WO2020044511A1 - 汎用キャラクタベースロボット - Google Patents

Abstract

種々、外装パーツ４０に合わせてサイズ調整、形状変更が可能で、キャラクタにあわせた所望の動作をさせることができる汎用キャラクタベースロボット１を提供する。汎用キャラクタベースロボットは、骨格部２０と、骨格部を動作させる動作機構１１と、所望の動作パターンの動作を前記骨格部にさせるように前記動作機構を制御する制御部１０とを備え、骨格部は、骨格部に取り付ける外装パーツに合わせて、サイズ調節、形状変更の少なくともいずれかが可能とされている。

Description

汎用キャラクタベースロボット

　本発明は、様々な外装パーツにあわせて、どのようなキャラクタの制御骨格としても機能することができる汎用キャラクタベースロボットに関する。

　従来、地方自治体等がキャラクタ・マスコットを使用する場合、人が着ぐるみ等の衣装を着て動作をすることが一般的であるが、炎天下等での過酷な労働や人件費の高騰を考慮して、ロボットで代用する試みがある。例えば特許文献１には、ロボットに衣装を着けて行動特性を変化させる技術が記載されている。
　また近年は、接客サービス自体の在り方が多様化しており、顧客の多様なニーズに応える新規なサービスも求められている。

ＷＯ２０１８／８３２３

　しかしながら、上記キャラクタ・マスコットとしては種々のものが存在するため、それぞれのキャラクタ・マスコット使用者は、それぞれに応じたロボットを個別に開発しなければならない。つまり、キャラクタ・マスコットのサイズや動作はキャラクタごとに個別のものであるため、同じロボットをそのまま、それらに適用させることは当然にできない。したがって、個別にロボットを開発しなければならず、個々の開発費用は嵩むこととなる。

　また、近年の顧客のニーズの多様化に応えるため、ロボットを店舗等の受付やマネキン等の展示物等のロボット化の要請もあるが、これらについてもサイズや求められる動作等は様々であるため、上記と同様の問題があり、顧客の多様なニーズに応えることが難しいことが問題となる。

　本発明は、このような問題を解決すべく提案されたもので、その目的は、種々、外装パーツに合わせてサイズ調整、形状変更が可能で、キャラクタにあわせた所望の動作をさせることができる汎用性の高い汎用キャラクタベースロボットを提供することにある。

　上記目的を達成するために、本発明の汎用キャラクタベースロボットは、骨格部と、骨格部を動作させる動作機構と、所望の動作パターンの動作を前記骨格部にさせるように動作機構を制御する制御部とを備え、骨格部は、骨格部に着ける外装パーツに合わせて、サイズ調節、形状変更の少なくともいずれかが可能とされていることを特徴とする。

　本発明の汎用キャラクタベースロボットは、上述した構成とされているため、種々、外装パーツに合わせてサイズ調整、形状変更が可能で、その用途、キャラクタ等に合致した所望の動作をさせることができ、汎用性が高いので、多様なニーズに応えることができる。

本発明の一実施形態に係る汎用キャラクタベースロボットの一例を示す図である。 汎用キャラクタベースロボットの内部基本構成を示すブロック図である。 汎用キャラクタベースロボットの他の例を示す図である。 汎用キャラクタベースロボットのさらに他の例を示す図である。 汎用キャラクタベースロボットのさらに他の例を示す図である。

　以下に、本発明の実施の形態について、添付図面にもとづいて説明する。
　まず、汎用キャラクタベースロボット１の概略基本構成について、図１および図２にもとづいて説明する。

　汎用キャラクタベースロボット１は、骨格部２０と、骨格部２０を動作させる動作機構１１と、所望の動作パターンの動作を骨格部２０にさせるように動作機構１１を制御する制御部１０とを備えている。骨格部２０は、骨格部２０に着ける外装パーツ４０に合わせて、サイズ調節、形状変更の少なくともいずれかが可能とされている。

　この汎用キャラクタベースロボット１は、種々の用途に汎用的に用いられる雛形ロボットとされ、顧客のニーズ、顧客が所有する外装パーツ、用途等に応じてサイズ調節、形状変更がなされ、セリフ、音声、動作等をカスタマイズし、外装パーツ４０を変えることで、様々なキャラクタのキャラクタロボット３とすることができるものである。以下の実施形態のものでは、用途ごとの動作パターンは、後述するように選択が可能とされている。なお、本汎用キャラクタベースロボット１は知能ロボットでもよいが、その場合、動作パターンは用途に応じて特定のものでなくてもよく、動作時点での習得された知識、知能にもとづくのであってもよい。

　汎用キャラクタベースロボット１は例えば、キャラクタ・マスコット・ロボット（例えば、地方自治体のゆるキャラ、アニメキャラ、テーマパーク等の着ぐるみキャラ）や、来訪者を受け付け、応答、案内する受付スタッフ型ロボット、展示用ロボット（例えば、マネキン、ショーモデル）、据え置き型ロボット（例えば、卓上型ロボット）等として用いられる。

　ついで、図１に示した汎用キャラクタベースロボット１およびキャラクタロボット３の詳細について、図１および図２を参照して説明する。

　骨格部２０はおもに、本ロボットの外郭部分、土台部分とされ、頭部２１、胴部２２、脚部２３および腕部２４の少なくともいずれかを備えたものであればよい。もちろん、図１（ａ）に示すように、頭部２１、胴部２２、脚部２３および腕部２４のすべてを備えたものであってもよい。頭部２１には、画像センサ２１ａやマイクセンサ２１ｂが搭載されており、頭部２１と胴部２２との間には、２軸関節で構成された、上部関節２１ｃと、下部関節２１ｄとを備えている。上部関節２１ｃは頭部２１を左右にかしげる動作を行うための軸であり、下部関節２１ｄは頭部２１を見上げたり、うつむいたり、うなづき動作を行うための軸となる。

　なお、図１に示すものは、２足歩行型のキャラクタロボット３とされるが、据え置き型としても利用でき、据え置き型として利用する場合に安定して設置できるように着脱自在な支持脚部２６を有しており、設置台２７に固定できるようになっている。

　この汎用キャラクタベースロボット１は、図１（ａ）において複数の矢印で示してあるように頭部２１、胴部２２、脚部２３および腕部２４はサイズを調節することができたり、形状を変更したりすることができる。例えば、脚部２３の伸縮（図１（ｂ）参照）や、腕部２４を垂らした状態からバンザイ状態への形状変更、背の高いキャラクタから背の低いキャラクタへの形状変更、移動型キャラクタロボットから据え置き型キャラクタロボットへの形状変更等をすることができる。

　制御部１０は各部、各手段と連携し、骨格部２０が動作できるように動作機構１１を制御し、ＣＰＵや各種プログラム等より構成されている。また制御部１０は、頭部２１に搭載された画像センサ２１ａや各種のセンサ３１を介して情報を収集する構成としてもよい。例えば、画像センサ２１ａで撮影した映像を制御部１０に送信し、記憶部３５で蓄積するようにしてもよいし、画像センサ２１ａで撮影した制御部１０で解析し、通信手段を介して他の場所にある通信端末に送るようにしてもよく、この場合、キャラクタロボット３の動作を他の場所から遠隔操作でコントロールするようにしてもよい。このように画像センサ２１ａを備えたものとすれば、巡回監視ロボットとしてキャラクタロボット３を活用することができる。またマイクセンサ２１ｂは、音を集音するものであってもよく、この場合、例えば設定より大きな音をキャッチすると、手を振る等の動作するプログラムと連動させてもよい。さらに頭部２１に搭載される画像センサ２１ａやマイクセンサ２１ｂ、その他、センサ３１は、人感スピーカであってもよい。この場合は、人や物等、物体を検知すると、音楽を流したり、話かけたりするプログラムと連動させてもよい。

　動作機構１１は、骨格部２０の各部を動作させるアクチュエーターやモーター等のおもに駆動機構よりなり、さらに歩行のための移動機構１２や後述する会話手段３３を構成する機構も含まれている。制御部１０および動作機構１１は、骨格部２０に内装または外装されていればよい。

　また、骨格部２０には、例えば測距センサ３１ａ、マイクセンサ２１ｂ、その他の種々のセンサ３１や安全制御部３２、会話手段３３、動作選択部３４が搭載、記憶部３５が搭載（内装または外装）されている。

　測距センサ３１ａは、本汎用キャラクタベースロボット１が歩行する際に人や物等、他の物体との距離を検知するセンサである。安全制御部３２は、測距センサ３１ａの検知結果にもとづいて移動速度を調整する構成部であり、制御部１０や動作機構１１と協働しながら動作する構成とされている。

　会話手段３３は、使用者等の音声を集音マイク（不図示）で入力し、入力した音声にもとづいて音声を生成し、その音声をスピーカー（不図示）で出力する構成とされている。

　動作選択部３４は、複数の動作パターンの中から所望の動作パターンを選択するための切替スイッチ等で構成されている。動作パターンを用途に紐づけるものとすれば、動作選択部３４として、用途ごとに切り替えできるスイッチを設けておけばよい。さらに、そのような切替スイッチは人が操作するスイッチに限られず、用途（種々、外装パーツ４０）を紐づけたＲＦＩＤタグ等の識別ＩＤタグでもよく、この識別ＩＤタグを、用途に応じた外装パーツ４０の内面等に取りつけておき、外装パーツ４０を着けたときに、その外装パーツ４０に合った動作パターンが自動選択されるようにしてもよい。

　汎用キャラクタベースロボット１が知能ロボットである場合、上述したように動作パターンは特定のものでなくてもよいので、学習により動作要素が増殖していく知識データの領域を動作パターンに紐づけておき、用途ごとにその領域に格納された知識にもとづき動作できるようにすればよい。

　記憶部３５は、上記各部、各手段で用いられる種々の定数データ、可変データ、映像データ等が記憶される記憶領域であり、種々の媒体で構成されている。例えば、動作パターンを構成する動作要素が記憶部３５に保存されるようにしてもよい。上記知識データも記憶部３５に規定すればよい。動作パターンや知識データは、複数の汎用キャラクタベースロボット１を管理するサーバやクラウドに保存されるようにしてもよい。またここでいう動作パターンは、手を振ったり、お辞儀をしたり、首をかしげたり、まばたきをしたりするものの他、人を検知したら近づいて握手を求めたり、会話をしたり、タッチパネルの操作を促す等、あらゆる動作パターンを含む。

　以上のように骨格部２０の構成は上述に限定されない。よって、例えば汎用キャラクタベースロボット１の外装パーツ４０によっては、廃熱の為の吸気ファンからエアチューブ等を使って冷却箇所に空気を送り同時にエアチューブから排気ファンに熱を逃がす排気機構を備えても良い。

　本汎用キャラクタベースロボット１の骨格部２０には、様々な外装デザインとされた外装パーツ４０を着けることができる。外装パーツ４０としては用途に応じた種々のものが想定される。例えば、キャラクタ・マスコット等のいわゆる着ぐるみを外装パーツ４０としてもよいし、展示用ロボット等の外装パーツ４０であってもよい。

　これら種々の外装パーツ４０はサイズ、形状が種々異なることが想定されるため、外装パーツ４０のサイズ・形状に合わせて、胴部２２や脚部２３、腕部２４等を、例えば図１（ｂ）に示すように、例えば関節２５でサイズを調節（伸縮）したり、形状を変更したりすればよい。

　サイズ調節・形状変更の方法，機構は、特に限定されず、図１（ｂ）に示したように、機械的に各部を伸縮させる方法が挙げられる。また、伸縮ロッドやフレキシブルチューブ等を用いてもよい。例えば椅子の高さを調節するようなスライドさせて所定の位置でビス止めするようなものであってもよいし、さらに例えば脚部２３等を部分的、もしくはすべてのパーツを付け替え可能な構成としてもよい。また、上述の伸縮構造を電気的に動作させて変更できる方法を用いてもよい。例えば、動作選択部３４で動作パターンが選択されたときに、それとともにサイズが調節されたり、形状が変更されたりするものであってもよい。

　このように、本汎用キャラクタベースロボット１によれば、様々な外装パーツ４０に骨格部２０を合わせることができ、外装パーツ４０を着けて、その外装パーツ４０の用途・キャラクタ等に合った所望の動作を汎用キャラクタベースロボット１にさせることができる。

　ようするに、外装パーツ４０の用途・キャラクタに応じた動作パターンの動作をさせるように、制御部１０、動作機構１１等が動作するようにプログラムを追加すること等を準備しておけば、骨格部２０を設定変更（サイズ調節、形状変更）し、動作パターンを動作選択部３４で選択するだけで簡単に用途替え（用途に応じた設定変更）をすることができるのである。

　なお、用途に対応した動作パターンは、その用途の必要性が発生するつど準備してもよく、動作選択部３４によらず、プログラムの追加、変更等で用途替えできるようにしてもよい。ようするに、汎用キャラクタベースロボット１としては、少なくとも、骨格部２０に着ける外装パーツ４０に合わせて、少なくともサイズ調節、形状変更等が可能とされていればよい。

　図１には、２足歩行型の展示用ロボットの外装パーツ４０を着けた汎用キャラクタベースロボット１を示したが、以上のように、骨格部２０のサイズ調節、形状変更等をし、外装パーツ４０を着けることで、図１に示す汎用キャラクタベースロボット１を使用して、図３に示したような手・足・胴のサイズが異なる２足歩行型のキャラクタ・マスコット用のキャラクタロボット３に変身させることができる。なお、図３では、図１の骨格部２０の形状を簡易的に図示しているが、ベースの機構は図１と同様である。

　外装パーツ４０としては、人が着用する衣服や上述した着ぐるみのように柔軟なものに限られず、硬質なもの、つまりアルミニウム等の金属や硬質樹脂等の素材であってもよい。ようするに、汎用キャラクタベースロボット１に用途に応じたロボットの外郭用の外装パーツ４０を着けることで、外観上、新たなロボットに変身させるようにして使用することもできる。

　また、汎用キャラクタベースロボット１に忠実に人を再現した例えばシリコン製のアンドロイドのような外装パーツ４０を着けるようにしてもよいし、図４に示すような人型を模した受付・案内ロボットとして活用することができ、例えば、百貨店、病院、市役所、企業、空港、駅、博物館、図書館、美術館、展示会、レストラン、小売店舗等の受付・案内ロボットとして活用できる。

　マスコット・キャラクタ用に、汎用キャラクタベースロボット１に外装パーツ４０を着けたキャラクタロボット３を用いれば、人に代わって汎用キャラクタベースロボット１が外装パーツ４０を着けているため、炎天下における長時間のショー等、人がやれば過酷な労働環境となるようなキャラクタ・ショーに有効に利用することができる。もちろん、このように人に代えて汎用キャラクタベースロボット１を使用すれば、人手不足解消や人件費の軽減にも寄与することとなる。

　さらに、汎用キャラクタベースロボット１に恐竜や動物の外装パーツ４０を着けることで、図５に示すような展示用の４足歩行生物型のキャラクタロボット３として活用することもできる。また例えば、百貨店のマネキンにも利用でき、蝋人形館等に展示する人形にも利用することができる。このような場合、その動作としては、歩行はなく、目の動きや腕部２４の動き、会話等にとどめるようにしてもよい。またさらに、汎用キャラクタベースロボット１に、ファッションモデルの特有の動作を記憶させ、マネキンのような人型の外装パーツ４０の上に人の衣服を着けて、ファッションショーやアパレルショップのショーウインドーで利用できるようにしてもよい。

　また、汎用キャラクタベースロボット１は歩行型であってもよいし、頭部の回転や腕部の動作、会話だけの非歩行型のものであってもよい。なお、ローラーによる移動型のものであってもよい。

　また、卓上等に据え置きするタイプのロボットに利用することもできる。ペットのように居室等に置き、会話等が楽しめる癒しロボットとして利用することもできる。個人の嗜好にしたがって、種々の種類の動物の外装パーツ４０を着けられるようにすればよい。

　以上に説明したように、汎用キャラクタベースロボット１を利用すれば、そのロボットを種々の用途のキャラクタロボット３に変身させて用いることができ、その結果、キャラクタロボット３を必要とする使用者は新たにロボットを開発する手間が省け、開発費を抑えることができる。またキャラクタロボット３を接客や演出用のサービスロボット、入院中の患者や介護施設に入居する入居者のための癒しサービスロボット、こども園や保育園等の育児施設、学校や塾の教育施設での活用等、顧客の多様なニーズに対応することができる。

　なお、上述の実施形態では、汎用キャラクタベースロボット１の骨格部２０の構成やサイズ調節、形状変更の方法は、図例や上述の説明に限定されない。また各種センサ３１やプログラム等の構成も上述の記載に限定されず、多様化するニーズに応えたものを適用することができる。

　１　　　　　汎用キャラクタベースロボット
　３　　　　　キャラクタロボット
　１０　　　　制御部
　１１　　　　動作機構
　１２　　　　移動機構
　２０　　　　骨格部
　２１　　　　頭部
　２２　　　　胴部
　２３　　　　脚部
　２４　　　　腕部
　２５　　　　関節
　２６　　　　支持脚部
　３１　　　　センサ
　３１ａ　　　測距センサ
　３２　　　　安全制御部
　３３　　　　会話手段
　３４　　　　記憶部
　３５　　　　動作選択部
　４０　　　　外装パーツ

 

Claims (4)

1. 　骨格部と、
   　前記骨格部を動作させる動作機構と、
   　所望の動作パターンの動作を前記骨格部にさせるように前記動作機構を制御する制御部とを備え、
   　前記骨格部は、該骨格部に着ける外装パーツに合わせて、サイズ調節、形状変更の少なくともいずれかが可能とされていることを特徴とする汎用キャラクタベースロボット。
2. 　請求項１において、
   　前記骨格部は、頭部、胴部、脚部および腕部の少なくともいずれかを備え、
   　それらのうちの少なくともいずれかについて、形状を変更するか、寸法の調節をするか、または付け替えをして、前記骨格部の形状変更、サイズ調節を可能としていることを特徴とする汎用キャラクタベースロボット。
3. 　請求項１または請求項２において、
   　前記骨格部には、他の物体との距離を検知する測距センサと、該測距センサの検知結果にもとづいて移動速度を調整する安全制御部とが搭載されていることを特徴とする汎用キャラクタベースロボット。
4. 　請求項１～３のいずれか１項において、
   　前記骨格部には会話手段が搭載されていることを特徴とする汎用キャラクタベースロボット。

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