バックスクリーンに表示されていく演奏曲の英題に、クジラ夜の街の本音がすごく表れていると思った。
ライブハウスらしいシンプルな演出の中、1曲1曲に込められた想いを丁寧にひもといていくようなライブで、特に宮崎一晴(Vo・G)が家族についてのMCを挟んだのち、「Dear Family」というタイトルを背負って“星に願わない”を披露した瞬間には鳥肌が立った。
「ファンタジーを創るバンド」には間違いないのだけど、日常の延長線上にクジラ夜の街の音楽は存在しているから、日々の生活の中でも確かな道標となってくれる。
最後には宮崎が「絶対にクジラ夜の街は解散しません!」と宣言した。口で言うのは簡単かもしれないけど、彼の言葉にはすごく安心感があった。そのくらい昨日のパフォーマンスは、バンドの本音の部分をさらけ出した熱い想いに溢れたものだった。(有本早季)
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クジラ夜の街の本音に触れた、日常とファンタジーを行き来するようなライブを観て
2025.02.05 16:00