東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線。2010年末期から東京から岩手の盛岡までを結ぶ。東北線と呼ぶこともある。また、上野駅〜黒磯駅は後述の「別名」の項の通り、湘南新宿ライン直通列車を含め、対外的に宇都宮線と呼ばれる。
元々は民営の日本鉄道によって1883年(明治16年)に開業した上野〜熊谷のうち、上野〜大宮(当時は大宮駅は未開業で、大宮〜熊谷は現在の高崎線)の区間を皮切りに、1891年(明治23年)9月1日に盛岡〜青森間が開通したことで上野〜青森までひとつの路線となった。その後、1906年(明治39年)の鉄道国有法により国有化され、1925年(大正14年)に上野から東京へ起点が南へ進み、1987年(昭和62年)に再度民営化された。
東京〜青森間の総延長は本線のみで739.2kmと日本一長い路線だったが、2002年の東北新幹線盛岡〜八戸、2010年の八戸〜新青森の開業に伴いこれらと並行する東北本線は廃止、岩手県内はIGRいわて銀河鉄道に、青森県内の区間は青い森鉄道へ移管されたことで、東京〜盛岡間を結ぶ在来線として日本で3番目に長い路線となり、青森県から「東北本線」は消滅した。
ただ、盛岡以北の第三セクター化後も首都圏〜東北・北海道を結ぶ貨物列車及び寝台特急列車のルートとしていまだに健在であり、ローカル輸送としても盛岡駅以南からの東北本線直通列車をはじめ、好摩駅で接続する花輪線、八戸駅で接続する八戸線、野辺地駅で接続する大湊線からの乗り入れ列車が存在する。
路線
- 東京〜盛岡 535.3km
盛岡〜目時 82.0km(2002年、IGRいわて銀河鉄道に移管
目時〜八戸 25.9km(2002年、青い森鉄道に移管)
八戸〜青森 96.0km(2010年、青い森鉄道に移管)
- 日暮里〜尾久〜赤羽(尾久線) 7.6km※この区間を含む運賃は「京浜東北線」の王子駅経由で計算する。
- 岩切〜利府(利府支線) 4.2km
- 赤羽〜武蔵浦和〜大宮(埼京線) 18.0km
- 長町〜宮城野〜東仙台(宮城野貨物線) 6.6km
黒磯以南は直流電化、黒磯以北は交流50Hz電化。
別名
- 上野東京ライン(東京〜上野)
- 宇都宮線(上野〜尾久〜黒磯)
- 山手線の田端〜東京、京浜東北線の大宮〜東京も正式には東北線
- 埼京線の赤羽〜武蔵浦和〜大宮は東北線の別路線として扱う。
- 北斗星・カシオペア(上野〜札幌:寝台)
- おはようとちぎ・ホームタウンとちぎ(新宿〜宇都宮・黒磯)
- 白鳥・スーパー白鳥(八戸・青森〜函館)
- つがる(八戸〜青森・弘前)
接続路線
- 上野
- JR東北新幹線・JR常磐線・JR山手線・JR京浜東北線・東京メトロ銀座線・東京メトロ日比谷線
- 赤羽
- JR埼京線・JR京浜東北線
- 浦和
- JR武蔵野線・JR京浜東北線
- さいたま新都心
- JR京浜東北線(湘南新宿ライン,新宿・池袋発着列車は通過)
- 大宮
- JR東北新幹線・JR上越新幹線・JR高崎線・JR埼京線・JR川越線・JR京浜東北線・東武野田線・ニューシャトル
- 久喜
- 東武伊勢崎線
- 栗橋
- 東武日光線
- 小山
- JR東北新幹線・JR両毛線・JR水戸線
- 宇都宮
- JR東北新幹線・JR日光線
- 宝積寺
- JR烏山線
- 那須塩原
- JR東北新幹線
- 新白河
- JR東北新幹線
- 安積永盛
- JR水郡線
- 郡山
- JR東北新幹線・JR磐越西線・JR磐越東線
- 福島
- JR東北新幹線・JR奥羽線(山形新幹線)・阿武隈急行・福島交通飯坂線
- 槻木
- 阿武隈急行線
- 岩沼
- JR常磐線
- 長町
- 仙台市営地下鉄南北線
- 仙台
- JR東北新幹線・JR仙山線・JR仙石線
- 岩切
- JR東北線利府支線
- 小牛田
- JR陸羽東線・JR石巻線
- 石越
くりはら田園鉄道
- 一ノ関
- JR東北新幹線・JR大船渡線
- 北上
- JR東北新幹線・JR北上線
- 盛岡
- JR東北新幹線・JR田沢湖線(秋田新幹線)・IGRいわて銀河鉄道・JR山田線
- 八戸
- JR東北新幹線・青い森鉄道・JR八戸線
- 三沢
- 十和田観光電鉄
- 野辺地
- JR大湊線
- 青森
- JR津軽線(津軽海峡線)・JR奥羽線