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怪異症候群(フリーゲーム)

登録日:2022/05/03 Tue 23:59:12
更新日:2024/11/09 Sat 13:28:38
所要時間:約 5 分で読めます





怪異症候群とは、夕闇の季節氏が制作したフリーゲーム。『洒落怖』などのインターネット上で人気の都市伝説を題材としたホラーゲームで、続編の『怪異症候群2』『怪異症候群3』も制作されている。
魅力的なキャラクターやストーリーに加え、知名度の高い都市伝説を多数扱っていることからフリーゲームの中でも人気が高い。
ホラーゲーム『クロックタワー』に強く影響を受けているとされる。

●目次

【ゲームシステム】

基本的にはただの一般人である主人公に怪異と戦う力はなく、怪異の脅威から逃げ延びることを目標とした追いかけっこゲームである。
ひたすら主人公を追いかけてくる敵に追いつかれたらゲームオーバー。ステージの特定のポイントにたどり着けば、反撃して怯ませたり隠れてやり過ごしたりして一旦は撒くことができる。


【あらすじ】

ある日の深夜、女子高生の姫野 美琴のもとに親友の神代 由佳から電話がかかってきた。電話は無言であり、違和感を感じた美琴は神代家に様子を見に行く。
呼びかけても返事がなく、家に上がり込んだ美琴は、家の住人たちが何者かによって惨殺されているのを目の当たりにする。そして美琴は、包丁を持った動くぬいぐるみに襲われるのだった…。


【登場人物】

  • 姫野(ひめの)美琴(みこと)
主人公。菊川市在住の女子高生。友達思いな心優しい性格で、自分を危険に巻き込んだ由佳のことも恨んだりせず純粋に心配するほど。
神代家を訪れたことで恐ろしい怪異事件に巻き込まれ、その後も何度も怪異事件に巻き込まれるが、そのたびに生還する悪運の強さを持っている。だが彼女が生き延びられるのは運だけの問題ではないようで…?
終盤にて、自分が怪異事件に巻き込まれる理由を知ったことで、怪異の元凶と戦う覚悟を決める。

  • 神代(かじろ)由佳(ゆか)
美琴の親友。ネットで見つけた『ひとりかくれんぼ』の儀式を遊び半分でやった結果、とんでもない惨劇を引き起こしてしまった。
要は今作の事件の元凶。ただし事態がここまで大きくなったのは彼女の血筋が関係しているらしい。
事件後に一命を取り留めるが、軽率な行動のせいで家族を失ったことに苦しみ、美琴に許されることでようやく救われた。

  • 氷室(ひむろ)(ひとし)
菊川市警察署の警部補。怪異事件の捜査を行う『特務課』のメンバー。
これまでいくつもの怪異事件を解決に導いてきた敏腕刑事で、美琴が怪異事件に巻き込まれるたびに全力でサポートしてくれる。怪異の脅威に晒されて憔悴していた美琴にとっては彼が大きな心の支えになる。
「刺される方が好きか?」のシーンのかっこよさは異常。

  • 加賀(かが)(つよし)
オカルト系のジャーナリスト。氷室とは高校時代の同級生。
怪異事件が起きたと聞きつければすぐさま飛んでいって取材を行う行動派。美琴には最初は取材目当てで近寄ったが、彼女の身が危ないと知ると情報収集に協力してくれる。
明るく砕けた口調とは裏腹にジャーナリストとしては真剣な人物で、裏設定によれば冷静な視点からオカルトについて考えている彼の記事はファンも意外と多いらしい。

  • 霧崎(きりさき)翔太(しょうた)
民俗学者。氷室とは高校時代の同級生。
加賀とは真逆の冷静沈着な人物。仕事柄各地の伝承に詳しく、学問的な視点から怪異の対処法を考えている。
終盤では彼の調査により、美琴や由佳の血筋に関わるある事実が突き止められる。

  • 神代(かじろ)春子(はるこ)
由佳の妹。神代一家惨殺事件の際は押し入れに隠れていたため、神代家で唯一無傷で生き残る。


【登場する怪異】

Chapter1 ひとりかくれんぼ
ネット上で広まった降霊術の一種。由佳がクマのぬいぐるみを使ってこれを行ったところ想像以上に危険な凶霊を下ろしてしまい、可愛いクマのぬいぐるみが包丁片手に家族を惨殺しまくる地獄絵図になった。
寿司を頬張ったりテレビを見たりと意外に人間臭い。

Chapter2 くねくね
美琴が迷い込んだ菊川市郊外の田舎街に現れた怪異。白っぽい身体をくねらせており、その姿をまともに視界に入れてしまうと発狂してしまう。なぜか美琴には効かなかった。
以前子供を亡くした中年女性・保坂里美はその正体について何か知っているらしい。
その正体は、障害を理由に迫害された子供の怨念。昔の田舎では障害持ちの子供を案山子代わりに木に括り付ける風習があったらしく、逃げようともがく姿がくねくねの由来だという。
保坂もまた育児ノイローゼのために障害持ちの子供を殺害しており、その怨念がくねくね出現の遠因となった。

Chapter3 猿夢
度重なる怪異事件に疲れ果て眠りについた美琴だが、今度は夢の中で怪異に襲われる。
列車のような世界で道化師のような敵が美琴を惨殺しようと襲い掛かってくる。夢の中で殺されれば現実では心臓麻痺あたりの死に方をすると美琴は予想している。
撃退ポイントを利用してもまだ向かってくることもあるなどかなりしつこい。

Chapter4 能面
姫野家と神代家のルーツを探るために訪れた旧神代家(由佳の父親の実家)で、美琴は動く能面に襲われる。氷室のナイフによって完全に破壊されたかに見えたが…。
その正体は、かつて呪術師として活動していた神代家の『業』が蓄積した存在。同じく呪術師だった姫野家との抗争に破れた後、地下祭壇に封印されていたが、神代家の呪術師としての才能を受け継いだ由佳が『ひとりかくれんぼ』を行ったことで呼び起こされてしまった。
依代を破壊されても精神体だけで生き延びており、祖先の導きによって呪術師の才能を目覚めさせた美琴の前にラスボスとして立ち塞がる。




なお、本作のタイトルでもある『怪異症候群』とは、本来滅多に起こるものではない怪異事件が連続して起こる現象を指す。*1



追記・修正は怪異に巻き込まれないようにお願いします。

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最終更新:2024年11月09日 13:28

*1 作中において、一般人が怪異に遭遇する確率は何百万分の一であり、それが連続で続くのは偶然ではあり得ない