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さて、「朝青龍問題に思う2つのこと」
後編です。 僕がマスコミ報道を インターネットで読んでいて 思うことは、 「朝青龍の感じていたストレス」 について、 書かれたものが ないということなんだよね。 まず、相撲協会が 朝青龍に対して下した 「2場所出場停止」という 重い処分についてなのだけど これは、今回の問題である 「巡業を怪我で休んでいる時に 母国に帰ってサッカーをしていた」 ということだけでなく、 これまでの朝青龍の 様々な不祥事の積み重ねで 下された処分だと いうことなのだけどね。 つまりは、相撲協会は 朝青龍の振る舞いに対して これまでずっと ストレスを溜め込んでいて それが限界に達したことで 予想以上に重い処分になったと いうことだ。 その処分の妥当性については ここではコメントしないけれども、 1つ言えることは、 「相撲協会側が感じてきたストレス」 は、強調されていても、 「朝青龍が感じてきたストレス」 は、まったくと言っていいほど 考慮されてないことだ。 ここで、またまた 英国留学の話にして 申し訳ないのだけど(苦笑) 外国にいると、 日本人が日本にいる時には 考えられないような 強いストレスを 感じ続けるものなのです。 僕は、うちの学校の先生たちに 論文にコメントしてくれとか 推薦状を書いてくれとか お願いした時にね まあ、いつまでにやってくれとかいう 期限どおりにやってくれる 先生はいない。(苦笑) それどころか、 大体忘れている。(苦笑) だから、僕はこういうお願いをした まさにその時に、 (さて、次はいつ、どんな言い方で 催促しようかな?) と、考えることにしている。 ところが、面倒なことには 英国人という人たちは こちらが少しでも 感情的な面を見せると 思考停止というか、 そっぽを向いて 動かなくなるところがある。 「紳士的でない、野蛮人」 とみなされてしまうというかね。 僕はこんなことを 「英国留学回想録」に書いたけど (警察を呼ばれかかる(前編) 警察を呼ばれかかる(後編)) 要は、学校の事務所で 僕は、普通に正当な主張を しただけだと思ったのに、 いきなり事務所の奥から こわそうなえらいさんが現れて 「警察を呼ぶぞ」 と言われてしまった。 それ以降、今日に至るまで 英国において、 「どこまでが正当な自己主張で どこからが紳士的でない野蛮人なのか」 という、境目を判断するのが ものすごく難しいと 感じるんだよね。 英国では、なにを頼むにも 「催促」が最低1回は 必要になるだけにね。。。(苦笑) これは、正直言って 僕にとっては大変なストレスだ。 そして、英国にきて7年たって 慣れて気にならなくなると いうものではなくて、 むしろ、英国人のことが わかればわかるほど、 ストレスは重くなるのだ。 (また、催促が必要なのか。。。) とか、最初からわかるわけだからね。 英国人が期限通りにやってくれるだろうと 無邪気に期待しているほうが、 ストレスは感じないわけだから。。。(苦笑) 要するに、僕は 「神経が細かい日本人」として、 「よく言えばおおらか 悪く言えばいいかげんな英国人」に、 ストレスを感じ続けてきて、 そのストレスは慣れるどころか 年々大きくなっていると感じるわけだ。 それで、朝青龍の話なのだけど 確かに彼は、長年日本にいて それも、稽古の時だけでなく 24時間相撲の世界にいるわけだから、 日本の習慣を完全に理解していて、 ストレスを感じることなど なくなったはずだ 思いたくなるわけでね。 だから、相撲界のしきたりを 逸脱する振る舞いを続ける 朝青龍を批判したくなるわけだ。 だけど、どんなに長く 日本に暮らしていても 朝青龍は日本人ではなく モンゴル人なのであってね。 例えばこんな風に 考えられないだろうか。 朝青龍は草原の国・モンゴルから やってきたわけで、 おそらくかなり 「おおらか」に育ってきただろう。 その「おおらかな」モンゴル人は 「細かい」日本人に なんとか合わせようと 一生懸命やってがんばったのかもしれない。 でも、どんなにがんばっても、 日本人の「細かさ」に 完全に合わせることはできない。 ついつい、 「これくらいはいいだろう」 と思ったことが、 「細かい」日本人に 次々に批判される。 そして、ストレスが どんどん溜まっていったと。 そのストレスは、 日本を理解していけば なくなるものではなく、 いや、日本の「細かさ」を 理解すればするほど ストレスは大きくなっていったと。 その結果が、引きこもりなのかもしれない。 朝青龍は仮病とか いろいろ言われてるけど もしかしたら、 「ありとあらゆる努力をして 日本に合わせようとしたけど、 もう、無理です。。。」 と、がっくりと気持ちが 切れたということも、 あるんじゃないだろうか。 朝青龍は、本当に 相撲界の秩序を破壊する とんでもない奴なんだろうか。。。 繰り返すけれども、 僕は朝青龍問題に関して 朝青龍がいいとか悪いとか 言うつもりはないし、 相撲界のしきたりがとか 横綱の品格がどうだとか 言うつもりもない。 ただ、この問題に関して あまりに日本人の側からの 一方的な論評になっていること、 モンゴル人である朝青龍の立場から 物事を考えた論評があまりにないことが 少し気になったこと、特に 「外国人を『精神疾患』とみなすこと」 「朝青龍の感じていたストレス」 について、 重要なことだと思うのだけど ほとんど誰も指摘しないので、 ちょっと書いてみました。 まあ、1つ言えることは 朝青龍の精神状態について ほんとのことは 誰もわかってないと いうことじゃないでしょうかね。 それでは、またね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年09月10日 00時29分43秒
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