琉球大学付属中学校(西里優子校長)は19日、設立40周年記念式典を西原町の同校で開いた。同中出身で世界的に活躍するラッパーのAwich(エーウィッチ)さんがサプライズで登場し、夢を実現するために「自分が好きなことに気付き、なぜ好きなのかという理由を突き詰めてほしい」と興味関心を追求する大切さを伝えた。
Awichさんは小学校から中学校まで琉大付属で過ごした。当時から言語や言葉に対する関心は人一倍強く、人前で何かをすることが好きだったという。日記に自身の思いをつづり、「言葉で世界中とつながりたい。世界に沖縄の良さを伝えたい」と考えていた。
生徒らに「自分が何に楽しい、幸せ、充実していると感じるかや、それを言葉にできるかが大事だ」と語りかけた。その上で「好きなことを続けていけば、人に負けない力が身に付く。自分の道を見つけることにもつながる」と強調した。
好きなことを見つける手段の一つとして、学校で実施する「総合的な学習の時間」を有効活用してほしいと呼びかけた。「総合の時間は自分がやりたいことに取り組める時間であり、大切にしてほしい」と助言した。自身が取り組んできたように、日記を書いて思いをまとめることを生徒らにも勧めた。
自身の楽曲「RASEN in OKINAWA」の歌詞を紹介しながら「やりたいことをかなえるための既存の道はないかもしれないが、道がなければつくればいい。成功の反対は失敗ではなく、何もしないこと」と力を込めた。
講演後、3年生の岡田耕太郎さんは「世界で活躍している先輩の話を聞けてうれしかった。これから受験も控えているが、自分の目標にどのように向かっていくかを考える上で、きょう聞いた話を生かしたい」と目を輝かせていた。
式典ではほかに琉球大学の石原昌英副学長や西里校長らがあいさつし、琉大付属中が未来に向かって輝かしい歴史を積み重ねることなどを祈念した。生徒らや学校への記念品贈呈などもあった。
(外間愛也)