仏教における色(しき)はパーリ語のルーパ( 梵: रूप rūpa)に由来し、(1)一般に言う物質的存在のこと(五蘊の一要素)で、色法と同じ意味、(2)視覚の対象(十二処、十八界の一要素)、を表す言葉。 パーリ仏典においては、色は重要な枠組みとして3つの文脈で登場する。 * 色蘊(rūpa-khandha) - 物質的存在として。世界すべての現象を分類することができる五蘊のひとつ。 * 色処(rūpa-āyatana) - 目から入ってくる情報。世界を認知する十二処、六境のひとつ。 * 名色(nāma-rūpa)- 「名前と形」もしくは「心と肉体」。十二因縁のひとつ。