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うたわれるもの

登録日:2009/08/18(火) 19:22:22
更新日:2024/12/17 Tue 18:02:09
所要時間:約 12 分で読めます




「うたわれるもの」とは、2002年にエロゲーブランドのLeafが発売したアダルトゲーム。
略称は「うたわれ」で、2002年度2chベストエロゲーにも選ばれている。

アイヌ文化をベースにした亜人たちの暮らす世界観であり、
To Heartに代表されるLeafお得意の日常パートで活き活きと描写されたキャラクターたちのやり取りや
シンプルながらとっつきやすいSLGパート等から好評を博し、移植やメディアミックスが盛んに行われた。
2006年4月から9月にかけてアニメ版が放送され、CS版として「うたわれるもの 散りゆく者への子守唄」がPS2を初め、各ハードにて発売された。
また、同時に放映された「うたわれるものらじお」は、出演者たちの斜め上な暴走ぶりが制作サイドの予想を遙かに超えた人気を博した。

2011年には続編である「うたわれるもの 偽りの仮面」の制作が発表され、2015年9月に発売と同時にTVアニメも放映された。
前後編構成であり、2016年には後編のうたわれるもの 二人の白皇が発売された。
2022年にはスピンオフである「モノクロームメビウス 刻ノ代贖」が発売された。

2019年にてスマホ向けアプリとして「うたわれるもの ロストフラグ」のサービスが開始された。


経歴

2002年 「うたわれるもの」発売(CD版、翌2003年DVD版も発売)
2004年 Leafファンディスク第四弾「アルルゥとあそぼ!!」発売
    ミニゲームのいくつかは「うたわれ」をテーマに制作
2005年 コミカライズ一作目
2006年 PS2版「うたわれるもの 散りゆく者への子守唄」発売、TVアニメ放映(全26話)
2007年 コミカライズ二作目
2009年 PSP版「うたわれるもの PORTABLE」発売、OVA発売開始(全3作)
2011年 アーケード用対戦格闘ゲーム「AQUAPAZZA」稼働、「うたわれ」からはメイン4名、サブ2名が参戦
    「うたわれるもの2(仮)」制作発表
2015年 うたわれるもの 偽りの仮面発売、TVアニメ放映(全25話)
2016年 「うたわれるもの 二人の白皇」発売
2018年 PS4/PSVITA版「うたわれるもの(リメイク版)」、「うたわれるもの斬」発売
2018年 PS4/PSVITA版「うたわれるもの(リメイク版)」、「うたわれるもの斬」発売
2019年 「スマホで読む うたわれるもの」 三部作無料配信 、「うたわれるもの ロストフラグ」配信開始
2021年 「うたわれるもの斬2」発売
2022年 「モノクロームメビウス 刻ノ代贖」発売

世界観

一度滅んだらしき世界に獣耳・尻尾・翼等を持つ亜人たちが暮らす社会。
彼らの肉体は強靱で、一部には魔法のような「術法」を使う者も。
文明レベルとしては機械の類が登場する以前の中世といったところ。
大量破壊兵器のようなものはなく、各国の対立もあってさながら戦国時代の様相。
そんな國同士の争いを収めようと、オンカミヤムカイが調停者として各国を取り持っており一目置かれる存在である。

宗教的には大神ウィツァルネミテアを信仰する國が大半だが、
それと対立するオンヴィタイカヤンを信仰する大国クンネカムンの存在が微妙なパワーバランスを成立させている。

なお、「1」の地図はもろに日本列島。「2」の舞台はトゥスクルの遙か東方の大陸。作中の「世界地図」でいうと、カムチャッカ半島~シベリア一帯に国土が広がっている。


主な用語

  • 仮面(アクルカ)
旧時代の失われた業にて生み出されたオーパーツ。ヤマト帝より特に武功めでたき者に下賜され、賜った者は「仮面の者(アクルトゥルカ)」と呼ばれ
各々の仮面に応じて特別な力を発揮できる。しかし使いすぎると徐々に仮面と同化し、魂を食われるとされる。

  • 浄化の炎(アマテラス)
オンカミヤリュー一族最大の秘儀にして禁忌。天からの炎が全てを滅ぼす・・・

  • ウィツァルネミテア(解放者)
オンヴィタイカヤン(抑圧者)の支配からヒトを解放したとされ、広く信仰される大神。
生活のあらゆるところに根ざしており、中でも「ウィツァルネミテアの契約」は、望みを叶える代価として己の全てを相手に捧げる究極の取引。

  • 皇(オウルォ)
俗に言う「国王」。オンカミヤムカイの皇は「賢大僧正(オルヤンクル)」を名乗り、大宗教ウィツァルネミテアの最高位の僧官、要するに法王でもある。

  • 侍大将(オムツィケル)
トゥスクルにおける軍事の最高責任者。軍としては弓衆(ペリエライ)、騎兵衆(ラクシャライ)、歩兵衆(クリリャライ)等に分けられる。

  • オンヴィタイカヤン(大いなる父)
ウィツァルネミテアと対立する存在。ウィツァルネミテアの信者からすればヒトを抑圧してきた忌むべき存在とされるが
一方でヒトを創造した神としても知られる。
その正体は滅び去った旧人類。すなわち 俺ら

  • 大封印(オン・リィヤーク)
オンカミヤリュー一族に伝わる秘儀。対象を地の底深く封じる封印術。術式は異なるがヤマトにも同様の秘儀が伝えられている。

  • 巫(カムナギ)
いわゆるシャーマン。精霊のようなヒトならざる存在を感知し、語り合う能力を持つ特別な存在。ヤマトでは「鎖の巫」と称される特別の中の特別とも言えるカムナギも存在する。

  • 地獄(ディネボクシリ)
読んで字のごとし。対になるものとして常世(コトゥアハムル)、さらには現世(ツァタリル)も使われる。

  • 剣奴(ナクァン)
奴隷(ケナム)の中でも特に戦いを生業にする者たち。見世物だったり、戦場での使い捨ての駒だったり・・・

  • 禍日神(ヌグィソムカミ)
ヒトに禍いをもたらす存在。

  • 森の母(ヤーナマゥナ)
巫の一種。動物たちと心を通わせる能力を持つ。作中ではアルルゥがこれにあたる。



うたわれるもの 散りゆく者への子守唄

PC版のリメイク。一般作に再編され、濡れ場を排除。
代わりに新キャラや日常パートが導入され、フルボイス化される等の追加要素がある。

あらすじ

亜人たちが暮らすとある大陸。その辺境集落ヤマユラに一人の大怪我をした青年が拾われる。
決して外れない仮面を身につけた彼は名も含め何もかもを忘れた記憶喪失だが様々な知識・技術を知っていた。
薬師の少女エルルゥに救われた青年は「ハクオロ」と名付けられ、
やがてヤマユラを、國を、そして世界の運命をも動かしてゆく…

うたわれるもの、それは散りゆく者への子守唄

登場人物

ヤマユラの集落

大陸の北に位置するケナシコウルペ國の中でも辺境の一集落。
実りは乏しく、暮らしは貧しいが皆助け合いながら平穏幸せに暮らしていた。
中盤、クッチャ・ケッチャの襲撃を受け……

我等が主人公。外見も中身も「大人」の良主人公。そして早漏で今作の(禁則事項です)。
トゥスクルによってエルルゥ達の父親の名前を貰い、ハクオロと名乗っている。
年齢は分からないが、カミュに「おじ様」と言われてヘコんでいた。

武器は鉄扇。全般的な能力の高い近接万能型。

「箱根のみなさーん!! うたわれるものですよー!!」

ハクオロを拾った薬師の卵。
かなりのやきもち焼きで、容赦なく噛みつく。酒には弱いが、二日酔いはしないタイプ。
アニメでは足手まとい。

戦闘では回復役として大活躍。普通にしてたらレベルが一番高くなる。

「は、はぁっ、はああぁぁぁぁーっ!!!」

エルルゥの妹。好きな物は蜂蜜。一番幼いので、多少我が侭。
後に「森の母(ヤーナマゥナ)」としてムティカパのムックル、聖獣ガチャタラの保護者となる。

戦闘ではムティカパのムックルに乗って戦う。
ムティカパの性質上、非常に防御力の高い壁役として活躍するが、水だけは苦手。

「く り」

エルルゥ達のおばあちゃん。彼女も薬師である。薬師を志す人は知らない人はいない程の名医。
ヌワンギの世話をしていた事も有った。昔は戦士として、戦場に立っていたこともあった。
作中序盤で凶刃に斃れた。それが世界変革の第一歩となる・・・

  • テオロ(CV:石川ひろあき)
顔が老けてるので「オヤジ」で通っているが実際はかなり若い。
嫁さんソポクの尻に敷かれているが、集落の中でも信頼度は高い。ハクオロの兄貴分。
トゥスクル建国後ヤマユラに戻るが、クッチャケッチャの襲来で皇都に急を知らせる。
しかしそのとき彼はすでに……

武器は斧。序盤戦のパワーファイターだが、中盤以降離脱する。

トゥスクル

ケナシコウルペ國が滅ぼされた後、ハクオロを皇(オゥルオ)として建国された新興国。
ハクオロの善政によって急速に復興、勢力を増しつつある。

  • オボロ(CV:桐井大介)
元々は貴族の末裔。流浪の末、トゥスクルに救われ辺境に集落を構える。
義賊として活動してたが、ハクオロに命を救われた後仕える。妹のユズハを溺愛している。
酒には弱い。よく血まみれになったりボコボコにされるので、ついたあだ名がオボロボロ。

武器は二本の刀。スピードファイターとして手数で押すスタイル。
PS2版では猿にスカトロプレイを食らう。

「兄者! なぜ俺を一番に呼ばない!」

オボロに仕える若き少年たち。青い袴がドリィ、紅い袴がグラァ。
ロリかと思いきやショタ。オボロに対して尊敬以上の感情をもっている様子。

武器は弓矢。

オボロの妹。不治の病にかかっており、盲目。オボロの過保護さのせいで、多少常識に欠ける。

おでん全部ください!!」

  • クロウ(CV:下品なほうの小山こと小山剛志
元々はインカラ皇に仕える武士であったが、トゥスクルに登用され頼りになる将軍として活躍。
漢らしい性格で、見た目とは裏腹に頭も切れる。

武器は刀だがウォプタルに乗る「騎馬キャラ」。

「うったわれる~もの~ おっれたちうったわれるもっの~」

元々はインカラ皇に仕える侍大将。國の崩壊に際して皇を介錯して運命を共にしようとするが
ハクオロに止められ以後は側近となり彼を支える。戦場では軍のトップに位置する。
ハクオロに惚れている(人格的な意味で)。真面目な性格で、苦労人。

武器は鉤槍。クロウ同様の騎馬キャラだが性能は一回り上。

ササンテの養子で、幼少期をエルルゥ達と共にすごす。
プライドだけが無意味に高く、しかしそうでなければこのゲームが始まらないのである意味重要な存在。

  • ササンテ、インカラ皇(CV:大川透)
ササンテの方が弟にゃも。太くてキモい。

  • チキナロ(CV:太田哲治)
行商人。ガチャタラを持ってきたりと微妙に活躍。

  • カムチャタール(CV:田口宏子)
PS2版から新規登場した あいつの娘
歓楽街で幅をきかせる美貌の女主人。なぜあの父からこの美女が・・・
クロウに懸想している。
部下と併せて悪の三人組はもろにタイムボカンのパクリ。

オンカミヤムカイ

大神ウィツァルネミテアを奉じる宗教国家、というか総本山。
各国に調停者として使者を派遣し、仲介役として互いを取り持つ役目も担う。

宗教國家オンカミヤムカイのカムナギ(巫女さん)にして第一皇女。
調停者としてやって来た後、一旦帰るが後に大使としてトゥスクルに居座る。
大変けしからんおっぱい、ある意味一番正しくおっぱいキャラでもある。
カルラとは國が滅ぶ前から親交がある。
無印において、立場と性格から積極的に戦闘をする描写は無いが、イベントで暴走しかけた際に、
普段は余程のことが無い限り常に余裕を崩さないカルラを、「本気を出せる」と狂喜させられる程の戦闘力を持つ模様。

武器は水、風、光の術法(魔法)

「じゃあ存分にオイタしましょっか」

ウルトリィの妹。オンカミヤムカイ第二皇女。祖先に近いらしく、羽が黒い。
ウルトリィと共に参上。やはり大使としてトゥスクルに逗留する。
彼女もけしからんおっぱいを持つ。
実は物語で大変重要な秘密を持つキーキャラの一人。

武器は炎、土、闇の術法

「アニメ声じゃないやい!」

シケリペチム

三大強國の一角を占める大国。トゥスクルの10倍以上の軍事力を誇る。
物語中盤の主敵。滅んだ後は多数の小國がトゥスクルの影響下で独立した。

狩猟部族で知られるヒタンウンタ族の長で智勇を兼ね備えた皇
ちょっと老けた東方不敗にしてシケリペチムの皇。
ハクオロに興味を抱き、彼の本性を暴くというだけの理由で諸国を戦乱に巻き込む戦闘狂。

「カーッカッカッカ」

クッチャ・ケッチャ

トゥスクルよりさらに北に位置する遊牧民の國。
ある陰謀の末、ハクオロに怨みを抱きトゥスクルを襲う。
全てが終わった後はトゥスクルに併合される。

  • オリカカン(CV:小形満)
クッチャ・ケッチャの皇。機動力に優れた騎兵隊を率いる。
ハクオロさんを義理の弟と勘違いして、ヤマユラの集落を滅ぼした。

エヴェンクルガの うっかり侍 。クッチャ・ケッチャの客将として参戦。
ハクオロに敵対するが騒動が収まると誤解を解き彼に仕える。

真面目だけど何処かが抜けている。可愛いものと人形が大好きという乙女で特にアルルゥがお気に入り。

また普段の服装や立ち絵から気付かれないが実は彼女もウルトリィやカルラに引けを取らない素晴らしいおっぱいの持ち主で後にPS2の新規イベント絵や書き下ろしイラストではその素晴らしさをアピールし、特にリメイク作やロストフラグでは初期が立ち絵が嘘のように服の上からでも分かる。またOVAではスポーティーな下着姿を披露し、ヒロインの中の人を興奮させた。

武器は刀。

「二次元が初恋じゃだめですか!?」

ナ・トゥンク

奴隷の売買を生業とする外道國。現在叛乱軍と交戦中。

戦闘種族とも言われるギリヤギナの女性。凄まじい馬鹿力を持つ。
ある嵐の夜、トゥスクルに流れ着く。

一番エロい。子供の頃から おっぱい
実は滅亡したとある大国の落胤。剣奴(ナクァン)に身を落とすも、かつての気品は失っていない。
ナクァン時代のゴツい首輪を今も身につける。
飄々とした自由を愛する風来坊であるが、実は情に篤い。
後にハクオロと「 ウィツァルネミテアの契約 」を結び、髪の毛一本から血の一滴まで彼のものとなる。
以後彼を「あるじ様」と呼び、心からの愛情を捧げる…が、普段は彼をからかうのが大好き。

武器は大刀……というのもおこがましい鉄の塊。
五人がかりで持ち上げるのもやっとというそれを軽々と片手で振り回すパワーファイター。

  • デリホウライ(CV:加藤将之)
ギリヤギナの王子。行方不明の姉を探し求めている。

武器はトンファー

「僕だよ!デリだよ!」

  • スオンカス(CV:近藤孝行)
オカマ。カルラに逸物を潰されたらしいが、以後も彼女に執着する。

クンネカムン

かつて虐げられていたシャクコポル族たちの國。
「大いなる父(オンヴィタイカヤン)」を奉じる作中唯一の國であり、モビルスーツ巨大な甲冑による軍事力を持つ。

  • クーヤ(CV:富坂晶)
クンネカムンの皇。自分の立場を悩んでいる。
ハクオロに懐いている。

クーヤに仕えるエヴェンクルガの生ける伝説。このみの飼ってる犬と一緒の名前だが、多分関係無い。

ゲーム終盤に参戦するが最後までは使えなかったり。能力的には最強なので惜しい……

「力ちゃん、はいあーん♪」




うたわれるもの 偽りの仮面

待望の続編。
物語は前作になぞらえるように構成されており、経験者ならニヤリとする演出が多々ある。
発売2週にしてすでに10万本以上売り上げており(消化率も生産ロットの8割以上を販売するという高率)、
ファンの期待がどれほど高かったかをうかがわせた。

なお結末は明らかに続編を意識しており消化不良と言わざるを得ない。




うたわれるもの 二人の白皇

三部作の掉尾。2016年9月発売予定。
物語は前作「偽り」の直後からスタートし、イメージイラストからオシュトル、クオン、アンジュの三人がメインキャラクターであることが示唆されている。
偽りの仮面を被るオシュトル、内なる力を抑えきれないクオン、そして前作で悲惨な境遇に置かれたアンジュ。
三者三葉の物語が紡がれ、「最高の最後へ」向けて発売準備中(すでにマスターアップ)。

「我がヤマトを攻め落とす」

2016年8月25日、OPムービー公開。
ムービーのみでも重要な情報が数多くちりばめられており、否が応でも期待を高めさせられる。

8月時点の公開情報では、ムネチカ・アンジュがオシュトル側で参戦することや、
クオンの側付であるフミルィル(1作に登場した赤子であり、月日の経過を感じさせる設定である)、アトゥイの許嫁等の登場も告知された。

余談

  • PS2版以降、主題歌は一貫してSuaraさんが歌う。透明な声質が世界観によくマッチしており、評価が高い。

歌われるもの、唄われるもの、詠われるもの、吟われるもの、唱われるもの、謡われるもの、謳われるもの


以下ネタバレ













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いや、マジで




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最終更新:2024年12月17日 18:02