[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

巨鯨(バキシリーズ)

登録日:2020/05/07 (木) 18:25:55
更新日:2024/06/24 Mon 19:13:22
所要時間:約 6 分で読めます






俺らは大相撲ですから 「魔法」くらいはハネ返さんと



巨鯨(きょげい)とは、バキシリーズ第五部『バキ道』に登場するキャラクター。

●目次


概要

金竜山の挑発による挑戦を受けた大日本相撲協会が送り込んだ力士の一人。
バキシリーズでは定期的に登場する「超巨漢」ファイターの系譜にも入るであろうキャラクターでもある。
バキ道では渋川剛気ライバルキャラとしても位置付けられており、キャラ像的にも渋川の対極の位置に構えるキャラとして描かれている。
バキシリーズでは「巨漢=かませ犬」の法則があるので読者からは案の定色々と心配された


人物

劇中で「まさに巨人………!!!」と言わしめた身長231cm・体重290kgの巨漢。アンドレアス・リーガンやジャック・ハンマー(『刃牙道』時点)には及ばないが、刃牙世界ではトップクラスの大きさ。
異様な身体の大きさや肌の黒さから外国人力士のように思えるが、本人の回想を見るに日本人力士らしい。
番付は大関。地下闘技場に挑む力士の面子の中では実質的にナンバー2の立場にいる。

力士故に戦闘中にあまり喋るタイプではないが、感性的にはグラップラーにありがちな邪悪な面が特に見られず普通の好漢という人物。渋川を心配したがそこに付け込まれてしまった。
自身の取材中にサインを貰いに来た子供にも素直に対応するなど、スポーツ選手としてのファンサービスも良い。

性格的にはそれなりに好漢だが、大相撲の強さを知らしめたいという理由で一度は異種格闘技戦を行いたいと闘争心も秘めている。
猪田への攻撃を見るに、手加減をしない質なのか相撲の強さを見せつけたい願望があったのか不明。
ちなみに、渋川の合気を発動した状態を「コンドーム」と表現するなど、力士としては妙に独特な感性を持つ一面も見せる。


実力

「デカいにも程があるッッ」「なのに鍛えてしまった アン フェアッッ」との評。

体重47kgを直球で投げる剛力を持つが、なんと渋川の合気を怪力で無理矢理打ち破ってしまうという何気に前代未聞なスペック。
渋川の合気を力で潰すという突破方法は刃牙シリーズ屈指の筋肉男であるビスケット・オリバですら不可能だったため、オリバを大きく上回るパワーの可能性が高い。
と言うかバキ道の看板キャラの宿禰ですら無理だったんですがそれは…。

合気を返したその剛力は、片腕時代に渋川と組み手をよく行っていた克巳を驚かせている。
主人公の刃牙も最初は巨鯨を投げ返す渋川の合気に感心していたが、後に「合気って力で返せるんだ…」「てか合気を返す「力」って存在するんだ…」と唖然とした。多分お前の親父も返せるぞ

馬鹿力を発揮するため原動力の巨体だが、意外にもその身のこなしは軽いので機動性も高い。
そして技術面も結構長けており、初見の合気による投げ技を足を上手く使って何とか逃れるという対応力を見せている。
合気に耐えるまでの流れを自身で「混乱していた」と振り返っているが、裏を返せば混乱しながらも合気に耐えるための策を取れるという証拠でもあるだろう。

身体スペック的には何故地下トーナメントに挑まなかったのかというくらい滅茶苦茶な強さだが、「大関」である彼は相撲界ではトップの立場ではない。
嵐川理事長曰く、横綱の零鵬と格上キラーの関脇・獅子丸にはその大きな身体を投げられた経験があるとのこと。
逆に言えばその二人以外からは投げ技で負けた経験はないようだが、結果として零鵬がいかに化け物かという話である…。

作中の活躍

地下闘技場に挑む為に幕内力士全員が出場を希望する中で、相撲協会から選定された6人の力士の一人として登場。
徳川によって、嵐川理事長や他の力士と共に地下闘技場に案内される。
そして、徳川から送り込まれた日本巨漢の格闘家の猪田火飲(189cm・110kg)をハイキックが当たる寸前で突き一発で柵にぶち込んで圧勝した。

そして組まれた地下戦士VS日本相撲協会力士代表の試合では、渋川との対戦が決定する。
渋川の身体は155cm・47キロなので巨鯨相手には実に6倍を超える体格差であり、巨鯨も流石に困惑の汗を浮かべていた。

掴んで張り手一発で試合を終わらせようとするが、渋川を掴んだ瞬間に一度も体験した事のない感覚を覚える。
混乱して慌てた巨鯨は張り手を浴びせようとするが、逆に動作を利用される形で投げ飛ばされかけてしまう。
しかし、巨鯨はその巨体を空中で捻りながら片足を使って着地を決めるという方法で合気を間一髪避ける。

合気から逃れた巨鯨は仕切り直して突進を仕掛けるが、またもや渋川に技術で転ばされ掛ける。
それでもなお倒れなかった所に喉への一突きを浴びせられるが、致命傷にはならずにカウンターで張り手を渋川に仕掛けた。
両者致命傷を与えられない中、渋川の提案で組んで戦うことを提案され、喜びながら組みついた。

組みつくも合気の力によって渋川を動かすことが出来ず、後に語った巨鯨曰く「水を入れたコンドーム」を背負わされた気分に陥る。
それでも力士としてのプライドを見せ、馬鹿力で合気を解除して渋川を投げ飛ばすというメチャクチャ強引な手法で打ち破った。
渋川が着地したことでダメージにはならなかったが、再度組み始めた渋川の合気をまたもや馬鹿力で解除し、張り飛ばしを行う。
今度は着地が出来なかった渋川は観客席に大きく激突し、義眼が露出する大ダメージを受けた。

義眼が飛び出た渋川に対して情けとドン引きの感情に襲われたのか、降参を促すような態度を見せる。
しかしそれが渋川の逆鱗に触れ、残酷な地下戦士としての本性を現した相手に困惑に襲われる中で報復で左目を指で潰されてしまう。
ガチョッ」という音がする中で、後頭部に飛び蹴りを受けた上に鼻穴に指を突っ込まれ、鼻腔の痛点を「廻し」と見立てた出し投げを受けて地に沈んだ。

その光景を見た徳川が勝負ありの判定を下すが、身体的にはまだ余力はあったようで立ち上がる。
しかし、圧倒的な体重差がありながら何度も恐怖心に慄いたことや土に付けられたことを理由に「敗北以下」と自虐しながら負けを認めた。
(徳川の判定にも疑問があり、たった一度の負傷で負け判定するなら今までの渋川のダメージは何なのかと言える)

敗北こそしてしまった巨鯨だが、試合内容だけ見れば「合気」に対しては勝利したという結果にもなった。
神技合気を力で跳ね返した人類初の男」と実況からも評され、観客席からも強く讃える歓声が飛び交う中で一礼しながら退場していった。
渋川も試合が終わってもなお手の震えが止まっていない事実を独歩に告白しており、同時に力士が化け物揃いであることを忠告するのだった。

ちなみに、渋川によって大きな損傷を受けた左目を初めとする器官は無事だったのかどうかは不明。
試合中に行われた試合後のインタビューを見るに完治しているようだが、刃牙道での大塚平兵衛のインタビューの例があるので何とも言い難い…。

余談

顔の造形は範馬勇一郎やバラク・オズマと似ている。三人とも好漢で前代未聞の偉業を成し遂げた(勇一郎は言わずもがな、幽霊として現れた事もシリーズでは初でピクルも怖気づかせた、オズマは黒人初の米国大統領に就任)。また、巨漢ながら素早い身のこなしも持ち合わせるという部分も勇一郎と似ている。

モデル

キャラのモデルは明言されていないが、生月鯨太左衛門ではないかと言われている。
生月鯨太左衛門は江戸時代の伝説の力士であり、身長は227cmで体重は169kgもある人物だった。
巨鯨とは身長が近く、名前の漢字にも共通点が見当たる。体重面ではかなり違うが…。

ハワイ出身の昭和の巨漢大関・小錦八十吉もモデルの一人ではないかとする説もある。
この小錦は昭和当時は大相撲史上最重量の巨体を持ち、身長は巨鯨には及ばないが体重面に関しては近い数字である。

オリバとのパワーキャラとしての比較

超怪力キャラとして登場した上に渋川の技を破ったことにより、オリバのパワーキャラとしての株がさらに厳しくなったとの意見も出ている。
まあ巨鯨が登場するよりも前に、オリバでは無理だった宿禰を相撲で動かす事を達成している路上の大関がいたのだが…。
一部ファンからは「アメリカ政府はオリバよりも刃牙世界の力士を衛星で監視しろ」との声も。*1

オリバは『バキ』~『範馬刃牙』にて非現実的な怪力を見せていたため、「体重47kgを直球で投げる剛力」というオリバでも可能そうな能力の巨鯨の方がパワー設定が上という現状に批判的なファンもいる。
これらの批判に対するフォローとしては「パワー自体はオリバの方が上だが、パワーを伝える技術面では巨鯨の方が上なのではないか」「克巳の表現はあくまで彼のたとえ話」などの見方もある。
メタな視点で言うと、実質的な完結編として描かれた事で描写が極限にインフレした範馬刃牙以降もシリーズが続いているため、パワー描写がデフレしている事情もあるのかもしれないが。

オリバに関しては相撲というフィールドではパワーを殆ど発揮できないという解説は作中ではあるので、戦闘能力は一概に比較できないのかもしれない…多分。
とにかく、機会があればオリバと巨鯨の怪力対決を見たいという声もちらほらと出ている。





おいおいなんて追記・修正だい……!? Wiki篭りの風情じゃねーかッッ

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 巨鯨
  • 巨漢
  • バキシリーズ
  • バキ道
  • 力士
  • 大関
  • 怪力無双
  • 神技合気を力で跳ね返した人類初の男
  • 巨人
  • コンドーム
  • 相撲
  • 巨鯨(バキシリーズ)
  • 色黒
  • 化け物

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年06月24日 19:13

*1 とはいえ、相撲部屋の力士たちはいくら強かろうとべつにあの3名ほど監視されるいわれがあるような危険人物の集まりではないのも事実だが。