WO2016039169A1

WO2016039169A1 - 再生装置、再生方法、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および記録媒体

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Publication number: WO2016039169A1
Application number: PCT/JP2015/074341
Authority: WO
Inventors: 遼平高橋; 幸一内村; 山本　和夫
Original assignee: ソニー株式会社
Priority date: 2014-09-12
Filing date: 2015-08-28
Publication date: 2016-03-17
Also published as: EP3196880A1; EP3196880B1; US10910017B2; JP6241692B2; JPWO2016039169A1; US20170278550A1; EP3196880A4

Abstract

　本技術は、適切なHDRビデオを再生することができるようにする再生装置、再生方法、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および記録媒体に関する。本技術の再生装置は、標準の輝度範囲より広い輝度範囲のビデオをコンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データがコンテンツに含まれているか否かを示す第１のフラグと、コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データがコンテンツに含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を取得する。また、再生装置は、第１のフラグと第２のフラグの内容と、出力先となるディスプレイの性能に基づいて、第１のHDRビデオの符号化データまたは第２のHDRビデオの符号化データを再生する。本技術は、Blu-ray Discプレーヤに適用することができる。

Description

再生装置、再生方法、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および記録媒体

　本技術は、再生装置、再生方法、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および記録媒体に関し、特に、適切なHDRビデオを再生することができるようにした再生装置、再生方法、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および記録媒体に関する。

　映画などのコンテンツの記録メディアとしてBlu-ray（登録商標） Disc（以下、適宜、BDという）がある。BDに収録するビデオのオーサリングは、標準の輝度（最大輝度が100nit（＝100cd/m²））のディスプレイで視聴することを前提に、マスターのビデオのダイナミックレンジを圧縮して行われている。

　マスターとなるビデオは、高品質なカメラで撮影されたものであり、標準の輝度のディスプレイで表示可能なダイナミックレンジ以上のダイナミックレンジを有している。圧縮されることにより、マスターのビデオのダイナミックレンジは当然損なわれることになる。

　有機EL(Electroluminescence)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ技術の進歩により、最大輝度が500nitや1000nitといったような、標準よりも明るいディスプレイが市販等されてきており、そのようなディスプレイの性能を活かすようなコンテンツに対する要求がある。

　そこで、近年、Blu-ray disc規格の策定団体であるBDA(Blu-ray Disc Association)において、ダイナミックレンジを拡張したビデオであるHDR(High Dynamic Range)ビデオを記録できるようにするための規格が検討されている。

特開２００９－５８６９２号公報特開２００９－８９２０９号公報

　HDRビデオが記録されている可能性があるとすると、BDプレーヤは、挿入されたBDに記録されているビデオがHDRビデオであるか否か、ビデオの出力先となるディスプレイがHDRビデオの表示に対応したものであるか等を認識し、適切な再生を行う必要がある。仮に、HDRビデオのデータを出力したとしても、それを表示する能力がディスプレイ側になければ、オーサー（Author）が意図したとおりの色、明るさのビデオは表示されない。

　本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、適切なHDRビデオを再生することができるようにするものである。

　本技術の一側面の再生装置は、再生対象のコンテンツを取得し、標準の輝度範囲より広い輝度範囲のビデオを前記コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を取得する取得部と、前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、出力先となるディスプレイが前記第１のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第１のHDRビデオの符号化データを再生し、前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示すとともに、前記第２のフラグが、前記第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、前記ディスプレイが前記第２のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する再生部とを備える。

　本技術の一側面においては、再生対象のコンテンツが取得され、標準の輝度範囲より広い輝度範囲のビデオを前記コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報が取得される。また、前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、出力先となるディスプレイが前記第１のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第１のHDRビデオの符号化データが再生され、前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示すとともに、前記第２のフラグが、前記第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、前記ディスプレイが前記第２のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第２のHDRビデオの符号化データが再生される。

　本技術によれば、適切なHDRビデオを再生することができる。

　なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。

本技術の一実施形態に係る記録・再生システムの構成例を示す図である。プレーヤ、ディスプレイ、BDの種類を示す図である。 Mandatory HDR対応プレーヤが再生し、ディスプレイに表示させるHDRビデオの種類を示す図である。 Mandatory/Option A HDR対応プレーヤが再生し、ディスプレイに表示させるHDRビデオの種類を示す図である。 Mandatory/Option B HDR対応プレーヤが再生し、ディスプレイに表示させるHDRビデオの種類を示す図である。 Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤが再生し、ディスプレイに表示させるHDRビデオの種類を示す図である。 BD-ROMフォーマットにおけるAVストリームの管理構造の例を示す図である。 Main PathとSub Pathの構造を示す図である。ディスクに記録されるファイルの管理構造の例を示す図である。 Index tableのシンタクスを示す図である。図１０のAppInfoBDMV()のシンタクスを示す図である。各情報の値の意味を示す図である。各情報の値の組み合わせの例を示す図である。 PlayListのシンタクスを示す図である。図１４のAppInfoPlayList()のシンタクスの例を示す図である。各情報の値の組み合わせの例を示す図である。記録装置の構成例を示すブロック図である。図１７の符号化処理部の構成例を示すブロック図である。再生装置の構成例を示すブロック図である。図１９の復号処理部の構成例を示すブロック図である。 PSRの割り当ての例を示す図である。 PSR29の例を示す図である。 PSR25の例を示す図である。 PSR23の例を示す図である。 PSR26の例を示す図である。表示装置の構成例を示すブロック図である。記録装置の記録処理について説明するフローチャートである。再生装置の表示性能取得処理について説明するフローチャートである。再生装置の再生処理について説明するフローチャートである。 Mandatory HDR対応Playerに設けられる復号処理部の構成例を示すブロック図である。 Mandatory/Option A HDR対応Playerに設けられる復号処理部の構成例を示すブロック図である。 Mandatory/Option B HDR対応Playerに設けられる復号処理部の構成例を示すブロック図である。 HDRビデオの表示の具体例を示す図である。 BT.2020対応プレーヤが出力するビデオの色域の例を示す図である。 PSR23の拡張の例を示す図である。 PSR26の例を示す図である。警告の表示の具体例を示す図である。再生装置の他の構成例を示すブロック図である。再生装置の表示性能取得処理について説明するフローチャートである。 BT.709ディスクを再生する再生装置の処理について説明するフローチャートである。 BT.2020ディスクを再生する再生装置の処理について説明するフローチャートである。コンピュータの構成例を示すブロック図である。

　以下、本技術を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
　１．記録・再生システムについて
　２．BDフォーマットについて
　３．各装置の構成について
　４．各装置の動作について
　５．変形例

＜＜１．記録・再生システムについて＞＞
　図１は、本技術の一実施形態に係る記録・再生システムの構成例を示す図である。

　図１の記録・再生システムは、記録装置１、再生装置２、および表示装置３から構成される。再生装置２と表示装置３はHDMI（登録商標）(High Definition Multimedia Interface)規格などの所定の規格のケーブル４を介して接続される。再生装置２と表示装置３が無線による通信を介して接続されるようにしてもよい。

　記録装置１はコンテンツをディスク１１に記録し、再生装置２はディスク１１に記録されたコンテンツを再生する。記録装置１から再生装置２に対するコンテンツの提供はディスク１１を用いて行われる。ディスク１１は、例えばBD-ROM（Blu-ray（登録商標） Disc Read-Only）フォーマットでコンテンツが記録された光ディスクである。

　ディスク１１に対するコンテンツの記録がBD-R,-REなどの他のBDフォーマットで行われるようにしてもよい。また、記録装置１から再生装置２に対するコンテンツの提供が、フラッシュメモリを搭載したメモリカードなどの、光ディスク以外のリムーバブルメディアを用いて行われるようにしてもよい。

　ディスク１１がBD-ROMのディスクである場合、記録装置１はコンテンツのオーサーが使う装置となる。ここでは、記録装置１によってコンテンツが記録されたディスクが再生装置２に提供されるものとして説明するが、実際には、記録装置１によりコンテンツが記録されたマスター盤に基づいて複製されたディスクが再生装置２に提供されることになる。

　記録装置１は、標準の輝度のディスプレイで表示可能なダイナミックレンジ（輝度範囲）のビデオであるSDR(Standard Dynamic Range)ビデオを含むコンテンツを生成する。標準の輝度のディスプレイの最大輝度は例えば100cd/m²（＝100nit）である。また、記録装置１は、適宜、SDRビデオより広いダイナミックレンジを有するビデオであるHDR(High Dynamic Range)ビデオを含むコンテンツを生成する。

　例えば、SDRビデオは、マスターとなるビデオのダイナミックレンジを圧縮することによって生成される。HDRビデオは、SDRビデオより広いダイナミックレンジを有するように、マスターとなるビデオのダイナミックレンジを調整するなどして生成される。HDRビデオの最大輝度は、例えば1000nitといったように標準の輝度より高い。

　本技術を適用したBDフォーマットにおいては、HDRビデオを生成するためのHDR技術として、１つのMandatory HDR技術と複数のOption HDR技術が採用される。

　Mandatory HDR技術は、BDフォーマットにおいて、HDR技術を採用する場合に必須となるHDR技術である。一方、Option HDR技術は、必須ではなく選択的に採用可能なHDR技術である。それぞれのHDR技術は、HDRビデオを生成するための信号処理が異なる。

　以下、Mandatory HDR技術と、２つのOption HDR技術であるOption A HDR技術およびOption B HDR技術を用いる場合について説明する。Mandatory HDR技術を用いて生成されたHDRビデオはMandatory HDRビデオとなる。

　また、Option A HDR技術を用いて生成されたHDRビデオはOption A HDRビデオとなり、Option B HDR技術を用いて生成されたHDRビデオはOption B HDRビデオとなる。Option A HDRビデオとOption B HDRビデオを区別する必要がない場合、適宜、まとめてOption HDRビデオという。

　Mandatory HDRビデオは、Mandatory HDRビデオの再生機能を有するプレーヤでなければ再生することができず、Mandatory HDRビデオの表示機能を有するディスプレイでなければ表示することができない。

　同様に、Option A HDRビデオは、Option A HDRビデオの再生機能を有するプレーヤでなければ再生することができず、Option A HDRビデオの表示機能を有するディスプレイでなければ表示することができない。Option B HDRビデオは、Option B HDRビデオの再生機能を有するプレーヤでなければ再生することができず、Option B HDRビデオの表示機能を有するディスプレイでなければ表示することができない。

　再生装置２は、HDRビデオが記録されたディスク１１の再生時、記録されているHDRビデオの種類、自身が再生可能なHDRビデオの種類、表示装置３が有するディスプレイが表示可能なHDRビデオの種類等を認識し、適切な処理を行う。

　図２は、プレーヤ、ディスプレイ、BDの種類を示す図である。

　HDR対応プレーヤは、HDRビデオの再生機能を搭載したプレーヤである。HDR対応プレーヤには、Mandatory HDR対応プレーヤ、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤ、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤ、およびMandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤがある。

　Mandatory HDR対応プレーヤは、HDRビデオとしてはMandatory HDRビデオの再生のみに対応したプレーヤである。Mandatory/Option A HDR対応プレーヤは、Mandatory HDRビデオの再生とOption A HDRビデオの再生に対応したプレーヤである。Mandatory/Option B HDR対応プレーヤは、Mandatory HDRビデオの再生とOption B HDRビデオの再生に対応したプレーヤである。Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤは、全ての種類のHDRビデオの再生に対応したプレーヤである。

　なお、HDRビデオの再生機能を搭載しないHDR非対応のプレーヤであっても、SDRビデオの再生機能は有している。

　HDR対応ディスプレイは、HDRビデオの表示機能を搭載したディスプレイである。HDR対応ディスプレイには、Mandatory HDR対応ディスプレイ、Mandatory/Option A HDR対応ディスプレイ、Mandatory/Option B HDR対応ディスプレイ、およびMandatory/Option A/Option B HDR対応ディスプレイがある。

　Mandatory HDR対応ディスプレイは、HDRビデオとしてはMandatory HDRビデオの表示のみに対応したディスプレイである。Mandatory/Option A HDR対応ディスプレイは、Mandatory HDRビデオの表示とOption A HDRビデオの表示に対応したディスプレイである。Mandatory/Option B HDR対応ディスプレイは、Mandatory HDRビデオの表示とOption B HDRビデオの表示に対応したディスプレイである。Mandatory/Option A/Option B HDR対応ディスプレイは、全ての種類のHDRビデオの表示に対応したディスプレイである。

　なお、ディスプレイの表示性能についてはBDフォーマットでは規定しない。Mandatory HDRビデオの表示に対応しないで、Option HDRビデオの表示にのみ対応するディスプレイも考えられる。

　HDRディスクは、HDRビデオを記録したBDである。HDRディスクには、Mandatory HDRディスク、Mandatory/Option A HDRディスク、Mandatory/Option B HDRディスク、およびMandatory/Option A/Option B HDRディスクがある。

　Mandatory HDRディスクは、HDRビデオとしてはMandatory HDRビデオのみを記録したディスクである。Mandatory/Option A HDRディスクは、Mandatory HDRビデオとOption A HDRビデオを記録したディスクである。Mandatory/Option B HDRディスクは、Mandatory HDRビデオとOption B HDRビデオを記録したディスクである。Mandatory/Option A/Option B HDRディスクは、全ての種類のHDRビデオを記録したディスクである。

　HDRディスクには、HDRビデオとともにSDRビデオが記録されることもある。

　図３は、Mandatory HDR対応プレーヤが再生し、ディスプレイに表示させるHDRビデオの種類を示す図である。

　図３においては、ディスクがMandatory/Option A/Option B HDRディスクである場合、およびディスプレイがMandatory/Option A/Option B HDR対応ディスプレイである場合の図示を省略している。図４、図５においても同様である。

　挿入されたBDがMandatory HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがいずれの種類のディスプレイであっても、Mandatory HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。ディスプレイには、Mandatory HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option A HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがいずれの種類のディスプレイであっても、Mandatory HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。プレーヤが、BDに記録されているOption A HDRビデオの再生に対応していないためである。ディスプレイには、Mandatory HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option B HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがいずれの種類のディスプレイであっても、Mandatory HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。プレーヤが、BDに記録されているOption B HDRビデオの再生に対応していないためである。ディスプレイには、Mandatory HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　図４は、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤが再生し、ディスプレイに表示させるHDRビデオの種類を示す図である。

　挿入されたBDがMandatory HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがいずれの種類のディスプレイであっても、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。ディスプレイには、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option A HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory HDR対応ディスプレイまたはMandatory/Option B HDR対応ディスプレイであるときには、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。ディスプレイが、BDに記録されているOption A HDRビデオの表示に対応していないためである。ディスプレイには、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　一方、挿入されたBDがMandatory/Option A HDRディスクである場合において、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory/Option A HDR対応ディスプレイであるとき、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤは、Mandatory HDRビデオとOption A HDRビデオのうちのいずれかを再生する。いずれのHDRビデオを再生するのかは、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤの設定などに従って決定される。ディスプレイには、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオまたはOption A HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option B HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがいずれの種類のディスプレイであっても、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。プレーヤが、BDに記録されているOption B HDRビデオの再生に対応していないためである。ディスプレイには、Mandatory/Option A HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　図５は、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤが再生し、ディスプレイに表示させるHDRビデオの種類を示す図である。

　挿入されたBDがMandatory HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがいずれの種類のディスプレイであっても、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。ディスプレイには、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option A HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがいずれの種類のディスプレイであっても、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。プレーヤが、BDに記録されているOption A HDRビデオの再生に対応していないためである。ディスプレイには、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option B HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory HDR対応ディスプレイまたはMandatory/Option A HDR対応ディスプレイであるときには、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。ディスプレイが、BDに記録されているOption B HDRビデオの表示に対応していないためである。ディスプレイには、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　一方、挿入されたBDがMandatory/Option B HDRディスクである場合において、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory/Option B HDR対応ディスプレイであるとき、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤは、Mandatory HDRビデオとOption B HDRビデオのうちのいずれかを再生する。いずれのHDRビデオを再生するのかは、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤの設定などに従って決定される。ディスプレイには、Mandatory/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオまたはOption B HDRビデオが表示される。

　図６は、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤが再生し、ディスプレイに表示させるHDRビデオの種類を示す図である。

　挿入されたBDがMandatory HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがいずれの種類のディスプレイであっても、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。ディスプレイには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option A HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory HDR対応ディスプレイまたはMandatory/Option B HDR対応ディスプレイであるときには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。ディスプレイが、BDに記録されているOption A HDRビデオの表示に対応していないためである。ディスプレイには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　一方、挿入されたBDがMandatory/Option A HDRディスクである場合において、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory/Option A HDR対応ディスプレイまたはMandatory/Option A/Option B HDR対応ディスプレイであるとき、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤは、Mandatory HDRビデオとOption A HDRビデオのうちのいずれかを再生する。いずれのHDRビデオを再生するのかは、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤの設定などに従って決定される。ディスプレイには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオまたはOption A HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option B HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory HDR対応ディスプレイまたはMandatory/Option A HDR対応ディスプレイであるときには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。ディスプレイが、BDに記録されているOption B HDRビデオの表示に対応していないためである。ディスプレイには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　一方、挿入されたBDがMandatory/Option B HDRディスクである場合において、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory/Option B HDR対応ディスプレイまたはMandatory/Option A/Option B HDR対応ディスプレイであるとき、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤは、Mandatory HDRビデオとOption B HDRビデオのうちのいずれかを再生する。いずれのHDRビデオを再生するのかは、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤの設定などに従って決定される。ディスプレイには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオまたはOption B HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option A/Option B HDRディスクである場合、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory HDR対応ディスプレイであるときには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオを再生する。ディスプレイには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオが表示される。

　一方、挿入されたBDがMandatory/Option A/Option B HDRディスクである場合において、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory/Option A HDR対応ディスプレイであるとき、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオまたはOption A HDRビデオを再生する。いずれのHDRビデオを再生するのかは、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤの設定などに従って決定される。ディスプレイには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオまたはOption A HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option A/Option B HDRディスクである場合において、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory/Option B HDR対応ディスプレイであるとき、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤはMandatory HDRビデオまたはOption B HDRビデオを再生する。いずれのHDRビデオを再生するのかは、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤの設定などに従って決定される。ディスプレイには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオまたはOption B HDRビデオが表示される。

　挿入されたBDがMandatory/Option A/Option B HDRディスクである場合において、HDRビデオの出力先となるディスプレイがMandatory/Option A/Option B HDR対応ディスプレイであるとき、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤはいずれかの種類のHDRビデオを再生する。いずれのHDRビデオを再生するのかは、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤの設定などに従って決定される。ディスプレイには、Mandatory/Option A/Option B HDR対応プレーヤから出力されたデータに基づいてMandatory HDRビデオ、Option A HDRビデオ、またはOption B HDRビデオが表示される。

　このように、BDプレーヤである再生装置２においては、ディスク１１に記録されているHDRビデオのうち、再生装置２自身が再生可能であり、かつ、出力先となるディスプレイが表示可能な種類のHDRビデオが再生対象として決定される。再生対象となるHDRビデオは、ディスク１１に記録されている情報などに基づいて決定される。

　これにより、再生装置２は、Mandatory HDRビデオ、Option A HDRビデオ、およびOption B HDRビデオのうちの適切なHDRビデオを再生することができる。ユーザは、ダイナミックレンジが広い、臨場感のある映像を視聴することができる。

　再生対象とするHDRビデオをディスク１１に記録されている情報などに基づいて切り替える再生装置２の処理については後述する。

＜＜２．BDフォーマットについて＞＞
　ここで、BD-ROMフォーマットについて説明する。

＜データの管理構造＞
　図７は、BD-ROMフォーマットにおけるAVストリームの管理構造の例を示す図である。

　AVストリームの管理は、PlayListとClipの２つのレイヤを用いて行われる。AVストリームは、ディスク１１だけでなく、再生装置２のローカルストレージに記録されることもある。

　１つのAVストリームと、それに付随する情報であるClip Informationのペアが１つのオブジェクトとして管理される。AVストリームとClip InformationのペアをClipという。

　AVストリームは時間軸上に展開され、各Clipのアクセスポイントは、主に、タイムスタンプでPlayListにおいて指定される。Clip Informationは、AVストリーム中のデコードを開始すべきアドレスを見つけるためなどに使用される。

　PlayListはAVストリームの再生区間の集まりである。AVストリーム中の１つの再生区間はPlayItemと呼ばれる。PlayItemは、時間軸上の再生区間のIN点とOUT点のペアで表される。図７に示すように、PlayListは１つまたは複数のPlayItemにより構成される。

　図７の左から１番目のPlayListは２つのPlayItemから構成され、その２つのPlayItemにより、左側のClipに含まれるAVストリームの前半部分と後半部分がそれぞれ参照される。

　左から２番目のPlayListは１つのPlayItemから構成され、それにより、右側のClipに含まれるAVストリーム全体が参照される。

　左から３番目のPlayListは２つのPlayItemから構成され、その２つのPlayItemにより、左側のClipに含まれるAVストリームのある部分と、右側のClipに含まれるAVストリームのある部分がそれぞれ参照される。

　例えば、左から１番目のPlayListに含まれる左側のPlayItemが再生対象としてディスクナビゲーションプログラムにより指定された場合、そのPlayItemが参照する、左側のClipに含まれるAVストリームの前半部分の再生が行われる。

　PlayListの中で、１つ以上のPlayItemの並びによって作られる再生パスをメインパス(Main Path)という。また、PlayListの中で、Main Pathに並行して、１つ以上のSubPlayItemの並びによって作られる再生パスをサブパス（Sub Path）という。

　図８は、Main PathとSub Pathの構造を示す図である。

　PlayListは、１つのMain Pathと１つ以上のSub Pathを持つ。図８のPlayListは、３つのPlayItemの並びにより作られる１つのMain Pathと３つのSub Pathを有する。

　Main Pathを構成するPlayItemには、先頭から順番にそれぞれIDが設定される。Sub Pathにも、先頭から順番にSubpath_id=0、Subpath_id=1、およびSubpath_id=2のIDが設定される。

　図８の例においては、Subpath_id=0のSub Pathには１つのSubPlayItemが含まれ、Subpath_id=1のSub Pathには２つのSubPlayItemが含まれる。また、Subpath_id=2のSub Pathには１つのSubPlayItemが含まれる。

　１つのPlayItemが参照するAVストリームには、少なくともビデオストリーム（メイン画像データ）が含まれる。AVストリームには、AVストリームに含まれるビデオストリームと同じタイミングで（同期して）再生されるオーディオストリームが１つ以上含まれてもよいし、含まれなくてもよい。

　AVストリームには、AVストリームに含まれるビデオストリームと同期して再生されるビットマップの字幕データ（PG(Presentation Graphic)）のストリームが１つ以上含まれてもよいし、含まれなくてもよい。

　AVストリームには、AVストリームファイルに含まれるビデオストリームと同期して再生されるIG(Interactive Graphic)のストリームが１つ以上含まれてもよいし、含まれなくてもよい。IGのストリームは、ユーザにより操作されるボタンなどのグラフィックを表示させるために用いられる。

　１つのPlayItemが参照するAVストリームには、ビデオストリームと、それと同期して再生されるオーディオストリーム、PGストリーム、およびIGストリームが多重化される。

　また、１つのSubPlayItemは、PlayItemが参照するAVストリームとは異なるストリームの、ビデオストリーム、オーディオストリーム、PGストリームなどを参照する。

　このように、AVストリームの再生はPlayListとClip Informationを用いて行われる。また、AVストリームの再生には、後述するIndex tableなどの情報も用いられる。コンテンツとしてのAVストリームの再生を管理するために用いられる再生管理情報である、Index table、PlayList、Clip Informationを、適宜、Data Base情報という。

＜ディレクトリ構造＞
　図９は、ディスク１１に記録されるファイルの管理構造の例を示す図である。

　ディスク１１に記録される各ファイルはディレクトリ構造により階層的に管理される。ディスク１１上には１つのrootディレクトリが作成される。

　rootディレクトリの下にはBDMVディレクトリが置かれる。

　BDMVディレクトリの下には、「Index.bdmv」の名前が設定されたファイルであるIndex tableファイルと、「MovieObject.bdmv」の名前が設定されたファイルであるMovieObjectファイルが格納される。Index tableファイルにはIndex tableが記述される。

　BDMVディレクトリの下には、PLAYLISTディレクトリ、CLIPINFディレクトリ、STREAMディレクトリ等が設けられる。

　PLAYLISTディレクトリには、PlayListを記述したPlayListファイルが格納される。各PlayListファイルには、５桁の数字と拡張子「.mpls」を組み合わせた名前が設定される。図９に示す３つのPlayListファイルには「00000.mpls」、「00001.mpls」、「00002.mpls」のファイル名が設定されている。

　CLIPINFディレクトリにはClip Informationファイルが格納される。各Clip Informationファイルには、５桁の数字と拡張子「.clpi」を組み合わせた名前が設定される。図９の３つのClip Informationファイルには、それぞれ、「01000.clpi」、「02000.clpi」、「03000.clpi」のファイル名が設定されている。

　STREAMディレクトリにはAVストリームファイルが格納される。各AVストリームファイルには、５桁の数字と拡張子「.m2ts」を組み合わせた名前が設定される。図９の３つのAVストリームファイルには、それぞれ、「01000.m2ts」、「02000.m2ts」、「03000.m2ts」のファイル名が設定されている。

　同じ５桁の数字がファイル名に設定されているClip InformationファイルとAVストリームファイルが１つのClipを構成するファイルとなる。「01000.m2ts」のAVストリームファイルの再生時には「01000.clpi」のClip Informationファイルが用いられ、「02000.m2ts」のAVストリームファイルの再生時には「02000.clpi」のClip Informationファイルが用いられる。

＜Index tableを用いた例＞
　ここで、HDRビデオの再生に用いられる情報を記述したIndex tableのシンタクスについて説明する。Index tableは、BDに含まれるコンテンツの情報をリストアップした情報である。Index tableは、ディスクの再生時に最初に読み込まれる。

　図１０は、Index tableのシンタクスを示す図である。

　AppInfoBDMV()には、再生開始直後の再生モードを表すパラメータなどの、各種のパラメータが格納される。

　Indexes()には、BDの読み込み開始後に自動的に再生を開始するオブジェクトを指定する情報などが格納される。

　ExtensionData()には、各種の拡張情報が格納される。

　図１１は、図１０のAppInfoBDMV()のシンタクスを示す図である。

　AppInfoBDMV()には、HDRビデオの再生に用いる情報として、initial_HDR_output_preference、HDR_flag、option_A_HDR_flag、およびoption_B_HDR_flagが含まれる。

　図１２は、各情報の値の意味を示す図である。

　initial_HDR_output_preferenceは、BDの再生開始時に出力するビデオの種類を示す２ビットの情報である。

　initial_HDR_output_preferenceが00bであることは、再生開始時の出力がSDRビデオであることを表し、01bであることは、再生開始時の出力がMandatory HDRビデオであることを表す。また、initial_HDR_output_preferenceが10bであることは、再生開始時の出力がOption A HDRビデオであることを表し、11bであることは、再生開始時の出力がOption B HDRビデオであることを表す。

　initial_HDR_output_preferenceを用いることにより、コンテンツのオーサーは、再生開始時の出力を指定することが可能になる。

　HDR_flagは、BD（当該HDR_flagを記述したIndex tableが記録されたディスクと同じディスク）にMandatory HDRビデオが含まれるか否かを示す１ビットのフラグである。

　HDR_flagが0bであることは、Mandatory HDRビデオが含まれないことを表し、1bであることは、Mandatory HDRビデオが含まれることを表す。

　option_A_HDR_flagは、BD（当該option_A_HDR_flagを記述したIndex tableが記録されたディスクと同じディスク）にOption A HDRビデオが含まれるか否かを示す１ビットのフラグである。

　option_A_HDR_flagが0bであることは、Option A HDRビデオが含まれないことを表し、1bであることは、option_A_HDRビデオが含まれることを表す。

　option_B_HDR_flagは、BD（当該option_B_HDR_flagを記述したIndex tableが記録されたディスクと同じディスク）にOption B HDRビデオが含まれるか否かを示す１ビットのフラグである。

　option_B_HDR_flagが0bであることは、Option B HDRビデオが含まれないことを表し、1bであることは、Option B HDRビデオが含まれることを表す。

　HDR_flag、option_A_HDR_flag、option_B_HDR_flagを用いることにより、コンテンツのオーサーは、いずれの種類のHDRビデオがBD内に記録されているのかを指定することが可能になる。

　図１３は、Index Tableに記述される各情報の値の組み合わせの例を示す図である。

　initial_HDR_output_preferenceが00bである場合、HDR_flagの値として、0bと1bのいずれの値も許可される。

　HDR_flagが0bである場合、option_A_HDR_flagとoption_B_HDR_flagの値はいずれも0bとなる。Mandatory HDRビデオがディスクに記録されていない場合、Option HDRビデオをディスクに記録することは禁止される。

　一方、HDR_flagが1bである場合、option_A_HDR_flagとoption_B_HDR_flagの値は0bと1bのうちのいずれかの値となる。再生開始時の出力がSDRビデオである場合であっても、HDRビデオをディスクに記録しておくことが許可される。

　initial_HDR_output_preferenceが01bである場合、HDR_flagの値は1bとなる。BDの再生開始時の出力がMandatory HDRビデオである場合、Mandatory HDRビデオをディスクに記録しておくことが求められる。

　また、initial_HDR_output_preferenceが01bである場合、option_A_HDR_flagとoption_B_HDR_flagの値は、0bと1bのうちのいずれかの値となる。

　initial_HDR_output_preferenceが10bである場合、HDR_flagとoption_A_HDR_flagの値はいずれも1bとなる。再生開始時の出力がOption A HDRビデオである場合、Option A HDRビデオをディスクに記録しておくことが求められる。

　また、initial_HDR_output_preferenceが10bである場合、option_B_HDR_flagの値は、0bと1bのうちのいずれかの値となる。

　initial_HDR_output_preferenceが11bである場合、HDR_flagとoption_B_HDR_flagの値はいずれも1bとなる。再生開始時の出力がOption B HDRビデオである場合、Option B HDRビデオをディスクに記録しておくことが求められる。

　また、initial_HDR_output_preferenceが11bである場合、option_A_HDR_flagの値は、0bと1bのうちのいずれかの値となる。

　このように、HDRビデオの再生に用いられる情報をIndex tableのAppInfoBDMV()にまとめて記述することが可能である。

　上述したように、Index tableは、ディスクの再生時に最初に読み込まれるファイルに記述される情報である。HDRビデオの再生に用いられる情報をIndex tableに記述しておくことにより、再生装置２は、内部の処理や表示装置３との通信の設定の切り替えを、initial_HDR_output_preferenceに従ってディスク挿入直後に行うことが可能になる。

　再生装置２は、HDR_flagの値を参照することによって、ディスク内にHDRビデオがあることを通知するメッセージを表示装置３に表示させることができる。また、再生装置２は、option_A_HDR_flagとoption_B_HDR_flagの値を参照し、どの種類のOption HDRビデオがディスク内にあるのかを通知するメッセージを表示装置３に表示させることもできる。

　initial_HDR_output_preference、HDR_flag、option_A_HDR_flag、およびoption_B_HDR_flagのうちの少なくとも１つを、AppInfoBDMV()ではなく、ExtensionData()などの、Index tableの他の領域に記述することも可能である。

＜PlayListを用いた例＞
　HDR_flag、option_A_HDR_flag、およびoption_B_HDR_flagをPlayListに記述するようにしてもよい。この場合においても、initial_HDR_output_preferenceは例えばIndex tableに記述される。

　上述したように、PlayListは、PlayItem等からなる１つの再生シーケンスを定義する情報である。１枚のディスクに複数のPlayListが用意されることもある。複数のPlayListが用意されている場合、ユーザによる操作などに応じて、再生に用いるPlayListが決定される。

　図１４は、PlayListのシンタクスを示す図である。

　PlayListを記述したファイルは、図９のPLAYLISTディレクトリに格納される、拡張子「.mpls」が設定されるファイルである。

　AppInfoPlayList()には、再生制限などの、PlayListの再生コントロールに関するパラメータが格納される。

　PlayList()には、Main PathやSub Pathに関するパラメータが格納される。

　PlayListMark()には、PlayListのマーク情報、すなわち、チャプタジャンプなどを指令するユーザオペレーションまたはコマンドなどにおけるジャンプ先（ジャンプポイント）であるマークに関する情報が格納される。

　図１５は、図１４のAppInfoPlayList()のシンタクスの例を示す図である。

　図１５のAppInfoPlayList()には、HDR_flag、option_A_HDR_flag、およびoption_B_HDR_flagが記述される。Index tableに記述される各フラグがBD内に各HDRビデオが含まれるか否かを表すものであるのに対し、PlayListに記述される各フラグは、当該PlayListが参照するAVストリームに各HDRビデオが含まれるか否かを表す。

　すなわち、AppInfoPlayList()のHDR_flagは、PlayListが参照するAVストリーム（当該HDR_flagを記述したPlayListが定義する再生シーケンスによって再生されるAVストリーム）にMandatory HDRビデオが含まれるか否かを示す。

　HDR_flagが0bであることは、AVストリームにMandatory HDRビデオが含まれないことを表し、1bであることは、AVストリームにMandatory HDRビデオが含まれることを表す。

　option_A_HDR_flagは、PlayListが参照するAVストリーム（当該option_A_HDR_flagを記述したPlayListが定義する再生シーケンスによって再生されるAVストリーム）にOption A HDRビデオが含まれるか否かを示す。

　option_A_HDR_flagが0bであることは、AVストリームにOption A HDRビデオが含まれないことを表し、1bであることは、AVストリームにOption A HDRビデオが含まれることを表す。

　option_B_HDR_flagは、PlayListが参照するAVストリーム（当該option_B_HDR_flagを記述したPlayListが定義する再生シーケンスによって再生されるAVストリーム）にOption B HDRビデオが含まれるか否かを示す。

　option_B_HDR_flagが0bであることは、AVストリームにOption B HDRビデオが含まれないことを表し、1bであることは、AVストリームにOption B HDRビデオが含まれることを表す。

　HDR_flag、option_A_HDR_flag、option_B_HDR_flagを用いることにより、コンテンツのオーサーは、いずれの種類のHDRビデオが各PlayListが参照するAVストリームに含まれているのかを指定することが可能になる。

　図１６は、PlayListに記述される各情報の値の組み合わせの例を示す図である。

　一方、HDR_flagが1bである場合、option_A_HDR_flagとoption_B_HDR_flagの値は、0bと1bのうちのいずれかの値となる。

　このように、HDR_flag、option_A_HDR_flag、およびoption_B_HDR_flagをPlayListのAppInfoPlayList()にまとめて記述することが可能である。

　各フラグをPlayListに記述しておくことにより、再生装置２は、内部の処理や表示装置３との通信の設定の切り替えをPlayList単位で行うことが可能になる。

　また、再生装置２は、PlayListに従って再生を開始する際、どの種類のHDRビデオがそのPlayListが参照するAVストリーム中にあるのかを通知するメッセージを表示装置３に表示させることができる。

　HDR_flag、option_A_HDR_flag、およびoption_B_HDR_flagのうちの少なくとも１つを、AppInfoPlayList()ではなく、ExtensionData()などの、PlayListの他の領域に記述することも可能である。

＜＜３．各装置の構成について＞＞
　ここで、各装置の構成について説明する。

＜記録装置１の構成＞
　図１７は、記録装置１の構成例を示すブロック図である。

　記録装置１は、コントローラ２１、符号化処理部２２、およびディスクドライブ２３から構成される。マスターとなるビデオが符号化処理部２２に入力される。

　コントローラ２１は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などより構成される。コントローラ２１は、所定のプログラムを実行し、記録装置１の全体の動作を制御する。

　コントローラ２１においては、所定のプログラムが実行されることによってData Base情報生成部２１Ａが実現される。Data Base情報生成部２１Ａは、Index table、PlayList、Clip InformationなどのData Base情報を生成し、ディスクドライブ２３に出力する。

　符号化処理部２２は、マスターのビデオに基づいて、各種のHDRビデオ、SDRビデオのストリームを生成し、多重化することによって、Clipを構成するAVストリームを生成する。AVストリームには、ビデオと同期して再生されるオーディオのストリームなども含まれる。符号化処理部２２は、生成したAVストリームをディスクドライブ２３に出力する。

　ディスクドライブ２３は、コントローラ２１から供給されたData Base情報の各ファイルと、符号化処理部２２から供給されたAVストリームのファイルを図９のディレクトリ構造に従ってディスク１１に記録する。

　図１８は、図１７の符号化処理部２２の構成例を示すブロック図である。

　符号化処理部２２は、Mandatory HDRエンコーダ３１、Option A HDRエンコーダ３２、Option B HDRエンコーダ３３、SDRエンコーダ３４、および多重化部３５から構成される。記録装置１に入力されたマスターのビデオは、Mandatory HDRエンコーダ３１、Option A HDRエンコーダ３２、Option B HDRエンコーダ３３、SDRエンコーダ３４にそれぞれ供給される。

　Mandatory HDRエンコーダ３１は、BDフォーマットのMandatory HDR技術を用いた信号処理をマスターのビデオに施し、Mandatory HDRビデオを生成する。Mandatory HDRエンコーダ３１は、Mandatory HDRビデオをHEVC(High Efficiency Video Coding)などの所定の符号化方式で符号化し、符号化することによって得られたMandatory HDRビデオストリームを多重化部３５に出力する。

　Option A HDRエンコーダ３２は、BDフォーマットのOption A HDR技術を用いた信号処理をマスターのビデオに施し、Option A HDRビデオを生成する。Option A HDRエンコーダ３２は、Option A HDRビデオを所定の符号化方式で符号化し、符号化することによって得られたOption A HDRビデオストリームを多重化部３５に出力する。

　Option B HDRエンコーダ３３は、BDフォーマットのOption B HDR技術を用いた信号処理をマスターのビデオに施し、Option B HDRビデオを生成する。Option B HDRエンコーダ３３は、Option B HDRビデオを所定の符号化方式で符号化し、符号化することによって得られたOption B HDRビデオストリームを多重化部３５に出力する。

　SDRエンコーダ３４は、マスターのビデオのダイナミックレンジを圧縮し、SDRビデオを生成する。SDRエンコーダ３４は、SDRビデオを所定の符号化方式で符号化し、符号化することによって得られたSDRビデオストリームを多重化部３５に出力する。

　各エンコーダの動作が、コントローラ２１により制御される。すなわち、Mandatory HDRエンコーダ３１による処理は、いずれかの種類のHDRディスクを生成する場合に行われる。また、Option A HDRエンコーダ３２による処理は、Mandatory/Option A HDRディスク、またはMandatory/Option A/Option B HDRディスクを生成する場合に行われる。Option B HDRエンコーダ３３による処理は、Mandatory/Option B HDRディスク、またはMandatory/Option A/Option B HDRディスクを生成する場合に行われる。SDRエンコーダ３４による処理は、SDRビデオをも含むHDRディスクを生成する場合に行われる。

　多重化部３５は、各エンコーダから供給されたビデオストリームをオーディオストリームなどとともに多重化し、AVストリームを生成する。多重化部３５は、生成したAVストリームをディスクドライブ２３に出力する。

＜再生装置２の構成＞
　図１９は、再生装置２の構成例を示すブロック図である。

　再生装置２は、コントローラ５１、ディスクドライブ５２、メモリ５３、ローカルストレージ５４、ネットワークインタフェース５５、復号処理部５６、操作入力部５７、および通信部５８から構成される。

　コントローラ５１は、CPU、ROM、RAMなどより構成される。コントローラ５１は、所定のプログラムを実行し、再生装置２の全体の動作を制御する。

　コントローラ５１においては、所定のプログラムが実行されることによってData Base情報解析部５１Ａが実現される。Data Base情報解析部５１Ａは、Index table、PlayList、Clip InformationなどのData Base情報を解析する。

　ディスクドライブ５２は、ディスク１１からデータを読み出して取得し、取得したデータを、コントローラ５１、メモリ５３、または復号処理部５６に出力する。例えば、ディスクドライブ５２は、Data Base情報をコントローラ５１に出力し、AVストリームを復号処理部５６に出力する。

　メモリ５３は、コントローラ５１が各種の処理を実行する上において必要なデータなどを記憶する。メモリ５３には、PSR(Player Status Register)であるレジスタ５３Ａが形成される。レジスタ５３Ａには、BDプレーヤである再生装置２が有する機能や現在の再生装置２の設定を表す各種の情報が記憶される。レジスタ５３Ａに記憶された情報は、ディスク１１を再生するときに参照される。レジスタ５３Ａに記憶される情報については後述する。

　ローカルストレージ５４は例えばHDD(Hard Disk Drive)により構成される。ローカルストレージ５４には、サーバからダウンロードされたストリームなどが記録される。

　ネットワークインタフェース５５は、インターネットなどのネットワークを介してサーバと通信を行い、サーバからダウンロードしたデータをローカルストレージ５４に供給する。

　復号処理部５６は、ディスクドライブ５２から供給されたAVストリームに多重化されているHDRビデオまたはSDRビデオを復号し、復号して得られたビデオデータを通信部５８に出力する。

　操作入力部５７は、ボタン、キー、タッチパネルなどの入力デバイスや、所定のリモートコマンダから送信される赤外線などの信号を受信する受信部により構成される。操作入力部５７はユーザの操作を検出し、検出した操作の内容を表す信号をコントローラ５１に供給する。

　通信部５８は、ケーブル４を介して表示装置３との間で通信を行う。例えば、通信部５８は、表示装置３が有するディスプレイの表示性能に関する情報を取得し、コントローラ５１に出力する。また、通信部５８は、復号処理部５６から供給されたビデオデータを表示装置３に出力する。

　図２０は、図１９の復号処理部５６の構成例を示すブロック図である。

　復号処理部５６は、分離部７１、Mandatory HDRデコーダ７２、Option A HDRデコーダ７３、Option B HDRデコーダ７４、およびSDRデコーダ７５から構成される。Mandatory HDRデコーダ７２、Option A HDRデコーダ７３、およびOption B HDRデコーダ７４を有する再生装置２は、Mandatory/Option A/Option B HDR対応Playerである。ディスクドライブ５２により読み出されたAVストリームは分離部７１に入力される。

　分離部７１は、コントローラ５１による制御に従って、再生するビデオストリームをAVストリームから分離し、各デコーダに出力する。分離部７１は、Mandatory HDRビデオを再生する場合、Mandatory HDRビデオストリームを分離し、Mandatory HDRデコーダ７２に出力する。また、分離部７１は、Option A HDRビデオを再生する場合、Option A HDRビデオストリームを分離し、Option A HDRデコーダ７３に出力する。分離部７１は、Option B HDRビデオを再生する場合、Option B HDRビデオストリームを分離し、Option B HDRデコーダ７４に出力する。分離部７１は、SDRビデオを再生する場合、SDRビデオストリームを分離し、SDRデコーダ７５に出力する。

　Mandatory HDRデコーダ７２は、分離部７１から供給されたMandatory HDRビデオストリームを復号し、復号して得られたMandatory HDRビデオのデータを出力する。

　Option A HDRデコーダ７３は、分離部７１から供給されたOption A HDRビデオストリームを復号し、復号して得られたOption A HDRビデオのデータを出力する。

　Option B HDRデコーダ７４は、分離部７１から供給されたOption B HDRビデオストリームを復号し、復号して得られたOption B HDRビデオのデータを出力する。

　SDRデコーダ７５は、分離部７１から供給されたSDRビデオストリームを復号し、復号して得られたSDRビデオのデータを出力する。

＜PSRについて＞
　図２１は、PSRの割り当ての例を示す図である。

　BDにおいては、PSRにはPSR numberが割り当てられ、各PSRの用途が規定される。例えばPSR numberが0のPSRであるPSR0はInteractive Graphics用の領域であり、Interactive Graphics Stream Numberが格納される。

・PSR29を拡張する例
　PSR29を拡張し、プレーヤのHDRビデオの再生性能を表す情報を格納することが可能である。BD-ROMフォーマット part3 vsrsion2.4では、HDRビデオの再生性能を表す情報はPSR29に割り当てられていない。PSR29は、プレーヤが有するビデオの再生性能（Player Capability for Video）用の領域である。

　図２２は、PSR29の例を示す図である。

　PSR29は３２ビットの領域であり、そのうちのb4の１ビットがHDR video capabilityとして割り当てられる。b5の１ビットがOption A HDR video capabilityとして割り当てられ、b6の１ビットがOption B HDR video capabilityとして割り当てられる。

　HDR video capabilityが0bであることは、Mandatory HDRビデオの再生が不可であること、すなわちSDRビデオしか再生できないことを表し、1bであることは、Mandatory HDRビデオの再生が可能であることを表す。

　Option A HDR video capabilityが0bであることは、Option A HDRビデオの再生が不可であることを表し、1bであることは、Option A HDRビデオの再生が可能であることを表す。

　Option B HDR video capabilityが0bであることは、Option B HDRビデオの再生が不可であることを表し、1bであることは、Option B HDRビデオの再生が可能であることを表す。

　コントローラ５１は、レジスタ５３Ａに確保されたPSR29の情報を参照することにより、再生装置２が、HDRビデオの再生が可能であるのか否かと、HDRビデオの再生が可能である場合に、再生可能なHDRビデオの種類を特定することができる。

・PSRを新たに定義する例
　図２１に示すように、例えばPSR25をHDR video Capability用の領域として新たに定義し、HDRビデオの再生性能を表す情報を格納するようにしてもよい。BD-ROMフォーマット part3 vsrsion2.4ではPSR25はreserved領域である。

　図２３は、PSR25の例を示す図である。

　PSR25は３２ビットの領域であり、そのうちのb0の１ビットがHDR video capabilityとして割り当てられる。b1の１ビットがOption A HDR video capabilityとして割り当てられ、b2の１ビットがOption B HDR video capabilityとして割り当てられる。

　HDR video capability、Option A HDR video capability、Option B HDR video capabilityの意味は、上述したものと同じである。

・PSR23を拡張する例
　PSR23を拡張し、出力先となるディスプレイのHDRビデオの表示性能を表す情報を格納することが可能である。BD-ROMフォーマット part3 vsrsion2.4では、HDRビデオの表示性能を表す情報はPSR23に割り当てられていない。PSR23は、ディスプレイの表示性能（Display Capability for video）用の領域である。

　表示装置３が有するディスプレイの表示性能を表す情報は、HDMI（登録商標）を介した通信の開始時に、EDID(Extended display identification data)を用いて再生装置２により取得される。再生装置２は、取得した情報に基づいてPSR23に値を設定する。

　図２４は、PSR23の例を示す図である。

　PSR23は３２ビットの領域であり、そのうちのb3の１ビットがHDR video display capabilityとして割り当てられる。b4の１ビットがOption A HDR video display capabilityとして割り当てられ、b5の１ビットがOption B HDR video display capabilityとして割り当てられる。

　HDR video display capabilityが0bであることは、Mandatory HDRビデオの表示が不可であること、すなわちSDRビデオしか表示できないことを表し、1bであることは、Mandatory HDRビデオの表示が可能であることを表す。

　Option A HDR video display capabilityが0bであることは、Option A HDRビデオの表示が不可であることを表し、1bであることは、Option A HDRビデオの表示が可能であることを表す。

　Option B HDR video display capabilityが0bであることは、Option B HDRビデオの表示が不可であることを表し、1bであることは、Option B HDRビデオの表示が可能であることを表す。

　コントローラ５１は、レジスタ５３Ａに確保されたPSR23の情報を参照することにより、表示装置３が有するディスプレイが、HDRビデオの表示が可能であるのか否かと、HDRビデオの表示が可能である場合に、表示可能なHDRビデオの種類を特定することができる。

・PSRを新たに定義する例
　図２１に示すように、例えばPSR26をHDR video Display Capability用の領域として新たに定義し、HDRビデオの表示性能を表す情報を格納するようにしてもよい。BD-ROMフォーマット part3 vsrsion2.4ではPSR26はreserved領域である。

　図２５は、PSR26の例を示す図である。

　PSR26は３２ビットの領域であり、そのうちのb0の１ビットがHDR video display capabilityとして割り当てられる。b1の１ビットがOption A HDR video display capabilityとして割り当てられ、b2の１ビットがOption B HDR video display capabilityとして割り当てられる。

　HDR video display capability、Option A HDR video display capability、Option B HDR video display capabilityの意味は、上述したものと同じである。

＜表示装置３の構成＞
　図２６は、表示装置３の構成例を示すブロック図である。

　表示装置３は、コントローラ１０１、通信部１０２、信号処理部１０３、およびディスプレイ１０４から構成される。コントローラ１０１はメモリ１０１Ａを有する。

　コントローラ１０１は、CPU、ROM、RAMなどより構成される。コントローラ１０１は、所定のプログラムを実行し、表示装置３の全体の動作を制御する。

　例えば、コントローラ１０１は、ディスプレイ１０４の表示性能を表す情報をメモリ１０１Ａに記憶させて管理する。コントローラ１０１は、再生装置２との認証時、メモリ１０１Ａに記憶させている情報を通信部１０２に出力し、EDIDを用いて再生装置２に送信させる。EDIDに基づいて、ディスプレイ１０４の表示性能が再生装置２により特定される。

　通信部１０２は、ケーブル４を介して再生装置２との間で通信を行う。通信部１０２は、再生装置２から送信されてきたビデオデータを受信し、信号処理部１０３に出力する。また、通信部１０２は、コントローラ１０１から供給された情報を再生装置２に送信する。

　信号処理部１０３は、通信部１０２から供給されたビデオデータの処理を行い、映像をディスプレイ１０４に表示させる。

＜＜４．各装置の動作について＞＞
　ここで、以上のような構成を有する各装置の動作について説明する。

＜記録装置の処理＞
　はじめに、図２７のフローチャートを参照して、記録装置１の記録処理について説明する。図２７の処理は、例えばマスターとなるビデオデータが入力されたときに開始される。

　ステップＳ１において、符号化処理部２２は、HDRビデオを設定に従って符号化する。すなわち、記録装置１のユーザであるコンテンツのオーサーによりMandatory HDRディスクを生成することが設定されている場合、Mandatory HDRエンコーダ３１は符号化を行い、Mandatory HDRビデオストリームを生成する。また、例えば、Mandatory/Option A HDRディスクを生成することが設定されている場合、Mandatory HDRエンコーダ３１とOption A HDRエンコーダ３２はそれぞれ符号化を行い、Mandatory HDRビデオストリームとOption A HDRビデオストリームを生成する。生成されたHDRビデオストリームは多重化され、AVストリームが生成される。

　ステップＳ２において、コントローラ２１のData Base情報生成部２１Ａは、図１１の各情報を含むIndex tableや、図１５の各情報を含むPlayListなどのData Base情報を生成する。

　ステップＳ３において、ディスクドライブ２３は、それぞれのData Base情報のファイルと、AVストリームのファイルをディスク１１に記録する。その後、処理は終了される。

＜再生装置の処理＞
　次に、図２８のフローチャートを参照して、ディスプレイの表示性能を表す情報を取得する再生装置２の処理について説明する。

　図２８の処理は、例えば、再生装置２と表示装置３がケーブル４を介して接続され、電源がオンになったときに開始される。

　ステップＳ１１において、通信部５８は、表示装置３と通信を行い、ディスプレイ１０４の表示性能を表す情報を含むEDIDを取得する。通信部５８は、ディスプレイ１０４の表示性能を表す情報をコントローラ５１に出力する。

　ステップＳ１２において、コントローラ５１は、通信部５８から供給された情報に基づいて、ディスプレイ１０４の表示性能を認識する。コントローラ５１は、図２４および図２５を参照して説明したHDR video display capability、Option A HDR video display capability、およびOption B HDR video display capabilityをレジスタ５３Ａに設定する。その後、処理は終了される。

　次に、図２９のフローチャートを参照して、HDRビデオを再生する再生装置２の処理について説明する。

　図２９の処理は、図２８の処理が行われた後に行われる。ここでは、再生装置２が、図２０に示す復号処理部５６を有しており、Mandatory/Option A/Option B HDR対応Playerであるものとする。

　ステップＳ２１において、コントローラ５１は、ディスクドライブ５２を制御し、Data Base情報をディスク１１から読み出させる。コントローラ５１のData Base情報解析部５１Ａは、ディスクドライブ５２により読み出されたData Base情報を取得する。

　ステップＳ２２において、Data Base情報解析部５１Ａは、Index tableなどのData Base情報を解析し、initial_HDR_output_preference、HDR_flag、option_A_HDR_flag、option_B_HDR_flagの各情報を参照する。

　ステップＳ２３において、コントローラ５１は、レジスタ５３Ａに記憶されている、再生装置２の再生性能を表す情報と、図２８の処理によって取得されたディスプレイ１０４の表示性能を表す情報を参照する。再生装置２の再生性能を表す、図２２および図２３を参照して説明したHDR video capability、Option A HDR video capability、Option B HDR video capabilityはレジスタ５３Ａに予め記憶されている。

　ステップＳ２４において、コントローラ５１は、ディスク１１に記録されているHDRビデオのうち、再生装置２が再生可能であり、かつ、ディスプレイ１０４が表示可能なHDRビデオを再生対象として決定する。

　ディスク１１に記録されているHDRビデオの種類は、Data Base情報解析部５１Ａにより解析されたHDR_flag、option_A_HDR_flag、option_B_HDR_flagの各値に基づいて特定される。また、再生装置２が再生可能なHDRビデオの種類は、HDR video capability、Option A HDR video capability、Option B HDR video capabilityの各値に基づいて特定される。ディスプレイ１０４に表示させることが可能なHDRビデオの種類は、HDR video display capability、Option A HDR video display capability、Option B HDR video display capabilityの各値に基づいて特定される。

　再生対象のHDRビデオの決定には、適宜、initial_HDR_output_preferenceの値やユーザの選択結果なども用いられる。Mandatory/Option A/Option B HDR対応Playerである再生装置２においては、図６に示す組み合わせに従って、再生対象のHDRビデオが決定される。

　ステップＳ２５において、コントローラ５１は、ディスクドライブ５２を制御し、再生対象として決定されたHDRビデオを含むAVストリームをディスク１１から読み出させる。ディスクドライブ５２により取得されたAVストリームは復号処理部５６に供給される。

　ステップＳ２６において、復号処理部５６は、ディスクドライブ５２から供給されたAVストリームに多重化されているHDRビデオストリームを復号し、復号して得られたHDRビデオのデータを通信部５８に出力する。

　ステップＳ２７において、通信部５８は、復号処理部５６から供給されたHDRビデオのデータを表示装置３に出力する。通信部５８から出力されたデータを受信した表示装置３においては、受信したデータに対して信号処理が施され、ディスプレイ１０４にHDRビデオが表示される。ステップＳ２５乃至Ｓ２７の処理は、コンテンツの再生が終わるまで続けられる。

　以上の処理により、再生装置２は、再生装置２自身が再生可能であり、かつ、ディスプレイ１０４が表示可能なHDRビデオを再生するといった適切な処理を行うことができる。

＜＜５．変形例＞＞
＜他の構成例＞
　以上においては、再生装置２がMandatory/Option A/Option B HDR対応Playerである場合について主に説明したが、他の再生性能を有する場合においても同様の処理が行われる。

　図３０は、Mandatory HDR対応Playerである再生装置２に設けられる復号処理部５６の構成例を示すブロック図である。

　図３０に示す構成は、Option A HDRデコーダ７３とOption B HDRデコーダ７４が設けられていない点を除いて、図２０に示す構成と同じ構成である。図３０に示す構成を有する再生装置２においては、図２９の処理が行われ、図３に示す組み合わせに従ってHDRビデオの再生が行われる。

　図３１は、Mandatory/Option A HDR対応Playerである再生装置２に設けられる復号処理部５６の構成例を示すブロック図である。

　図３１に示す構成は、Option B HDRデコーダ７４が設けられていない点を除いて、図２０に示す構成と同じ構成である。図３１に示す構成を有する再生装置２においては、図２９の処理が行われ、図４に示す組み合わせに従ってHDRビデオの再生が行われる。

　図３２は、Mandatory/Option B HDR対応Playerである再生装置２に設けられる復号処理部５６の構成例を示すブロック図である。

　図３２に示す構成は、Option A HDRデコーダ７３が設けられていない点を除いて、図２０に示す構成と同じ構成である。図３２に示す構成を有する再生装置２においては、図２９の処理が行われ、図５に示す組み合わせに従ってHDRビデオの再生が行われる。

　図３３は、HDRビデオの表示の具体例を示す図である。

　図３３の例においては、吹き出し＃１に示すように、Mandatory HDR video capabilityの値は1b、Option A HDR video capabilityの値は1b、Option B HDR video capabilityの値は0bである。再生装置２は、Mandatory/Option A HDR対応Playerである。

　また、吹き出し＃２に示すように、Data Base情報に記述されているHDR_flagの値は1b、option_A_HDR_flagの値は1b、option_B_HDR_flagの値は0bである。再生装置２に装着されたディスク１１は、Mandatory/Option A HDRディスクである。

　この場合、出力先となるディスプレイ１０４が、矢印Ａ１の先に示すようにMandatory HDR対応ディスプレイであるときには、再生装置２においてはMandatory HDRビデオの再生が行われる。ディスプレイ１０４にはMandatory HDRビデオが表示される。

　また、出力先となるディスプレイ１０４が、矢印Ａ２の先に示すようにMandatory/Option A HDR対応ディスプレイであるときには、再生装置２においてはMandatory HDRビデオまたはOption A HDRビデオの再生が行われる。

　例えば、initial_HDR_output_preferenceの値が01bである場合、Mandatory HDRビデオが再生され、10bである場合、Option A HDRビデオが再生される。

　また、Mandatory HDRビデオを再生することがユーザにより選択された場合、Mandatory HDRビデオが再生され、Option A HDRビデオを再生することがユーザにより選択された場合、Option A HDRビデオが再生される。

　ディスプレイ１０４には、Mandatory HDRビデオまたはOption A HDRビデオが表示される。

　出力先となるディスプレイ１０４が、矢印Ａ３の先に示すようにMandatory/Option B HDR対応ディスプレイであるときには、再生装置２においてはMandatory HDRビデオの再生が行われる。ディスプレイ１０４にはMandatory HDRビデオが表示される。

　出力先となるディスプレイ１０４が、矢印Ａ４の先に示すように、Mandatory HDRビデオの表示に対応しないOption B HDR対応ディスプレイであるときには、再生装置２においてはHDRビデオの再生が行われない。これにより、BDフォーマットのHDRビデオの表示に対応していないディスプレイに対してビデオデータが出力されるのを防ぐことが可能になる。

＜Data Base情報の変形例＞
　以上においては、HDR_flag、option_A_HDR_flag、およびoption_B_HDR_flagがIndex tableまたはPlayListに記述されるものとしたが、Clip Informationなどの他の情報に記述されるようにしてもよい。

＜ビデオの色域に関する処理の例＞
　ディスク１１に記録されたビデオの色域は、BT.2020、BT.709などの複数の規格の中から選択された色域である。BT.2020(ITU-R BT.2020)は、4K/8K映像の放送規格で採用された色域規格である。BT.2020の色域は、BT.709の色域より広い。

　再生装置２は、ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域の種類を認識し、適切な色域のビデオを出力する。入力可能ということは、入力された所定の色域のビデオを、ディスプレイ１０４が色域を保持したまま表示できることを意味する。一方、入力不可能ということは、入力された所定の色域のビデオをディスプレイ１０４が表示できないことを意味する。

　以下において、再生装置２はBT.2020対応プレーヤであるものとする。BT.2020対応プレーヤは、BT.2020の色域を有するビデオであるBT.2020ビデオの再生機能と、BT.709の色域を有するビデオであるBT.709ビデオの再生機能を搭載したプレーヤである。

　図３４は、BT.2020対応プレーヤが出力するビデオの色域の例を示す図である。

　挿入されたBDがBT.709ディスクである場合、出力先となるディスプレイに対するBT.709ビデオの入力が可能であり、BT.2020ビデオの入力が不可能であるときには、BT.2020対応プレーヤは、再生したBT.709ビデオをそのまま出力する。BT.709ディスクは、BT.709ビデオが記録されたBDである。BT.2020ビデオが記録されたBDはBT.2020ディスクとなる。

　ディスプレイには、BT.2020対応プレーヤから入力されたデータに基づいて、BT.709の色域を有するビデオが表示される。

　挿入されたBDがBT.709ディスクであり、出力先となるディスプレイに対するBT.709ビデオとBT.2020ビデオの双方の入力が可能であるときには、BT.2020対応プレーヤは、再生したBT.709ビデオをそのまま出力する。また、BT.2020対応プレーヤは、再生したBT.709ビデオをBT.2020ビデオにアップコンバートし、BT.2020ビデオを出力する。

　BT.709ビデオをそのまま出力するのか、色域を拡張して得られたBT.2020ビデオを出力するのかは、例えばユーザの操作に従って選択される。

　いずれの色域のビデオを出力するのかを表す情報をBD内に記録することができるようにしてもよい。この場合、BT.2020対応プレーヤは、BD内に記録された情報により表される色域のビデオを出力する。

　ディスプレイには、BT.2020対応プレーヤから入力されたデータに基づいて、BT.709の色域を有するビデオ、または、BT.2020の色域を有するビデオが表示される。

　挿入されたBDがBT.2020ディスクである場合、出力先となるディスプレイに対するBT.709ビデオの入力が可能であり、BT.2020ビデオの入力が不可能であるときには、BT.2020対応プレーヤは、再生したBT.2020ビデオをBT.709ビデオにダウンコンバートする。BT.2020対応プレーヤは、色域を圧縮して得られたBT.709ビデオを出力する。

　挿入されたBDがBT.2020ディスクである場合において、出力先となるディスプレイに対するBT.2020ビデオの入力が不可能であるとき、ビデオの出力を禁止するようにしてもよい。ビデオの出力を禁止するか否かを表す情報をBD内に記録することができるようにしてもよい。これにより、コンテンツのオーサーは、自身が意図しない色域のビデオが出力されるのを防ぐことが可能になる。

　挿入されたBDがBT.2020ディスクであり、出力先となるディスプレイに対するBT.709ビデオとBT.2020ビデオの双方の入力が可能であるときには、BT.2020対応プレーヤは、再生したBT. 2020ビデオをそのまま出力する。

　ディスプレイには、BT.2020対応プレーヤから入力されたデータに基づいて、BT.2020の色域を有するビデオが表示される。

　このような出力を行う場合、BT.2020対応プレーヤである再生装置２は、ディスク１１に記録されているビデオの色域の種類と、ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域の種類を特定する必要がある。

　ディスク１１に記録されているビデオの色域の種類は、例えばディスク１１に記録されているData Base情報を解析することによって特定される。Data Base情報には、ディスク１１に記録されているビデオの色域の種類を表す情報が含まれる。

　ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域の種類は、上述したHDRビデオの種類と同様に、EDIDを用いて特定される。すなわち、表示装置３は、ケーブル４を介した通信の開始時、EDIDを用いて、ディスプレイ１０４が表示可能なHDRビデオの種類を表す情報だけでなく、ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域の種類を表す情報を再生装置２に送信する。

　再生装置２は、表示装置３から送信されてきた情報に基づいて、ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域の種類を特定し、特定した色域を表す情報をPSRであるレジスタ５３Ａに記録する。

・PSRの例
　図３５は、PSR23の拡張の例を示す図である。

　出力先となるディスプレイに対するBT.2020ビデオの入力が可能であるか否かを表す情報をPSR23に格納するようにすることが可能である。BD-ROMフォーマット part3 vsrsion2.4では、BT.2020ビデオの入力が可能であるか否かを表す情報はPSR23に割り当てられていない。図２１を参照して説明したように、PSR23は、ディスプレイの表示性能（Display Capability for video）用の領域である。

　図３５に示すように、PSR23は３２ビットの領域であり、そのうちのb3の１ビットがBT.2020 input capabilityとして割り当てられる。

　BT.2020 input capabilityが0bであることは、BT.2020ビデオの入力が不可能であり、BT.2020ビデオとBT.709ビデオのうちのBT.709ビデオの表示に対応していることを表す。

　一方、BT.2020 input capabilityが1bであることは、BT.2020ビデオの入力が可能であり、BT.2020ビデオとBT.709ビデオの双方の表示に対応していることを表す。

　b3の１ビットではなく、PSR23内の異なるビットにBT.2020 input capabilityが割り当てられるようにしてもよい。例えばb6の１ビットに割り当てることにより、BT.2020 input capabilityを、図２４を参照して説明したHDR video display capability、Option A HDR video display capability、Option B HDR video display capabilityとともにPSR23に格納することが可能になる。

　コントローラ５１は、PSR23の情報を参照することにより、表示装置３が有するディスプレイ１０４に対するBT.2020ビデオの入力が可能であるか否かを特定することができる。

　PSR26をディスプレイの色域用の領域として新たに定義し、出力先となるディスプレイに対するBT.2020ビデオの入力が可能であるか否かを表す情報を格納するようにしてもよい。

　図３６は、PSR26の例を示す図である。

　PSR26は３２ビットの領域であり、そのうちのb0の１ビットがBT.2020 input capabilityとして割り当てられる。BT.2020 input capabilityの意味は、上述したものと同じである。BT.2020 input capabilityとともに、HDR video display capability、Option A HDR video display capability、Option B HDR video display capabilityがPSR26内の所定のビットに割り当てられるようにしてもよい。

・警告の表示について
　BT.2020対応プレーヤである再生装置２は、ディスク１１に記録されているビデオの色域の種類と、ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域の種類に基づいて、適宜、警告を表示する。

　図３７は、警告の表示の具体例を示す図である。

　図３７の例においては、吹き出し＃１１に示すように、ディスク１１に記録されているビデオの色域はBT.2020である。

　矢印Ａ１１の先に示すように、ディスプレイ１０４に対するBT.2020ビデオの入力が不可能であり、ダウンコンバートを行ってBT.709ビデオを出力するとき、再生装置２は、画質の劣化が生じることを表す警告をディスプレイ１０４に表示させる。また、再生装置２は、吹き出し＃１２に示すように、BT.2020対応のディスプレイを用いることにより、より画質の良いビデオを視聴することができることを案内するメッセージを表示させる。

　再生装置２は、警告等を表示させた後、ディスク１１を再生して得られたBT.2020ビデオをBT.709ビデオにダウンコンバートし、BT.709ビデオを表示装置３に出力する。

　一方、矢印Ａ１２の先に示すように、ディスプレイ１０４に対するBT.2020ビデオの入力が可能であるとき、再生装置２は、再生して得られたBT.2020ビデオをそのままディスプレイ１０４に出力する。この場合、再生装置２は、吹き出し＃１３に示すように警告等の表示を行わない。

　このようにして警告を適宜表示する再生装置２の処理についてはフローチャートを参照して後述する。

・再生装置２の構成例
　図３８は、再生装置２の他の構成例を示すブロック図である。

　図３８に示す再生装置２の構成は、色域変換部５９が追加されている点を除いて、図１９に示す構成と同じ構成である。重複する説明については適宜省略する。

　復号処理部５６は、ディスクドライブ５２から供給されたAVストリームに多重化されているビデオストリームを復号する。復号処理部５６は、ビデオの色域を変換する場合、復号して得られたビデオデータを色域変換部５９に出力する。

　色域変換部５９は、コントローラ５１による制御に従って、復号処理部５６から供給されたビデオの色域変換を行う。

　例えば、色域変換部５９は、復号処理部５６から供給されたビデオの色域がBT.709である場合、BT.709ビデオをBT.2020ビデオにアップコンバートし、BT.2020ビデオのデータを通信部５８に出力する。また、色域変換部５９は、復号処理部５６から供給されたビデオの色域がBT.2020である場合、BT.2020ビデオをBT.709ビデオにダウンコンバートし、BT.709ビデオのデータを通信部５８に出力する。

　通信部５８は、色域変換部５９から供給されたBT.2020ビデオまたはBT.709ビデオのデータを表示装置３に出力する。

・再生装置２の動作
　ここで、再生装置２の動作について説明する。はじめに、図３９のフローチャートを参照して、ディスプレイ１０４の表示性能を表す情報を取得する再生装置２の処理について説明する。

　ステップＳ１０１において、通信部５８は、表示装置３と通信を行い、ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域を表す情報を含むEDIDを取得する。通信部５８は、ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域を表す情報をコントローラ５１に出力する。

　ステップＳ１０２において、コントローラ５１は、通信部５８から供給された情報に基づいて、PSRのBT.2020 input capabilityに値を設定する。BT.2020ビデオの入力が不可能である場合、BT.2020 input capabilityに0bが設定され、BT.2020ビデオの入力が可能である場合、BT.2020 input capabilityに1bが設定される。その後、処理は終了される。

　次に、図４０のフローチャートを参照して、BT.709ディスクを再生する再生装置２の処理について説明する。

　図４０の処理は、例えばBT.709ディスクがディスクドライブ５２に挿入され、BT.709ディスクの再生が指示されたときに開始される。

　ステップＳ１１１において、コントローラ５１は、PSRのBT.2020 input capabilityの値を参照し、ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域を特定する。

　ステップＳ１１２において、コントローラ５１は、BT.2020ビデオの入力が可能であるか否かを判定する。

　BT.2020ビデオの入力が不可能であるとステップＳ１１２において判定した場合、ステップＳ１１３において、コントローラ５１は、ディスクドライブ５２を制御し、再生対象のBT.709ビデオのストリームを含むAVストリームをディスク１１から読み出させる。ディスクドライブ５２により取得されたAVストリームは復号処理部５６に供給される。

　ステップＳ１１４において、復号処理部５６は、ディスクドライブ５２から供給されたAVストリームに多重化されているBT.709ビデオのストリームを復号し、復号して得られたBT.709ビデオのデータを通信部５８に出力する。

　ステップＳ１１５において、通信部５８は、復号処理部５６から供給されたBT.709ビデオのデータを表示装置３に出力する。通信部５８から出力されたデータを受信した表示装置３においては、受信したデータに基づいて、BT.709の色域を有するビデオをディスプレイ１０４に表示する処理が行われる。ステップＳ１１３乃至Ｓ１１５の処理は、コンテンツの再生が終わるまで続けられる。

　一方、BT.2020ビデオの入力が可能であるとステップＳ１１２において判定した場合、ステップＳ１１６において、コントローラ５１は、ディスク１１に記録されているBT.709ビデオの色域を変換するか否かを判定する。例えば、色域のアップコンバートを行うか否かの選択に用いられる画面が表示され、ユーザによる選択が行われる。

　BT.709ビデオの色域を変換しないとステップＳ１１６において判定された場合、ステップＳ１１３以降の処理が行われ、ディスク１１を再生して得られたBT.709ビデオがディスプレイ１０４に表示される。

　BT.709ビデオの色域を変換するとステップＳ１１６において判定した場合、ステップＳ１１７において、コントローラ５１は、ディスクドライブ５２を制御し、再生対象のBT.709ビデオのストリームを含むAVストリームをディスク１１から読み出させる。

　ステップＳ１１８において、復号処理部５６は、ディスクドライブ５２から供給されたAVストリームに多重化されているBT.709ビデオのストリームを復号し、復号して得られたBT.709ビデオのデータを色域変換部５９に出力する。

　ステップＳ１１９において、色域変換部５９は、復号処理部５６から供給されたBT.709ビデオをBT.2020ビデオにアップコンバートする。色域変換部５９は、アップコンバートすることによって得られたBT.2020ビデオのデータを通信部５８に出力する。

　ステップＳ１２０において、通信部５８は、色域変換部５９から供給されたBT.2020ビデオのデータを表示装置３に出力する。通信部５８から出力されたデータを受信した表示装置３においては、受信したデータに基づいて、BT.2020の色域を有するビデオをディスプレイ１０４に表示する処理が行われる。ステップＳ１１７乃至Ｓ１２０の処理は、コンテンツの再生が終わるまで続けられる。

　次に、図４１のフローチャートを参照して、BT.2020ディスクを再生する再生装置２の処理について説明する。

　図４１の処理は、例えばBT.2020ディスクがディスクドライブ５２に挿入され、BT.2020ディスクの再生が指示されたときに開始される。

　ステップＳ１３１において、コントローラ５１は、PSRのBT.2020 input capabilityの値を参照し、ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域を特定する。

　ステップＳ１３２において、コントローラ５１は、BT.2020ビデオの入力が可能であるか否かを判定する。

　BT.2020ビデオの入力が可能であるとステップＳ１３２において判定した場合、ステップＳ１３３において、コントローラ５１は、ディスクドライブ５２を制御し、再生対象のBT.2020ビデオのストリームを含むAVストリームをディスク１１から読み出させる。ディスクドライブ５２により取得されたAVストリームは復号処理部５６に供給される。

　ステップＳ１３４において、復号処理部５６は、ディスクドライブ５２から供給されたAVストリームに多重化されているBT.2020ビデオのストリームを復号し、復号して得られたBT.2020ビデオのデータを通信部５８に出力する。

　ステップＳ１３５において、通信部５８は、復号処理部５６から供給されたBT.2020ビデオのデータを表示装置３に出力する。通信部５８から出力されたデータを受信した表示装置３においては、受信したデータに基づいて、BT.2020の色域を有するビデオをディスプレイ１０４に表示する処理が行われる。ステップＳ１３３乃至Ｓ１３５の処理は、コンテンツの再生が終わるまで続けられる。

　一方、BT.2020ビデオの入力が不可能であるとステップＳ１３２において判定した場合、ステップＳ１３６において、コントローラ５１は、画質劣化が生じる旨の警告を含む画面のデータを表示装置３に送信する。表示装置３においては、再生装置２から送信されてきたデータに基づいて警告画面が表示される。

　ステップＳ１３７において、コントローラ５１は、ディスクドライブ５２を制御し、再生対象のBT.2020ビデオのストリームを含むAVストリームをディスク１１から読み出させる。

　ステップＳ１３８において、復号処理部５６は、ディスクドライブ５２から供給されたAVストリームに多重化されているBT.2020ビデオのストリームを復号し、復号して得られたBT.2020ビデオのデータを色域変換部５９に出力する。

　ステップＳ１３９において、色域変換部５９は、復号処理部５６から供給されたBT.2020ビデオをBT.709ビデオにダウンコンバートする。色域変換部５９は、ダウンコンバートすることによって得られたBT.709ビデオのデータを通信部５８に出力する。

　ステップＳ１４０において、通信部５８は、色域変換部５９から供給されたBT.709ビデオのデータを表示装置３に出力する。通信部５８から出力されたデータを受信した表示装置３においては、受信したデータに基づいて、BT.709の色域を有するビデオをディスプレイ１０４に表示する処理が行われる。ステップＳ１３７乃至Ｓ１４０の処理は、コンテンツの再生が終わるまで続けられる。

　以上の処理により、ディスプレイ１０４に入力可能なビデオの色域に応じて適切な処理を行うことが可能になる。また、色域のダウンコンバートが行われる場合に警告を表示することにより、オリジナルの色域とは異なる色域のビデオが表示されることをユーザに気付かせることが可能になる。

　以上においては、ディスク１１に記録されているビデオがBT.2020ビデオまたはBT.709ビデオであるものとしたが、他の色域のビデオであってもよい。また、ディスク１１に記録されているビデオの色域が２種類であるものとしたが、３種類以上であってもよい。

　さらに、画質の劣化が生じる旨の警告等がディスプレイ１０４に表示されるものとしたが、再生装置２に設けられた表示部の表示やLED等の発光を用いてそのような警告が行われるようにしてもよい。

・コンピュータの構成例
　上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。

　図４２は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。

　CPU５０１、ROM５０２、RAM５０３は、バス５０４により相互に接続されている。

　バス５０４には、さらに、入出力インタフェース５０５が接続されている。入出力インタフェース５０５には、キーボード、マウスなどよりなる入力部５０６、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部５０７が接続される。また、入出力インタフェース５０５には、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部５０８、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部５０９、リムーバブルメディア５１１を駆動するドライブ５１０が接続される。

　以上のように構成されるコンピュータでは、CPU５０１が、例えば、記憶部５０８に記憶されているプログラムを入出力インタフェース５０５及びバス５０４を介してRAM５０３にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。

　CPU５０１が実行するプログラムは、例えばリムーバブルメディア５１１に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供され、記憶部５０８にインストールされる。

　なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。

　本明細書において、システムとは、複数の構成要素（装置、モジュール（部品）等）の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、１つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている１つの装置は、いずれも、システムである。

　なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。

　本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。

　例えば、本技術は、１つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。

　また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、１つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。

　さらに、１つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その１つのステップに含まれる複数の処理は、１つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。

・構成の組み合わせ例
　本技術は、以下のような構成をとることもできる。

（１）
　再生対象のコンテンツを取得し、標準の輝度範囲より広い輝度範囲のビデオを前記コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を取得する取得部と、
　前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、出力先となるディスプレイが前記第１のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第１のHDRビデオの符号化データを再生し、前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示すとともに、前記第２のフラグが、前記第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、前記ディスプレイが前記第２のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する再生部と
　を備える再生装置。

（２）
　前記第１のHDRビデオと前記第２のHDRビデオは、それぞれ異なる処理によって生成されたビデオである
　前記（１）に記載の再生装置。

（３）
　前記取得部は、前記再生装置に装着された記録媒体から前記コンテンツと前記再生管理情報を取得する
　前記（１）または（２）に記載の再生装置。

（４）
　前記再生管理情報には、前記コンテンツの再生開始時に、前記第１のHDRビデオの符号化データと前記第２のHDRビデオの符号化データのうちのいずれの符号化データを再生するのかを示す再生開始フラグがさらに記述され、
　前記再生部は、前記再生開始フラグに基づいて、前記第１のHDRビデオの符号化データまたは前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する
　前記（１）乃至（３）のいずれかに記載の再生装置。

（５）
　前記ディスプレイを有する表示装置と通信を行い、前記ディスプレイの表示性能を表す情報を取得する通信部をさらに備え、
　前記再生部は、前記通信部により取得された情報により表される前記ディスプレイの表示性能に基づいて、前記第１のHDRビデオの符号化データまたは前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する
　前記（１）乃至（４）のいずれかに記載の再生装置。

（６）
　前記記録媒体は、Blu-ray Discであり、
　前記第１のフラグ、前記第２のフラグ、および前記再生開始フラグは、Index tableに記述される
　前記（４）に記載の再生装置。

（７）
　前記記録媒体は、Blu-ray Discであり、
　前記再生開始フラグは、Index tableに記述され、
　前記第１のフラグと前記第２のフラグは、PlayListに記述される
　前記（４）に記載の再生装置。

（８）
　前記再生装置自身が前記第１のHDRビデオの符号化データの再生が可能な装置であるか否かを示す情報の記憶領域と、前記第２のHDRビデオの符号化データの再生が可能な装置であるか否かを示す情報の記憶領域が形成された状態情報記憶部をさらに備える
　前記（１）乃至（７）のいずれかに記載の再生装置。

（９）
　前記状態情報記録部には、前記ディスプレイが前記第１のHDRビデオの表示が可能な装置であるか否かを示す情報の記憶領域と、前記第２のHDRビデオの表示が可能な装置であるか否かを示す情報の記憶領域がさらに形成される
　前記（８）に記載の再生装置。

（１０）
　再生対象のコンテンツを取得し、
　標準の輝度範囲より広い輝度範囲のビデオを前記コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を取得し、
　前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、出力先となるディスプレイが前記第１のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第１のHDRビデオの符号化データを再生し、
　前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示すとともに、前記第２のフラグが、前記第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、前記ディスプレイが前記第２のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する
　ステップを含む再生方法。

（１１）
　再生対象のコンテンツを取得し、
　標準の輝度範囲より広い輝度範囲のビデオを前記コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を取得し、
　前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、出力先となるディスプレイが前記第１のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第１のHDRビデオの符号化データを再生し、
　前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示すとともに、前記第２のフラグが、前記第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、前記ディスプレイが前記第２のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する
　ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。

（１２）
　マスターとなるビデオに基づいて、標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データと、前記標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データとを生成するビデオ生成部と、
　前記第１のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記第２のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を生成する再生管理情報生成部と
　を備える情報処理装置。

（１３）
　マスターとなるビデオに基づいて、標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データと、前記標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データとを生成し、
　前記第１のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記第２のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を生成する
　ステップを含む情報処理方法。

（１４）
　マスターとなるビデオに基づいて、標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データと、前記標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データとを生成し、
　前記第１のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記第２のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を生成する
　ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。

（１５）
　標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データと、
　前記標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データと、
　前記第１のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記第２のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報と
　が記録された記録媒体。

（１６）
　前記再生管理情報には、前記コンテンツの再生開始時に、前記第１のHDRビデオの符号化データと前記第２のHDRビデオの符号化データのうちのいずれの符号化データを再生するのかを示す再生開始フラグがさらに記述される
　前記（１５）に記載の記録媒体。

（１７）
　前記記録媒体は、Blu-ray Discであり、
　前記第１のフラグ、前記第２のフラグ、および前記再生開始フラグは、Index tableに記述される
　前記（１６）に記載の記録媒体。

（１８）
　前記記録媒体は、Blu-ray Discであり、
　前記再生開始フラグは、Index tableに記述され、
　前記第１のフラグと前記第２のフラグは、PlayListに記述される
　前記（１６）に記載の記録媒体。

　１　記録装置，　２　再生装置，　３　表示装置，　１１　ディスク，　２１　コントローラ，　２１Ａ　Data Base情報生成部，　２２　符号化処理部，　２３　ディスクドライブ，　３１　Mandatory HDRエンコーダ，　３２　Option A HDRエンコーダ，　３３　Option B HDRエンコーダ，　３４　SDRエンコーダ，　３５　多重化部，　５１　コントローラ，　５２　ディスクドライブ，　５３　メモリ，　５６　復号処理部，　５８　通信部，　７１　分離部，　７２　Mandatory HDRデコーダ，　７３　Option A HDRデコーダ，　７４　Option B HDRデコーダ，　７５　SDRデコーダ

Claims

　再生対象のコンテンツを取得し、標準の輝度範囲より広い輝度範囲のビデオを前記コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を取得する取得部と、
　前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、出力先となるディスプレイが前記第１のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第１のHDRビデオの符号化データを再生し、前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示すとともに、前記第２のフラグが、前記第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、前記ディスプレイが前記第２のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する再生部と
　を備える再生装置。
　前記第１のHDRビデオと前記第２のHDRビデオは、それぞれ異なる処理によって生成されたビデオである
　請求項１に記載の再生装置。
　前記取得部は、前記再生装置に装着された記録媒体から前記コンテンツと前記再生管理情報を取得する
　請求項１に記載の再生装置。
　前記再生管理情報には、前記コンテンツの再生開始時に、前記第１のHDRビデオの符号化データと前記第２のHDRビデオの符号化データのうちのいずれの符号化データを再生するのかを示す再生開始フラグがさらに記述され、
　前記再生部は、前記再生開始フラグに基づいて、前記第１のHDRビデオの符号化データまたは前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する
　請求項１に記載の再生装置。
　前記ディスプレイを有する表示装置と通信を行い、前記ディスプレイの表示性能を表す情報を取得する通信部をさらに備え、
　前記再生部は、前記通信部により取得された情報により表される前記ディスプレイの表示性能に基づいて、前記第１のHDRビデオの符号化データまたは前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する
　請求項４に記載の再生装置。
　前記記録媒体は、Blu-ray Discであり、
　前記第１のフラグ、前記第２のフラグ、および前記再生開始フラグは、Index tableに記述される
　請求項４に記載の再生装置。
　前記記録媒体は、Blu-ray Discであり、
　前記再生開始フラグは、Index tableに記述され、
　前記第１のフラグと前記第２のフラグは、PlayListに記述される
　請求項４に記載の再生装置。
　前記再生装置自身が前記第１のHDRビデオの符号化データの再生が可能な装置であるか否かを示す情報の記憶領域と、前記第２のHDRビデオの符号化データの再生が可能な装置であるか否かを示す情報の記憶領域が形成された状態情報記憶部をさらに備える
　請求項１に記載の再生装置。
　前記状態情報記録部には、前記ディスプレイが前記第１のHDRビデオの表示が可能な装置であるか否かを示す情報の記憶領域と、前記第２のHDRビデオの表示が可能な装置であるか否かを示す情報の記憶領域がさらに形成される
　請求項８に記載の再生装置。
　再生対象のコンテンツを取得し、
　標準の輝度範囲より広い輝度範囲のビデオを前記コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を取得し、
　前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、出力先となるディスプレイが前記第１のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第１のHDRビデオの符号化データを再生し、
　前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示すとともに、前記第２のフラグが、前記第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、前記ディスプレイが前記第２のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する
　ステップを含む再生方法。
　再生対象のコンテンツを取得し、
　標準の輝度範囲より広い輝度範囲のビデオを前記コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を取得し、
　前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、出力先となるディスプレイが前記第１のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第１のHDRビデオの符号化データを再生し、
　前記第１のフラグが、前記第１のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示すとともに、前記第２のフラグが、前記第２のHDRビデオの符号化データが前記コンテンツに含まれていることを示し、前記ディスプレイが前記第２のHDRビデオの表示に対応する場合、前記第２のHDRビデオの符号化データを再生する
　ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
　マスターとなるビデオに基づいて、標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データと、前記標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データとを生成するビデオ生成部と、
　前記第１のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記第２のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を生成する再生管理情報生成部と
　を備える情報処理装置。
　マスターとなるビデオに基づいて、標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データと、前記標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データとを生成し、
　前記第１のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記第２のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を生成する
　ステップを含む情報処理方法。
　マスターとなるビデオに基づいて、標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データと、前記標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データとを生成し、
　前記第１のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記第２のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報を生成する
　ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
　標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、コンテンツに含める場合に必須となる第１のHDRビデオの符号化データと、
　前記標準の輝度範囲より輝度範囲が広く、前記コンテンツに含めることが可能とされる第２のHDRビデオの符号化データと、
　前記第１のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第１のフラグと、前記第２のHDRビデオの符号化データが含まれているか否かを示す第２のフラグとが記述された再生管理情報と
　が記録された記録媒体。
　前記再生管理情報には、前記コンテンツの再生開始時に、前記第１のHDRビデオの符号化データと前記第２のHDRビデオの符号化データのうちのいずれの符号化データを再生するのかを示す再生開始フラグがさらに記述される
　請求項１５に記載の記録媒体。
　前記記録媒体は、Blu-ray Discであり、
　前記第１のフラグ、前記第２のフラグ、および前記再生開始フラグは、Index tableに記述される
　請求項１６に記載の記録媒体。
　前記記録媒体は、Blu-ray Discであり、
　前記再生開始フラグは、Index tableに記述され、
　前記第１のフラグと前記第２のフラグは、PlayListに記述される
　請求項１６に記載の記録媒体。