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ウォークライ(遊戯王OCG)

登録日:2021/10/17 Sun 00:00:01
更新日:2024/12/07 Sat 17:31:24
所要時間:約 12 分で読めます





ウォークライとは、「WORLD PREMIERE PACK 2021」にて登場した海外先行テーマ。
同期テーマは異形生命体モチーフの【ミュートリア】と、テーマとして大幅に強化された【絵札の三銃士】と、無限の力を操る竜の【マテリアクトル】。

概要

蛮族というかスカイリムのノルドというか、とにかく野性的な出で立ちの人間の戦士たち。
恰好や戦場で挙げる「鬨」の声を意味するwar-cryの名前を関するカテゴリ名からも分かるように、戦闘要素に重点を置いた効果が特徴。
属するモンスターは地属性・戦士族で統一されている。
効果の対象はウォークライに限らず「地属性・戦士族」を包括しており
戦闘を有利に進める効果や、戦闘することで効果を発動し、さらに攻勢に出るというデッキ。
アマゾネスとは種族・属性やデッキコンセプトが共通し、イラストの雰囲気も近い。

カード群

下級モンスター

下級ウォークライモンスターは以下の共通効果を持っている。
共通効果
このカードが相手の効果でモンスターゾーンから墓地へ送られた場合に発動できる。
手札・デッキからレベル5以上の「ウォークライ」モンスター1体を特殊召喚する。

この効果により、デッキから上級以上のウォークライを直接場に出すことができる。効果破壊だけでなく墓地へ送る効果でも発動する点も嬉しい。
ただし、相手依存なので狙って発動するのは難しく、自身がフィールドから消えているためウォークライの頭数は増えない。もちろん除外やバウンスのような墓地に送らない除去にも無力。
そのため、相手に除去を躊躇わせ戦闘に持ち込むための効果と言える。

  • ウォークライ・フォティア
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1700/守1700
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の戦士族・地属性モンスターが戦闘を行ったダメージ計算後に発動できる。
デッキから「ウォークライ・フォティア」以外の「ウォークライ」カード1枚を手札に加える。
その後、自分フィールドの全ての「ウォークライ」モンスターの攻撃力は相手ターン終了時まで200アップする。
(2):共通効果

ウォークライのサーチ効果担当。
同名以外なら種類を問わずにどのウォークライでも手札に加えることができるので、状況に応じて必要なカードをサーチできる。
マイナス点は戦闘しないと効果を使えない点。
これにより速攻魔法の《ウォークライ・ディグニティ》と《ウォークライ・スピリッツ》以外はバトルフェイズ終了後のメインフェイズ2でしか使えず、また戦闘関連効果の宿命として先攻1ターン目に使うこともできない。
地属性・戦士族が自爆特攻する際に、後述の《ウォークライ・バシレオス》をサーチすることで、サーチ後直ぐに戦闘破壊される処理が行われるため特殊召喚でき、追撃は可能となる。
他に何かしら特殊召喚できる地属性・戦士族を出しておくといいか。

  • ウォークライ・ガトス
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1900/守1900
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに戦士族・地属性モンスターが召喚された場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):共通効果

モンスターの召喚に反応して、自身を特殊召喚する効果を持つ。

現代遊戯王で目にすることは稀な下級アタッカーとしては及第点の攻撃力と、自己特殊召喚を持つため単純に勝手がいい。
ウォークライの中では貴重な自己特殊召喚効果を持つということもあり、《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》などでサーチする優先順位は高い。

  • ウォークライ・ウェント
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1800/守1800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の戦士族・地属性モンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時、800LPを払って発動できる。
その戦闘を行う自分のモンスターの攻撃力はターン終了時まで800アップする。
(2):共通効果

1ターンに一度きりではあるが、攻撃力上昇効果を持っているため戦闘補助ができる。
《ウォークライ・ウェント》自身に対しても効果を使えるため、その場合はライフコスト有りとはいえ下級として破格の攻撃力2600を持つ。
それだけと言えばそれだけだが、とても癖がなく使い素晴らしい効果と太ももを持っている。


上級モンスター

ここから下級ウォークライの共通効果で特殊召喚できる。

  • ウォークライ・オーピス
効果モンスター
星5/地属性/戦士族/攻2100/守2100
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのモンスターが、存在しない場合または戦士族モンスターのみの場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):自分の戦士族・地属性モンスターが戦闘を行ったダメージ計算後に発動できる。
デッキから「ウォークライ・オーピス」以外の戦士族・地属性モンスター1体を墓地へ送る。
その後、自分フィールドの全ての「ウォークライ」モンスターの攻撃力は相手ターン終了時まで200アップする。

リリースなしで召喚できる効果と、戦士族・地属性専用の《おろかな埋葬》効果を持つ。

通常召喚できる《サイバー・ドラゴン》打点なので、下級モンスター程度であれば安定して倒せる。
《サイバー・ドラゴン》が世に出て15年以上経つのに、こんなことで威張るな

墓地送り効果は《ウォークライ・スキーラ》や《ウォークライ・スピリッツ》の蘇生対象を用意したり、《ウォークライ・バシレオス》の自己蘇生を準備することができる。
戦士族・地属性ならばウォークライ以外のモンスターも対象なので、《H・Cサウザンドブレード》なども墓地へ送ることができる。
しかし、BATTLE OF CHAOSでより範囲が広く戦闘も必要ないおろ埋効果をもつ《地葬星カイザ》が登場したため中々厳しい立場にある。
こちらはウォークライサポートを受けれるとはいえ、戦闘しないといけない(先攻1ターン目では使用できない)という大きすぎる欠点の前には霞んでしまう。

  • ウォークライ・マムード
効果モンスター
星5/地属性/戦士族/攻2000/守2000
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのモンスターが、存在しない場合または戦士族モンスターのみの場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):自分の戦士族・地属性モンスターが戦闘を行ったダメージ計算後に、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
その後、自分フィールドの全ての「ウォークライ」モンスターの攻撃力は相手ターン終了時まで200アップする。

《ウォークライ・オーピス》同様の召喚効果と、魔法・罠カードを破壊する効果を持つ。

ウォークライでは貴重な能動的バック除去効果を持つのだが、破壊するには戦闘終了後まで行かなければならない。
一般的に排除しておきたい危険なカードと言えば…
メインフェイズ1に使ってくるカードが殆どになっている。

《ウォークライ・マムード》ではこれらの危険なカードを対処できないため、一見除去カードとして運用するのは厳しいかと思われるが、除去がダメージステップに発動する点や、《ウォークライ・マムード》が生き残れば、何度も相手の魔法・罠カードを除去できることを考慮すれば、状況は限られるが、強力な除去カードとして機能することもある。
上記のメインフェイズに発動するカードもサーチがしづらい為に安定しないという理由で使われる機会が少なくなり、フィールドに残ってカテゴリのサポートを行う魔法・罠カードも増えたため、相対的に扱いやすくはなっている。


この2体はレベル5のため、《蛮族の狂宴LV5》《天昇星テンマ》などにも対応しており、多少は扱い易い。
《バーバリアン・エコーズ》によるサーチも可能。

  • ウォークライ・スキーラ
効果モンスター
星6/地属性/戦士族/攻2200/守2200
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの攻撃力は相手フィールドのモンスターの数×100アップする。
(2):自分の戦士族・地属性モンスターが戦闘を行った自分・相手のバトルフェイズに、
自分の墓地のレベル5以下の戦士族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
自分フィールドの全ての「ウォークライ」モンスターの攻撃力は相手ターン終了時まで200アップする。
このターン、自分はレベル5以下のモンスターでは直接攻撃できない。

一つ目の効果は自己強化。しかし倍率が低く、元々の攻撃力も高くないので心もとない。

二つ目は蘇生効果で、効果を無効にしない上に戦闘に参加させてくれる点は評価できる。
ただし直接攻撃ができないため、《ウォークライ・スキーラ》で最後の相手モンスターを破壊してしまうと蘇生したモンスターは攻撃できない。
とはいえ直接攻撃でなければ良いので、戦闘ダメージを反射する《アマゾネスの剣士》で攻撃力の高いモンスターに自爆特攻、それを蘇生、再び自爆特攻でダメージを与えることは可能。
そもそもの話、このカードの攻撃力がさほどないのだからこのカードが戦闘破壊したことを前提に評価するのは噛み合っていないと言える。
後述の《天融星カイキ》を蘇生すればバトルフェイズ中に融合召喚を行えるため、レベル6以上の融合モンスターで直接攻撃して追撃することも狙えるだろう。
攻撃力の低いサンドバッグを作れる《ハーフ・シャット》も相性はよく、蘇生したモンスターの殴り先にも困らない。

《ウォークライ・オーピス》《ウォークライ・マムード》にあったリリース軽減効果がない上級モンスターなので、アドバンス召喚するか《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》の特殊召喚効果を使う必要が出る点には注意。

最上級モンスター

  • ウォークライ・メテオラゴン
効果モンスター
星7/地属性/戦士族/攻2600/守2600
(1):このカードは相手の効果では破壊されない。
(2):このカードが相手モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
このターン、その相手モンスター及びその相手モンスターと元々のカード名が同じモンスターの効果は無効化される。
(3):1ターンに1度、自分の戦士族・地属性モンスターが戦闘を行った自分・相手のバトルフェイズに発動できる。
自分フィールドの全ての「ウォークライ」モンスターの攻撃力は相手ターン終了時まで200アップする。
このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。

あって嬉しい破壊耐性、戦闘時の効果無効化、ダメージを稼ぐ2回攻撃と、ウォークライにおける重要アタッカー。
それぞれの効果が連動し「戦闘を進める」確率を高くできる。
無効化はそのターンの終了まで影響が及ぶため、戦闘破壊耐性持ちの他、破壊時や墓地送り後に効果を発動する相手でも躊躇せず倒しにいける。

《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》でサーチし特殊召喚する場合の筆頭候補。
元々の攻撃力の低さを補う全体強化があれば相手モンスターも戦闘破壊しやすくなる。

マスターデュエルではこちらに召喚演出が設定されている。

  • ウォークライ・バシレオス
効果モンスター
星8/地属性/戦士族/攻2700/守2700
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・墓地に存在し、自分の戦士族・地属性モンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
(2):自分の戦士族・地属性モンスターが戦闘を行った自分・相手のバトルフェイズに発動できる。
自分フィールドの全ての「ウォークライ」モンスターの攻撃力は相手ターン終了時まで200アップする。
このターン、このカードは直接攻撃できる。

ウォークライにおけるもう一人の重要アタッカー。

戦闘破壊を条件にした自己特殊召喚効果があるおかげで、デッキからフィールドに用意する手立てがある。
特に《ウォークライ・フォティア》や《ウォークライ・オーピス》の効果を《ウォークライ・バシレオス》に使う→《ウォークライ・フォティア》や《ウォークライ・オーピス》の戦闘破壊をトリガーに登場という手段が可能。

戦士族・地属性が戦闘していれば直接攻撃が可能になり、大きく相手のLPを削ることができる。
一つ目の効果によって特殊召喚した場合は自ずとこの条件は満たしているため、そのまま発動できる。

魔法

  • ザ・ロック・オブ・ウォークライ
フィールド魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、デッキから「ウォークライ」モンスター1体を手札に加える事ができる。
(2):自分フィールドのモンスターが、存在しない場合または戦士族モンスターのみの場合、自分・相手のバトルフェイズ開始時に発動できる。
同名カードが自分フィールドに存在しない「ウォークライ」モンスター1体を手札から特殊召喚する。
(3):自分の戦士族モンスターが戦闘で破壊される場合、代わりにこのカードを墓地へ送る事ができる。

【ウォークライ】デッキにおける最重要カード。

(1)はウォークライモンスターのサーチ効果。
最上級モンスターでもサーチが効く上、二つ目の展開につなぐことが可能。
メインフェイズの《ウォークライ・ガトス》の展開も行える。
(2)はウォークライの展開効果。
メインフェイズには発動できないものの、バトルフェイズ開始時なのでそのまま攻撃に参加させ、頭数をそろえることが可能。
(3)は身代わり効果。
1体しかいない場合でもこの効果でウォークライが生き残るため、自爆することなく効果を使える。

発売当初は二つ目の効果は「1度のスタートステップに何度でも発動できる(手札のウォークライを一気に放出できる)」裁定だったのだが
程なくして「1度のスタートステップ中に1度しか発動できない」裁定に変更された。
検閲》の効果などを踏まえれば妥当であるものの、全体強化効果のためにモンスターを並べておきたいウォークライにとってはかなりの痛手。

  • ウォークライ・ディグニティ
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに「ウォークライ」モンスターが存在する場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールドのモンスターが効果を発動した時に発動できる。その効果を無効にする。
●自分・相手のバトルフェイズに、相手がモンスターの効果・魔法・罠カードを発動した時に発動できる。その効果を無効にする。

ウォークライにおける妨害札。
フィールドにウォークライがいることを要求するものの、それ以外の条件やコストもなく
特に一つ目の効果はウォークライでは珍しくバトルフェイズ以外でも使えるため、利便性は高め。
カウンター罠のような効果をしているが速攻魔法なので、伏せることなく手札から使えることも二重丸。

惜しむところは、このカードをサーチできる《ウォークライ・フォティア》の効果に難があり、初手で引いてないと先攻1ターン目に用意できないところか。

  • ウォークライ・スピリッツ
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分・相手のバトルフェイズに自分の墓地の「ウォークライ」モンスター1体を対象とし、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●対象のモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン、効果が無効化され、直接攻撃できない。
●対象のモンスターを守備表示で特殊召喚する。
このターン、自分の「ウォークライ」モンスターはそれぞれ1度だけ戦闘では破壊されない。

ウォークライの蘇生札であり、戦闘要員調達か戦闘破壊耐性を付けることができる。
しかし「バトルフェイズにしか発動できない」制約が重くのしかかる。

守備表示の方であれば自分のターンでもウォークライの自爆特攻を防ぎ、効果を活用しやすくなる。
攻撃表示の方のデメリットは最上級ウォークライの魅力をつぶしているのはいただけない。

  • ウォークライ・オーディール
永続魔法
(1):「ウォークライ・オーディール」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。
(2):このカードの発動時の効果処理として、このカードにカウンターを3つ置く。
(3):自分の「ウォークライ」モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
このカードのカウンターを1つ取り除き、自分はデッキから1枚ドローする。
この効果でこのカードのカウンターが全て取り除かれた場合、このカードは墓地へ送られる。

戦闘破壊に成功したときにドローを行う永続魔法。
貴重なドロー効果だが、相手の戦闘破壊を必要とする上永続魔法なので妨害も受けやすい。
そもそも碌に戦闘ができるかどうか怪しいデッキに、戦闘が上手くいく前提の効果を渡されても困る。

《ウォークライ・メテオラゴン》で2回攻撃した際に2枚ドローが出来ればよいのだが、そこまでのハードルが高いため、他のカードで戦闘を補助した方がいい。

  • ウォークライ・ミーディアム
永続魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):特殊召喚されたモンスターが相手フィールドに存在し、
自分フィールドにレベル7以上の「ウォークライ」モンスターが存在する限り、
お互いのメインフェイズ1の間、お互いにフィールドのモンスターの効果を発動できない。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「ウォークライ・ミーディアム」以外の「ウォークライ」魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は戦士族モンスターしか特殊召喚できない。

DIMENSION FORCEで新たに追加された永続魔法。
メインフェイズ1の間、お互いのフィールドのモンスターの効果の発動を封じ、メインフェイズにデッキからウォークライ魔法・罠カードをセットすることが可能。
(2)の魔法・罠カードのセットがメインと言え、単純に毎ターン1枚のアドバンテージとなる。
《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》をサーチして発動することでモンスターのサーチと展開も行える様になり、事故率は大きく下がる。
その他も《ウォークライ・ディグニティ》をセットし、次のターンに無効化を狙える様になるため、相手の動きを止めやすくなる。

(1)の発動制限についても有用で、ウォークライの共通効果はバトルフェイズに発動するか、フィールド外で使うことになるため、相手にのみ制限が掛かりやすい。
適用条件としてウォークライの最上級モンスターが必要なので、《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》で展開した次のターン以降にしか適用されないが、特殊召喚されたモンスターの効果を封じ、戦闘に持ち込ませやすくなる。
サーチだけでも有用なので、こちらは無理に適用を考えなくてもいいかもしれない。

  • ウォークライ・ジェネレート
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、自分・相手のバトルフェイズに発動できる。
デッキから「ウォークライ」モンスター1体を特殊召喚する。
このカードを相手ターンに発動した場合、
このターンこの効果で特殊召喚したモンスターが自分フィールドに表側表示で存在する限り、
相手はそのモンスターにしか攻撃できない。

相手のモンスターの数が多いことを条件に、デッキから特殊召喚を行う。また特殊召喚したモンスターへの攻撃誘導効果もある。

聖なるバリア −ミラーフォース−》をはじめとした攻撃反応罠が夙に評価を落としていることからもわかる通り
「セットしてから相手に破壊されないことを祈りつつバトルフェイズまで待たないといけない」カードの信頼性は非常に低い。
それはこのカードも同じで、そもそも発動できるかどうか悩ましい。

  • ウォークライ・ビッグブロウ
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに、
自分フィールドの表側表示の「ウォークライ」モンスターが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
相手フィールドのカードを2枚まで選んで破壊する。

相手の除去をトリガーに破壊効果を発動する。

トリガーは「相手の効果でフィールドから離れた場合」であり、破壊に限定されていないので、トリガー範囲は受動的ながらも広い。
またタイミングを逃さず、対象に取らないので対象にできないカードの除去もでき、2枚「まで」なので相手の場の状況次第では1枚だけ破壊することも可能。
ただしこちらを先に除去されたり全部まとめて吹き飛ばされたりすると使えないので、結局のところ「相手依存なので発動までたどり着けるかが難しい」の域を超えていない。

戦術

基本的な動き方としては、《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》を使い、必要なウォークライをサーチ、手札から通常召喚。
さらにバトルフェイズ開始時に《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》の効果でウォークライを特殊召喚し、2体並べる。
1体目のウォークライで攻撃して、「地属性・戦士族」のウォークライが戦闘を行ったので戦闘後の効果を発揮、2体目も同様に効果を発揮し、攻撃するというのが想定される動きとなる。
相手の攻撃力が上回る場合でも《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》を身代わりにすることで1体目が自爆せず強化できる。
もしくは「地属性・戦士族」が攻撃すればよいため、ウォークライ以外の特殊召喚が可能な地属性・戦士族モンスターを先に出して攻撃させることにより、《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》を身代わりにすることなく維持できる。



ここまでのカードのテキスト、特にほとんどのカードが戦闘を要求することで大体察しは付くと思うが、このテーマの評価は非常に低く、「時代錯誤テーマ」「GX期のテーマかと思った」とさえ言われることも多い。

弱点

1.展開力が低い

11期に登場したテーマとしては珍しいくらいに、モンスターの展開力が低い。

能動的で使い勝手がいい特殊召喚手段が《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》と《ウォークライ・ガトス》の自己特殊召喚効果くらいしか存在しない。
《ウォークライ・スピリッツ》は速攻魔法なので引いたターンにすぐ使えるが蘇生先を用意する必要がある上発動はバトルフェイズ限定。
下級の共通効果と《ウォークライ・ジェネレート》は発動条件が相手依存になっている

このモンスターを並べづらいという欠点は、次の欠点とも密接につながっている。

2.全体強化効果の落とし穴

先にあげた下級の共通効果の他に、《ウォークライ・フォティア》と上級ウォークライは以下の効果を持っている。

共通効果2
自分の戦士族・地属性モンスターが戦闘を行った(ダメージ計算後orバトルフェイズ)に発動できる。
(固有効果)
(その後、)自分フィールドの全ての「ウォークライ」モンスターの攻撃力は相手ターン終了時まで200アップする。

戦闘をトリガーにした効果だが、後半の攻撃力微上昇が曲者。
なぜならこの共通効果2は、後半の200アップ効果が適用できない場合は発動条件を満たせず
前半の固有効果「すらも」発動できないという裁定が下っている。例えば以下のような事態が起こりえる。

1.自分フィールドにいるのは《ウォークライ・フォティア》だけ。これで相手のモンスターに自爆特攻を仕掛ける。
戦闘ダメージを受ける→モンスターが戦闘破壊される、の順番なのでダメージ計算後にまだフィールドにいる《ウォークライ・フォティア》の効果を発動したい
2.しかし、《ウォークライ・フォティア》の戦闘破壊が確定しており、他にモンスターがいない。
したがって、モンスター不在で「攻撃力200アップ」の効果を適用できるモンスターがいない
3.《ウォークライ・フォティア》は攻撃力アップも固有効果も発動できない

《ウォークライ・スキーラ》でウォークライを蘇生する場合なら200アップ効果前にウォークライを場に出せるから発動できる…と思いきやご丁寧に《ウォークライ・スキーラ》の効果のみ効果に「その後、」がないので、蘇生と攻撃力アップが同時=効果の発動段階で攻撃力アップを適用できるウォークライがいないと効果を発動できない。そんな細かい調整ができるならもっとウォークライ全体の強さにも気を向けろやKONMAIィ!

この欠点があるため、共通効果2を狙う場合はしっかりと攻撃力を上げておくか、フィールドに別途戦士族・地属性モンスターを用意しておかないといけない。
しかし、手塩に掛けて攻撃力を上げても効果除去を受けたり《オネスト》で強制さよならをされたりと非常に不安定。
ならばウォークライを特殊召喚しようとすると、前述の「展開力が低い」欠点が大きく足を引っ張ってしまう。

《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》があれば、戦闘破壊を回避でき効果を発動できるものの、そのためだけに有力なフィールド魔法を犠牲にするのは苦しい。

3.戦闘を条件にした効果が多い

前述したように、ウォークライの効果は「戦闘をしたとき」とか「バトルフェイズの間」にだけ効果を発動できるものが多い。
言い換えればウォークライの効果の多くは「先攻1ターン目やメインフェイズには発動できない」。
相手に後攻を取られた場合、先攻1ターン目で《ウォークライ・ガトス》を用いて《聖騎士の追想 イゾルデ》を経由することでしか布陣を整えることができない。

アマゾネスなども似た欠点はあるが、あちらは《アマゾネス女帝》や《アマゾネスの里》のような相手ターンでの効果破壊に対する備えはある。
こちらにはそういった除去への備えがなく、せいぜい《ウォークライ・ディグニティ》での無効化程度。
そのため、「相手に強烈な先攻制圧を喰らう事・後攻1ショットをするタイプのデッキではない事を加味しても、最初から後攻型のデッキを組んでしまった方がやりやすいのではないか」との考察があるくらいである。

ただし、戦闘を条件とした効果の発動には上記のような弱点が存在するが、ウォークライモンスターをフィールドに維持することさえできれば、戦闘を行うたびに効果の発動が可能であることから、継続的にアドバンテージを得られるため、多少の強みは存在するといえる。

4.そもそも戦闘向きのステータスをしていない

ウォークライモンスターはいずれもメインデッキに入り、特殊召喚制限もない。
そのためか、戦闘主体にもかかわらず、元々の攻撃力が3000以上のモンスターが一人もいない
上級モンスターでさえも、リリースなしでも出てくることを踏まえても物足りない数値である。

前述の共通効果2にて全体強化を行えるのだが、 「一回につき200アップ」は少なすぎる。
展開力の都合上せいぜい3体を並べるのが限度のため、全体強化の恩恵は600くらいしかない。
最も攻撃力が高い《ウォークライ・バシレオス》でも2700、ここで《ウォークライ・ウェント》や共通効果2を重ね掛けしても4000いくかどうか。

このため、みずから攻撃して効果を使おうと考えても、攻撃力で負けて戦闘破壊される状況になる可能性が高く、そこから弱点2つ目の効果を発揮できない状況に陥ってしまいやすい。


こうした「特殊召喚による大量展開」「妨害効果や耐性を持つ大型モンスターによる制圧」がありふれた現代遊戯王とは思えないほどの戦闘への依存度の高さにより、デッキパワーが低いテーマになっていることは否めない。

「地属性・戦士族」という広い範囲で効果を使えるが、出張採用するとなると、サーチ役の《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》と、特殊召喚可能な《ウォークライ・ガトス》、もしくは直接攻撃できる《ウォークライ・バシレオス》を少々使える程度となる。

とはいえ種族、属性も揃っており、やれる事が少ないということは、逆に考えると各種メタカードの影響を受けにくいということでもある。
強烈な制約を課す永続魔法、罠カードと組み合わせるとかなり戦える…かもしれない。
実際に、遊戯王マスターデュエルにてメタビート型にしたウォークライでダイヤ1(当時の最高ランク帯)まで達成した人もおり、その際は相手の流行のデッキに対するメタをすり抜けられる利点が活き、高ランク帯ほど勝率が上がるという逆転現象が起きている。


相性の良いカード

  • 新鋭の女戦士
2021年11月号のVジャンプ付属のカード。
戦闘時に手札やフィールドから墓地に送る事で相手の元々の攻撃力を下げられるという、戦闘したいのに貧弱なウォークライにとって超ありがたい効果を持っている。
しかも墓地のこいつを除外すれば他の地属性・戦士族のカードを墓地からサルベージ可能、
更に更に、このカード自体も地属性・戦士族なのでウォークライの一部効果を適用できると至れり尽くせり。
【ウォークライ】を組む場合、《マクロコスモス》や《次元の裂け目》といったカードを採用し、メタビートのように運用しているなどの特段の事情がなければ3積み必須レベルのカード。

ウォークライの強化は相手ターン終了時まで続くため、相手ターンに特殊召喚する効果が使える上、そのまま融合召喚まで可能。
《鋼鉄の魔導騎士ギルティギア・フリード》や《覇勝星イダテン》になることで相手ターンでの戦闘には強くなる。

  • 特殊召喚可能な戦士族・地属性モンスター
全体強化効果は戦士族・地属性モンスターの戦闘をトリガーとしているので展開力の低いウォークライの代わりに横に並べれるモンスターとして。
例えば墓地の魔法を除外して特殊召喚でき、直接攻撃可能で自分への戦闘ダメージを0にするので低攻撃力を晒してもあまり問題のない《マジック・ストライカー》など。
事故率は多少上がるが、自身に特殊召喚効果が無くとも《予想GUY》や《ヒーローアライブ》などでデッキから直接場に出せるカードを採用するのも手。

ご存知汎用フィールド魔法サーチカード。
兎にも角にも《ザ・ロック・オブ・ウォークライ》への依存度が高いのでそれを手札に持ってくる確率を上げるために採用したい。

  • 月鏡の盾
装備モンスターの攻撃力をダメージ計算時のみ相手の攻守の高い方+100にする装備魔法。
これにより《邪神アバター》のような一部の例外以外は殴り倒せるようになり、《ウォークライ・フォティア》や上級ウォークライの効果も通しやすくなる。
戦闘時に攻撃力を固定値にするので装備モンスターへの攻撃力アップはほぼ無意味になる点には注意。

  • 最強の盾
戦士族にのみ装備可能で、攻撃表示なら守備力の分攻撃力を、守備表示なら攻撃力の分守備力が上がる装備カード。
実はウォークライのモンスターカードは全て「攻撃力と守備力が同じ」というステータスをしている。身軽そうな格好なのに
なのでコレを付ければ実質ステータスが倍化される。

  • 聖剣クラレント
戦士族にのみ装備可能で、直接攻撃可能になる効果を持つ装備魔法。
ウォークライに装備し直接攻撃すれば、相手モンスターのステータスに関係なく戦闘を行ったという条件が満たせる。
《ウォークライ・フォティア》でのサーチや《ウォークライ・オーピス》による墓地肥やしを安定して行える。
もしくは破壊耐性を付与する《天命の聖剣》を装備し自爆特攻してもいい。

  • 名推理
墓地肥やしがメインに考えられがちだが、メインデッキからのランダムな特殊召喚も可能な魔法カード。
ウォークライのレベルがバラけているため、相手に読まれにくい。
ウォークライか戦士族・地属性を何かしら1体展開できる可能性が高く、展開補助にはなる。
当てられたとしても墓地に蘇生先が増える。

  • 表示形式変更カード
相手の守備表示モンスターと戦闘を行う場合は守備力がどれほど高かろうと反射ダメージに目を瞑れば相手から殴られない限り戦闘破壊はされないので全体強化効果を発動できる。
特に相手の展開妨害にも使える月の書などは汎用性も高い。

デッキからモンスターが特殊召喚された時に手札から特殊召喚可能で、召喚した時、攻撃力と守備力の数値が同じで、かつ相手フィールドのモンスター1体と同じ属性のモンスターを手札・デッキから特殊召喚するカード。
相手フィールドに表側表示の地属性が居ないといけないという高めのハードルがあるが、それさえ越えれば攻撃力2250のこいつとお好きなウォークライモンスターを一度に並べられるのは破格。
「下級ウォークライが破壊されてデッキから上級ウォークライを召喚→こいつを手札から召喚→こいつの効果で更に上級ウォークライを召喚」なんて理想的な動きの可能性もないわけではない。

  • 春化精
手札のモンスターを捨てて墓地から地属性を蘇生できるモンスター群。
展開能力の不足を補える上に、春化精扱いとなる効果や春化精に耐性を付与する効果などでウォークライも補助できる。
手札で発動するため《ウォークライ・ミーディアム》にも引っかかることがない。
展開能力の不足を補えるということは上記の弱点の1だけでなく2もをフォローできる点で極めて有用。
地属性以外の効果を使えなくなるが、そもそも地属性以外を採用しないならそこまで影響はない。

ウォークライは展開力は高いとは言えないがやはり個々の攻撃力は高い方であり、またある程度相手ターンに展開手段を有する。
そのため、このカードを併用する事で「ウォークライ側は好きに展開し相手だけが召喚制限を強いられる」状況を作り出せる。
メタビート寄りにはなるが、弱いモンスターを相手フィールドに残しやすくもなるため、ウォークライの制約を満たしながら戦闘・効果も通しやすくなる。



余談

日本では2021年9月25日に発売された「WORLD PREMIERE PACK 2021」にて登場したウォークライだが、
サービス開始当初の「遊戯王マスターデュエル」(2021年1月に登場したカードまで実装)には初期から実装されている
これはマスターデュエルの基準が海外で登場しているカードとなるので、WPP2021に収録されたテーマはその範囲内に収まっていたというからくりである。
結果的に日本の最新カードを前もって使うことができるので、思う存分【ウォークライ】で暴れまわろう。できるものなら。
なおやたらURが多く生成には苦労する。
キーカードとなる《新鋭の女戦士》も比較的早い時期となる2022年7月に実装されたが、そのレアリティは最高のURである。ウォークライの明日はどっちだ。

また発売から1年足らずの2022年6月、遊戯王デュエルリンクスにも実装が決まってしまった。
ここまで実装が早いのは特殊なカードの為5日で実装された《あまびえさん》、同じく発売当初からパワー不足で半年ほどで実装された夢魔鏡
実質NPC専用ながらも5ヶ月ほどで実装された《絆醒師セームベル》くらいであり、ある意味では不名誉な扱いである。

で実際に実装されてみたらこれがまぁ強い。
何よりも主要なメタカードに刺さりにくいというOCGと同じ強みを持つことで、比較的強いデッキとなっている。
攻守のステータスが同じのため、攻守が同じモンスターの攻撃力と守備力が300上がるセラのスキルとの相性が抜群。
もしくは城之内(DSOD)のスキルでレベル4戦士族地属性を永続的に攻撃力200アップというのも悪くない。
とOCGでは弱点と思われていた展開力の低さと微妙なステータスがうまくマッチし、比較的強いという評価に落ち着いている。



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最終更新:2024年12月07日 17:31