎌を奪還。
ようやく綾香によってまともな生物になりかけていた海魔族も皆殺しにした上でコピー。新たな手駒として備える。

かろうじて一命を取り留めた綾香からの情報を得てイタカは封印していた方のルラへの拷問を開始。
魔法によりいくらでも再生できるが一応肉体は普通の少女であるルラは痛みに対してすごく弱い事もあり、拷問で何かを吐いてしまう可能性があるためルラは天使の代表となったゼルエルと共謀。
リィン・ロッドが現在使えないことを確認すると本格的に悪魔軍に対して攻撃を開始。一方的に戦争を開始した。

ヨグ=ソトースの鎌を奪い、綾香にその力を使わせれば戦争を止められると踏んだ厚志達によって海魔族の拠点にいたところを奇襲され、応戦するが容易く殺害される。しかし厚志達の狙いがヨグ=ソトースの鎌だと知るとガギエルに持たせて逃走させた。

その後3人目のルラが覚醒。ヨグ=ソトースの鎌を持ったまま静かに戦争を見守ることに。
しかし、ミクが作り出した月の軍はあまりにも強く、南のシャルエルを除いた全魔王軍が手を組んでもまともな防戦すら出来ない状況が続く。
そうなると逆に自分の目的が果たせずに面白くないと見たルラはヨグ=ソトースの鎌を餌に厚志達を誘い、何もかも終わってしまう前に最後のゲームを始めることにした。

守りが手薄になっていた東軍を襲撃して隻眼のルラを回収。
プリティ☆ベルに変身できない厚志を速攻で撃破、捕虜にした上で女達だけで救助に来させ、そしてガギエルを向かわせるという無理ゲーを行うも、復活したリィン・ロッドによって変身した厚志によってガギエルが瞬殺。自身もダブルバイセップスを受けて御用。
厚志からの「お前の本当の敵と共に戦わないか?」という質問に対し、絶対に勝つことは出来ないが全力で協力しようと宣言したのだった。

それから復活したエリちゃん版プリティ☆ベルと綾香が変身した夜の女王により月の軍が一方的に蹂躙されるとゼルエルは降伏。
それにより、ルラが本当に戦うべき相手である「神」が姿を見せた。
二人目のルラが活動を開始してすぐにエリやルラの前に姿を見せた顔のない謎の少年こそが実は神だった。
その神の命令により無数の熾天使が人間、魔族、天使構わず襲撃。
ルラも綾香に協力を仰ぎ、熾天使軍団へと反撃を開始した。
それから先は一度神の力によりすべての命がそれぞれ自分が望む理想の世界へと落とされるがルラを含め何人かは自力で脱出。
リィン・ロッドの真なる目的にして使命である「人間を守る」力によって神はすべての理解を討ち滅ぼされ、自ら自分だけの世界へと逃亡していったのだった。

つまるところルラの目的とはこんなに面白い世界を神なんぞにくれてやるわけにはいかない。それくらいならボクの手で面白おかしく滅ぼしてやりたいと言うものであり、信仰さえあれば助けてやると宣言している神に対して冒頭で綾香に告げた台詞は嘘でも何でもない彼女の本音であった。
それが本当に本当の平和なのかと言えば微妙だが「神」の理想の世界の中の住人でさえ「神」の言う救済には至らなかったため結果的に間違っていないのだろう、多分

<対人関係>

桃地美雪:最初に自分を倒した魔法少女。退屈な世界に現れたヒーロー。共に死んでもなお大好きだったからか敢えて彼女の姿であり続けている。
高田厚志:最初の戦いから自分の言葉を一切聞かずにとにかく殴って無力化してくる天敵。「おまえ嫌い」「私もだ」
夜元綾香:序盤の協力関係者。彼女を騙す形となったが多分ルラも最初からそのつもりではなかったと思われる。共闘後に綾香がルラをどう思っていたかは不明。
ショゴス(ノワール):綾香に与えたショゴス。綾香の手前「ノワール」と呼んでいるがルラにその認識はない。主従関係にあるはずだがノワールとしてはルラより綾香の方を主人として選んだらしい。
マイヤー:海魔族の一人。最初の共謀関係者。無能の三下と言う評価だったが実は案外優秀だったのでお気に入り。
レヴィ:海魔族の一人。どうしようもない屑で無能で処分待ち状態だったが戦場では想定外過ぎるほど活躍した上で「あんたがほしい」と言われたため報酬としてセックスしてやることにした。
神:4000年前からの付き合い。友人とはとても呼べないが決して無関係とは言えない間柄。

<名言>

「戦士が肉体を鍛えている間に現象を分析し把握し理論と技術に変え、火薬を調合し内燃機関をくみ上げ飛翔体を制御し核反応を発見する。それがボクら「学者」という人種だ」

「一から十まで準備してもらえてさあこれで敵をやっつければ理想郷だぜ♡なんてどう考えてもおかしいだろぉ……どこがおかしいと気づけなくてもどこかおかしいと気付よ」

「仮に「火事を鎮火するためにはガソリンをかけるのが正しい」と思い込んでる阿呆、Aがいたとしよう。するとAにはお前が「こう見え」「こう感じ」そしてAはお前に「こう言う」。「なんて馬鹿なんだ」「頭がおかしい」「不愉快だ」「あまりに偏っている」「間違いすぎている」「少しは人の意見に耳を傾けろ傲慢な奴め」「勝手な価値観の押しつけだ」「お前の思い込みなんか興味がない」「結論ありきでデータを持ってくる奴相手じゃ話にならない」と。
……そうだな、これはお前がAに対して思うことそのままだ。こうなる理由はAもお前に対して本気で同じ事を思ってるからだ。
Aは「火事を鎮火するためにはガソリンをかけるのが正しい」と思い込んでいるのだから当然だ。「ガソリンをかけずに水をかけるべきだ」というお前を見たら「頭がおかしいとしか思えない」
このように前提認識に間違いがあるとそこから派生するすべてが逆になる。すべての批判が自己紹介になりすべての評価が事実の逆だ。正しい者と間違っている者は互いに「同じように見え同じように思っている」からだ。つまり、お前が誰かの成否を評価する時、相手もお前の成否を同じように評価している。
そしてどちらも正しくどちらがAなのかは「結果」や「証拠」でしか判断できない。「自分の感覚や感情」は前提認識がゆがんでいれば一緒に歪んでいるため全く当てにならない。
「皆仲良くしなければならない」「人権は全員にあり尊重されなければならない」「戦争はいけない」「異なる価値観は対等であり尊重されなければならない」などなど、そんなどっかで聞いたような「誰かの思想」を真に受けているだけで気付かない間にAになる。
「火事を消すためにガソリンをかけろ」と本気で主張するアホになる。そしてそれに「自分の感覚」では「気付けない」
ここはポイントだ。「自分の感覚」では「気付けない」んだ。相手をAだと言い張っても誤魔化しても無視してもポーズを取って見せても全く意味がない。
「そういうA」になるだけだ。Aでなくなる方法はただ一つ。目的を明確化し状況全体を把握し結果を想定し「事実に反する思い込み」を1つ1つ見つけ出して「自分で頭から駆逐する」事だ。
「自分がAでなくなるため」には「自分で」やり続けるしかない。これは「他人をどうするか」の話じゃない。「自分をどうするか」の話だ。
「放火のためにガソリンをかけるか、鎮火のために水をかけるか」が「価値観の違いだ」。
「鎮火のためにガソリンをかける」のは「価値観の違い」じゃない。「お前が間違っている」んだ。
こんな極めてレベルの低い話を僕は一体何万回繰り返せばいいんだ?一体何万回繰り返せばいいんだこの野郎」


<余談>

常に美雪ちゃんの姿でしかも露出度の高い格好でいるからたまに忘れがちだが「こいつは男でも女でもない」。


這いよれ!ニャル子さんの最終12巻でのとあるシーンで「命を落としたはずの魔法少女と同じ容姿をしたニャルラトホテプ」という形で登場している。
後に本作最終刊でも同じようなシーンでニャル子さんが1コマだけ登場している。(ルラの変装だが)

24巻で語られた最強ランキングでは第5位。偽物だがプリティ☆ベルそのものの力を使える上に不死身。そしてその多彩すぎる知識と技術力が評価されている。


真の敵に滅ぼされるくらいなら自らの手で滅ぼしたいという世界規模のヤンデレの方、修正お願いします。


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最終更新:2023年04月05日 21:45