国民相手なので徳政令のような強権を発動しても差し支えないという意味なら、これほどひとをバカにした話はないと思うのですが。
日経のサイトに原田泰氏のコラムがあります。
BizPlus:コラム:原田 泰氏「経済学で考える」第35回「最後の日本人の視点から考える国債累積問題」
遠い将来、日本人がたった1人になったなら、というちょっと無理な例え話ですが。
国債を発行した政府にとっては「国民に負った負債」。
国債を保有している(一部の)国民にとっては「政府に貸し付けた資産」。
借り手と貸し手がいずれも日本人ならば、日本国全体として見た場合、
あるいは、原田氏の例えで考えれば、1人の日本人が右手には巨大な負債、左手には巨大な資産
をかかえているわけで、全体としてはチャラといえるんではないでしょうか。
自分が自分に借金しているようなイメージだと思います。
もちろん日本人全員が国債保有者ではないのですが、あくまで国全体での話だと思います。
「国の借金は国民から借りているので実質的にはゼロ」の出典は何でしょう?
「国の借金」である国債には幾つかの種類があります。「国債の種類を教えてください」(日本銀行)をご覧ください。
現在問題となっている「国債」は、この分類の普通国債の中の「赤字国債」(特例国債)です。
赤字国債の担保は、将来の徴税権です。国が、われわれ国民に対する権利として保有している徴税権を担保に借金をしているわけです。
したがって、借金の当事者は、明らかに「国」(厳密には「政府」)です。
この点は、赤字国債を合法化するための法律「公債特例法」(毎年発行される)においても、
第二条 政府は、財政法 (昭和二十二年法律第三十四号)第四条第一項 ただし書の規定により発行する公債のほか、平成二十年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行することができる。
と述べており、借金の主体が政府であることを明示しています。
丁寧な解説ありがとうございます。
出典とのことですが、国の借金が巨額になっているという指摘に対して「親が子から借りているようなものだ」などと言って危機感を打ち消すような発言が散見されます。
下記URLをご覧下さい。はっきりと「実質借金0」と仰っている方がいます。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/new...
通貨を大量に発行するということですね。
そうするとすさまじいインフレーションが起こるような気もしますが。。。
ゼロではありません。
ちょっと古いですがhttp://www.itotay.com/report1.htm
最新データはhttp://www.mof.go.jp/english/bonds/ir/ir080901b.pdf(6ページ)←財務省のHP調べたけど英語しか見つかりません。昔どこかで日本語見たような気がするんですけど。
国債が返済不能になるという事は、これら機関の負担したお金が戻ってこなくなるということです。日本銀行の信頼性が失われ(円が国内外でほぼ通用しなくなる)、銀行は間違いなく潰れ(預金者にお金が返ってこないかもしれない。ペイオフ制度もあるが、さすがに国債がデフォルトするところまでは想定していない。)、保険会社も損害を負い(保険会社が倒産すれば、かけた保険が返ってこない)、公的年金と厚生年金に大ダメージ(高齢者への支給が減るか、若者への支給が減るか、両方か)。
円が調達できなくなることはありえないと考えておられる人たちもいるようですので、歴史の教訓のリンクも貼っておきます。ドイツ、ハンガリー、ジンバブエ参照。あと、ロシアみたいに通貨が使えなくなることも。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%A...
円を調達しすぎるとこうなります。そもそも、自国通貨の発行が、便利な打ち出の小槌だったらどこの国でも実施しているはずです。
丁寧な解説ありがとうございます。
私もそうだろうと思うのですが、なぜゼロだなどと言う人がいるのかなあと疑問に思って質問したのです。
実は、身内にゼロだ!と言い切っている人がいます。ウチの祖父(戦中派)です。2年前だったか、興味を持って話を聞かせてもらったことがありました。
今でも日経新聞を読みこなし、大好きな祖父ですが(もっと、長生きしてね!)、焼け野原のときのデフォルトと、現在のデフォルトちゃうやろー!と叫びたくなったのをちょっと思い出しました。
あくまでわたしの祖父の話ですから、なんともいえませんが、案外、話の出所ってここら辺じゃないのかな?サンプル数1。
こんなんでどうでしょう?
なるほど。すごく実感のこもっている言葉ですね。
ありがとうございました。
#1のコメント:
下記URLをご覧下さい。はっきりと「実質借金0」と仰っている方がいます。
いただいたリンク先の発言は、まあ、“はてブ”のコメントですから――失礼ながら、どの程度の責任を持って書き込んでいるのかは、はなはだ疑わしいとしかいいようがありません。
なお、#1で回答したように、法令で国(=政府)の債務であることを明示していますので、この借金をチャラにするためには、現政府が徴税権を放棄――つまり、政府の消滅を意味します。
各国政府の存続可能性を含め、「国債の格付け」という物差しが設けられています。
※設定された回答回数の上限になりました。さらにフォローが必要でしたら、コメント欄を開けていただくか、回答回数を増やしてください。
借金0の意見を支持するスレがあったので、貼っておきます。
http://mudainodqnment.blog35.fc2.com/blog-entry-515.html
>そもそも日本円は何か?
>と考えると、不換紙幣でありなおかつ「日銀の商品」に過ぎない。
>従ってそれが政府の借金だろうと、民間の資産であろうと
>結局は中央銀行の手のひらでグルグル回ってるだけ
>インフレ起こすなり、国債引き受けするば全て解決。
>ちなみに総負債でも純負債でも、将来世代への負担といえば負担。
私も詳しいわけではなく、このスレを見てそうなんだと思っただけなので、突っ込まれると解説は出来ず申し訳ないのですが、
将来への負担=インフレ。ただし、緩やかなインフレは必要。
国債のデフォルト=日銀の出方次第で解決可能。
と言うことだと思い、日本国内だけの経済を考えれば問題ないと思うのですが、国際的な関係を考えるとそうはいかないよなぁと思ったりもします(他国に比べると少ないとはいえ、外国に円は買われているわけですから)。その先まで考えが及ばず申し訳ありません。
「日本政府」と「日本国」を分けないと・・・・・
「日本政府」が「日本国」なんてどうでもいいと考えればなんだってできるんです。
「日本政府」が返済不能になることはない。
>「日本政府」が「日本国」なんてどうでもいいと考えればなんだってできるんです。
これほどひとを馬鹿にした話はないですね、と質問文に書いた通りです。
家計に喩えて仰っているんでしょうか>そう主張している人
と思いながら読売の小川直樹の記事 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20081220-OYT1T00824.htm を見るとまさにそう言うノリですね。
うーん、でもなぁ。
母ちゃんに金借りた。でも家族から借りているので実質的にはゼロ。
うん、そう言う感じがしてきます。
でも、母親相手なのでどうせいずれは遺産になるんだし、子供を扶養する義務もあるんだし…と考えるとあまり馬鹿にしているようには見えませんが。
「これほど馬鹿にしている話はない」と言う時は、その主張が「政府」だったり「中央銀行」だったりが主張しているなら「馬鹿にすんな!」ですが、どっかの半可通が言っているなら「オマエが馬鹿」ですね。
いや、政府や中央銀行がそんなことを言っているんだったら反乱を起こすし、どっかの半可通が言っているならハハハ馬鹿めと言って笑って済ませますが。
どうにも公共事業とかで利益を得ている人たちにとって都合の良い主張が垂れ流されているなあと思うのですよ。
家計に喩えるなら、父ちゃんにカネ貸した、でも父ちゃんは末っ子のどら息子がかわいいので小遣いとしてあげてしまう。で、どら息子は兄弟が父ちゃんにカネを貸すように訳の分からん理屈を言っている、というような感じですかね。
実例はお隣韓国にあります。
http://jp.fujitsu.com/group/fri/report/research/1998/report-32.h...
http://news.onekoreanews.net/print_paper.php?number=14825
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%E9%80%9...
http://www.ne.jp/asahi/mako/vn/hp/report1imf.html
円は何も日本国内だけで回っている訳ではないし、国債が破綻すれば予算の組みようはないし、国家予算が決まらなければ全ての産業へ甚大な影響が出ます。
対外債務ももちろんアウト。
そして、IMFが支配介入、IMFとはアメリカであり、つまりは再びアメリカに占領される事と同義です。
シロウトで経済政治音痴ですので悪しからず・・
国の借金が
A)国民に負担させるとすると・・
国が事業に失敗したとき、損をするのは国民・・
B)金融家に借りると・・
国の独立国家性が失われる・・・
戦前は『白』勢力の米シッフが
日本の国債を買ってくれたので
敗戦後の日本は
チャラから始めることができ、
民主主義政権の時期を築くことができたが
安倍&渡辺&公明『赤』マッカツ勢力が
ロッキード事件や
リクルート事件や
金融事件で
軒並み!『白』政治財界人を失脚させた・・
そして・・
米ユダヤ資本も
『リーマン(李氏)ショック」「ゴールドマン(金氏)ショック」で
破綻させられ、
今回は
借金すると
アヘン資本のHSBC(香港上海銀行)に借金することになり
返済に窮すれば
質として
国を取られる・・・!?!
日本国民が渡辺&公明の策略に気づいて
中々、思うつぼに乗ってくれないために
苦肉の策として
渡辺氏らが考えたシナリオでは・・ないのかなぁ・・??
心底の!経済も政治も義務教育でも
まともには取り組んでこなかったので
感覚的なとらえ方ですが・・
ゴメン!
なお・・埋蔵金というのは
国家資産を売り払うことらしい・・
例)国会議事堂の売却など
破綻した国は実際にいくつかあります
http://knowledge.livedoor.com/10233
日本でも破綻下自治体は夕張のようになります。
これからたくさんでてくると思います。
国債を買うのは日本人だけではありません。
国が破綻したら、食料も石油も売ってくれる国がなくなるでしょう。
自給率を考えてください。
22歳からの日本経済入門 すぐに使える経済指標 (Mainichi Business Books)
この本の中の「借金の裏に資産、国が破産しないワケ」がわかりやすかったです。
簡単にご紹介します(私の理解なので詳しくは本書にあたってください)。
「国の借金は国民から借りているので実質的にはゼロ」とは、現在の”低い税率”が借金という形で表現されているだけだ、という主張ではないでしょうか。日本の場合、国は国民に借金し、国民は国に貸し付けています。
仮に、国が全額返済しようと思えば増税すればできます。つまり借金を返すために、借り方からお金を巻き上げるわけです。これをもって借金と税金は本質的に同じだといいます。
「徳政令」など必要ないです。国が自分の借金をチャラにした場合、国民からみると自分のお金が消滅するわけですが、これは上記の税金で持って行かれた場合と本質的になんら変わりません。
日経のサイトに原田泰氏のコラムがあります。
BizPlus:コラム:原田 泰氏「経済学で考える」第35回「最後の日本人の視点から考える国債累積問題」
遠い将来、日本人がたった1人になったなら、というちょっと無理な例え話ですが。
国債を発行した政府にとっては「国民に負った負債」。
国債を保有している(一部の)国民にとっては「政府に貸し付けた資産」。
借り手と貸し手がいずれも日本人ならば、日本国全体として見た場合、
あるいは、原田氏の例えで考えれば、1人の日本人が右手には巨大な負債、左手には巨大な資産
をかかえているわけで、全体としてはチャラといえるんではないでしょうか。
自分が自分に借金しているようなイメージだと思います。
もちろん日本人全員が国債保有者ではないのですが、あくまで国全体での話だと思います。
タイトルにも「経済学で考える」とありますが、現実にどういう形で債務を処理するかとかいうような話ではないようですね。
リンク先の方は最終的に「増税で財政赤字を解決しても経済学的には意味がない。支出を削減すべし。」という結論を出しているようですね。
興味深く読ませていただきました。ありがとうございます。
「国の借金は国民から借りているので実質的にはゼロ」とはどういう意味ですか?
>
赤字国債でまかなっているので、国債残高が将来的に負担が未来の日本人に負担されるという意味かもしれませんね。
それか金融機関で時々発売される国債のことを意味されてるのかもしれません。
いまいち確かに掴みかねますね。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/new...
タイトルにも「経済学で考える」とありますが、現実にどういう形で債務を処理するかとかいうような話ではないようですね。
リンク先の方は最終的に「増税で財政赤字を解決しても経済学的には意味がない。支出を削減すべし。」という結論を出しているようですね。
興味深く読ませていただきました。ありがとうございます。