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hirax.net::inside out::2014年09月

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2014-09-05[n年前へ]

自動回転偏光カメラを使って、サンノゼ駅で特殊な「撮り鉄」をしてみよう!? 

 この前作った「マブチ工作モータで自動回転する偏光フィルタ付きカメラ」をリュックに入れて持ち歩いています。…というわけで、今日の夕方はサンノゼ駅のホームに行って三脚を立て、ホームに停車中の列車を撮影してみました。

 たとえば、この特殊カメラで撮影した画像(群)から、列車自身の色や映り込みを分離してみたのが、下に貼り付けた画像になります。左から順に「撮影生画像・列車色画像・映り込み画像」です。列車色画像は、その物体自体の色を比較的素直に表していて、映り込み画像はあたかも物体が鏡面だった時のような画像になります。こうした”特殊”加工も、特殊なカメラを使えば簡単に行うことができます。

 …といったスナップ撮影をしていると、「…まずいぞ。これは、第三者的に冷静に見れば、どうみても単なる変な撮り鉄にしか見えないぞ!」とも、思えてきます。見た目をもう少し普通にするには、どうしたら良いでしょうか?

自動回転偏光カメラを使って、サンノゼ駅で特殊な「撮り鉄」をしてみよう!?自動回転偏光カメラを使って、サンノゼ駅で特殊な「撮り鉄」をしてみよう!?






2014-09-06[n年前へ]

偏光カメラで床越しの反射光を撮影したら、床面下160cmから見たスカートの中が見えるかも!? 

 下に貼り付けた写真は、自動回転する偏光フィルタを取り付けたデジタルカメラで、物体自身の色と反射光が分離した写真です。たとえば、左下の画像は物体自身の色を主に写し取った写真で、右下の写真は物体表面での反射光を協調した写真です。

 こんな写真を撮りながら、脳内実験で考えます。もmしも、街中で写真を撮り、床面での反射光だけを分離抽出したら、一体どんな画像が得られるものでしょうか?
 床面で反射する光は床面の凹凸を反映して、かなりボケてしまうものです。しかし、ボケてしまうイコール高周波が失われてしまうとはいえ、反射光をある程度抽出することはできます。そして、床面からの反射光で見る世界は、私たちの視点を床平面を基準にして逆さにしたあたりの位置、つまり、床面のさらに下部160cmくらいからのごく低い場所から眺めた時の映像です。

 もしかしたら、街中で自動回転する偏光フィルタを取り付けたデジタルカメラを使った撮影をしたならば、地面の遙か下、床下約2メートルから眺めた場合にだけ見ることができる「スカートの中」とかが見えたりするかも。

偏光カメラで床越しの反射光を撮影したら、床面下160cmから見たスカートの中が見えるかも!?






2014-09-08[n年前へ]

フランクリン科学博物館にある「腕の静脈が青く見える理由の説明展示」 

 米国フィラデルフィアにあるフランクリン科学博物館で(こども向けの)科学展示物を眺めていると、「腕の静脈はなんで青く見えるの?」という展示がありました。そこには「ボタンひとつで静脈が青く見える理由を実感できる科学展示とともに、短いけれど、とても的確な解説が書かれています。

  So, why do our veins look blue? It's because of the way light hits your skin. Red light waves are long. Your skin absorbs them. Blue light waves are shorter. They scatter and reflect back to your eye, making the veins appear blue. Actually, the vein themselves are milky white. It's the red blood flowing through them that gives the dark tone.

 少し前に、立命館大の北岡先生の新聞記事に刺激されて簡単な解説雑文を書きました。けれど、「腕の静脈はなんで青く見えるの?」といったようなことは昔から当たり前に知られていることでした。こんな風にこども向けの科学展示として眺めると、そんなことを今さらながら意識させられます。

フランクリン科学博物館にある「腕の静脈が青く見える理由の説明展示」フランクリン科学博物館にある「腕の静脈が青く見える理由の説明展示」フランクリン科学博物館にある「腕の静脈が青く見える理由の説明展示」






2014-09-10[n年前へ]

特殊カメラ撮影で、ルノワール描く「ルグラン嬢」の鮮やかな色や表面で反射する光のさまを眺めてみよう!? 

 最近、自動回転する偏光フィルタが備え付けられた自作カメラを持ち歩いて、物体の表面内部から染み出る色と表面で反射する光を振り分ける(一風変わった)写真を撮っています。今日は、その変なカメラで、自作米国フィラデルフィア美術館に飾られている絵画群を撮影してみました。

 下に並べた画像は、ルノワールの「ルグラン嬢の肖像("Portrait of Mademoiselle Legrand")」を、撮影画像例(偏光フィルタが回転してる際に撮影された20枚程度の画像群の1枚です)・内部拡散色画像例・表面反射画像例色・合成画像例(自動回転偏光フィルタ付きカメラ手持ち撮影による)です。

 油絵具の表面で数パーセントから数十パーセントも反射する照明光の映り込みを取り除いた 内部拡散色を眺めた画像は、色鮮やかな(描いた画家ですら眺めることがなかったかもしれない)色を映していて、とても綺麗に見えるものです。そして、表面で反射する光の量が多い箇所は、油絵の具を多く塗り重ねた箇所(色)であったりして、キャンバスの凹凸や筆のマチエールを、少し想像させたりします。

 というわけで、今日は、ルノワールが描く柔らかく丸みを帯びた女の子の油絵を、自動回転する偏光フィルタが備え付けられた自作カメラで撮影・解析してみました。

ルグラン嬢特殊カメラ撮影で、ルノワール描く「ルグラン嬢」の鮮やかな色や表面で反射する光のさまを眺めてみよう!?






2014-09-14[n年前へ]

巨匠が描いた絵画の「鮮やかな絵具自身の色」や「絵具の表面が作り出す輝き」を感じてみよう!? 

 巨匠が描いた絵画の「鮮やかな絵具自身の色」や「絵具の表面が作り出す輝き」を感じてみよう!? を書きました。

 鮮やかな絵具自身の色を眺めれば、普通に撮影・印刷されたカタログではわかりづらい絵画の色使いがわかるかもしれないですし、絵具の表面が作り出す輝きからは、表面の反射特性を作り出した巨匠の筆使い(のかすかなさまを)を感じることができるかもしれません。

 ちなみに、この記事に書いた方法でクリムトの"Frauenbildnis"もVR表示してみましたが、これなどは特に本物を観た時の印象にかなり近いかと思います。

巨匠が描いた絵画の「鮮やかな絵具自身の色」や「筆が作り出す表面の輝き」を感じてみよう!?巨匠が描いた絵画の「鮮やかな絵具自身の色」や「筆が作り出す表面の輝き」を感じてみよう!?巨匠が描いた絵画の「鮮やかな絵具自身の色」や「筆が作り出す表面の輝き」を感じてみよう!?






2014-09-15[n年前へ]

サンノゼやサンフランシスコ近くの家賃推移でIT企業の勢いを眺めてみよう!? 

 サンノゼやサンフランシスコ近くの家賃や物価について、「GoogleやFacebook等の好況・好待遇が原因で、どんどん高くなって大変だ…」という話を聞き、Mathematica(とWolfram Alphaのデータ検索)を使い、その家賃変動の実際のところを調べてみました。おおよそ下のようなコードで、下図のような家賃推移グラフを描いてみました。縦軸は一月あたりの家賃(米ドル)で、横軸は時間軸で最近約30年ほど。そして、赤がサンタクララ、橙色がサンフランシスコ、青色がロサンジェルス、緑色がサンディエゴです。

WolframAlpha[ "Santa Clara County 1 bedroom apartment fair market rent", {{"History:RentOneBedrooms:USFairMarketRentData", 1}, "TimeSeriesData"}];
DateListPlot[%];

 こうして眺めてみると、(他の地域もそうですが)ここ数年は家賃が下がり気味なのに対して、サンタクララやサンフランシスコは家賃が上がり気味…という感じになっています。確かに、GoogleやFacebookの好況のせいなんだろうか…と思いつつ、何より感じさせられるのは「2000年後のITバブルの影響はもの凄そうだな」とか「2012年くらいに、サンタクララ辺りのプチバブルがあった感じ?」というような具合でしょうか。

 好況と不況は業種や地域で色々ずれているでしょうから、家賃が上がっても収入は下がっていたりということはよくあることで…なんて考えると、これは結構大変そうです。しかし、日本の経済政策も、こんなグラフのようなことをしていそうで、全然ひとごとではないですが…。

サンノゼやサンフランシスコ近くの家賃や物価でIT企業の勢いを眺めてみよう!?






2014-09-17[n年前へ]

XYプロッタを組み立てて、色んな遊びをしてみたい!? 

 月曜日から、Kickstarterでスタートアップした深圳のMakeblockのXYプロッタキットの組み立てをしています。色々やってみたいことがあるのですが、たとえばデジタル・カメラを載せて簡易的に開口合成をして、超々強大なボケ味も作り出せる開口径80cmくらいの超大径カメラをを仕立ててみたい…とか思っています。

 組み立て動かしてみると…何かとりあえず動いてるようでありつつも、怪しい感じ120%です。

XYプロッタを組み立てて、色んな遊びをしてみたい!?






2014-09-19[n年前へ]

フィラデルフィア美術館所蔵のゴッホ「ひまわり」をタブレット上で再現してみよう!? 

 先日、手作りの自動回転偏光フィルタ付きデジカメを使い、ゴッホ「ひまわり」をフィラデルフィア美術館で撮影した上で、WebGLでグリグリと3次元的に眺めてみました(巨匠が描いた絵画の「鮮やかな絵具自身の色」や「絵具の表面が作り出す輝き」を感じてみよう!? )。今日は、ゴッホの「ひまわり」を自分の手元で眺めてみよう!というわけで、「月岡芳年の浮世絵をタブレットでリアルに手にしてみよう!?」でやったのと同じように、iPad miniで、フィラデルフィア美術館所蔵のゴッホ「ひまわり」を再現してみました。この小さな「ひまわり」は、絵を照らす光や眺める角度を反映した色や光を返します。



 日本では美術館内撮影禁止が多いけれど、海外美術館ではフラッシュ・三脚を使わなければ撮影できる美術館が多いものです。気に入った絵画をスマホやタブレットで撮影し、その見た感じ・(受ける光をわたしたちの目に返すそのさま)アピアランスを手元に保存して、自分の部屋に飾って眺めてみるのも、少し心地良いかもしれないですね。

2014-09-20[n年前へ]

でんじろう先生のデモ実験でおなじみの「空気砲」を流体シミュレーション計算してみよう!? 

 でんじろう先生のデモンストレーション実験でおなじみの「空気砲」もどきの流体シミュレーション計算をしてみました。たかだか大きさ数十cmのほんの小さな空気砲ですが、その空気砲から放出される煙ドーナッツの発生過程(や速度ベクトル)を眺めてみると、TV画面で見る派手な映像を、背後で支えているとても面白い物理現象の姿が興味深く浮かび上がりつつ、見えてくるような気がします。特に、ケルビンの渦定理が言う通り「箱の中では正反対の渦(循環)ができているさまなどは、結構おもしろいのではないでしょうか。(アニメーションGIF版も置いておきます)

2014-09-21[n年前へ]

手の上に乗る「クリムトの絵画」を作ってみよう!? 

 フィラデルフィア美術館所蔵のゴッホ「ひまわり」をタブレット上で再現してみよう!?と同じく、手作りの自動回転偏光フィルタ付きデジカメで撮影したフィラデルフィア美術館所蔵のクリムト(Klimto )"Frauenbildnis"を、iPad mini上で作り出してみました。実物は高さ2メートルを超えるような大きな絵画ですが、それを掌の上で小さくミニチュアで再現して眺めてみるのも、結構楽しいものです。

2014-09-23[n年前へ]

「空気砲」や「たばこ煙でドーナツ」の秘密をコンピュータシミュレーションで調査せよ!? 

  09.23 「空気砲」や「たばこ煙でドーナツ」の秘密をコンピュータシミュレーションで調査せよ!?を書きました。

 つまり、綺麗なボルテックスリング、華麗な空気砲やタバコ煙のドーナッツを作り上げるためには、「押し出した空気が回り出す周期より少し短いくらいの時間だけ、瞬間的に空気を吐けば良い」ということがわかるのです。

「空気砲」や「たばこ煙でドーナツ」の秘密をコンピュータシミュレーションで調査せよ!?






2014-09-24[n年前へ]

フィラデルフィア美術館所蔵のクリムト絵画を高解像度でリアルなVR表示にしてみよう!? 

 手作り感満載の(行き当たりばったりで作ったまさに手作りの)マブチモータ的な自動回転偏光フィルタカメラを使い、フィラデルフィア美術館で撮影した巨匠名画をリアルに写し取るシリーズクリムトの女性ポートレート(超巨大)のVR表示を、もう少し高解像度にしてみました。…手作りカメラで撮影した特殊画像データは比較的低解像度なので、普通のカメラで高解像度に撮影された画像と組み合わせることで、視覚的には結構高解像度に見えるリアルなVR画像の作成を狙ってみたというわけです。それはちょうど、JPEG画像が、色情報は低解像度でも明暗情報の解像度が高ければ自然に見える…ということと少し同じような「狙い」のもとに作ってみたVR画像表示です。

フィラデルフィア美術館所蔵のクリムト絵画を高解像度でリアルなVR表示にしてみよう!?






2014-09-26[n年前へ]

現実世界の空気流れをリアルにシミュレーションする科学オモチャを作ってみよう!? 

 現実世界の空気流れをリアルにシミュレーションする科学オモチャ「バーチャル空気砲」を作り始めました。現実世界の空気の動きをマイクで検知して、その周囲の空気流れをシミュレーションで可視化して、現実世界に重ね合わせて…でんじろう先生ネーミングで有名になった「空気砲」や各種現象を、背後の科学を自分の体で実感することができるようにしよう!というものです。

 試しの実験をしてみたところ、空気流の状態検知はできそうなので、後は適当に色々な機能を作り、そして組み立てていこうと思います。再来月の11月23,24日、東京ビッグサイトのどこかで佇むことを目指して…。