5日、高校日本代表候補の強化合宿は最終日を迎え、横浜の146キロ左腕・奥村 頼人投手(3年)がブルペン入りした。30日の選抜決勝戦に登板した奥村は、紅白戦ではなく、決勝戦から中5日の合宿最終日にブルペン入りするプログラムとなった。ノックでも…

5日、高校日本代表候補の強化合宿は最終日を迎え、横浜の146キロ左腕・奥村 頼人投手(3年)がブルペン入りした。30日の選抜決勝戦に登板した奥村は、紅白戦ではなく、決勝戦から中5日の合宿最終日にブルペン入りするプログラムとなった。ノックでもスローイングをせず、捕球だけ参加するなどできるだけ肩、肘を使わないように努めてきた。

「投げないので心配されましたが、コンディションが悪いわけではなく、予定通りのスケジュールです」と説明する。

 ブルペンでは心配無用とばかりの快速球、切れ味抜群のスライダーを投げ込んだ。その中で見出したのはカットボールだ。奥村といえば、ストレート、チェンジアップのコンビネーションで攻める投手だが、横系統の変化球の精度が課題だった。そこでラプソードを測定しながら、アナリストの説明や、捕手の感想、代表候補の投手たちのアドバイスをもらいながら習得に努めた。カットボールの手応えについては「悪くないです。学校に帰ったらコーチと相談しながら、投球スタイルを考えていきたいですね」と振り返った。

 カットボールをマスターすれば、さらに進化した奥村が見られそうだが、直球が基本線というのは変わりない。

「直球にはこだわりがあります。まずは直球がしっかりしてこその変化球だと思います。選抜での投球は納得していないですし、評価は低いと思います。春、夏と進化した姿を見せていきたい」

 ドラフト候補としても注目される奥村。2年前のエース・杉山 遥希投手(西武)は夏までの急成長がドラフト指名につながった。ドラフト指名候補に浮上する投球を期待したい。