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田中将大はヤンキース先発の大黒柱。
調整も「マーさん」流を全面信頼。
posted2018/02/27 16:30
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
AFLO
2月下旬を迎えても午前中は気温5度と冷え込むアリゾナ州テンピとは対照的に、フロリダ州タンパは25度と暖かい。
心地よいポカポカ陽気のせいもあるのだろうか。ヤンキース・キャンプではこれまでにないゆったりした空気が流れている。
田中将大も29歳となり、一児の父となってはや2年が経つ。入団以来4年連続二桁勝利の実績は日本人投手として彼だけが残しており、若返りに成功したメジャーきっての伝統球団において、彼はまさに投手陣の中心に座っている。今や“マー君”と言うよりは“マーさん”と呼ぶにふさわしい風格が漂っている。
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この春、ちょっとした変化も起きた。田中はこれまで常に佐藤芳記広報が運転する車の後部座席に座って球場入りをしてきたが、今年からキャンプ地では自らハンドルを握り球場入りしている。
これも余裕の表れのひとつか。
本人は笑いながら答えた。
「去年もタンパでは運転していましたよ。球場の往復は芳記さんにしてもらっていましたが、買い物とかは自分で運転していました。自分で運転したほうが行動の幅が拡がりますからね」
ニューヨークでの運転は……あり得ない!?
選手の多くは「車の運転は最高の気分転換になる」と言う。ヤンキースに7年間在籍した松井秀喜氏は1年目から運転マナーが滅茶苦茶なことで知られるマンハッタンでも、スタジアムまでの運転を楽しんでいた。田中もニューヨークでも運転解禁するのか。その答えは予想通りだった。
「ニューヨークはあり得ないですね(笑)。オープン戦も試合で投げるときは芳記さんにお願いします」
野球最優先の考えは5年目を迎えた今季も変わらない。