【空から撮った鉄道】移転が迫る「133歳の車両工場」 あれは解体中の電車か?ブルトレもいる? “鉄の街”10年前の記録
「小倉工場」と呼ばれるJR九州小倉総合車両センターは開設から約130年間稼働し、2031年度に移転予定です。その空撮の記録を発見。「鉄の街」ならではの風景のなかに、その鉄道車両工場はありました。
この記事の目次
・130年の稼働に幕を閉じ
・好立地の小倉工場 いまや手狭に見える…?
・周辺にも面白い鉄道の風景
【画像枚数】全14点
130年の稼働に幕を閉じ
何かの折にひとまず空撮したものの、発表するタイミングを逃したまま眠っているカットがあります。小倉もそのひとつで、きっかけは「小倉工場」と呼ばれるJR九州小倉総合車両センターが移設するニュースを耳にし、「そういえば、あそこを空撮したような……」と過去写真を見返したら撮ってありました。
JR九州は、JR貨物が所有する東小倉貨物駅跡地に新車両基地を整備する計画で、2024年度末の取得を目指し、両社で協議が行われています。
私が小倉界隈を空撮したのは2013(平成25)年5月のこと。下関や壇ノ浦近辺を空撮したついでに、ちょっと足を伸ばして小倉へ行きました。ベースとなる空港は北九州空港のため、小倉程度の距離ならばそんなに遠くありません。曇天模様でしたが、鉄道撮影には問題ない気象条件でした。
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Writer: 吉永陽一(写真作家)
1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。