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  • 振動が増幅するか、減衰するかは系依存だが。

    なので経済活動が「発振する」事自体は当たり前。別に資本主義に限らない。
    # そもそも経済活動は地球規模で見ると必ず「閉鎖系」。であればループに成っているかどこかに終端があるか、
    # どちらかでなくちゃいけない。終端があるならそこにお金が溜まって終わるが、そのような存在は今のところ、
    # 見つかっていない。と言うことはループがあるってことだ。

    --
    fjの教祖様
    • 系全体としての考察までは考えていなかったのですが、単純に資本主義というのは儲けを設備にフィードバックするという考え方なので、儲かれば生産設備は増え、儲からなければ(本来の意味のリストラによって)生産設備が減り、それが次の生産に影響するというものなので、発振回路の構成そのまんまじゃないかな、ということです。

      と考えると、景気、不景気の波というのは資本主義という方法では当然であると。

      そういうモデルを考えると、振幅が狭いパラメータもあるかもしれないなと。それはどういうものなのか。
      まあ、資本が相対的に減っていくというものだとしたら悲しいわけですが。前世紀の社会主義のように。

      親コメント
      • 増幅されるとどんどん酷くなるよね。減衰するならやがて安定状態に戻る。実はそちらの方が大事。

        .

        まず、この問題は資本主義だけの問題じゃない、と言う話から。利益の再投資は「利益をうむと予測される対象に対して」行われる。資本主義だって「今利益を生んでいるものに」再投資するとは限らない、という点を念頭において欲しい。それでも発振はするのだ。その上で。

        例えば共産主義の場合、生産は計画生産。しかしニーズを予想して計画をたてるので、ニーズと需要が乖離すると、あとは資本主義と同じ問題が発生する。つまり発振性は資本主義だけの特徴ではない。

        実は発振の真の原因は「ニーズ予測と需要の乖離」にある。資本主義と共産主義で違うのは 誰が予測するか にあるのだが、誰であろうが予測を間違えれば発振してしまうのだ。

        .

        さて。では発振している状態を減衰させるにはどうすればいいか。手は2つだ。

        1) 抵抗を間に挟む
        2) 発振の原因を突き止めて、逆位相をぶつけてやる

        抵抗を間に挟む、と言うことはようするに「非生産的な浪費」を社会的に作り上げる、と言うことだ。ソ連の官僚主義、ギリシアの「十人に一人は官僚です」、日本の山盛りの規制…もう少し判りやすく言うと これらの非効率を維持するための税金税金と見紛うばかりの独占企業による価格占有と、その内状のお粗末さ、なんかは非常に効果的に経済の発振を止めている。
        実際、リーマンショックの後、他の国は「景気が持ち上がって」からギリシアショックやP&Gショック、あと火山噴火などの影響を食らっているが、日本だけは 全く景気が持ち上がらないまま これらのショックを食らっている。日本という国には大量の抵抗が仕込んであって、実に効果的に成功者から金をふんだくるが、それを弱者には配分しない(ふんだくった人達の給料になっちゃう)仕組みが出来ているのだ。ギリシアどころの話ではない。

        .

        逆位相をぶつける、というのは「経済的な不合理性を予測し、それを打ち消す機構が出来た」と言うことだ。これは一見すごいことのようだが、実はこれ自体が一種のフィードバックループなので、実はこれも発振する。ただ、発振する周期が違う。基本的に「逆位相をぶつける」機構は「より高周波帯域で」発振するように動作する。

        YoRさんが発見したのは、実は「景気循環論 [wikipedia.org]」と言って、1860年には発見されているもの。故にこの景気循環を期待した投機筋というのは昔から結構ある。一説には、恐慌と言われる類のものや、バブルと言われるものは、この景気循環を利用した投機のせいで、低周波で循環するはずのものが高周波になったために全体としてパルス変化やステップ変化になったせいじゃないかとも言われており…

        --
        fjの教祖様
        親コメント
        • いや、もともと景気循環論とかはわかってます。わかってた上でモデルが電気回路と変わんないよな、といったくらいのものです。そのモデルだとokkyさんが説明してくださったようになるわけです。

          それとつまらない突っ込みですが、okkyさんがおっしゃっている共産主義は計画経済、つまり社会主義ではありませんか。
          共産主義は言ってみれば、資本が有り余っていて誰が使っても他に影響しない、というまず人間社会では起こりなさそうな状態の思考実験です。電気回路に例えれば飽和している状態ですね。
          そういう意味で共産主義国家は一度たりとも存在しなかったと言えるわけですが。

          親コメント
    • by Anonymous Coward

      発振しないならフィードバック系を形成する意味がないですもんね。

      ところで、#に反応もアレですけど。
      経済活動は開放系だと思いますよ。根底にある原資は太陽の光熱ですから。
      貨幣や物質が系の中でループしていても、ループさせている何かまでもが系の中にないと「閉鎖系」とは言えないと思う。

      • 経済活動は開放系だと思いますよ。根底にある原資は太陽の光熱ですから。

        うーん、それは「経済活動が開放系だ」という意味にはなりません。エントロピー的には開放系ですけれど、経済活動的には閉鎖系なんです。

        こう考えるとよいかも。

        まず、車のエンジンを考えてください。ピストンが上下し、シャフトが回転するのはガソリンが供給されるからです。シャフトに伝わった力はエンジンの外部へと供給されます。ガソリンがなくてはエンジンは回りません。しかし、エンジンの一部がガソリンと置き換わるわけではありません。エンジン自体は変化しない(いや、摩耗とかするんだけど、ちょっとそれは無視してもらうとして)。エンジンの自己維持という観点から見ると、エンジンは閉鎖系なんです。

        人間は自分が食べたもので活動するだけじゃなく、体のピース自体を置き換えたりもします。その意味において、人間は開放系なんです。単にエネルギーやエントロピー的に開放系なだけでなく、構成物質自体が入れ替わるという意味で開放系。

        このように「開放系」「閉鎖系」というのは、「何に着目しているのか」で大幅に変わります。

        .

        基本的にエントロピー的に見れば、地球は開放系です。でも経済としてみると 地球外と商取引をしているわけではありません。全ての商取引は、地球内部で閉じている。故に経済活動的には閉鎖系なんです。

        逆に開放系だとすると、どこかに「お金が湧く場所」があり、「お金が消失する場所」がある事になる。そして、地球上と言うのはこの「お金のホワイトホール」から「お金のブラックホール」へとお金が移動する間に、あちこち寄り道しているのを使って活動していることになる。
        実はこの場合、経済活動は発振しないようにすることができる(難しいかもしれませんが)。あるいは発振しても発振している部分を「お金のブラックホール」に優先的に放り込むことで発振を抑えられる事になります。本当にそんなことが出来るのであれば…経済危機とかで世界中がオタオタしたりしませんよね?

        --
        fjの教祖様
        親コメント
        • by Anonymous Coward

          逆に開放系だとすると、どこかに「お金が湧く場所」があり、「お金が消失する場所」がある事になる。そして、地球上と言うのはこの「お金のホワイトホール」から「お金のブラックホール」へとお金が移動する間に、あちこち寄り道しているのを使って活動していることになる。

          「お金」? 「貨幣」ですか? 「価値」ではなく?
          お金は湧かないけど、価値は湧きますね。太陽を原資に生態系は回り、動植物資源を生み出す。
          経済活動はエンジンと違って停止すると自己の構造を維持できないので、価値の再生産を構造に含めないと実態とずれませんか。

          • 「お金」? 「貨幣」ですか? 「価値」ではなく?

            価値ではありません。経済活動において「価値」は計測不能なものです。
            これは非常に多くの人が勘違いしている点ですが、「価値」は「流通の基本単位」である貨幣とは違って定量計測は不可能です。

            .

            これを理解するには物々交換まで戻るのが一番です。

            私とあなたが市場にいると考えてください。

            私は今晩カレーが食べたい。ほとんどの材料が揃っているが、ニンジンが3本足りない。で、大根が1本余っている。
            あなたは今晩おでんが食べたい。ほとんどの材料が揃っているが、大根が1本足りない。で、ニンジンが3本余っている。

            この状態で私とあなたがであったとします。で、お互いに嘘は全くつかないし、お互いのニンジンや大根の品質も完璧に見抜けると仮定しましょう。あなたはまさに私が欲しいニンジン3本を持っているし、私はあなたが欲しい大根1本を持っている。

            この時、私から見て大根とにんじんではどちらが価値があるでしょう? 価値で比較するならば

            私の価値:    大根 < ニンジン3本

            が成り立っています。私はこの大根をどうにかしてでもニンジンが欲しい。

            この時、あなたからみて大根とにんじんではどちらが価値があるでしょう?価値で比較するならば

            あなたの価値:    大根 > ニンジン3本

            が成り立っています。あなたはニンジンをどうにかしてでも大根が欲しい。

            この事が判明した段階で、Deal が成立し、あなたと私はニンジンと大根を交換します。この時ニンジン3本と大根は価格として同じとみなされたのです。

            この取引における価格:    大根 = ニンジン3本

            あなたは大根を取得したために、手持ちの食材全体の価値が上がりました。私はニンジンを取得したために、手持ちの食材全体の価値が上がりました。しかし、あなたと私が持っているもの全体で見て、何かが増えたわけでも減ったわけでもありません。
            つまり商売は「価値」は市場参加者全体の価値を上昇させますが、「価格」的には何も増やしません。

            .

            「価格」は市場に置いて取引が成立したときにのみ存在します。ですので、次に取引があった時に大根とにんじん3本が等価格として取り扱われる保証はありません。取引が存在していない時、そこに価格は存在しないのです。もちろん、過去の履歴を考慮して「取引が行われていない間は、直前の取引価格を持って価格に変える」事は出来ます。そうしないと困る場合…土地の評価額を決めるとか…にはこの方便が使われるわけです。

            一方で、「価値」は本質的にあなたの中だけの存在/私の中だけの存在です。なので取引前はすごく欲しかったのに、取引をして手に入れたらガッカリした…なんて事が起こると、入手したものの価値は下がります。逆に「うわっ、これはなんてレアな…」と価値が急上昇する事もあり得ます。価値は常に変動し続けるだけでなく、それは個人個人の頭の中にしか存在しないため、計測は不可能なのです。

            従って、「経済活動の計測」においては、常に「お金」だけが意味を持ちます。価値はまったく意味を持ちません

            .

            別の考え方をしてみてください。「お金の流通経路」に沿ってしか取引は成立しません。誰かが「低エントロピーを買う」時は、必ずそこに逆向きにお金が流れているはずです。しかし、「最もエントロピー値の低い場所」にお金が集約していくわけではありません。もしそうなるなら、第一次産業はお金持ちになるはずですよね。

            エントロピーは「使いやすい形態」と「使いにくい形態」があります。我々は太陽光を浴びただけで活動できるわけではありません。農業と言うのは植物を使って「使いにくい太陽光の形式をした低エントロピー状態」を「使いやすい有機化合物の形式をした低エントロピー状態」に変換し、その結果を売っている、と見る事が出来ます。つまりエントロピーの保持状態を変換する事で 価値を高めている。その結果得られたお金は、農家の方にとって「価値がある」とみなされたものと交換されていきます。
            農作物を食べた我々は、熱の形でエントロピーを大きくして放出し、それは最終的に地球表面から「のんべんだらり~」と放出されていきます。しかし、その時に財布からお金がなくなるわけではない。

            エントロピーは、確かに経済を動かすガソリンのようなものですが、経済成り立たせているものそのものではありません。経済を動かすうえでエントロピーが不可欠なのは、経済を動かす基本単位である我々人間が、エントロピーを消費するから、でしかありません。

            計算機シミュレーションのような「仮想世界内部にはエントロピーはない」世界であっても、経済活動は存在させる事が出来ます。この場合、「仮想世界外部から供給される演算力」がエントロピーの代わりをしています。しかし、通貨なしには経済活動は起こせません。

            .

            このように、経済活動を計測する場合は「エネルギー」や「エントロピー」ではなく「お金」をベースに計測するのが基本なのです。そして、そう考えると、現在の地球上で行われている経済活動のほぼすべては、地球上で閉じており、その意味において閉鎖系なのですよ。

            --
            fjの教祖様
            親コメント
            • by Anonymous Coward

              経済活動の範囲が地球上サイズでしかないという構造上の要素と、その構造が系として閉じているか開いているかは別の事象でしょう。
              構造として閉じているという意味で閉鎖系と称しているならわからなくはないですが。
              しかし構造はそれ自体では活動できませんよ。構造を動かす何かがあって初めて「活動」と言える。

              • ふむ。どうやらあなたは経済活動とエントロピー消費活動が同じものだと勘違いしているようですね。「我々の活動は全てエントロピー消費活動」ですが「我々の活動の全てが経済活動なわけではない」と言い換えてもいいでしょう。

                例えば。

                インフレーションやデフレーションと言う現象があります。インフレが起こっている時、あるいはデフレが起こっている時、地球単位でのエントロピーのIOは変化したでしょうか? 地球全体でのエネルギー消費量に変化はあったでしょうか? 経済活動の範疇に限定しても、ほとんど違いは起こっていません。しかし、インフレやデフレは、景気循環を引き起こす要因の一つです。

                --
                fjの教祖様
                親コメント
              • by Anonymous Coward

                地球の「経済」が閉鎖系だという表現にならば一も二もなく頷いて見せますよ。が、「活動」が付くなら別です。
                「活動」するからには何かを消費しないと永久機関になってしまうので。

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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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