2005/01/27
これまでは、鳥インフルエンザ・ワクチンの人間への接種については、特定のハイリスク地域をターゲットにすすめられてきたが、ヒト→ヒト感染が現実のものになりつつある中で、かねてから取りざたされてきた鳥インフルエンザ・ワクチン皆接種構想(universal vaccination plan)が、再浮上してきた。
http://toledoblade.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20050125/NEWS32/501250381/0/NEWS
では、ミシガン大学のMonto博士が、その構想を主張されている。
しかし、問題も多いようだ。
http://www.ama-assn.org/amednews/2004/05/17/hlsc0517.htm
では、「ワクチンの供給と需要の不安定性」をあげている。
現在の特定地域へのワクチン接種であっても、ワクチン量は、必要分を満たしていない。
というか、供給側が、フルの需要に備える供給体制をとっても、必ずしも、それに見合う需要が、以後も継続的に発生してくるとは限らないので、供給側に過大のリスクが生じるからである。
これは、卵が先か、鳥が先か、の問題である。
であれば、ワクチン皆接種方式にして、ある程度の安定したワクチン需要が、流行の如何にかかわらず、毎年発生するようにすれば、供給サイドも、それにあった生産体制を組めるからである。
特に、介護関係者の鳥インフルエンザ・ワクチン皆接種から始めれば、その効果は大きいと見ている。
この場合には、国際的な協調体制というものが必要になるだろう。
参考
AMAでは、ワクチンサミットのページを下記のように立ち上げている。
http://www.ama-assn.org/ama/pub/category/13732.html