ほん
今年の秋に入学なので正式にはまだ学生ではありませんが、先日入学許可書を受け取りました。学生証も交付されるので、なんだかとても懐かしい、というか新鮮な気分です。学生証の「所属」には法学部法律学科と書かれていますが、実際には科目履修生で、図書…
昨日の東京新聞朝刊に、書評家・豊崎由美氏のコラムが載っていました。高校生や大学生を前に「読書の効用」について講演されたことが書かれていて、そこではこう述べられています。 映画も漫画もいいけど、一番想像力を培ってくれるのは小説。なぜなら具体的…
書店で偶然手に取った瞬間、「本に呼ばれた」気がしました。英国出身のジャーナリストで作家のヨハン・ハリ氏の『奪われた集中力』です。原題は“Stolon Focus”で邦題はこれにならったもの。副題には“Why You Can't Pay Attention ― and How to Think Deeply …
gmailからtutamailに乗り換えることにしたので、銀行・証券会社・信販会社・ライフライン・その他さまざまなネット上のサービスに登録しているメールアドレスをすべて更新しました。数えてみたら、60あまりもありました。けっこうな量です。これでも、この春…
「サントリー天然水」の1リットル入りペットボトルが、売上げ5割増しになったーーという話を聞きました。社会人が「職場での1日ぶんの水分として毎朝出社前にコンビニで購入する」ことを想定したリニューアルが、奏功したのだそうです。このリニューアル…
元プロ野球選手の長嶋茂雄氏が亡くなったあと数日して、東京新聞の朝刊に社説としてはめずらしい「いいわけ調」の文章が載っていました。「長嶋さんの訃報を大きく扱うことで、ほかのニュースをおろそかにしたわけではありません」。「長嶋さんの記事ばかり…
昨年、久しぶりにマニュアルの自動車を運転する機会がありました。もう何十年もオートマ車にしか乗っていなかったので、教習所で単発の訓練をお願いしたのですが、マニュアル車の運転技術を存外「身体が覚えていた」ことに驚きました。qianchong.hatenablog.…
ここ数年ほど、ネットへの常時接続と、それによって引き起こされるアテンション(注意喚起)の洪水から身を守ろうと、いや身だけでなく心あるいは精神をも守ろうと努力してきました。「努力」だなんて大げさな、と思われるでしょうか。でも優柔不断な私にと…
WirelessWire News に掲載されていた、yomoyomo氏のこちらの記事。SNSやアテンション・エコノミーの問題について興味のある私のような人間にとっては、とても刺激的で読みごたえのあるものでした。関連する記事や書籍へのリンクも豊富で、片っ端から読破した…
世に「自己啓発本」と呼ばれる一群の書籍があります。私もこうした本の数々に手を出していた時期があるんですが、あれらは読んでいると不思議な高揚感や謎の全能感などに包まれます。おそらく「ここに真理がある!」とか「これをやれば成功できる!」みたい…
谷川嘉浩氏の『スマホ時代の哲学』を読みました。副題に『「常時接続の世界」で失われた孤独をめぐる冒険』とある通り、これは私たちの時間と関心をどんどん奪っていくアテンション・エコノミーが猖獗を極める現代において、私たちがいまとこれからをどう生…
職場で使う語学の教科書をAmazonで購入し、配達先を職場に指定していたら、配達日の昨日になっても届きませんでした。「本日お届け予定です」というメールも受け取っていたのに変だなと思っていたら、今日になってウェブサイトの配送状況に「問題が発生しま…
斗比主閲子(トピシュエツコ)氏の『ふつうの会社員が投資の勉強をしてみたら資産が2億円になった話』を読みました。以前から氏のブログを拝見していたのですが、この本でも共感する内容があちこちに。たとえば「いっそのこと結婚したほうがダブルインカムで…
先日、韓国の憲法裁判所が尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の罷免決定を言い渡した際、私はYouTubeでいくつかのライブ映像を同時並行的に見ていました。韓国の公共放送KBSと、日本語への同時通訳を行っていた日テレ、それにオーマイニュース日本特派員の朴…
加藤典洋氏の『3.11 死神に突き飛ばされる』ではもうひとつ、巻頭に収められた「『追い抜かれる』という新しい経験」という文章にも、自分の気持ち的にはとてもしっくりとくる表現がありました。2010年第2四半期のGDPで、日本がはじめて中国に追い抜かれた…
東日本大震災と福島第一原発事故のその年に刊行された、加藤典洋氏の『3.11 死神に突き飛ばされる』を、いまになって読みました。とても考えさせられる論考で、日本の核兵器政策、核燃料サイクル政策*1、対米従属政策などについて、あれから14年経ったいまで…
若いころに、ハングルの読み方を学んだことがあります。キム・ミンギの歌の歌詞を知りたかったからです。でも中途半端に学んだだけ。なので今回、サインシステムに英語・中国語・日本語が併記されている空港や地下鉄などはまだしも、ソウルの街に一歩出てみ…
今朝の東京新聞書評欄で、ボブ・ブラック著『労働廃絶論』という本が紹介されていました。これはおもしろそう! とさっそくネットで検索してみたら、この本の翻訳と解説を担当されているホモ・ネーモ氏こと久保一真氏が、ご自身のnoteで全文を無料公開中との…
シンガー・ソングライターの風太郎氏に「前向きな歌」というのがあります。ネットを検索したら、YouTubeに何本か動画がありました。www.youtube.com いつか川向うへ行ってみたいな/と思ったら来てた 前向きな歌です/ポジティブ・バイブレーション だって後…
中国語を学び始めてから、はやいもので三十年ほどが経ってしまいました。当時私が学び始めた理由は、経済成長著しいかの国の将来を見越して、これを学んでおけば転職に有利だと思ったからではありません(・・・・・・・)でした。理由はただただ、中国語とい…
職場の図書館で『TRANSIT』の66号を読みました。「毎月1つの主題で旅する」がテーマの同雑誌、この号の特集は「台湾の秘密を探しに。」です。とても盛りだくさんの内容で、これはじっくり読みたいと思い、書店で自分用に買い求めました。 TRANSIT 66号「台…
街の小さな古本屋さんの物語。「これはおもしろそう!」とさっそく書店を何軒か回るも見つけられなかったので、Amazonで注文したのが2月7日。それから3週間ほどかかってようやく届きました。それくらい人気で品薄になっているみたい*1。児島青氏のマンガ…
西荻窪の「旅の本屋のまど」で偶然手にとって購入した本です。すごくいい本。投資に関する本はこれまでにもいろいろと読みましたけど、この本は投資、というかお金そのものの本質を突いていると思いました。最近は、休日に街の小さな本屋さん、いわゆる「独…
先日、母親の葬儀のために北九州市へ行った際、小倉駅で軽乗用車を借りました。その車で市内をあちこち移動しているうちに気づいたのですが、この車はとても「スマート(smart)」な仕様になっていました。常にGPSで車の位置を把握しているらしく、走ってい…
ゲームとは縁遠い生涯を送って来ました。自分には、ゲームのある生活というものが、見当つかないのです。自分はビデオゲームがこの世に登場する以前に生れましたので、ゲーム機をはじめて見たのは、よほど大きくなってからでした。親が禁止していたこともあ…
「老い」を意識しだしたのはいつ頃からだったでしょうか。私の場合は50歳を超えた頃からだったと思います。いや55歳を超えた頃からだったか。身体の不調はそれ以前からあって、長い間、いわゆる「男性版更年期障害」のようなものに苛まされていました。とこ…
先日書店に行ったら、ジェニー・オデル氏の『何もしない』が文庫で再版されて平積みになっていました。私はハードカバー版を以前に読みましたが、正直に申し上げて、とっつきやすいタイプの本ではありません。それでもこうやって文庫化されるということは、…
『映像研には手を出すな!』の作者・大童澄瞳(おおわらすみと)氏が「ライブ配信で笑い屋が欲しいと思うことがある」とおっしゃっていました。YouTubeの「積読チャンネル」にゲスト出演された際の発言です。www.youtube.com リアルタイムで笑ってくれる誰かが…
職場の学校では毎年この時期、同時通訳の実習が行われます。二年間通訳や翻訳を学んできた留学生が、その総仕上げとして日本語の講演会を英語と中国語に同時通訳するというものです。会場は同時通訳ブースつきの大きな会議室。講演会の講師は外部からお呼び…
図書館とは「そこを訪れた人たちの無知を可視化する装置である」と、内田樹氏が書いておられました。氏の著作を韓国語に訳されている朴東燮氏が、韓国語版オリジナルとして企画された一冊『図書館には人がいないほうがいい』の日本語訳ーーじゃないですね、…