WO2018225603A1

WO2018225603A1 - 位置入力機能付き表示装置

Info

Publication number: WO2018225603A1
Application number: PCT/JP2018/020730
Authority: WO
Inventors: 亀田　健; 浩志薮田; 佐合　由志; 遼松田
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2017-06-06
Filing date: 2018-05-30
Publication date: 2018-12-13

Abstract

液晶表示装置１０は、画像を表示する液晶パネル１１と、液晶パネル１１に表示のための光を照射するバックライト装置１４と、液晶パネル１１の外周端部に沿って延在する枠状部２０ｂを有していて少なくともバックライト装置１４を収容するシャーシ２０と、位置入力を行う位置入力体である指ＦＩＮによる入力位置を検出するタッチパネル１２であって、液晶パネル１１及び枠状部２０ｂに対して位置入力体である指ＦＩＮ側に重なる形で配されるタッチパネル１２と、タッチパネル１２において液晶パネル１１と枠状部２０ｂとを跨ぐ形で配される遮光部２１と、を備える。

Description

位置入力機能付き表示装置

　本発明は、位置入力機能付き表示装置に関する。

　従来、タッチパネル機能を備えた液晶表示装置の一例として下記特許文献１に記載されたものが知られている。特許文献１に記載された液晶表示装置は、液晶表示パネルと、液晶表示パネルの前方に配置されたタッチパネルと、タッチパネルの前方に配置された保護フィルムと、液晶表示パネルの後方に配置されたバックライトと、液晶表示パネル、タッチパネル、およびバックライトが収容された筐体と、を備え、保護フィルムは、タッチパネルの端部よりも内側に位置しており、筐体は、保護フィルムが位置する方向に突出する突出部を有しており、タッチパネルには、突出部と保護フィルムとの境界部と対向する部位に、遮光膜が設けられている。
　また、現在一般的に流通しているタッチパネル機能を備えた液晶表示装置１について図１１を用いて説明する。図１１に示す液晶表示装置１は、画像を表示する液晶パネル２と、前記液晶パネル２に表示のための光を照射するバックライト装置３と、前記液晶パネル２の外周端部に沿って延在する枠状部４ａを有していて前記液晶パネル１１及び前記バックライト装置３を収容するシャーシ４と、位置入力を行う指ＦＩＮによる入力位置を検出するタッチパネル５であって、前記液晶パネル２及び前記枠状部４ａに対して前記指ＦＩＮ側に重なる形で配されるタッチパネル５と、前記液晶パネル２と前記枠状部４ａとを跨ぎつつ液晶パネル２及び枠状部４ａに取り付けられる遮光テープ６と、を備えている。

特開２０１３－８２２５号公報

（発明が解決しようとする課題）
　上記した特許文献１に記載された液晶表示装置では、筐体の突出部がタッチパネルの前方に配置される構成であるため、突出部との干渉を避けるために保護部材の外形をタッチパネルや液晶表示パネルの外形より小型にしなければならないという設計上の制約が生じる。このため、外観デザインの自由度が低い、という問題があった。
　また、図１１に示す現在一般的に流通しているタッチパネル機能を備えた液晶表示装置１では、液晶パネル２の外周端部と、それを外周側から取り囲むシャーシ４の枠状部４ａと、の間に隙間が生じるため、その隙間からバックライト装置３からの光が表側へ向けて漏れ出すことが懸念されるものの、液晶パネル２と前記枠状部４ａとを跨ぐ形で配される遮光テープ６によって漏れ光を遮ることが可能とされる。しかしながら、遮光のための専用部材である遮光テープ６を用意する必要があるため、製造コストが高くなるという問題があった。さらには、液晶パネル２とタッチパネル５との端部間に介在する遮光テープ６と、液晶パネル２の表側の偏光板２ａと、の間には、隙間Ｃが生じているため、タッチパネル５を液晶パネル２に対してタッチパネル用透光性固定部材７を介して固定するとき、上記偏光板２ａと遮光テープ６との間に生じた隙間Ｃにて気泡が発生し易くなり、外観に係る品位が低下して歩留まりが悪化する問題があった。

　本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、外観デザインの自由度を向上させることを目的とする。また、遮光のための専用部材を排してコスト削減を図るとともに歩留まりを改善することを目的とする。

（課題を解決するための手段）
　本発明の位置入力機能付き表示装置は、画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルに表示のための光を照射する照明装置と、前記表示パネルの外周端部に沿って延在する枠状部を有していて少なくとも前記照明装置を収容する筐体と、位置入力を行う位置入力体による入力位置を検出する位置入力部であって、前記表示パネル及び前記枠状部に対して前記位置入力体側に重なる形で配される位置入力部と、前記位置入力部において前記表示パネルと前記枠状部とを跨ぐ形で配される遮光部と、を備える。

　このようにすれば、表示パネルは、照明装置から照射された光を利用して画像を表示する。表示パネルに表示された画像に基づいて位置入力体によって位置入力が行われると、その入力位置を位置入力部によって検出することができる。照明装置は、表示パネルの外周端部を取り囲む形で延在する枠状部を有する筐体に収容されている。ここで、表示パネルと、筐体の枠状部と、の間に隙間が生じていると、その隙間から照明装置からの光が漏れ出すことが懸念されるものの、位置入力部において表示パネルと枠状部とを跨ぐ形で配される遮光部によって上記隙間から漏れ出す光を遮ることができる。これにより、光漏れに伴う表示品位の低下を、従来のような遮光のための専用部材を要することなく低コストで抑制することができる。その上で、位置入力部は、表示パネル及び枠状部に対して位置入力体側に重なる形で配されているので、従来のように筐体の突出部が位置入力部に対して位置入力体側に配置される構成に比べると、位置入力部に対する位置入力体側の外観デザインの自由度が高いものとなる。さらには、従来のような遮光のための専用部材が表示パネルと位置入力部との間に介在することが避けられているから、表示パネルと位置入力部との間に部分的な隙間が生じるのを避けることが可能となる。従って、表示パネルと位置入力部とを貼り合わせた場合に気泡が発生し難くなり、もって外観に係る品位が低下し難くなって歩留まりが改善される。

（発明の効果）
　本発明によれば、外観デザインの自由度を向上させることができる。また、遮光のための専用部材を排してコスト削減を図るとともに歩留まりを改善することができる。

本発明の実施形態１に係る液晶表示装置に備わる液晶パネルの平面図液晶表示装置に備わるタッチパネルであって、側部を折り曲げる前の状態を示す平面図液晶表示装置を短辺方向に沿って切断した断面図液晶表示装置を長辺方向に沿って切断した断面図側部を折り曲げる前の状態のタッチパネルの角部付近を拡大した平面図本発明の実施形態２に係る液晶表示装置を長辺方向に沿って切断した断面図本発明の実施形態３に係る液晶表示装置を長辺方向に沿って切断した断面図側部及び底部重畳部を折り曲げる前の状態のタッチパネルの角部付近を拡大した平面図本発明の実施形態４に係る液晶表示装置を長辺方向に沿って切断した断面図本発明の実施形態５に係る液晶表示装置を長辺方向に沿って切断した断面図従来のタッチパネル機能付き液晶表示装置を長辺方向に沿って切断した断面図

　＜実施形態１＞
　本発明の実施形態１を図１から図５によって説明する。本実施形態では、タッチパネル機能付きの液晶表示装置１０について説明する。なお、各図面の一部にはＸ軸、Ｙ軸及びＺ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、上下方向については、図３及び図４などを基準とし、且つ同図上側を表側とするとともに同図下側を裏側とする。

　液晶表示装置１０は、図１に示すように、全体としては横長の方形状をなしており、その長辺方向がＸ軸方向と、短辺方向がＹ軸方向と、それぞれ一致している。液晶表示装置１０は、図３に示すように、画像を表示可能な液晶パネル（表示パネル）１１と、液晶パネル１１に対して表側（位置入力体側）に重なる形で（対向状に）配されるタッチパネル（位置入力部）１２と、タッチパネル１２に対して表側に重なる形で配される保護部材（カバーレンズ、カバーガラス）１３と、液晶パネル１１に対して裏側（タッチパネル１２側とは反対側）に対向状に配されて液晶パネル１１に表示のための光を供給する外部光源であるバックライト装置（照明装置）１４と、液晶パネル１１及びバックライト装置１４を収容して液晶パネル１１を外周側から取り囲むシャーシ（筐体）２０と、を少なくとも備えている。

　液晶パネル１１は、図３に示すように、ほぼ透明な一対の基板１１ａ，１１ｂが所定の間隔（セルギャップ）を隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両基板１１ａ，１１ｂ間に液晶が封入された構成とされる。一対の基板１１ａ，１１ｂのうち、裏側に配されるアレイ基板（アクティブマトリクス基板）１１ｂには、互いに直交するソース配線及びゲート配線に接続されたスイッチング素子（例えばＴＦＴ）、そのスイッチング素子に接続された画素電極、配向膜等の構造物が設けられている。アレイ基板１１ｂは、上記した各種構造物が形成されたガラス基板を有している。一方、表側に配されるＣＦ基板（対向基板）１１ａには、Ｒ（赤色），Ｇ（緑色），Ｂ（青色）等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタと、隣り合う着色部の間を仕切るブラックマトリクス（遮光膜）と、が設けられているのに加えて、対向電極、配向膜等の構造物が設けられている。一対の基板１１ａ，１１ｂの外面側には、表裏一対の偏光板１１ｃがそれぞれ貼り付けられている。

　液晶パネル１１の表示面は、図１に示すように、画像が表示される表示領域（アクティブエリア）ＡＡと、表示領域ＡＡを取り囲む額縁状（枠状）をなすとともに画像が表示されない非表示領域（ノンアクティブエリア）ＮＡＡと、に区分される。なお、図１では、一点鎖線が表示領域ＡＡの外形を表しており、当該一点鎖線よりも外側の領域が非表示領域ＮＡＡとなっている。液晶パネル１１を構成するＣＦ基板１１ａは、図１及び図３に示すように、短辺寸法がアレイ基板１１ｂの短辺寸法よりも短くされるのに対し、アレイ基板１１ｂに対して短辺方向（Ｙ軸方向）についての一方の端部が揃う形で貼り合わせられている。従って、アレイ基板１１ｂにおける短辺方向についての他方の端部は、ＣＦ基板１１ａに対して側方に突き出してＣＦ基板１１ａとは非重畳となるＣＦ基板非重畳部１１ｂ１とされる。ＣＦ基板非重畳部１１ｂ１は、非表示領域ＮＡＡである。ＣＦ基板非重畳部１１ｂ１には、表示領域ＡＡのＴＦＴなどを駆動するための液晶パネル用ドライバ（パネル駆動部）１５がＣＯＧ（Chip On Glass）実装されているのに加えて、液晶パネル用ドライバ１５に表示機能に係る信号を伝送するなどの機能を有する液晶パネル用フレキシブル基板（表示パネル用接続部材）１６が接続されている。

　液晶パネル用ドライバ１５は、内部に駆動回路を有するＬＳＩチップからなり、信号供給源である図示しないコントロール基板（パネル制御基板）から供給される信号に基づいて作動することで、コントロール基板から供給される入力信号を処理して出力信号を生成し、その出力信号をアレイ基板１１ｂの表示領域ＡＡへと出力する。液晶パネル用フレキシブル基板１６は、絶縁性及び可撓性を有する合成樹脂材料（例えばポリイミド系樹脂等）からなる基材を備え、その基材上に多数本の配線パターン（図示せず）を有している。液晶パネル用フレキシブル基板１６は、折り返し状に屈曲され、長さ方向についての一端側がコントロール基板に、他端側が液晶パネル１１のアレイ基板１１ｂに、それぞれＡＣＦ（異方性導電膜）を介して電気的に且つ機械的に接続されている。液晶パネル用フレキシブル基板１６の両端部には、それぞれ接続対象に対する導電接触がＡＣＦを介して図られる端子部（図示せず）が設けられている。

　続いて、タッチパネル１２について説明する。タッチパネル１２は、図２及び図３に示すように、液晶表示装置１０の使用者が、液晶パネル１１に表示される画像に応じて位置情報を入力する（タッチ操作を行う）ためのものである。このタッチパネル１２は、いわゆる投影型静電容量方式とされており、その検出方式が例えば相互容量方式とされるものである。タッチパネル１２は、ほぼ透明で高い透光性を有する合成樹脂製（例えばＰＥＴ製）の基板１２ａと、基板１２ａ上に成膜されたほぼ透明な透光性導電膜をパターニングしてなるタッチパネルパターン１２ｂ（図５を参照）と、を少なくとも有する。基板１２ａは、液晶パネル１１と同様に、平面に視て横長の方形状をなしており、液晶パネル１１を表側からほぼ全域にわたって覆う形で配される。タッチパネルパターン１２ｂは、図５に示すように、基板１２ａの板面内においてマトリクス状に並んで配される複数のタッチ電極（位置検出電極）１７を備える。複数のタッチ電極１７は、タッチパネル１２において液晶パネル１１の表示領域ＡＡと重畳する領域にてＸ軸方向及びＹ軸方向に沿って行列状に並んで配されている。従って、液晶パネル１１における表示領域ＡＡは、タッチパネル１２において入力位置を検出可能なタッチ領域（位置検出領域）とほぼ一致しており、非表示領域ＮＡＡが入力位置を検出不能な非タッチ領域（非位置検出領域）とほぼ一致していることになる。そして、使用者が視認する表示領域ＡＡの画像に基づいて位置入力をしようとしてタッチパネル１２（保護部材１３）の表面に導電体である指（位置入力体）ＦＩＮを近づけると、図３に示すように、その指ＦＩＮとタッチ電極１７との間で静電容量が形成されることになる。これにより、指ＦＩＮの近くにあるタッチ電極１７にて検出される静電容量には指が近づくのに伴って変化が生じ、指ＦＩＮから遠くにあるタッチ電極１７とは異なるものとなるので、それに基づいて入力位置を検出することが可能となる。また、タッチパネル１２は、図３に示すように、液晶パネル１１に対してほぼ透明なタッチパネル用透光性固定部材（透光性固定部材）１８を介して固定されている。タッチパネル用透光性固定部材１８は、ＯＣＡ(Optical Clear Adhesive)フィルムからなり、その材料として紫外線が照射されると硬化が進行する紫外線硬化性樹脂材料（光硬化性樹脂材料）が用いられている。

　また、タッチパネル１２の外周端部１２Ｅのうち、ＣＦ基板非重畳部１１ｂ１と同じ側の長辺側端部１２Ｅ１には、図２及び図３に示すように、タッチパネル制御回路（図示せず）からの信号などを伝送するためのタッチパネル用フレキシブル基板（接続部材、位置検出接続部材）２６が接続されている。タッチパネル用フレキシブル基板２６は、液晶パネル用フレキシブル基板１６と同様に、絶縁性及び可撓性を有する合成樹脂材料からなる基材を備え、その基材における一端側がタッチパネル１２の基板１２ａに、他端側がコントロール基板に、それぞれＡＣＦを介して接続されている。本実施形態では、タッチパネル制御回路は、コントロール基板に備えられる。タッチパネル用フレキシブル基板２６の両端部には、それぞれ接続対象に対する導電接触がＡＣＦを介して図られる端子部（図示せず）が設けられている。

　保護部材１３は、図３及び図４に示すように、液晶パネル１１及びタッチパネル１２を表側からそのほぼ全域にわたって覆うよう横長の方形状をなしており、それにより液晶パネル１１及びタッチパネル１２の保護を図ることができる。保護部材１３は、ほぼ透明で優れた透光性を有するガラス製で板状をなしており、好ましくは強化ガラスからなる。保護部材１３に用いられる強化ガラスとしては、例えば板状のガラス基材の表面に化学強化処理が施されることで、表面に化学強化層を備えた化学強化ガラスを用いることが好ましいが必ずしもその限りではない。保護部材１３は、タッチパネル１２に対して表側に対向する形で配されていて、タッチパネル１２に対してほぼ透明な保護部材用透光性固定部材１９を介して固定されている。保護部材用透光性固定部材１９は、タッチパネル用透光性固定部材１８と同様に材料として紫外線硬化性樹脂材料を用いたＯＣＡフィルムからなる。また、保護部材１３における外周端部には、全周にわたって遮光性材料からなる保護部材用遮光部（図示せず）が設けられており、その形成範囲が液晶パネル１１の非表示領域ＮＡＡとほぼ重畳している。

　バックライト装置１４は、図３に示すように、液晶パネル１１に対して裏側（タッチパネル１２側とは反対側）に配置され、白色の光（白色光）を発する光源（例えばＬＥＤなど）や光源からの光に光学作用を付与することで面状の光に変換する光学部材などを有する。バックライト装置１４は、その外周端部が液晶パネル１１の外周端部に対して枠状の両面テープからなるバックライト固定部材１４ａによって固定されている。

　シャーシ２０は、合成樹脂製または金属製とされ、図３及び図４に示すように、表側に向けて開口した略箱型をなしていてバックライト装置１４及び液晶パネル１１を収容することが可能とされる。シャーシ２０は、平面形状がバックライト装置１４より一回り大きな横長の方形状をなす底部２０ａと、底部２０ａの外周端部から表側に向けてＺ軸方向（表示面の法線方向）に沿って立ち上がる枠状部２０ｂと、から構成される。底部２０ａは、平板状をなしていてバックライト装置１４を裏側（液晶パネル１１側とは反対側）から支持している。枠状部２０ｂは、平面に視て横長で方形の枠状（無端環状）をなしており、互いに連なる一対ずつの長辺部及び短辺部からなる。枠状部２０ｂは、その突出先端部が液晶パネル１１のアレイ基板１１ｂに達する高さとされていて、それによりアレイ基板１１ｂの外周端部を全周にわたって取り囲んでいる。つまり、枠状部２０ｂの突出先端部の内周面は、アレイ基板１１ｂの外周端面に対して対向（正対）している。一方、枠状部２０ｂに対する表側（指ＦＩＮ側）には、タッチパネル１２が対向状に配されている。つまり、タッチパネル１２は、液晶パネル１１及びシャーシ２０の枠状部２０ｂに対して表側に重なる形で配されている、と言える。

　さて、本実施形態に係るタッチパネル１２には、図３及び図４に示すように、平面に視て液晶パネル１１と枠状部２０ｂとを跨ぐ形で配される遮光部２１が設けられている。遮光部２１は、黒色を呈していて高い光吸収性及び高い遮光性を有する遮光材料からなり、その遮光材料をタッチパネル１２の表面に印刷または塗布することで形成されている。本実施形態では、遮光部２１は、タッチパネル１２における表側（指ＦＩＮ側、保護部材１３側）の板面に形成されている。遮光部２１は、液晶パネル１１の外周端部及び枠状部２０ｂの周方向に沿って延在する枠状をなしており、液晶パネル１１の外周端部と枠状部２０ｂとの境界部分を全周にわたって表側から覆う配置とされている。なお、図３及び図４では、遮光部２１を太線にて図示している。ところで、液晶パネル１１の外周端部と、それを外周側から取り囲むシャーシ２０の枠状部２０ｂと、の間に隙間が生じていると、その隙間からバックライト装置１４からの光が表側へ向けて漏れ出すことが懸念される。その点、遮光部２１は、タッチパネル１２において液晶パネル１１と枠状部２０ｂとを跨ぐ形で配されているので、上記隙間から表側へ向けて漏れ出そうとする光を遮光部２１によって遮ることができる。これにより、上記隙間が配された非表示領域ＮＡＡにおいて生じ得る光漏れに起因する表示品位の低下が抑制される。その上で、遮光部２１を有するタッチパネル１２は、液晶パネル１１及び枠状部２０ｂに対して表側に重なる形で配されているので、従来のように筐体の突出部がタッチパネル１２に対して表側に配置される構成に比べると、タッチパネル１２に対する表側の外観デザインの自由度が高いものとなる。具体的には、従来の突出部が存在しないことにより、タッチパネル１２に対して表側に重なる形で配される保護部材１３の形成範囲が制限されることが避けられる。従って、保護部材１３を、液晶表示装置１０における最も表側においてその全域にわたって延在する形成範囲とすることが可能となり、もって液晶表示装置１０の外観デザインを優れたものとすることができる。また、上記隙間から表側へ向けて漏れ出そうとする光を遮光部２１によって遮ることができるので、従来の様な遮光のための専用部材（遮光テープ）を必要とせず、製造コストの削減を図る上で好適となる。

　詳しくは、まず、タッチパネル１２は、図４に示すように、液晶パネル１１及びシャーシ２０の枠状部２０ｂに対して表側に重ねられるタッチパネル本体（位置入力部本体）２２と、枠状部２０ｂに対して外側（液晶パネル１１側とは反対側）に重なる形で配される側部２３と、を有している。側部２３は、タッチパネル本体２２における外端に連ねられていてその外端からＺ軸方向に沿って裏側へ向けて突出するとともに、枠状部２０ｂの外面と対向する形で配されている。タッチパネル１２の製造に際しては、全域がフラットな基板１２ａ上にタッチパネルパターン１２ｂを形成した後に、タッチパネル本体２２に対して側部２３をほぼ直角に折り曲げるようにしている。なお、図２及び図５は、側部２３を折り曲げる前の状態のタッチパネル１２を図示するものであり、側部２３の折り曲げ線（タッチパネル本体２２と側部２３との境界線）が太い一点鎖線により示されている。このようにすれば、タッチパネル１２を構成するタッチパネル本体２２及び側部２３によって液晶パネル１１と枠状部２０ｂとの境界部分を閉鎖状に保つことができる。これにより、光漏れを抑制する上でより好適となる。また、枠状部２０ｂに対して外側に重なる側部２３によって液晶パネル１１及びシャーシ２０に対するタッチパネル１２の位置関係が安定化する。

　その上で、遮光部２１は、図４に示すように、タッチパネル本体２２と側部２３とに跨る形で配されている。詳しくは、遮光部２１は、タッチパネル本体２２の外周端部の全周にわたって形成されるとともに、側部２３の全域にわたって形成されている。タッチパネル本体２２の外周端部において遮光部２１は、液晶パネル１１と枠状部２０ｂとの境界部分に加えて液晶パネル１１の外周端部及び枠状部２０ｂと平面に視て重畳する形で配されている。このように、液晶パネル１１と枠状部２０ｂとの境界部分を閉鎖状に保つタッチパネル本体２２と側部２３とに跨る形で遮光部２１が配されることで、液晶パネル１１と枠状部２０ｂとの間に生じた隙間からの光が外部へ漏れ出すのをより好適に抑制することができる。これにより、表示品位の低下がより好適に抑制される。

　タッチパネル１２には、図５に示すように、既述したタッチパネルパターン１２ｂ（タッチ電極１７）に加えて、一端側がタッチ電極１７に接続されるタッチ配線（位置検出配線、周辺配線）２４と、タッチ配線２４の他端側に接続される端子部２５と、が設けられている。タッチ配線２４及び端子部２５は、共に金属膜からなる。タッチ配線２４は、その一端側がＹ軸方向に沿って並んで列をなす複数のタッチ電極１７やＸ軸方向に沿って並んで行をなす複数のタッチ電極１７においてそれぞれ最も端に位置するタッチ電極１７に接続され、そこからタッチパネル用フレキシブル基板２６の実装領域へ向けて引き回されてその実装領域に配された端子部２５に対して他端側が接続されている。タッチ配線２４の設置本数は、タッチ電極１７の列の数とタッチ電極１７の行の数とを足し合わせた数となっている。端子部２５は、タッチパネル用フレキシブル基板２６の実装領域においてＸ軸方向に沿って間隔を空けて複数が並んで配されている。そして、複数ずつのタッチ電極１７及び端子部２５は、共にタッチパネル１２のうちのタッチパネル本体２２に配されるのに対し、複数のタッチ配線２４の一部は、その一部が側部２３に配されている。具体的には、複数のタッチ配線２４のうち、行をなすタッチ電極１７に接続されるものは、タッチ電極１７に接続される一端側部分が側部２３に、端子部２５に接続される他端側部分がタッチパネル本体２２に、それぞれ配されている。タッチパネル１２の側部２３は、その全域が非タッチ領域及び非表示領域ＮＡＡに配されているから、仮にタッチ配線を専らタッチパネル本体２２に配した場合に比べると、タッチ配線２４によってタッチ領域及び表示領域ＡＡが狭められ難くなる。これにより、液晶表示装置１０の狭額縁化を図る上で好適となる。

　タッチパネル１２の外周端部１２Ｅは、図２及び図５に示すように、一対ずつの長辺側端部（端部）１２Ｅ１及び短辺側端部（端部）１２Ｅ２からなり、そのうちの一対の短辺側端部１２Ｅ２が上記した側部２３を構成している。上記した外周端部１２Ｅにおける一対の長辺側端部１２Ｅ１のうちの一方の長辺側端部１２Ｅ１には、端子部２５が配されている。従って、側部２３は、外周端部１２Ｅのうち端子部２５が配された長辺側端部１２Ｅ１に隣り合う短辺側端部１２Ｅ２からなる。このようにすれば、タッチパネル１２の外周端部１２Ｅのうちの端子部２５が配された長辺側端部１２Ｅ１が、枠状部２０ｂに対して外側に重なる側部２３となることが避けられているから、端子部２５に対してタッチパネル用フレキシブル基板（部品）２６を実装する場合にその実装作業を容易に行うことができる。

　また、遮光部２１は、可視光線を選択的に遮りつつ紫外線を選択的に透過する材料からなる。これに対し、紫外線硬化性樹脂材料からなるタッチパネル用透光性固定部材１８は、液晶パネル１１とタッチパネル本体２２との間に介在する形で配される第１固定部１８ａと、遮光部２１と平面に視て重畳し且つ枠状部２０ｂと側部２３との間に介在する形で配される第２固定部１８ｂと、を有してなる。このようにすれば、遮光部２１は、可視光線については選択的に遮ることができるので、液晶パネル１１と枠状部２０ｂとの間に生じた隙間から表側へ向かう光に含まれる可視光線の漏れ出しを抑制することができる。タッチパネル用透光性固定部材１８は、第１固定部１８ａが液晶パネル１１とタッチパネル本体２２との間に介在する形で配されるとともに、第２固定部１８ｂが枠状部２０ｂと側部２３との間に介在する形で配されることで、液晶パネル１１及びタッチパネル本体２２の固定と、枠状部２０ｂ及び側部２３の固定と、を図ることができる。タッチパネル用透光性固定部材１８を硬化させるに際してタッチパネル用透光性固定部材１８に対して表側（指ＦＩＮ側）から紫外線が照射されると、紫外線は、第１固定部１８ａに照射されるとともに、遮光部２１を選択的に透過することで第２固定部１８ｂにも照射される。これにより、第１固定部１８ａと共に第２固定部１８ｂを十分に硬化させることができる。このように第１固定部１８ａ及び第２固定部１８ｂを一括して硬化させることができるので、タクトタイムの短縮化などを図る上で優れる。

　以上説明したように本実施形態の液晶表示装置（位置入力機能付き表示装置）１０は、画像を表示する液晶パネル（表示パネル）１１と、液晶パネル１１に表示のための光を照射するバックライト装置（照明装置）１４と、液晶パネル１１の外周端部に沿って延在する枠状部２０ｂを有していて少なくともバックライト装置１４を収容するシャーシ（筐体）２０と、位置入力を行う位置入力体である指ＦＩＮによる入力位置を検出するタッチパネル（位置入力部）１２であって、液晶パネル１１及び枠状部２０ｂに対して位置入力体である指ＦＩＮ側に重なる形で配されるタッチパネル１２と、タッチパネル１２において液晶パネル１１と枠状部２０ｂとを跨ぐ形で配される遮光部２１と、を備える。

　このようにすれば、液晶パネル１１は、バックライト装置１４から照射された光を利用して画像を表示する。液晶パネル１１に表示された画像に基づいて位置入力体である指ＦＩＮによって位置入力が行われると、その入力位置をタッチパネル１２によって検出することができる。バックライト装置１４は、液晶パネル１１の外周端部を取り囲む形で延在する枠状部２０ｂを有するシャーシ２０に収容されている。ここで、液晶パネル１１と、シャーシ２０の枠状部２０ｂと、の間に隙間が生じていると、その隙間からバックライト装置１４からの光が漏れ出すことが懸念されるものの、タッチパネル１２において液晶パネル１１と枠状部２０ｂとを跨ぐ形で配される遮光部２１によって上記隙間から漏れ出す光を遮ることができる。これにより、光漏れに伴う表示品位の低下を、従来のような遮光のための専用部材を要することなく低コストで抑制することができる。その上で、タッチパネル１２は、液晶パネル１１及び枠状部２０ｂに対して位置入力体である指ＦＩＮ側に重なる形で配されているので、従来のように筐体の突出部がタッチパネル１２に対して位置入力体である指ＦＩＮ側に配置される構成に比べると、タッチパネル１２に対する位置入力体である指ＦＩＮ側の外観デザインの自由度が高いものとなる。さらには、従来のような遮光のための専用部材が液晶パネル１１とタッチパネル１２との間に介在することが避けられているから、液晶パネル１１とタッチパネル１２との間に部分的な隙間が生じるのを避けることが可能となる。従って、液晶パネル１１とタッチパネル１２とを貼り合わせた場合に気泡が発生し難くなり、もって外観に係る品位が低下し難くなって歩留まりが改善される。

　また、タッチパネル１２は、液晶パネル１１及び枠状部２０ｂに対して位置入力体である指ＦＩＮ側に重ねられるタッチパネル本体（位置入力部本体）２２と、枠状部２０ｂに対して液晶パネル１１側とは反対側に重なる形で配される側部２３と、を少なくとも有する。このようにすれば、タッチパネル１２を構成するタッチパネル本体２２及び側部２３によって液晶パネル１１と枠状部２０ｂとの境界部分を閉鎖状に保つことができる。これにより、光漏れを抑制する上でより好適となる。また、枠状部２０ｂに対して液晶パネル１１側とは反対側に重なる側部２３によって液晶パネル１１及びシャーシ２０に対するタッチパネル１２の位置関係が安定化する。また、タッチパネル１２は、液晶パネル１１に対してタッチパネル用透光性固定部材１８を用いて貼り合せて固定されるが、固定面は全て偏光板１１ｃで覆われており平坦となるので、タッチパネル１２と液晶パネル１１との貼り合せ界面に気泡が発生する事態が生じ難くなり、もって外観不良が発生し難くなって歩留まりが改善される。

　また、液晶パネル１１は、画像を表示する表示領域ＡＡを少なくとも有しており、タッチパネル１２は、少なくともタッチパネル本体２２にて表示領域ＡＡと重畳する形で配されて位置入力体である指ＦＩＮとの間で静電容量を形成するタッチ電極（位置検出電極）１７と、少なくとも側部２３に配されてタッチ電極１７に接続されるタッチ配線（位置検出配線）２４と、を少なくとも有する。このようにすれば、仮にタッチ配線を専らタッチパネル本体２２に配した場合に比べると、タッチ配線２４によって表示領域ＡＡが狭められ難くなる。これにより、当該液晶表示装置１０の狭額縁化を図る上で好適となる。

　また、遮光部２１は、タッチパネル本体２２と側部２３とに跨る形で配されている。このようにすれば、液晶パネル１１と枠状部２０ｂとの境界部分を閉鎖状に保つタッチパネル本体２２と側部２３とに跨る形で遮光部２１が配されることで、液晶パネル１１と枠状部２０ｂとの間に生じた隙間からの光が外部へ漏れ出すのをより好適に、従来のような遮光のための専用部材を要することなく低コストで抑制することができ、もって表示品位の低下がより好適に抑制される。

　また、液晶パネル１１は、画像を表示する表示領域ＡＡを少なくとも有しており、タッチパネル１２は、表示領域ＡＡと重畳する形で配されて位置入力体である指ＦＩＮとの間で静電容量を形成するタッチ電極１７と、外周端部１２Ｅの少なくとも一部に配されて一端側がタッチ電極１７に接続されるタッチ配線２４と、外周端部１２Ｅの一部に配されてタッチ配線２４の他端側に接続される端子部２５と、を少なくとも有しており、側部２３は、外周端部１２Ｅのうち端子部２５が配された長辺側端部（端部）１２Ｅ１に隣り合う短辺側端部（端部）１２Ｅ２からなる。このようにすれば、タッチパネル１２の外周端部１２Ｅのうちの端子部２５が配された長辺側端部１２Ｅ１が、枠状部２０ｂに対して液晶パネル１１側とは反対側に重なる側部２３となることが避けられているから、端子部２５に対してタッチパネル用フレキシブル基板（部品）２６を実装する場合にその実装作業を容易に行うことができる。

　また、紫外線硬化性樹脂材料からなるタッチパネル用透光性固定部材（透光性固定部材）１８を備えており、遮光部２１は、可視光線を選択的に遮りつつ紫外線を選択的に透過するものとされており、タッチパネル用透光性固定部材１８は、液晶パネル１１とタッチパネル本体２２との間に介在する形で配される第１固定部１８ａと、遮光部２１と重畳し且つ枠状部２０ｂと側部２３との間に介在する形で配される第２固定部１８ｂと、を有する。このようにすれば、遮光部２１は、可視光線については選択的に遮ることができるので、液晶パネル１１と枠状部２０ｂとの間に生じた隙間からの光に含まれる可視光線の漏れ出しを抑制することができる。タッチパネル用透光性固定部材１８は、第１固定部１８ａが液晶パネル１１とタッチパネル本体２２との間に介在する形で配されるとともに、第２固定部１８ｂが枠状部２０ｂと側部２３との間に介在する形で配されることで、液晶パネル１１及びタッチパネル本体２２の固定と、枠状部２０ｂ及び側部２３の固定と、を図ることができる。タッチパネル用透光性固定部材１８を硬化させるに際してタッチパネル用透光性固定部材１８に対して位置入力体である指ＦＩＮ側から紫外線が照射されると、紫外線は、第１固定部１８ａに照射されるとともに、遮光部２１を選択的に透過することで第２固定部１８ｂにも照射される。これにより、第１固定部１８ａと共に第２固定部１８ｂを十分に硬化させることができる。このように第１固定部１８ａ及び第２固定部１８ｂを一括して硬化させることができるので、タクトタイムの短縮化などを図る上で優れる。

　また、タッチパネル１２に対して位置入力体である指ＦＩＮ側に重なる形で配される保護部材１３を備える。このようにすれば、保護部材１３によってタッチパネル１２の保護を図ることができる。タッチパネル１２は、液晶パネル１１及び枠状部２０ｂに対して位置入力体である指ＦＩＮ側に重なる形で配されているので、従来のように筐体の突出部がタッチパネル１２に対して位置入力体である指ＦＩＮ側に配置される構成に比べると、タッチパネル１２に対して位置入力体である指ＦＩＮ側に重なる形で配される保護部材１３の形成範囲が制限され難くなるので、外観デザインを優れたものとすることができる。

　＜実施形態２＞
　本発明の実施形態２を図６によって説明する。この実施形態２では、タッチパネル用透光性固定部材１１８の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係るタッチパネル用透光性固定部材１１８は、図６に示すように、液晶パネル１１１とタッチパネル１１２を構成するタッチパネル本体１２２との間に介在する形で配される第１固定部１１８ａのみからなり、上記した実施形態１に記載した第２固定部１８ｂ（図４を参照）を有さない構成とされる。このタッチパネル用透光性固定部材１１８は、タッチパネル１１２に備わる遮光部１２１とは非重畳となる形で配されている。このような構成によれば、タッチパネル用透光性固定部材１１８を硬化させる際に硬化のために表側から照射される紫外線（光）が遮光部１２１によって遮られることが避けられる。これにより、タッチパネル用透光性固定部材１１８による液晶パネル１１１及びタッチパネル本体１２２の固定機能が十分に発揮される。一方、シャーシ１２０の枠状部１２０ｂとタッチパネル１１２を構成する側部１２３との間には、固定部材２７が介在する形で配されている。固定部材２７は、遮光部１２１と平面に視て重畳する配置とされる。固定部材２７は、例えば基材の表裏両面に粘着剤が塗布された構成の両面テープからなり、枠状部１２０ｂ及び側部１２３の双方に対して固着されることで、枠状部１２０ｂ及び側部１２３の固定を図るものとされる。このようにタッチパネル用透光性固定部材１１８によって固定が図られない枠状部１２０ｂ及び側部１２３については、固定部材２７によって固定が図られており、それにより側部１２３を安定的に保持することができる。

　以上説明したように本実施形態によれば、液晶パネル１１１とタッチパネル本体１２２との間に介在する形で配され且つ遮光部１２１とは非重畳となる形で配されて光硬化性樹脂材料からなるタッチパネル用透光性固定部材１１８と、枠状部１２０ｂと側部１２３との間に介在する形で配される固定部材２７と、を備える。このようにすれば、液晶パネル１１１及びタッチパネル本体１２２は、間に介在するタッチパネル用透光性固定部材１１８によって相互の固定が図られる。タッチパネル用透光性固定部材１１８は、遮光部１２１とは非重畳となる形で配されているので、タッチパネル用透光性固定部材１１８を硬化させる際に硬化のための光が遮光部１２１によって遮られることが避けられ、もってタッチパネル用透光性固定部材１１８による固定機能を十分に発揮させることができる。タッチパネル用透光性固定部材１１８が遮光部１２１とは非重畳となる形で配されるのに伴い、枠状部１２０ｂと側部１２３との間に介在する形で固定部材２７を配することで、枠状部１２０ｂに対する側部１２３の固定を図ることができ、それにより側部１２３を安定的に保持することができる。

　＜実施形態３＞
　本発明の実施形態３を図７及び図８によって説明する。この実施形態３では、上記した実施形態１からタッチパネル２１２及び遮光部２２１の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係るタッチパネル２１２は、図７に示すように、タッチパネル本体２２２及び側部２２３を有するのに加えて、側部２２３に連なる底部重畳部２８を有する。詳しくは、タッチパネル２１２に備わる一対の側部２２３は、タッチパネル本体２２２の外端部からＺ軸方向に沿って裏側に向けて延出するとともにシャーシ２２０の枠状部２２０ｂの全高さ領域と対向するよう配される。そして、底部重畳部２８は、一対の側部２２３におけるタッチパネル本体２２２からの延出先端部にそれぞれ連ねられ、シャーシ２２０の底部２２０ａに対して裏側（バックライト装置２１４側とは反対側）に重なる形で配されている。このようにタッチパネル２１２は、タッチパネル本体２２２と側部２２３との境界位置と、側部２２３と底部重畳部２８との境界位置と、で合計２回例えばほぼ直角に折り曲げられることで、全体として折り返し状の断面形状とされる。なお、タッチパネル２１２の折り曲げ部分は、円弧状（曲線状）に湾曲していても構わない。シャーシ２２０の底部２２０ａは、枠状部２２０ｂにおける裏側の端部に連なるとともにバックライト装置２１４に対して裏側（液晶パネル２１１側とは反対側）に重なるよう配されている。タッチパネル用透光性固定部材２１８は、第１固定部２１８ａ及び第２固定部２１８ｂに加えて、シャーシ２２０の底部２２０ａとタッチパネル２１２の底部重畳部２８との間に介在する形で配される第３固定部１８ｃを有する。この第３固定部１８ｃにより側部２２３に対して屈曲された底部重畳部２８をシャーシ２２０の底部２２０ａに対して固定することができる。このように、シャーシ２２０に対するタッチパネル２１２の固定範囲が底部重畳部２８の分だけ拡張されるので、タッチパネル２１２の基板２１２ａに屈曲に伴って生じるスプリングバックなどによってシャーシ２２０からタッチパネル２１２が剥離する事態が生じ難くなる。

　その上で、遮光部２２１は、タッチパネル本体２２２と側部２２３と底部重畳部２８とに跨る形で配されている。詳しくは、遮光部２２１は、タッチパネル本体２２２の外周端部の全周にわたって形成されるとともに、側部２２３及び底部重畳部２８の全域にわたって形成されている。従って、遮光部２２１のうち側部２２３に配された部分が、シャーシ２２０の枠状部２２０ｂを側方から覆うのに対し、遮光部２２１のうち底部重畳部２８に配された部分が、シャーシ２２０の底部２２０ａにおける外周端部を裏側から覆う。このようにすれば、遮光部２２１による遮光性能がより高くなる。具体的には、例えばタッチパネル２１２の側部２２３を透過した光や側部２２３とシャーシ２２０の枠状部２２０ｂとの間を透過した光が底部重畳部２８に到達した場合でもそこに配された遮光部２２１により光漏れを防ぐことができる。さらには、仮にシャーシ２２０の底部２２０ａと枠状部２２０ｂとの間に隙間が生じていてそこから光が漏れ出しても遮光部２２１によって遮光することができる。以上により、漏れ光の発生をより好適に抑制することができる。

　タッチパネル２１２に備わるタッチ配線２２４には、図８に示すように、一部が側部２２３及び底部重畳部２８に配されるものが含まれる。具体的には、複数のタッチ配線２２４のうち、行をなすタッチ電極２１７に接続されるものは、タッチ電極２１７に接続される一端側部分が側部２２３及び底部重畳部２８に、端子部２２５に接続される他端側部分がタッチパネル本体２２２に、それぞれ配されている。タッチパネル２１２の側部２２３及び底部重畳部２８は、その全域が非タッチ領域及び非表示領域ＮＡＡに配されているから、仮にタッチ配線を専らタッチパネル本体２２２に配した場合やタッチパネル本体２２２及び側部２２３のみに配した場合に比べると、タッチ配線２２４によってタッチ領域及び表示領域ＡＡが狭められ難くなる。これにより、液晶表示装置２１０の狭額縁化を図る上で好適となる。タッチ配線２２４は、タッチパネル２１２の基材２１２ａにおける表側の面に成膜された透光性導電膜からなる。そして、遮光部２２１は、図９に示すように、タッチパネル２１２の基材２１２ａにおける表側の面に設けられており、タッチ配線２２４のうち少なくとも側部２２３及び底部重畳部２８に配された部分を覆っている。つまり、遮光部２２１は、タッチ配線２２４が直接外部に露出するのを防いでタッチ配線２２４の保護膜として機能する。これにより、タッチ配線２２４が外部の異物などの干渉に起因して断線などし難くなるので、入力位置を検出する機能に係る信頼性の向上を図る上で好適となる。

　以上説明したように本実施形態によれば、シャーシ２２０は、枠状部２２０ｂに連なりバックライト装置２１４に対して液晶パネル２１１側とは反対側に重なる形で配される底部２２０ａを有しており、タッチパネル２１２は、側部２２３に連なり底部２２０ａに対してバックライト装置２１４側とは反対側に重なる形で配される底部重畳部２８を少なくとも有する。このようにすれば、シャーシ２２０に収容されたバックライト装置２１４は、底部２２０ａと枠状部２２０ｂとによって取り囲まれる。タッチパネル２１２は、側部２２３に連なる底部重畳部２８が、シャーシ２２０の底部２２０ａに対してバックライト装置２１４側とは反対側に重なる形で配されるので、例えばシャーシ２２０に対してタッチパネル２１２を固定する構成を採った場合には、固定範囲が拡張されるので、シャーシ２２０からタッチパネル２１２が剥離し難くなる。

　また、遮光部２２１は、タッチパネル本体２２２と側部２２３と底部重畳部２８とに跨る形で配されている。このようにすれば、遮光部２２１による遮光性能がより高くなるので、漏れ光の発生をより好適に抑制することができる。

　また、液晶パネル２１１は、画像を表示する表示領域ＡＡを少なくとも有しており、タッチパネル２１２は、少なくともタッチパネル本体２２２にて表示領域ＡＡと重畳する形で配されて位置入力体である指ＦＩＮとの間で静電容量を形成するタッチ電極２１７と、少なくとも側部２２３及び底部重畳部２８に配されてタッチ電極２１７に接続されるタッチ配線２２４と、を少なくとも有しており、遮光部２２１は、側部２２３及び底部重畳部２８においてタッチ配線２２４を覆う。このようにすれば、仮にタッチ配線を専らタッチパネル本体２２２に配した場合などに比べると、タッチ配線２２４によって表示領域ＡＡが狭められ難くなる。それに加えて、側部２２３及び底部重畳部２８においてタッチ配線２２４が遮光部２２１により覆われることで、側部２２３及び底部重畳部２８においてタッチ配線２２４の保護を図ることができる。これにより、当該液晶表示装置２１０の狭額縁化を図りつつ、入力位置を検出する機能に係る信頼性の向上を図る上で好適となる。

　＜実施形態４＞
　本発明の実施形態４を図９によって説明する。この実施形態４では、上記した実施形態３から遮光部３２１の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態３と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る遮光部３２１は、図９に示すように、タッチパネル３１２の基材３１２ａにおける裏側の面に設けられている。つまり、遮光部３２１は、側部３２３及び底部重畳部３２８においてはシャーシ３２０の枠状部３２０ｂ及び底部３２０ａとの対向面に設けられており、タッチパネル３１２の基材３１２ａと、側部３２３及び底部重畳部３２８と、の間に介在している。これにより、タッチパネル３１２の基材３１２ａにおける枠状部３２０ｂ及び底部３２０ａとの対向面が、枠状部３２０ｂ及び底部３２０ａに対して直接接触するのを防いで保護を図ることができ、もって損傷などの発生を抑制することができる。また、本実施形態では図示を省略するが、タッチパネルパターンを構成するタッチ電極及びタッチ配線（図８を参照）を、タッチパネル３１２の基材３１２ａにおける裏側の面に設けるようにすれば、遮光部３２１によってタッチ配線のうち少なくとも側部３２３及び底部重畳部３２８に配された部分が覆われる。これにより、タッチ配線が断線などし難くなり、入力位置を検出する機能に係る信頼性の向上を図る上で好適となる。

　以上説明したように本実施形態によれば、遮光部３２１は、側部３２３及び底部重畳部３２８における枠状部３２０ｂ及び底部３２０ａとの対向面に設けられる。このようにすれば、遮光部３２１によりタッチパネル３１２の側部３２３及び底部重畳部３２８におけるシャーシ３２０の枠状部３２０ｂ及び底部３２０ａとの対向面の保護を図ることができる。これにより、側部３２３及び底部重畳部３２８が枠状部３２０ｂ及び底部３２０ａに対して接触しても損傷などを受け難くなる。

　＜実施形態５＞
　本発明の実施形態５を図１０によって説明する。この実施形態５では、上記した実施形態３，４を組み合わせたものを示す。なお、上記した実施形態３，４と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る遮光部４２１は、図１０に示すように、タッチパネル４１２の基材４１２ａにおける表側の面と裏側の面とにそれぞれ設けられている。表裏一対の遮光部４２１は、それぞれタッチパネル４１２におけるタッチパネル本体４２２と側部４２３と底部重畳部４２８とに跨る形で配されており、その形成範囲がほぼ同一とされる。タッチパネル４１２の基材４１２ａにおける表側の面に設けられた遮光部４２１は、上記した実施形態３に記載された遮光部２２１と同様の構成であり、本実施形態では図示を省略するタッチ配線の保護を図ることができる。タッチパネル４１２の基材４１２ａにおける裏側の面に設けられた遮光部４２１は、上記した実施形態４に記載された遮光部３２１と同様の構成であり、タッチパネル４１２の基材４１２ａのうち、シャーシ４２０の枠状部４２０ｂ及び底部４２０ａとの対向面を保護することができる。以上により、上記した実施形態３，４のそれぞれに記載したのと同様の効果が得られる。また、本実施形態では図示を省略するが、タッチパネルパターンを構成するタッチ電極及びタッチ配線（図８を参照）を、タッチパネル４１２の基材４１２ａにおける表側の面と裏側の面とのいずれか一方または両方に設けるようにすれば、遮光部４２１によってタッチ配線のうち少なくとも側部４２３及び底部重畳部４２８に配された部分が覆われる。これにより、タッチ配線が断線などし難くなり、入力位置を検出する機能に係る信頼性の向上を図る上で好適となる。

　＜他の実施形態＞
　本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
　（１）上記した各実施形態以外にも、タッチパネルにおける遮光部の具体的な形成範囲は適宜に変更可能である。例えば、遮光部がタッチパネルのうちのタッチパネル本体のみに選択的に配されて側部には非形成とされていても構わない。
　（２）上記した各実施形態では、遮光部がタッチパネルの表側の板面に配される場合を示したが、遮光部がタッチパネルの裏側の板面に配されていても構わない。
　（３）上記した各実施形態では、タッチパネルの外周端部のうちの一対の短辺側端部が折り曲げられて一対の側部とされる場合を示したが、タッチパネルの外周端部のうちの一対の長辺側端部（端子部が配された端部を含む）が折り曲げられて一対の側部とされていても構わない。また、タッチパネルの外周端部を構成する４辺の端部のうち、任意の一端部、２つの端部、３つの端部が折り曲げられて側部とされていても構わない。さらには、タッチパネルの外周端部を構成する４辺の端部の全てが折り曲げられて側部とされていても構わない。
　（４）上記した各実施形態では、タッチ電極がタッチパネルのうちのタッチパネル本体のみに配される場合を示したが、タッチ電極がタッチパネル本体に加えて側部の一部に配されていても構わない。
　（５）上記した各実施形態では、シャーシの枠状部が液晶パネルの外周端部を全周にわたって取り囲む構成を示したが、それ以外にも、枠状部が液晶パネルの外周端部を部分的に取り囲む構成（有端環状）であっても構わない。
　（６）上記した各実施形態では、シャーシの枠状部が液晶パネルの外周端面に対して正対していてＺ軸方向について重なり合う配置とした場合を示したが、枠状部が液晶パネルの外周端面に対してＺ軸方向について部分的に重なり合う配置やＺ軸方向についてオフセットした配置であっても構わない。
　（７）上記した各実施形態では、シャーシが底部と枠状部とから構成される場合を示したが、底部を省略し、枠状部のみからシャーシが構成されていても構わない。
　（８）上記した各実施形態では、タッチパネル用透光性固定部材や保護部材用透光性固定部材が紫外線硬化性樹脂材料からなる場合を示したが、タッチパネル用透光性固定部材や保護部材用透光性固定部材の材料として、可視光線などの紫外線以外の波長の光によって硬化する光硬化性樹脂材料や熱硬化性樹脂材料、さらには非硬化性粘着材料などを用いることも可能である。
　（９）上記した各実施形態では、保護部材を備える液晶表示装置を示したが、保護部材を省略することも可能である。
　（１０）上記した各実施形態では、液晶表示装置（液晶パネルやバックライト装置）の平面形状が横長の方形とされる場合を示したが、液晶表示装置の平面形状が縦長の方形、正方形、長円形状、楕円形状、円形、台形、部分的に曲面を持つ形状などであっても構わない。
　（１１）上記した各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた場合を示したが、表示パネルとしてＭＥＭＳ（Micro Electro Mechanical Systems）表示パネルなどを用いることも可能である。
　（１２）上記した各実施形態では、タッチ電極が透光性導電膜をパターニングして形成される場合を示したが、例えば遮光性を有する金属膜を微細なメッシュ状にパターニングすることでタッチ電極を形成することも可能である。
　（１３）上記した実施形態３～５では、タッチパネルの外周端部のうちの一対の短辺側端部が折り曲げられてなる一対の側部にそれぞれ底部重畳部が連ねられる場合を示したが、タッチパネルの外周端部のうちの一対の長辺側端部が折り曲げられてなる一対の側部にそれぞれ底部重畳部が連ねられる構成であっても構わない。また、タッチパネルの外周端部を構成する４辺の端部のうち、任意の一端部、２つの端部、３つの端部が折り曲げられてなる側部に底部重畳部が連ねられる構成であっても構わない。さらには、タッチパネルの外周端部を構成する４辺の端部の全てが折り曲げられてなる側部にそれぞれ底部重畳部が連ねられる構成であっても構わない。
　（１４）上記した実施形態３～５では、遮光部が底部重畳部の全域にわたって設けられる場合を示したが、遮光部が底部重畳部の一部に設けられていても構わない。その場合、遮光部が側部と底部重畳部との境界部分を跨ぐ形で配されるのが好ましいが、必ずしもその限りではなく、具体的な遮光部の形成範囲や配置は適宜に変更可能である。
　（１５）上記した実施形態５では、タッチパネルの表裏に設けられた遮光部の形成範囲がほぼ一致する場合を示したが、タッチパネルの表側に設けられた遮光部と、タッチパネルの裏側に設けられた遮光部と、で形成範囲が異なっていても構わない。
　（１６）上記した実施形態３～５では、タッチパネル用透光性固定部材がタッチパネルのほぼ全域にわたって設けられた場合を示したが、タッチパネル用透光性固定部材がタッチパネルの一部には非形成とされていてもよい。具体的には、タッチパネルにおける各短辺側端部の２箇所ずつの折り曲げ部分（タッチパネル本体と側部との境界部分、側部と底部重畳部との境界部分）には、タッチパネル用透光性固定部材を非形成とすることができる。このようにすれば、タッチパネルを折り曲げ易くなる。また、タッチパネルのうちタッチパネル用透光性固定部材の非形成部分については、タッチパネルの外側から別途に固定テープを貼り付けることで、シャーシに対するタッチパネルの固定力を担保することが可能である。なお、この固定テープの使用は、タッチパネルのほぼ全域にわたってタッチパネル用透光性固定部材を設けるようにした場合でも可能である。
　（１７）上記した各実施形態では、タッチパネルパターン（タッチ電極及びタッチ配線）が透明電極膜のみからなる場合を示したが、タッチパネルパターンがメッシュ状の金属膜からなるようにしても構わない。メッシュ状の金属膜を用いることで、タッチパネルパターンの配線抵抗を低減してタッチ感度の向上を図ることができるとともに、タッチパネルパターンの透光性を十分に確保することができる。メッシュ状の金属膜の材料としては、導電性に優れた銅、銀などを用いることができる。特に、タッチパネルの折り曲げ部分に配されるタッチ配線を金属膜とすることで、折り曲げに伴うクラックが発生し難くなり、断線防止を図る上で好適である。また、タッチパネルパターンが透明電極膜とメッシュ状の金属膜との積層構造であっても構わない。

　１０，２１０…液晶表示装置（位置入力機能付き表示装置）、１１，１１１，２１１…液晶パネル（表示パネル）、１２，１１２，２１２，３１２，４１２…タッチパネル（位置入力部）、１２Ｅ…外周側端部、１２Ｅ１…長辺側端部（端部）、１２Ｅ２…短辺側端部（端部）、１３…保護部材、１４，２１４…バックライト装置（照明装置）、１７，２１７…タッチ電極（位置検出電極）、１８，１１８，２１８…タッチパネル用透光性固定部材（透光性固定部材）、１８ａ，１１８ａ，２１８ａ…第１固定部、１８ｂ，２１８ｂ…第２固定部、１９…保護部材用透光性固定部材、２０，１２０，２２０，３２０，４２０…シャーシ（筐体）、２０ａ，２２０ａ，３２０ａ，４２０ａ…底部、２０ｂ，１２０ｂ，３２０ｂ，４２０ｂ…枠状部、２１，１２１，２２１，３２１，４２１…遮光部、２２，１２２，２２２，４２２…タッチパネル本体（位置入力部本体）、２３，１２３，２２３，３２３，４２３…側部、２４，２２４…タッチ配線（位置検出配線）、２５，２２５…端子部、２７…固定部材、２８，３２８，４２８…底部重畳部、ＡＡ…表示領域、ＦＩＮ…指（位置入力体）

Claims

　画像を表示する表示パネルと、
　前記表示パネルに表示のための光を照射する照明装置と、
　前記表示パネルの外周端部に沿って延在する枠状部を有していて少なくとも前記照明装置を収容する筐体と、
　位置入力を行う位置入力体による入力位置を検出する位置入力部であって、前記表示パネル及び前記枠状部に対して前記位置入力体側に重なる形で配される位置入力部と、
　前記位置入力部において前記表示パネルと前記枠状部とを跨ぐ形で配される遮光部と、を備える位置入力機能付き表示装置。
　前記位置入力部は、前記表示パネル及び前記枠状部に対して前記位置入力体側に重ねられる位置入力部本体と、前記枠状部に対して前記表示パネル側とは反対側に重なる形で配される側部と、を少なくとも有する請求項１記載の位置入力機能付き表示装置。
　前記表示パネルは、前記画像を表示する表示領域を少なくとも有しており、
　前記位置入力部は、少なくとも前記位置入力部本体にて前記表示領域と重畳する形で配されて前記位置入力体との間で静電容量を形成する位置検出電極と、少なくとも前記側部に配されて前記位置検出電極に接続される位置検出配線と、を少なくとも有する請求項２記載の位置入力機能付き表示装置。
　前記遮光部は、前記位置入力部本体と前記側部とに跨る形で配されている請求項２または請求項３記載の位置入力機能付き表示装置。
　前記表示パネルは、前記画像を表示する表示領域を少なくとも有しており、
　前記位置入力部は、前記表示領域と重畳する形で配されて前記位置入力体との間で静電容量を形成する位置検出電極と、外周端部の少なくとも一部に配されて一端側が前記位置検出電極に接続される位置検出配線と、前記外周端部の一部に配されて前記位置検出配線の他端側に接続される端子部と、を少なくとも有しており、
　前記側部は、前記外周端部のうち前記端子部が配された端部に隣り合う端部からなる請求項２から請求項４のいずれか１項に記載の位置入力機能付き表示装置。
　紫外線硬化性樹脂材料からなる透光性固定部材を備えており、
　前記遮光部は、可視光線を選択的に遮りつつ紫外線を選択的に透過するものとされており、
　前記透光性固定部材は、前記表示パネルと前記位置入力部本体との間に介在する形で配される第１固定部と、前記遮光部と重畳し且つ前記枠状部と前記側部との間に介在する形で配される第２固定部と、を有する請求項２から請求項５のいずれか１項に記載の位置入力機能付き表示装置。
　前記表示パネルと前記位置入力部本体との間に介在する形で配され且つ前記遮光部とは非重畳となる形で配されて光硬化性樹脂材料からなる透光性固定部材と、
　前記枠状部と前記側部との間に介在する形で配される固定部材と、を備える請求項２から請求項５のいずれか１項に記載の位置入力機能付き表示装置。
　前記筐体は、前記枠状部に連なり前記照明装置に対して前記表示パネル側とは反対側に重なる形で配される底部を有しており、
　前記位置入力部は、前記側部に連なり前記底部に対して前記照明装置側とは反対側に重なる形で配される底部重畳部を少なくとも有する請求項２から請求項７のいずれか１項に記載の位置入力機能付き表示装置。
　前記遮光部は、前記位置入力部本体と前記側部と前記底部重畳部とに跨る形で配されている請求項８記載の位置入力機能付き表示装置。
　前記表示パネルは、前記画像を表示する表示領域を少なくとも有しており、
　前記位置入力部は、少なくとも前記位置入力部本体にて前記表示領域と重畳する形で配されて前記位置入力体との間で静電容量を形成する位置検出電極と、少なくとも前記側部及び前記底部重畳部に配されて前記位置検出電極に接続される位置検出配線と、を少なくとも有しており、
　前記遮光部は、前記側部及び前記底部重畳部において前記位置検出配線を覆う請求項９記載の位置入力機能付き表示装置。
　前記遮光部は、前記側部及び前記底部重畳部における前記枠状部及び前記底部との対向面に設けられる請求項９記載の位置入力機能付き表示装置。
　前記位置入力部に対して前記位置入力体側に重なる形で配される保護部材を備える請求項１から請求項１１のいずれか１項に記載の位置入力機能付き表示装置。