WO2007119513A1

WO2007119513A1 - シールドフィルム及びシールドプリント配線板

Info

Publication number: WO2007119513A1
Application number: PCT/JP2007/056182
Authority: WO
Inventors: Kenji Kamino; Yoshinori Kawakami; Syohei Morimoto; Kazuhiro Hashimoto
Original assignee: Tatsuta System Electronics Co., Ltd.
Priority date: 2006-03-29
Filing date: 2007-03-26
Publication date: 2007-10-25
Also published as: TW200803664A

Abstract

　シールドフィルム１は、絶縁層２の片面に金属層３と、接着剤層４とを順次設けてなるものである。接着剤層４としては、主成分として熱硬化性樹脂、好ましくは難燃性の熱硬化性樹脂が用いられ、これに導電性フィラーが添加されている。接着剤層４には、難燃性樹脂１００重量部に対して、難燃剤が１０～１８０重量部配合されていることが好ましい。これらにより、リフロー処理を行う場合のように後の工程で加熱される場合の環境下においても使用可能な難燃性のシールドフィルムを提供できる。

Description

明細書

シールドフィルム及びシールドプリント配線板

技術分野

[0001] 本発明は、コンピュータ、携帯電話、通信機器、ビデオカメラなどの装置内等に使用されているプリント配線板に用いることが可能なシールドフィルム、及び、このシールドフィルムを用 V、たシールドプリント配線板に関するものである。

背景技術

[0002] 従来から、金属薄膜を用いたシールドフィルムは公知となって、る。例えば、下記特許文献 1に開示されるものがある。具体的には、電気絶縁性基材の片面に金属層を形成し、該金属層の上に、ヒートシール性を有する熱可塑性榭脂を主成分とする榭脂組成物に導電性フィラー及び難燃性フイラ一を含有した榭脂組成物を用いて導電性及び難燃性を有する接着層を形成したことを特徴とするフラットケーブル用シールド材が開示されている。

[0003] しかし、特許文献 1のシールド材は必要なフラットケーブル用の難燃性のシールドフイルムとしては適しているものの、熱可塑性榭脂を使用していることから、高温でリフロ一実装などされる際、耐熱性がないので、プリント配線板の難燃性のシールドフィルムとしては用いることができな、。

[0004] そこで、本発明者らは、耐熱性を有するように、熱硬化性榭脂を使用したシールドフィルム (例えば、下記特許文献 2に記載のもの）の該熱硬化性榭脂に難燃剤を配合して、耐熱性及び難燃性の両方を有するシールドフィルムとできな、かを検証した。

[0005] 特許文献 1 :特開 2002— 279831号公報

特許文献 2：特開 2004— 95566号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] しかしながら、上記検証を行った結果、熱硬化性榭脂への難燃剤の配合量を多くすれば、難燃性を向上させることができるものの、シールドフィルムのプリント回路などへの密着性が低下するといつた問題が発生することがわ力つた。 [0007] そこで、本発明の目的は、プリント回路などへの密着性が低下することなぐリフロー実装を行う場合のように後の工程で加熱される場合の環境下においても使用可能な難燃性のシールドフィルム、及び、このシールドフィルムを用いたシールドプリント配線板を提供することである。

課題を解決するための手段及び効果

[0008] 本発明のシールドフィルムは、絶縁層と難燃性榭脂を含有するシールド層とを有するものである。

上記構成により、本発明のシールドフィルムは、難燃性榭脂を含有しているシールド層を有しており、難燃性榭脂 (特に、耐熱性の高い難燃性熱硬化性榭脂）によって、プリント回路などへの密着性が低下することなぐ後の工程でリフロー実装などされても問題なく使用可能な難燃性のシールドフィルムを提供できる。

[0009] 本発明のシールドフィルムにおいては、前記シールド層が、前記絶縁層の少なくとも片面に形成された 1層以上の等方導電性接着剤層を有することが好ましい。上記構成によれば、プリント回路に本発明のシールドフィルムを貼り合せた際、グランド回路のパターン力ゝらの導電によって、等方導電性接着剤層が電磁波シールド性を発揮できる。

[0010] 本発明のシールドフィルムの前記シールド層においては、前記絶縁層の少なくとも片面に形成された 1層以上の金属層と、 1層以上の異方導電性接着剤層とを有することが好ましい。上記構成によれば、プリント回路に本発明のシールドフィルムを貼り合せた際、異方導電性接着剤層がグランド回路のパターンと本発明のシールドフィルムにおける金属層とを導電接続させるので、電磁波シールド性を発揮できる。

[0011] 本発明のシールドフィルムにおいては、前記導電性接着剤層が難燃剤をさらに含有するものであり、前記難燃剤が、前記難燃性榭脂 100重量部に対して 10〜180重量部配合されていることが好ましい。上記構成により、 35 /z m以下と非常に薄いフィルムであっても、 UL94の垂直燃焼性試験 (VTM規格）に合格するとともに、基材などへの密着性が高、上、可撓性及び保存安定性にも優れたシールドフィルムを確実に提供できる。

[0012] 本発明のシールドフィルムにお、ては、前記難燃性榭脂が、リン含有難燃性榭脂を含有していることが好ましい。上記構成により、確実に高難燃性のシールドフィルムを提供できる。

[0013] 本発明のシールドプリント配線板は、上述のいずれ力 1つのシールドフィルムを、 1 層以上のプリント回路を含む基体の少なくとも片面上に有する。上記構成により、ダランド回路のパターンと本発明のシールドフィルムにおける金属層とを導電接続させるので、電磁波シールド性に優れたシールドプリント配線板を提供できる。また、 UL94 の垂直燃焼性試験 (V規格）に合格するシールドプリント配線板を提供できる。

[0014] 本発明のシールドプリント配線板は、前記基体がフレキシブルプリント配線板であることが好ましい。上記構成により、電磁波シールド性に優れるとともに、基体が可撓性を有しているフレキシブルプリント配線板であることから、曲げる必要がある部位にお V、て用いることができるシールドプリント配線板を提供できる。

発明を実施するための最良の形態

[0015] 以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。図 1は、本発明の実施形態に係るシールドフィルムの断面図である。

[0016] 図 1に示すシールドフィルム 1は、絶縁層 2の片面に金属層 3と、接着剤層 4とを順次設けてなるものである。

[0017] 絶縁層 2は、カバーフィルム又は絶縁樹脂のコーティング層力もなる。

カバーフィルムは、エンジニアリングプラスチック力もなる。例えば、ポリプロピレン、架橋ポリエチレン、ポリエステル、ポリベンツイミダゾール、ァラミド、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリエーテルイミド、ポリフエ-レンサルファイド（PPS)、ポリエチレンナフタレート（PEN)などが挙げられる。

あまり耐熱性を要求されない場合は、安価なポリエステルフィルムが好ましぐ難燃性が要求される場合においては、ポリフエ-レンサルファイドフィルム、さらに耐熱性が要求される場合にはァラミドフィルムやポリイミドフィルムが好ましい。

絶縁榭脂は、絶縁性を有する榭脂であればよぐ例えば、熱硬化性榭脂又は紫外線硬化性榭脂などが挙げられる。熱硬化性榭脂としては、例えば、フエノール榭脂、アクリル榭脂、エポキシ榭脂、メラミン榭脂、シリコン榭脂、アクリル変性シリコン榭脂などが挙げられる。紫外線硬化性榭脂としては、例えば、エポキシアタリレート榭脂、ポリエステルアタリレート榭脂、及びそれらのメタタリレート変性品などが挙げられる。なお、硬化形態としては、熱硬化、紫外線硬化、電子線硬化などどれでもよぐ硬化するものであればよい。

なお、絶縁層 2の厚みは 1 m〜： LO /z m、好ましくは 3 μ m〜7 μ mであることが好ましい。

[0018] 金属層 3を形成する金属材料としては、銅、アルミ、銀、金などを挙げることができる。金属材料は、求められるシールド特性に応じて適宜選択すればよい。金属層 3の形成方法としては、真空蒸着、スパッタリング、 CVD法、 MO (メタルオーガニック）、メツキなどがあるが、量産性を考慮すれば真空蒸着が望ましぐ安価で安定して金属薄膜を得ることができる。また、金属層 3は、金属薄膜に限られず、金属箔を用いてもよい。金属層 3の厚さは、一般に 0. 01〜 10 mとするのが好ましい。 0. 01 mを下回るとシールド効果が不十分となり、逆に 10 mを超えると可撓性が悪くなる。特に可撓性が必要な場合には 2 m以下が好ましぐ特にシールド効果が必要な場合には 10 m以下が好ましい。

[0019] 接着剤層 4としては、 260°Cの基板実装（リフロー）に耐えうる耐熱性のある熱硬化性樹脂、好ましくは難燃性の熱硬化性樹脂が用いられ、これに難燃剤や導電性フィラーが添加されており、等方導電性又は異方導電性を有している。接着剤層 4の厚さは、 5 μ m力ら 30 μ mが好ましい。 5 μ mより薄いと十分な密着性が得られず、 30 μ mを超えると柔軟性が損なわれる。なお、接着剤層 4が等方導電性である場合には、金属層 3はなくてもよい。

[0020] 難燃性の熱硬化性榭脂としては、リン含有熱硬化性榭脂、ビスフエノール A型、ビスフエノール F型、ノボラック型などが挙げられる。

ここで、リン含有熱硬化性榭脂としては、エポキシ榭脂、熱可塑性榭脂、リン化合物が含有されてヽるものが挙げられる。

ここでのエポキシ榭脂としては、ビスフエノール A、ビスフエノール F、あるいは、ビスフエノール Sを出発原料としてェピクロルヒドリンと反応させて得られる、例えば、ビスフエノール A型エポキシ榭脂、ビスフエノール F型エポキシ榭脂、ビスフエノール S型エポキシ榭脂、また、フエノール、 0—クレゾール、あるいは、ナフタレンジオールを出発原料としてホルムアルデヒドで縮合したものをェピクロルヒドリンと反応させて得られる、例えば、フエノールノボラック榭脂、 0—クレゾ一ルノボラック榭脂、ナフタレンノボラック榭脂などが挙げられ、これらは、 1種単独で用いても、 2種以上混合して用いてちょい。

また、ここでの熱可塑性榭脂としては、ポリアミド系榭脂、フエノキシ榭脂、ポリエステル榭脂、ポリカーボネート榭脂、ポリフエ二レン才キシド榭脂、ポリウレタン榭脂、ポリアセタール榭脂、ポリエチレン系榭脂、ポリプロピレン系榭脂、ポリビニル系榭脂などが挙げられ、これらは、 1種単独で用いても、 2種以上混合して用いてもよい。

エポキシ榭脂に熱可塑性榭脂を配合することで、柔軟性のある熱硬化性榭脂を得ることがでさる。

また、ここでのリンィ匕合物としては、エポキシ榭脂などと直接反応する反応型、直接反応しなヽ非反応型の、ずれでもよヽ。エポキシ榭脂などと直接反応する反応型は、特に限定されないが、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、メチロール基、エポキシ基、イソシァネート基、シラノール基、ビニル基などの官能基を有するものが挙げられ、耐熱性や接着性などが良好なものである。

リン含有熱硬化性榭脂の配合割合は、（A)エポキシ榭脂 5〜60重量部、（B)熱可塑性榭脂 100重量部、 (C) (A)及び (B)の合計重量に対して、 10〜35質量％である。これにより、基板実装（リフロー）に耐え、かつ、柔軟性のあるシールドフィルムを提供できる。

[0021] 難燃剤としては、環境上の問題力ノンハロゲン系難燃剤が好ましぐメラミンシァヌレート、ポリリン酸メラミン等の窒素系難燃剤や水酸ィ匕マグネシウム、水酸化アルミ- ゥム等の金属水和物、又は、燐酸エステル、赤リン等のリン系難燃剤等が挙げられる力耐熱性が要求される場合には、メラミンシァヌレート、水酸ィ匕マグネシウムが好ましい。難燃剤の配合割合は、難燃性榭脂 100重量部に対して 10〜180重量部とするのが好ましぐさらに好ましくは 50〜150重量部とするのがよい。 180重量部を超えると、十分な密着が得られず、 10重量部を下回ると難燃性の性能が不十分となる。

[0022] 導電性フイラ一としては、カーボン、銀、銅、ニッケル、ハンダ、アルミ及び銅粉に銀メツキを施した銀コ一ト銅フイラ一、さらには榭脂ボールやガラスビーズ等に金属メッキを施したフィラー又はこれらのフィラーの混合体が用いられる。銀は高価であり、銅は耐熱の信頼性に欠け、アルミは耐湿の信頼性に欠け、さらにハンダは十分な導電性を得ることが困難であることから、比較的安価で優れた導電性を有し、さらに信頼性の高、銀コート銅フイラ一又はニッケルを用いるのが好まし、。

[0023] 導電性フィラーの配合割合は、フィラーの形状等にも左右されるが、難燃性榭脂 10 0重量部に対して 10〜： LOO重量部とするのが好ましぐさらに好ましくは 15〜50重量部とするのがよい。 100重量部を超えると、グランド回路 (銅箔)への接着性が低下し、シールドフレキシブルプリント配線板（以下、シールド FPCとする）等の可撓性が悪くなるとともに難燃性能が低下する。また、 10重量部を下回ると導電性が著しく低下するとともに難燃性能が低下する。金属フィラーの形状は、球状、針状、繊維状、フレーク状、榭脂状のいずれであってもよい。

[0024] 上記実施形態によれば、耐熱性の高!、熱硬化性榭脂を用いて、るので、後の工程でリフロー処理などされても問題なく使用可能な難燃性のシールドフィルムを提供できる。

[0025] また、 35 μ m以下と非常に薄!、フィルムであっても、 UL94の垂直燃焼性試験 (VT M規格)に合格するとともに、基材などへの密着性が高い上、可撓性及び保存安定性にも優れたシールドフィルムを確実に提供できる。

[0026] さらに、難燃性榭脂がリンを含有しているものであるので、確実に高難燃性のシールドフィルムを提供できる。

[0027] 力！]えて、プリント回路に本実施形態のシールドフィルムを貼り合せた際、回路のパタ一ンと本発明のシールドフィルムにおける金属層とを導電接続させるので、このとき、電磁波シールド性を発揮できる。

[0028] なお、本発明のシールドフィルムは、 FPC、 COF (チップオンフレックス）、 RF (リジットフレックスプリント板）、多層フレキシブル基板、リジット基板などに利用できるが、必ずしもこれらに限られない。なお、 FPCに貼付した場合の構造としては、例えば、図 2に示すようなシールドプリント配線板 10となる。ここで、 5はベースフィルム、 6はプリント回路、 7は絶縁フィルム、 8は基体フィルムである。

[0029] プリント回路 6の表面は、信号回路 6aとグランド回路 6bとからなり、グランド回路 6b の少なくとも一部（非絶縁部） 6cを除いて、絶縁フィルム 7によって被覆されている。絶縁フィルム 7は、内部にシールドフィルム 1の接着剤層 4の一部が流れ込んでいる絶縁除去部 7aを有している。これにより、グランド回路 6bと金属層 3とは電気的に接続される。

[0030] ここで、ベースフィルム 5とプリント回路 6との接合は、接着剤によって接着しても良いし、接着剤を用いない、所謂、無接着剤型銅張積層板と同様に接合しても良い。また、絶縁フィルム 7は、可撓性絶縁フィルムを接着剤を用いて張り合わせても良いし、感光性絶縁樹脂の塗工、乾燥、露光、現像、熱処理などの一連の手法によって形成しても良い。また、更には、基体フィルム 8は、ベースフィルムの一方の面にのみプリント回路を有する片面型 FPC、ベースフィルムの両面にプリント回路を有する両面型 FPC、この様な FPCが複数層積層された多層型 FPC、多層部品搭載部とケーブル部を有するフレタスボード (登録商標）や、多層部を構成する部材を硬質なものとしたフレックスリジッド基板、或いは、テープキャリアパッケージの為の TABテープ等を適宜採用して実施することができる。

[0031] また、ベースフィルム 5、絶縁フィルム 6はいずれもエンジニアリングプラスチックからなる。例えば、ポリプロピレン、架橋ポリエチレン、ポリエステル、ポリベンツイミダゾール、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリエーテルイミド、ポリフエ-レンサルファイド（PPS) 等の樹脂が挙げられる。あまり耐熱性を要求されない場合は、安価なポリエステルフイルムが好ましぐ難燃性が要求される場合においては、ポリフエ-レンサルファイドフイルム、さらに耐熱性が要求される場合にはポリイミドフィルムが好ましい。

[0032] 上記構成により、グランド回路 6bのパターンと上記実施形態のシールドフィルム 1における金属層 3とを導電接続させるので、電磁波シールド性に優れたシールドプリント配線板 10を提供できる。また、 35 m以下と非常に薄いフィルムであっても、 UL9 4の垂直燃焼性試験 (V規格）に合格するシールドプリント配線板を提供できる。また、基体フィルム 8が FPCであるので、電磁波シールド性に優れるとともに、可撓性を有していることから、曲げる必要がある部位において用いることができるシールドプリント配線板 10を提供できる。

実施例 [0033] 図 1に示すシールドフィルム 1と同様の構成の実施例 1〜4及び比較例 1〜4に係るシールドフィルムを作製した。以下、これらの実施例 1〜4及び比較例 1〜4に係るシ一ルドフィルムについて説明する。なお、実施例 1〜4及び比較例 1〜4に係るシールドフィルムにおいて、絶縁層 2として厚さが 5 μ mのエポキシ榭脂からなるもの、金属層 3として厚さが 0. 1 /x mの銀蒸着層を用いた。接着剤層 4の厚さはで、リン含有エポキシ樹脂 (難燃性榭脂） 100重量部に、メラミンシァヌレートからなる難燃剤を所定量ずつ添加し、さらに銀コート銅粉力もなる導電性フィラーを 20重量部ずつ添加したものを使用した (表 1参照)。

[0034] [表 1]

[0035] (実施例 1〜4及び比較例 1〜4のシールドフィルムの作製方法）

まず、絶縁層 2の片面に、金属層 3と、上記表 1の各実施例及び各比較例の成分を有する接着剤層 4とを設けて、各実施例及び各比較例のシールドフィルムとした。なお、難燃性試験及び可撓性試験以外の試験では、実施例 1〜4及び比較例 1〜4のシールドフィルムを評価するために、各実施例及び各比較例のシールドフィルムを、 170°Cで 3分間、 3MPaプレスして各試験の基材に貼り合わせた後、 150°Cで 60分間、アフターキュア (後硬化）したものを用いている。

[0036] (耐リフロー試験の方法）実施例 1〜4及び比較例 1〜4のシールドフィルムについて、以下の耐リフロー試験を行った。基材となる銅貼り積層板 (二ツカン工業 (株)製 F—30VC1)の銅箔に、接着剤層が接着するように各シールドフィルムを貼り合わせ、シールドフィルムの絶縁層側を上にして IRリフロー炉 (ピーク温度： 265°C)を通した。その後、シールドフィルムの絶縁層表面の膨れ、剥がれ等の外観異状の有無を目視によって評価を行つた。膨れ及び剥がれ等の外観異状が確認されなカゝつたものを〇、膨れ及び剥がれ等の外観異状が確認されたものを Xとして、結果を表 1に示した。

[0037] (難燃性試験 (VTM規格)の方法）

実施例 1〜4及び比較例 1〜4のシールドフィルムにつ、て、以下の難燃性試験を行った。まず、上記作製方法を用いて、各シールドフィルムの接着剤層表面に転写フィルムを形成した後、各シールドフィルム単体を 170°Cで 3分間、 3MPaプレスした。次に、転写フィルムを剥離して、 150°Cで 60分間、アフターキュアを行った。そして、各シールドフィルムをマンドレルに巻き付けて丸めた後、取り外し、それぞれについて、 UL— 94の垂直燃焼性試験 (VTM規格）に準拠して難燃性の評価を行った。 V TM— 0に合格したものを〇、不合格のものを Xとして、結果を表 1に示した。

[0038] (難燃性試験 (V規格)の方法）

実施例 1〜4及び比較例 1〜4のシールドフィルムをそれぞれ厚さが 25 μ mのポリイミドフィルム (東レ.デュポン (株)製カプトン 100H)に貼り合わせたものについて、 U L— 94の垂直燃焼性試験 (V規格）に準拠して難燃性の評価を行った。 V— 0に合格したものを〇、不合格のものを Xとして、結果を表 1に示した。

[0039] (密着性試験の方法）

実施例 1〜4及び比較例 1〜4のシールドフィルムにつ、て、以下の密着性試験を行った。まず、上記作製方法を用いて、基材となる厚さが 25 mのポリイミドフィルム（東レ 'デュポン (株)製カプトン 100H)に、接着剤層が接着するように各シールドフィルムを貼り合わせた。次に、ポリイミドフィルムを 180° 剥離し、シールドフィルムの強度 (密着性)を測定した。この強度が 4. ONZcm以上のものを〇（合格）、 4. ON/c m未満のものを X (不合格）として、結果を表 1に示した。

[0040] 上記結果から、プリント回路などへの密着性が低下することなぐ後の工程でリフロ一実装などされても問題なく使用可能な難燃性のシールドフィルム、及び、これを用いたシールドプリント配線板を提供できることがわかる。

[0041] なお、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で設計変更できるものであり、上記実施形態に限定されるものではなヽ。

図面の簡単な説明

[0042] [図 1]本発明の実施形態に係るシールドフィルムの一部横断面図。

[図 2]図 1のシールドフィルムを貼付した FPCの一部横断面図。

符号の説明

1 シールドフィルム

2 絶縁層

3 金属層

4 接着剤層

5 ベースフイノレム

6 プリント回路

6a 信号回路

6b グランド回路

6c 非絶縁部

7 絶縁フィルム

7a 絶縁除去部

8 基体フィルム

10 シールドプリント配線板

Claims

請求の範囲

[1] 絶縁層と耐熱性の高い難燃性榭脂を含有するシールド層とを有することを特徴とするシールドフィルム。

[2] 前記シールド層が、前記絶縁層の少なくとも片面に形成された 1層以上の等方導電性接着剤層を有することを特徴とする請求項 1に記載のシールドフィルム。

[3] 前記シールド層が、前記絶縁層の少なくとも片面に形成された 1層以上の金属層と、 1層以上の異方導電性接着剤層とを有することを特徴とする請求項 1に記載のシーノレドフイノレム。

[4] 前記導電性接着剤層が難燃剤をさらに含有するものであり、

前記難燃剤が、前記難燃性榭脂 100重量部に対して 10〜180重量部配合されていることを特徴とする請求項 1〜3のいずれ力 1項に記載のシールドフィルム。

[5] 前記難燃性樹脂が、リン含有難燃性樹脂を含有して!/ヽることを特徴とする請求項 1

〜3の!、ずれか 1項に記載のシールドフィルム。

[6] 請求項 1〜3のいずれ力 1項に記載のシールドフィルムを、 1層以上のプリント回路を含む基体の少なくとも片面上に有することを特徴とするシールドプリント配線板。

[7] 前記基体がフレキシブルプリント配線板であることを特徴とする請求項 6記載のシールドプリント配線板。