竜馬マラソンの前日に深酒した高学年担当のタカコーチは酔いを醒まそうとサウナに入った。
そしていつもより軽くなった体で彼はマラソンに望む。
酒が好きで豪快なタカコーチらしいエピソードだが、結果 途中で脱水症状を起こして棄権することになる。
それがよっぽど悔しかったんだろう。
それから半年ほどたったある日の飲み会で彼はマラソンリベンジを宣言する。
すると、それに応えるように同じく高学年担当の斎木コーチも走ると言い出した。
必然 同じく高学年を担当している私にも走るよう二人から追い込みがかかる。。。
最初は頑なに断っていた私だが、楽しい飲み会の雰囲気にのまれ出来心で参戦を表明してしまう。
そんな経緯で高学年コーチ全員が竜馬マラソンに参戦することに。
嫌いな食べ物はない私だが、嫌いなスポーツはある。
長距離走だ。
瞬発力はあるが持久力はない。。。
速筋はあるが遅筋はない。。。
尊敬する人物は高田純次だ。。。
こんな私がやれんのか?
竜馬マラソン参加申し込み当日
逃げ場をなくすため私はfacebookでいきって完走宣言をしてみた。
これで止める訳にはいかなくなった。
宣言はしたものの、全く自信のない私は
自信のなさを少しでも埋めようと走る予定のない翌日も早起きしてウォーキングをすることに。
早起きにもウォーキングにも慣れない私は歩き始めてすぐに飽きてしまい
歩きながら頭では全く違う考え事をはじめる。
頭と体が連動しないのは意外と考え事に集中できて心地いい。
すると・・向かいから来る女子中学生に
「おはようございます!」
爽やかなあいさつで機先を制された。
「お、おはよう!」
しまった。油断してたから思わず小さな声で返してしまう。
次はこっちからいくぞと思い直し歩きだす。
そしてまた同じように考え事を。。。
「おはようさん!」
背後からきた自転車のおじいさんに振り向きざまにやられてしまった。
「お、おはようございます!」
80歳前後だろうか?
追い越しざまの「おはよう」にも年季が入っている。
「おはよう」のベテランだ。
知らない人との「おはよう」のキャッチボール。
これは思いのほか楽しいことを知った。
夜の酒場をこよなく愛する私だが、早起きの散歩道も悪くない。
それに気づかせてくれたのはマラソンの副産物の一個目かな。
これから本番までの5ヶ月間。
いくつの副産物が見つかるか楽しみになってきた。
5か月後にはコーチ仲間で副産物を持ち寄って
また楽しい酒が呑めそうだ。
コーチラガークスクス