先々週登場したグーグルの新ウェブブラウザー「Google Chrome」は速かった(関連記事)。その記事で、今後のブラウザー戦争はますます熾烈になってくると書いたが、その予想は正しかった。早くも強力なライバルが登場したのである。しかも、意外なところから。
これまで、PC向けのウェブブラウザーといえば、海外の開発元から登場するのが常だった。だが、日本にも世界に誇れる強力なブラウザーがあるのを忘れていないだろうか。「Lunascape」である。世界最速のJavaScriptエンジンを搭載した「Lunascape5.0α」(コードネーム:Genesis)が本日公開されたのだ。
なんとトリプルエンジン化
Lunascapeといえば、かゆいところに手が届くカスタマイズ機能を搭載して、ハードコアなネットユーザーの間で支持されているタブブラウザーだ。しかし、「Lunascape? ちょっと待て!」と考える読者もきっといるに違いない。
Lunascapeといえば、IEで使われている「Trident」とFirefoxの「Gecko」をレンダリングエンジンに利用したブラウザーだ。他のブラウザーとレンダリングエンジンが同じであるなら、Lunascapeが最速と言うことはあり得ないのではないか?
ところが、なんと今度のLunascapeは次期Firefoxに搭載予定の新JavaScriptエンジン「TraceMonkey」をいち早く搭載、さらに独自のチューニングを施しているという。
記事掲載当初、新JavaScriptエンジンを「Gecko 1.9.1β1pre」と表記しておりましたが正しくは「TraceMonkey」です。お詫びして訂正いたします。(2008年9月17日)
さらに、SafariのWebKitも搭載してトリプルエンジン化したというLunascape5.0α。その実力はいかほどのものか、検証してみよう。