まず、下の論理パズルを解いてみてください。
ただし、論理パズルの答えそのものはこの質問で問うていることではありません。
パズルの解答と、本当の質問文はコメント欄に記載してあります。
どのようにして解いたかということと本当の質問には深く関係があるので、
答えを見る前に、できるだけ自力で解いていただけるとありがたいです。
手間をお掛けしますがご協力いただけると幸いです。
<問題文>
テーブルに四枚のカードがあり、どのカードも一方には数字、反対側には文字が書かれている。
(その四枚とは画像に映っているカードのことである)
当然、上になっている面しか見えない。問題はこうだ。
「カードの一方に母音が書いてあれば、裏には偶数が書いてある。」
という規則を確かめるためにめくらなければならないカードはどれか、特定しなさい。
あくまで個人的な意見にはなってしまいますが、idetkyさんの感覚に近いと思っています。
「カードの一方に母音が書いてあれば、裏には偶数が書いてある。」
をどう捕らえるかというと、
前提条件となる「カードの一方に母音が書いてあれば」から、母音が関わるものは調べなければ行けないと感じる気がします。
そして、「偶数が書いてある」とくれば、もちろん偶数ものは気になるなぁ。という感じです。
論理的に考えないと、ここで止まると思います。
その上で、論理の問題といわれると、「ならば」と言われる状況下では、「そうでなければ」つまり、「母音じゃなければ」⇒「子音であれば」と考えがちかなと思います。
そんなわけで、母音、偶数、子音に関するものに興味がいってしまう気がします。
今回のケースは偶数と子音に関しては、少し考えると、確かめる必要がないと判断され、最終的にはAの裏だけ確認するという答えを導いてしまうのではないでしょうか?
ちなみにですが、論理的に考えるのであれば、
「A => Bである」ことを確認する
「(not A) or Bである」ことを確認する
「not( (not A) or B )となるものがない」ことを確認する
「A and (not B)となるものがない」ことを確認する
と、考えると、このケースでは、
「カードの一方に母音が書いてある かつ、もう一方には奇数が書いてある」ものが*ない*ことを示す
ことが必要となり、スムーズに答えに結びつくと思います。
> 人は確実なこと、テーブルで、上を向いているカードから始めて推論をするということだ。
未知あるいは未確定のことについては推理を控えてしまう。
後半はこの言い方を一般的にしているだけですので、ここの理解に勤めてください。
問題文では、「母音ならば」という文字が見えますよね。
こう書くことにより、人は母音に着目して、これを中心に考えてしまうのです。
かろうじて、偶数という言葉も見えるので、2の札も気になりますが、
奇数の和である7のカードは今回の問題とは全く関係ないように思えてしまい、このカードをめくらなくてはいけないことに気付かないのです。
回答ありがとうございます。
なんとなくはわかるのですが、まだハッキリとはわかりません。
もう少しじっくり考えてみたいと思います。
回答を2回まで受け付けているので、何かあればまたご回答ください。
他の方の回答もお待ちしております。
その本は、「木を見て森を見ず」になっていると思います。人間の認知・推論においては、演繹だけじゃなく、蓋然的推論も行っていると思います。蓋然的推論とは、帰納とか類推・類比とかヒューリスティックスによる推論などです。
・アブダクション
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%96%E3%83%80%E3%82%A...
・ヒューリスティックス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%A...
・アリストテレスの蓋然的推論
http://philosophy.hix05.com/Aristotle/aristotle03.logics.html
・「人間は演繹的にのみ思考しているわけでない。演繹は論証力においてすぐれた推論ではあるけれども、あらかじめ前提の中に含まれている内容を結論として取り出すにすぎず、拡張的・創造的機能を有していない。したがって、科学的発見は純粋に演繹的でない推論によって行われている。」 これが一番いいことを言っています。
回答ありがとうございます。
>その本は、「木を見て森を見ず」になっていると思います。
確かにそうだとは思います。ただこの本は論理学そのものの本ではないのでそれは仕方がないような気もします。
体系的に論理学を勉強してみたいですね。興味深いリンクをありがとうございます。よく読んでみます。
一番下のはてなダイアリーでリンクを貼られてある「アブダクション―仮説と発見の論理」という本をブクマしました。
近いうちに注文してみたいと思います。
まず、コメントを見ないで解いてみる。
規則「カードの一方に母音が書いてあれば、裏には偶数が書いてある。」
1枚目Aのカードは、母音なので裏が偶数か奇数かを確認する必要がある。奇数ならば規則がならいたたないからだ。
2枚目Fのカードは、裏が奇数でも偶数でも規則の反例にならないので必要無し。
3枚目2のカードは、裏が母音でも子音でも規則の反例にならないのでこれも必要無し。
4枚目7のカードは、裏が母音ならば規則の反例になるのでめくる必要がある。
すなわち、1枚目Aと4枚目7をめくる必要をめくらないと規則通りかはわからない。
質問はなぜ間違えるのかということなので、母音のときは裏は偶数であっても、偶数のときに裏は母音とは限らないところにあり、そこを間違えて1枚目Aと3枚目2と答えてしまうことになるのかな。
ここで、答えを見てみると一応正解でよかった。ただ、質問がなぜ間違えるのか?だったので間違えなかったのかもしれない。
これは、場合分けになるんじゃないでしょうか。裏が母音か子音の場合を考えてみて、検証しているので。
この場合分けというのは癖もので、必ずしも正解を導き出せるとは限らない。むしろ徒労に終わることが多いです。
2つくらいの事象ならば簡単ですが、数学の定理の証明なんかですと、あらゆる可能性を潰していくことが必要になります。そして一つでも証明できない場合があると、定理自体証明できないということになります。
今の場合は、場合わけをして考えて回答に結びついて初めてその効果に気づくので、使う前にその有用性に気づかないからでしょう。
ナンバープレースというパズルがあります。1~9の数字をマスに埋めていくパズルですが、難問になると途中で行き詰ることがあります。そのときに、このマスが1の場合、2の場合と場合わけしていくと解ける場合があります。ただ場合分けで解けるのは偶然の産物でしかなく、多くの場合徒労に終わるので、なかなかそれが有効な方法だと気づきずらいのです。
回答ありがとうございます。
>これは、場合分けになるんじゃないでしょうか。
>今の場合は、場合わけをして考えて回答に結びついて初めてその効果に気づくので、
>使う前にその有用性に気づかないからでしょう。
端的に言うとそういうことなんだろうと思います。
論理的にありえるすべてのパターンを逐一場合分けして考えていかなければならないので、
見えにくい部分の場合分けを漏れ忘れてしまうのではないかと考えています。
ナンバープレース(数独)は確かに一番上の方の難易度になると、
自分の方から仮定して場合分けしていかなければ問題が解けないことが多いですね。
論理的にいくつか可能性がある時、
私の場合はなぜか最初に試してみたやり方はたいてい間違いであることが大半ですね。
間違えたので、その過程を書けば、参考になるかしらん♪
負け惜しみかもしれませんけど、命題の与え方が間違っているという気もします。
今回の命題では、
1.「カードの一方に母音が書いてあれば、裏には偶数が書いてある。」(母音->偶数)
が与えられていますが、その命題の裏には、
2.「カードの一方に子音が書いてあれば、裏に書いてある数字は偶数・奇数のどちらでもよい。」(子音->数字)
3.「カードの一方に偶数が書いてあれば、裏に書いてあるアルファベットは母音・子音のどちらでもよい。」(偶数->文字)
4.「カードの一方に奇数が書いてあれば、裏にかいてあるアルファベットは母音・子音のどちらでもよい。」(奇数->文字)
という、暗黙のルールを読み取らねばなりません。
ここまでのルールに従えば、「A」のカードだけをめくれば、証明終わりのハズです。
残りの3枚には何がかかれていても命題に違反しませんから。
ところが解答欄には、
>「裏が奇数ならば、表は子音である」
>これは元の命題の「対偶」にあたります。
とありますが、これは命題からは読み取れません。
素直に読み取れば、母音が5つであることを考慮すれば、母音のカードの裏には、0,2,4,6,8のいずれかが書かれているのでしょう。
そして、子音にあたる21個の文字には、1,3,5,7,9のいずれか、または全てが重複して書かれていると読み取れるかもしれません。
しかしこの命題からは、(母音->偶数)ではあるが、「母音=偶数」かつ「奇数=子音」であるルールが読み取れません。
正解するために必要なルール、(母音=偶数)(子音=奇数)である必然性がわかりません。
(数字は一桁とは書かれていないが)重複が「有り」ならば、「母音」のカードの裏は、全て「2」かもしれません。
そうであれば、「子音」のカードの裏に「4」が書かれていても問題ないはずですし、「7」のカードの裏に「E」があっても命題に違反しないハズです。
(数学的に言えば、必要条件なのか必要充分条件なのか、が命題によって明確にされていない、と思います。)
回答ありがとうございます。
>1.「カードの一方に母音が書いてあれば、裏には偶数が書いてある。」(母音->偶数)
>が与えられていますが、その命題の裏には、
>2.「カードの一方に子音が書いてあれば、裏に書いてある数字は偶数・奇数のどちらでもよい。」(子音->数字)
>3.「カードの一方に偶数が書いてあれば、裏に書いてあるアルファベットは母音・子音のどちらでもよい。」(偶数->文字)
>4.「カードの一方に奇数が書いてあれば、裏にかいてあるアルファベットは母音・子音のどちらでもよい。」(奇数->文字)
>という、暗黙のルールを読み取らねばなりません。
2と3の推論は合っていますが、4の、
>4.「カードの一方に奇数が書いてあれば、裏にかいてあるアルファベットは母音・子音のどちらでもよい。」(奇数->文字)
は、間違いだと思います。カードの一方が奇数ならば、反対側は子音でなくてはなりません。
母音だと元の規則「カードの一方に母音が書いてあれば、裏には偶数が書いてある。」
の反例になってしまいます。なので奇数である「7」のカードをめくって確認しなくてはならないことになります。
>しかしこの命題からは、(母音->偶数)ではあるが、「母音=偶数」かつ「奇数=子音」であるルールが読み取れません。
>正解するために必要なルール、(母音=偶数)(子音=奇数)である必然性がわかりません。
これは正確にはイコールの関係ではなく、包含関係です。
完全にイコールになるには、互いに必要十分条件でなくてはなりません。
詳しくはコメント欄に書き込みたいと思います。
コメント欄に記載してある解答は私の我流なので、もしかしたら少しわかりにくかったかもしれません。
本に載ってあった解答の記述は、だいたいSALINGERさんの回答の手順通りです。
あくまで個人的な意見にはなってしまいますが、idetkyさんの感覚に近いと思っています。
「カードの一方に母音が書いてあれば、裏には偶数が書いてある。」
をどう捕らえるかというと、
前提条件となる「カードの一方に母音が書いてあれば」から、母音が関わるものは調べなければ行けないと感じる気がします。
そして、「偶数が書いてある」とくれば、もちろん偶数ものは気になるなぁ。という感じです。
論理的に考えないと、ここで止まると思います。
その上で、論理の問題といわれると、「ならば」と言われる状況下では、「そうでなければ」つまり、「母音じゃなければ」⇒「子音であれば」と考えがちかなと思います。
そんなわけで、母音、偶数、子音に関するものに興味がいってしまう気がします。
今回のケースは偶数と子音に関しては、少し考えると、確かめる必要がないと判断され、最終的にはAの裏だけ確認するという答えを導いてしまうのではないでしょうか?
ちなみにですが、論理的に考えるのであれば、
「A => Bである」ことを確認する
「(not A) or Bである」ことを確認する
「not( (not A) or B )となるものがない」ことを確認する
「A and (not B)となるものがない」ことを確認する
と、考えると、このケースでは、
「カードの一方に母音が書いてある かつ、もう一方には奇数が書いてある」ものが*ない*ことを示す
ことが必要となり、スムーズに答えに結びつくと思います。
回答ありがとうございます。
かなり明確になってきました。
自分でコメントにまとめようと思っていたのですが、t_shionoさんが上手くまとめてくださっているので、
それでいいかなと思いました。t_shionoさんより的確にまとめれる自信がないです。
色々とコメントでの補足ありがとうございました。
一瞬、全部のカードを裏返さなければ例外があるかもしれない、と思いましたが、
「カードの一方に母音が書いてあれば、裏には偶数が書いてある。」
という文章をゆっくり読み直して、「カードの一方に母音が書いてあれば」、つまりカードに母音の書いてある「A」のカードを裏返します。それで偶数が書いてあれば確認できる、ということではないかと思いました。
↑すいません、「どのようにして解いたか」を書くのだと早とちりしてしまいました。削除しておいてください。申し訳ございませんでした。
了解いたしました。
ちょうど私も回答3回目ぐらいの時に同じようなミスをしたことがあります。
ただ一度登録した回答は、その回答者にも質問者にも削除や内容の変更は一切できません。
コメント欄の自身の書き込みは削除することはできます。
以後その点を気を付けてくだされば大丈夫かと思います。
aki1960さんの分析・指摘は正しいと思います。ところで「偶数・奇数」ははっきり区別できますが、「母音・子音」は各国言語共通でなく、明確に区別は出来ないのではないでしょうか。
回答ありがとうございます。
>ところで「偶数・奇数」ははっきり区別できますが、
>「母音・子音」は各国言語共通でなく、明確に区別は出来ないのではないでしょうか。
多分、そこはコメント欄でitaさんが挙げられているように、
本質的には同じ形式の問題を具体的な内容を変えて出題しているのではないでしょうか?
補足ですが、逆・裏・対偶や、背理法、包含関係をベン図を用いずに言葉だけで延々と書くのはかなり煩雑ですよね。
特に深いわけはありませんが、とりあえず部分集合のベン図のURLをここに貼っておきます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%A8%E5%88%86%E9%9B%86%E5%90%8...
推論、論理に関する意見や解説が多いので、
(もちろんそちらの方面からのアプローチが近道なのですが)
認知の方面から少々意見を述べさせていただきます。
これは「アフォーダンス」という概念に関係しているように思います。
アフォーダンスとは・・・
・環境が動物に与える行動の可能性
・環境がそこに生活する有機体に対して与える意味
・・・といったことです。
この考えに基づくと、
問題文と問題画像(すなわち「環境」)が、
この問題に対して誤答する人、正解する人のそれぞれ(すなわち「動物/有機体」)に、
何からの「意味」と「行動の可能性」を開示しているのだと考えられます。
問題文と問題画像を考慮すると、
「A」は「裏返す」という行動の可能性を引き出しやすいのに対し、
「7」は「裏返す」という行動の可能性を引き出しにくい、と言えます。
それがなぜかということは、皆々様の意見や解説で述べられていること等で説明がなされているでしょう。
当然ですが「環境」を変えれば、「行動の可能性」も変わります。
「7」ではなく「9999」だったならば、回答パターンも変わってきたはずです。
遠回りなアプローチですが、参考までに述べさせていただきました。
回答ありがとうございます。
解答が環境に影響されるというのはその通りなのだろうと思います。
アフォーダンスについても、関連書籍を2週間ぐらい前に読まなきゃと思ってブクマしたばかりなんですよね。
読まなくてはいけない本がどんどんたまっていってます。
回答ありがとうございます。
かなり明確になってきました。
自分でコメントにまとめようと思っていたのですが、t_shionoさんが上手くまとめてくださっているので、
それでいいかなと思いました。t_shionoさんより的確にまとめれる自信がないです。
色々とコメントでの補足ありがとうございました。