明 細 書
移動通信ネットワークシステム
技術背景
[0001] 本発明は、モパイル IP (Mobile-IP)を適用して、移動端末の位置を管理し、位置情 報の修復(リカバリ)を行う移動通信ネットワークに関する。
[0002] インターネットプロトコル (IP)による通信を行なう IPネットワークにおいて、更にモバイ ノレ IP (MIP : Mobile-IP) (非特許文献 1参照)を用いる移動通信ネットワークでは、ノー ドとしてのホームエージェント(HA: Home
Agent)を通してインターネットに接続される携帯パソコン、携帯電話端末等の移動端 末(MN: Mobile Node)力 自ノードの位置情報を、対応するホームエージェント(H A: Home
Agent)に通知することにより位置登録を行う。
[0003] ホームエージェントでは通知された位置情報をバインディングキャッシュ(BC:
Binding Cache)として維持管理する。さらに、ホームエージェントは通信ノード(CN: Correspondent Node)からの移動端末宛てのパケットをバインディングキャッシュに従 レヽ転送を行う。
[0004] また、移動端末は経路を最適化するために通信ノードに対して位置登録を行う場 合、通信ノードはバインディングキャッシュに従い、ホームエージェントを、経由するこ となくパケットを直接移動端末宛てに送信する。
[0005] これらは、モパイル IP (MIP: Mobile-IP)のインターネットプロトコル 6 (IPv6)版である モパイル IPv6 (ΜΙΡνβ: Mobile-ΙΡνβ) (例えば、非特許文献 2参照)でも同様である。
[0006] また、移動端末の移動先のネットワークに代理のホームエージヱント相当のノードで ある移動アンカーポイント(MAP: Mobility Anchor Point)を設置することにより高速 なハンドオーバーをサポートする階層化モパイル IP(HMIP:
Hierarchical Mobile_IP)(例えば、非特許文献 3参照)とそのインターネットプロトコル 6 ( IPv6)版である階層化モパイル IPv6 (ΗΜΙΡνβ
: Hierarchical Mobile_IPv6) (非特許文献 4参照)でも同様である。
[0007] かかる移動通信ネットワークにおいて、ノードとしてのホームエージェント HA、通信
ノード CN及び移動アンカーポイント MAPが移動端末 MNから通知される位置情報 をバインディングキャッシュ BCとして維持管理することにより通信ノード CNから移動 端末 MNへのパケット転送を可能とする。
[0008] この時、移動端末 MNから登録されたバインディングキャッシュ BCを保持している 各ノードに障害が発生した場合、障害から該当ノードが復旧しても、保持していたバ インディングキャッシュ BCが復旧されない限り、通信ノード CNから移動端末 MN宛て のパケット転送を行えない。
[0009] 通常、ノインデイングキャッシュ BCを保持している各ノードに障害が発生した場合、 バインディングキャッシュ BCの復旧は、移動端末 MNからの任意のタイミングによる 再位置登録要求に依存することになる。しかし、かかる対応による場合、通信ノード C Nから移動端末宛てのパケットは到達しなレ、か、もしくは意図しない(即ち、経路最適 化されない)経路で到達することになる。
[0010] 力かる不都合を解決する発明を、先に本発明者らが提案している(特許文献 1)。こ の先に本発明者らが提案した発明では、障害が発生した各ノードが自律的にバイン デイングキャッシュ BCのリカバリ動作を行うシステムも存在させている。し力し、このシ ステムはバインディングキャッシュ BCのリカバリの際に自ノードが保持しているバイン デイングキャッシュ BCのュニキャストアドレス宛にリカバリのためのパケットを送信する ために、障害復旧直後にリカバリのための輻輳が発生するとレ、う問題を未だ抱えてレ、 る。
[0011] その他の関連技術として、種々の発明が先に提案されている。
[0012] 例えば、通信先ホストからのパケットを移動通信端末に転送する際にマルチキャスト 宛にカプセル化して転送することが示されている (特許文献 2)。
[0013] また別の発明として、ホームエージェントおよびフォーリンエージェントがマルチキヤ スト宛のパケットを定期的に送信することにより、移動ノードが移動したことを検出する 仕組みを特徴とすることが示されてレ、る (特許文献 3)。
[0014] さらに、別の発明として、ローカルなマルチキャストパケットを移動端末に転送する 際に、別のマルチキャスト宛にカプセル化して転送することが示されている (特許文献
[0015] しかし、力かる特許文献 1乃至 4の何れも、位置登録要求の宛先と、マルチキャスト との関係について触れられているものではない。
非特許文献 1: http://www.ietf.org/rfc/rfc3220.txt
特午文献 2 : http://而 w. ietf.org/internet— drafts/draft— ietf—mobileip— ipv6_24.txt 特午文献 3: http://www.ietf.org/internet-drafts/draft-iet
f-mobileip-hmipv6-04.txt
非特許文献 4: http://www.ietf.org/rfc/rfc2460.txt
特許文献 1:特開 2004-96193号公報
特許文献 2:特開 2003-235065号公報
特許文献 3:特開 2002-186010号公報
特許文献 1:特開 2003-174471号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0016] したがって、本発明の目的は、ホームエージェント/移動アンカーポイントの各ノー ドが、障害復旧時に輻輳を回避してバインディングキャッシュ BCのリカバリを行うこと を可能とする移動通信ネットワークシステムを提供することにある。
課題を解決するための手段
[0017] 上記目的を達成する本発明に従う移動通信ネットワークシステムは、それぞれネット ワークに接続されるノードであるホームエージェント、及び移動アンカーポイントを有 し、前記ノードのそれぞれは、移動端末からの位置登録を受け、ノくインディングキヤッ シュを複写してバックアップバインディングキャッシュを作成し、維持管理し、前記ホ ームエージヱント、及び移動アンカーポイントは、それぞれ障害から復旧した時に、前 記バックアップバインディングキャッシュを検索して、障害前に保持していたバインデ イングキャッシュを取得し、前記取得されたバインディングキャッシュに格納されてレ、る 移動端末に対して、あらかじめ登録されたマルチキャストアドレスを指定して、位置登 録要求のパケットを前記移動端末に送り、前記位置登録要求パケットに対し、前記移 動端末力 返信がある場合に、前記取得されたバインディングキャッシュを有効として 、維持管理を継続し、前記移動端末から返信がない場合は、前記移動端末のュニキ
ャストアドレス宛に前記位置登録要求のパケットを送り、更に前記ュニキャストアドレス 宛に送った前記位置登録要求に対し、前記移動端末から返信がない場合は、前記 取得されたバインディングキャッシュを無効として削除することを特徴とする。
[0018] さらに、上記目的を達成する本発明に従う移動通信ネットワークシステムは、前記に おいて、前記ホームエージェント、及び移動アンカーポイントのそれぞれからの位置 情報の登録に対する応答として、前記移動端末に対して前記マルチキャストアドレス を含めて送信することを特徴とする。
[0019] さらに、上記目的を達成する本発明に従う移動通信ネットワークシステムは、前記に おいて、前記ホームエージェント、及び移動アンカーポイントのそれぞれは、モパイル インターネットプロトコルを使用することを特徴とする。
[0020] また、上記目的を達成する本発明に従う移動通信ネットワークシステムは、前記に おいて、前記ホームエージェント、移動アンカーポイント及び通信ノードのそれぞれ は、階層化されたモパイルインターネットプロトコルを使用することを特徴とする。
[0021] さらにまた、上記目的を達成する本発明に従う移動通信ネットワークシステムは、前 記において、前記移動端末は、モパイルインターネットプロトコルを使用し、位置情報 登録の応答に含まれるマルチキャストアドレスにより、近隣ノレータにインターネットマ ネジメントプロトコノレ (IGMP : Internet Group Management Protocol)のマノレチキャストリ スナーレポート (Multicast
Listener Report) を使用してマルチキャストのグループ識別子(GRP-ID)の登録を行 うことを特徴とする。
[0022] 本発明の特徴は、以下に図面を参照して説明される発明の実施の形態例から更に 明らかになる。
図面の簡単な説明
[0023] [図 1A]図 1Aは、モパイル IPv6による位置登録と位置登録後のパケット転送の経路例 を示す図である。
[図 1B]図 1Bは、位置情報の構成例を示す図である。
[図 2]図 2は、モパイル IPv6の経路最適化による位置登録と位置登録後のパケット転 送の経路例を示す図である。
園 3]図 3は、階層化モパイル IPv6による位置登録と位置登録後のパケット転送の経 路例を示す図である。
[図 4]図 4は、図 3に示す階層化モパイル IPv6による位置登録と位置登録後のパケット 転送に対し、経路最適化による位置登録と位置登録後のパケット転送の経路例を示 す図である。
[図 5A]図 5Aは、 IPv6に従うフォーマットであり、ヘッダ部のみを示す図である。
[図 5B]図 5Bは、「位置登録メッセージ」のフォーマットを示す図である。
[図 5C]図 5Cは、「位置登録応答メッセージ」のフォーマットを示す図である。
[図 5D]図 5Dは、「位置登録要求メッセージ(マルチキャストアドレス宛)」のフォーマツ トを示す図である。
[図 5E]図 5Eは、「位置登録要求メッセージ(ュニキャストアドレス宛)」のフォーマットを 示す図である。
[図 6]図 6は、モパイル IPv6においてホームエージェント HAに障害が発生した場合の 例を示す図である。
[図 7]図 7は、図 2に示すモパイル IPv6における経路最適化の登録例において、通信 ノード CNに障害が発生した場合の例を示す図である。
[図 8]図 8は、図 3における階層化モパイル IPv6においてホームエージェント HAに障 害が発生した場合の例を示す図である。
[図 9]図 9は、図 3における階層化モパイル IPv6において移動アンカーポイント MAP に障害が発生した場合の例を示す図である。
[図 10]図 10は、図 4における経路最適化において、階層化モパイル IPv6において移 動アンカーポイント MAPに障害が発生した場合の例を示す図である。
園 11]図 11は、本発明者らが先に提案した復旧手順を説明する図である。
[図 12]図 12は、本発明に従う、 MIPv6におけるホームエージェント HAのバインディン グキャッシュリカバリの第 1の方法を示す図である。
[図 13]図 13は、本発明に従う、 MIPv6におけるホームエージェント HAのバインディン グキャッシュリカバリの第 2の方法を示す図である。
[図 14]図 14は、本発明に従う、 MIPv6におけるホームエージェント HAのバインディン
グキャッシュリカバリの第 3の方法を示す図である。
[図 15]図 15は、本発明に従う、 MIPv6におけるホームエージェント HAのバインディン グキャッシュリカバリの第 4の方法を示す図である。
[図 16]図 16は、本発明に従う、 MIPv6におけるホームエージェント HAのバインディン グキャッシュリカバリの第 5の方法を示す図である。
[図 17]図 17は、本発明に従う、 MIPv6における通信ノード CNのバインディングキヤッ シュリカバリの第 1の方法を示す図である。
[図 18]図 18は、本発明に従う、 MIPv6における通信ノード CNのバインディングキヤッ シュリカバリの第 2の方法を示す図である。
[図 19]図 19は、本発明に従う、 MIPv6における通信ノード CNのバインディングキヤッ シュリカバリの第 3の方法を示す図である。
[図 20]図 20は、本発明に従う、 MIPv6における通信ノード CNのバインディングキヤッ シュリカバリの第 4の方法を示す図である。
[図 21]図 21は、本発明に従う、 MIPv6における通信ノード CNのバインディングキヤッ シュリカバリの第 5の方法を示す図である。
[図 22]図 22は、本発明に従う、階層化 MIPv6における移動アンカーポイント MAPの バインディングキャッシュリカバリの第 1の方法を示す図である。
[図 23]図 23は、本発明に従う、階層化 MIPv6における移動アンカーポイント MAPの バインディングキャッシュリカバリの第 2の方法を示す図である。
[図 24]図 24は、本発明に従う、階層化 MIPv6における移動アンカーポイント MAPの バインディングキャッシュリカバリの第 3の方法を示す図である。
[図 25]図 25は、本発明に従う、階層化 MIPv6における移動アンカーポイント MAPの バインディングキャッシュリカバリの第 4の方法を示す図である。
[図 26]図 26は、本発明に従う、階層化 MIPv6における移動アンカーポイント MAPの バインディングキャッシュリカバリの第 5の方法を示す図である。
[図 27]図 27は、ホームエージェント HAのバインディングキャッシュリカバリ方法の第 1 のフロー図である。
[図 28]図 28は、ホームエージェント HAのバインディングキャッシュリカバリ方法の第 2
のフロー図である。
[図 29]図 29は、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリの構 成におけるホームエージェント HAが起動した場合の処理を示している。
[図 30]図 30は、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリの構 成における第 1の位置登録受信の処理を示してレ、る。
[図 31]図 31は、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリの構 成における受信待ちタイムアウトの処理を示している。
[図 32]図 32は、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリの構 成における第 2の位置登録受信の処理を示している。
[図 33]図 33は、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリの構 成における位置登録の受信待ちの第 2のタイムアウト処理を示している。
[図 34]図 34は、移動端末 MNにおけるバインディングキャッシュリカバリ方法のフロー チャートを示す図である。
[図 35]図 35は、移動端末 MNにおけるバインディングキャッシュリカバリ構成例にお ける位置登録応答受信を説明する図である。
[図 36]図 36は、移動端末 MNにおけるバインディングキャッシュリカバリ構成例にお けるマルチキャストリスナークエリー受信を説明する図である。
発明を実施するための最良の形態
[0024] 以下に図面を参照して本発明の実施の形態例を説明するが、これに先立って本発 明の理解を容易とするベぐ本発明の課題の前提となる従来の移動通信ネットワーク における問題について、更に考察する。
[0025] 図 1 Aにモパイル IPv6による位置登録と位置登録後のパケット転送の経路例を示す 。図中の R1— R4はルータを示す。インターネット等の IPネットワーク IP—NWを通し て、ルータ R1— R4のそれぞれに属するネットワーク間が接続されている。
[0026] 図 1Aにおいて、移動端末 MNは、ルータ R2の属するネットワークエリアにおいて位 置登録を管理するホームエージェント HAのホームネットワークの登録位置からルー タ R3の属するネットワークエリアに移動した場合、外部リンク(Link)により移動先のェ リアのルータ R3から定期的に流されるルータ広告メッセージより、気付けアドレス(
CoA: Care-of
Address)を入手する。
[0027] そして、移動端末 MNは、ホームエージェント HAに対して位置登録情報の送信を 行う(ステップ Sl)。
[0028] ホームエージェント HAは移動端末 MNからの位置登録情報を受信すると、バイン デイングキャッシュ BCとして位置情報を維持管理する(ステップ S2)。 ノインデイング キャッシュ BCは、ホームエージェント HAに対しホームアドレスとして登録する個々の 移動端末に対応して維持管理される。
[0029] ここで、図 1Bにテーブル化して、項目とそれに対する意味を示したように、ルータ R 3の属するネットワークに移動した移動端末 MNからの位置登録情報には、移動端末 MNのホームリンク (Link)上のアドレスであるホームアドレス(HoA: MN.home)と、移 動端末 MNの移動先リンク状の気付けアドレス(CoA: MN. r3)、更にバインディング キャッシュの有効時間である (Life
Time)が含まれる。尚、上記ホームアドレスは、本発明に従い、後に説明するバックァ ップバインディングキャッシュ(back-up BC: BBC)を検索するキーとなる。
[0030] 図 1 Aに戻り説明すると、ホームエージェント HAは、移動端末 MNからの位置登録 に対し、応答として位置登録応答を返信する(ステップ S3)。
[0031] 一方、通信ノード CNは、移動端末 MNの移動を認識していない場合、移動端末 M
Nのホームアドレス(HoA: MN.home)宛てにパケットを送信する(ステップ S4)。
[0032] ホームエージェント HAでは、通信ノード CNからのパケットをバインディングキヤッシ ュ BCを保持してレ、る移動端末 MN宛てのパケットとして捕らえ、バインディングキヤッ シュ BCに従い気付けアドレス(CoA: MN.r3)宛てにカプセル化して転送する(ステツ プ S5)。
[0033] このように、移動端末 MNがホームアドレス(HoA)力、ら気付けアドレス(CoA)先に移 動した場合であっても、移動を認識していない通信ノード CNから自端末当てのパケ ットを受信すること力 Sできる。
[0034] 図 2にモパイル IPv6の経路最適化による位置登録と位置登録後のパケット転送の 経路例を示す。なお、以降の各図において、各ノードと IPネットワーク IP—NWとの接
続は図 1Aと同様であるので、図示簡単化のために省略している。
[0035] 図 1Aにおけると同様に、移動端末 MNがルータ R2に属するエリアをホームネットヮ ークとする位置から移動した場合、移動端末 MNは経路最適化を実施するか否かを 判断し、経路最適化を実施する場合には、通信ノード CNに対して位置登録情報の 送信を行う(ステップ S 1—1)。
[0036] 通信ノード CNは移動端末 MNからの位置登録情報を受信すると、バインディング キャッシュ BCとして位置情報を管理する (ステップ S2— 1)。通信ノード CNは移動端 末 MNからの位置登録に対し、応答として位置登録応答を返信する(ステップ S 3—1) 。通信ノード CNは移動端末 MNに対してパケットを送信する場合、ノインディングキ ャッシュ BCに従レ、、気付けアドレス(CoA: MN.r3)宛てに送信する(S4_l)。
[0037] かかる図 2の例では、ホームエージェント HAを介することなく通信ノード CN力、ら移 動端末 MNに対して直接パケットを送信することができる。これによりホームエージヱ ント HAでのパケット処理化が省略され、処理が短縮化し、経路の最適化ができる。
[0038] また、図 3に階層化モパイル IPv6による位置登録と位置登録後のパケット転送の経 路例を示す。
[0039] 階層化モパイル IPv6では、移動端末 MNが移動した場合、外部リンク(Link)におレ、 てオンリンク(on-Unk)気付けアドレス(LCoA: MN.r3)と地区(Regional)気付けァドレ ス(RCoA: MAP)を入手する。これにより、移動アンカーポイント(MAP
: Mobility Anchor Point)に対して位置情報としてオンリンク気付けアドレス(LCoA)の 位置登録情報を送信する (ステップ S 1— 2)。
[0040] 移動アンカーポイント MAPは移動端末 MNからの位置登録情報を受信すると、バ インディングキャッシュ BCとして位置情報を管理する(ステップ S2— 2)。移動アンカー ポイント MAPは移動端末 MNからの位置登録に対し、応答として位置登録応答を返 信する(ステップ S 3—2)。
[0041] 移動端末 MNは移動アンカーポイント MAPに位置登録情報を送信後、ホームエー ジェント HAに対しても位置登録情報を送信する (ステップ S4— 2)。この際、位置情報 として地区気付けアドレス(RCoA)を使用する。
[0042] ホームエージェント HAは移動端末 MNからの位置登録情報を受信すると、バイン
デイングキャッシュ BCとして位置情報を管理する(ステップ S5_2)。そして、ホームェ ージェント HAは、移動端末 MNからの位置登録に対し、応答として位置登録応答を 返信する(ステップ S6_2)。
[0043] ここで、通信ノード CNが移動端末 MNの移動を認識してレ、なレ、場合、移動端末 M Nのホームアドレス(HoA)宛てにパケットを送信する(ステップ S7—2)。ホームエージ ェント HAでは、バインディングキャッシュ BCを保持してレ、る移動端末 MN宛てのパケ ットとして取得し、バインディングキャッシュ BCに従いカプセル化して地区気付けアド レス(RCoA: MAP)に転送する(ステップ S8—2)。
[0044] 移動アンカーポイント MAPでは、地区気付けアドレス(RCoA
)宛てのカプセル化されたパケットを受信すると逆カプセル化を行なレ、、バインディン グキャッシュ BCを保持してレ、る移動端末 MN宛てのパケットと認識し、ノインデイング キャッシュ BCに従い気付けアドレス(CoA)宛てにカプセル化して転送する(ステップ S9_2)。
[0045] 図 4は、図 3に示す階層化モパイル IPv6による位置登録と位置登録後のパケット転 送に対し、経路最適化による位置登録と位置登録後のパケット転送の経路例を示す
[0046] 移動端末 MNは、経路最適化を実施すべきかを判断し、経路最適化を実施する場 合には、通信ノード CNに対して位置登録情報の送信を行う(S1 - 3)。この際、位置 情報として地区気付けアドレス(RCoA)を使用する。通信ノード CNは、移動端末 MN 力 の位置登録情報を受信すると、バインディングキャッシュ BCとして位置情報を管 理する(S2_3)。通信ノード CNは、移動端末 MNからの位置登録に対し応答として 位置登録応答を返信する(ステップ S3_3)。これを移動アンカーポイント MAPで受 信し、移動アンカーポイント MAPはバインディングキャッシュ BCを保持してレ、る移動 端末 MN宛てのパケットをバインディングキャッシュ BCに従レ、転送する(ステップ S4— 3)。
[0047] ここで、通信ノード CNは移動端末 MNに対してパケットを送信する場合、バインデ イングキャッシュ BCに従レ、、気付けアドレス(CoA)宛てに送信する(S5_3)。移動ァ ンカーポイント MAPでは、地区気付けアドレス(RCoA)のパケットを受信し、バインデ
イングキャッシュ BCを保持してレ、る移動端末 MN宛てのパケットと認識する。次レ、で、 バインディングキャッシュ BCに従レ、気付けアドレス(CoA)宛てにカプセル化して転送 する(S6— 3)。
[0048] ここで、上記移動端末 MNからホームエージェント HAあるレ、は、通信ノード CNに 送信する位置登録情報のフォーマットの例は、図 5に示すごとくである。図 5は、 IPv6 に従うフォーマットであり、ヘッダ部のみを示している。ヘッダ部は、 IPv6ヘッダ Iと、終 点オプションヘッダ IIを有している。 IPv6ヘッダ Iは、更に発信元 IPアドレス(1—1)と送 信先 IPアドレス (1_2)を有する。
[0049] 発信元 IPアドレス(1_1)は、移動端末 MNの移動先リンク上でのアドレスである気 付けアドレス(CoA)であり、ネットワークアドレスとホストアドレスから構成される。送信 先 IPアドレス(1—2)は、ホームエージェント HAのホームアドレス (HoA)あるレ、は、通信 ノード CNのアドレスあるいは移動アンカーポイント MAPのアドレスである。
[0050] 終点オプションヘッダ IIは、登録情報としてフラグ II一 1、登録情報の保持期間即ち、 バインディングキャッシュ BCの有効時間 (life
time)II— 2及び、移動端末 MNのホームリンク上のアドレスである、ホームアドレス
(HoA)II— 3を含む。このホームアドレス (HoA)II_3は、バックアップ用バインディングキ ャッシュ BCを検索する際のキーとなる。
[0051] 図 5Bの「位置登録メッセージ」は移動端末 MNが位置情報を管理するノード(HA/
MAP/CN)に対して、移動先の位置情報を通知するためのメッセージである。結合 更新は、バインディングキャッシュの情報である。
[0052] 図 5Cの「位置登録応答メッセージ」は位置情報を管理するノード(HA/MAP/CN
)が移動端末 MNからの「位置登録メッセージ」に対する応答メッセージである。本メッ セージに含まれる「移動オプション」内の「マルチキャストアドレス(Multicast
Address)」は本発明により定義するものであり、位置情報を管理するノード(HA/MA
P/CN)力 移動端末 MNに対して通知するものである。
[0053] 図 5Dの「位置登録要求メッセージ(マルチキャストアドレス宛)」は位置情報を管理 するノード (HA/MAP/CN)がバインディングキャッシュのリカバリを目的に移動端末
MNに対して送信するメッセージである。
[0054] 「送信先 IPアドレス」の「マルチキャストアドレス」は、図 5Cの「移動オプション」内に 含まれる「マルチキャストアドレス(Multicast
Address)」であり、「グループ識別子」は位置情報を管理するノード(HA/MAP/CN
)が任意に定義して移動端末 MNに通知する。
[0055] 図 5Eの「位置登録要求メッセージ (ュニキャストアドレス宛)」は、位置情報を管理す るノード(HA/MAP/CN)が「位置登録要求メッセージ(マルチキャストアドレス宛)」 に対して MNからの応答として「位置登録メッセージ」を受信できなかった場合に送信 するメッセージである。
[0056] ここで、図 1A—図 4に示したように、モパイル IP (モパイル IPv6,
階層化モパイル IP,階層化モパイル IPv6を含む)ではホームエージェント HA、通信ノ ード CN及び移動アンカーポイント MAPが移動端末 MNから通知される位置情報を バインディングキャッシュ BCとして維持管理することにより通信ノード CNから移動端 末 MNへのパケット転送を可能とする。
[0057] この時、移動端末 MNから登録されたバインディングキャッシュ BCを保持している 各ノードに障害が発生した場合、障害から各ノードが復旧しても、保持していたバイ ンデイングキャッシュ BCが復旧されない限り、通信ノード CNから移動端末 MN宛て のパケット転送を行えなレ、。
[0058] 通常、このバインディングキャッシュ BCの復旧タイミングは、移動端末 MNからの任 意のタイミングによる再位置登録要求に依存することになる。
[0059] 図 6にモパイル IPv6においてホームエージェント HAに障害が発生した場合の例を 示す。
[0060] ホームエージェント HAに障害が発生し、維持管理していたバインディングキヤッシ ュ BCが消滅し、その後ホームエージェント HAが障害から復旧する(ステップ S1-4) 。通信ノード CNは経路最適化のためのバインディングキャッシュ BCを保持してレ、な いため、移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てにパケットを送信する(ステップ S 2-4) 0
[0061] ホームエージェント HAではバインディングキャッシュ BCが消滅しているため、通信 ノード CN力、ら移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てのパケットを移動端末 MN
の移動先に転送できない(ステップ S3_4)。
[0062] 図 7は、図 2に示すモパイル IPv6における経路最適化の登録例において、通信ノー ド CNに障害が発生した場合の例を示す。通信ノード CNに障害が発生し、維持管理 していたバインディングキャッシュ BCが消滅し、その後通信ノード CNが障害から復 旧する(ステップ S 1—5)。
[0063] 通信ノード CNは経路最適化のためのバインディングキャッシュ BCが消滅している ため、移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てにパケットを送信する(ステップ S2— 5)。図 7では、ホームエージェント HAが移動端末 MNの気付けアドレス(CoA)宛て にパケットを転送する (ステップ S3—5)ため、通信ノード CNから移動端末 MN宛ての パケットは、移動端末 MNに到達するが、意図している経路最適化は実施されない 状態となる。
[0064] 図 8は、図 3における階層化モパイル IPv6においてホームエージェント HAに障害が 発生した場合の例を示す。ホームエージェント HAに障害が発生し、維持管理してい たバインディングキャッシュ BCが消滅し、その後ホームエージェント HAが障害から復 旧する(ステップ S 1-6)。
[0065] 通信ノード CNは経路最適化のためのバインディングキャッシュ BCを保持してレ、な いため、移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てにパケットを送信する (S2— 6)。
[0066] ホームエージェント HAではバインディングキャッシュ BCが消滅しているため、通信 ノード CN力 移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てのパケットを移動端末 MN の移動先に転送できない (S3— 6)。
[0067] 図 9に図 3における階層化モパイル IPv6において移動アンカーポイント MAPに障 害が発生した場合の例を示す。この例では、通信ノード CNは経路最適化のための バインディングキャッシュ BCを保持してレヽなレ、。
[0068] 移動アンカーポイント MAPに障害が発生し、維持管理していたバインディングキヤ ッシュ BCが消滅し、その後移動アンカーポイント MAPが障害から復旧する(ステップ
S1 - 。
[0069] 通信ノード CNは経路最適化のためのバインディングキャッシュ BCを保持してレ、な いため、移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てにパケットを送信する(ステップ S
2 - 7)。
[0070] ホームエージェント HAでは移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てのパケットを バインディングキャッシュ BCに従レ、気付けアドレス(CoA)宛てにカプセル化して転送 する(ステップ S 3—7)。
[0071] し力、し、移動アンカーポイント MAPではバインディングキャッシュ BCが消滅してい るため、ホームエージェント HAから送信されたパケットを移動端末 MNの移動先に転 送できなレ、(ステップ S4_7)。
[0072] 図 10に図 4における経路最適化において、階層化モパイル IPv6において移動アン カーポイント MAPに障害が発生した場合の例を示す。この例では、通信ノード CNは 経路最適化のためのバインディングキャッシュ BCを保持している。
[0073] 移動アンカーポイント MAPに障害が発生し、維持管理していたバインディングキヤ ッシュ BCが消滅し、その後移動アンカーポイント MAPが障害から復旧する(S 1—8)
[0074] 通信ノード CNは経路最適化のためのバインディングキャッシュ BCを保持してレ、る ため、バインディングキャッシュ BCに従い気付けアドレス(CoA)宛てにパケットを送信 する(S2— 8)。
[0075] 移動アンカーポイント MAPではバインディングキャッシュ BCが消滅しているため、 通信ノード CNから送信されたパケットを移動端末 MNの移動先に転送できない (S3 -8)。
[0076] 上記図 6—図 10に示したように、バインディングキャッシュ BCを保持している各ノー ドに障害が発生した場合、通信ノード CNから移動端末宛てのパケットは到達しない か、もしくは意図しない(即ち、経路最適化されない)経路で到達することになる。
[0077] 更に、バインディングキャッシュ BCの復旧タイミングは、移動端末 MNからの任意の タイミングによる再位置登録要求に依存することになる。
[0078] 力、かる不都合に鑑みて先に本発明者らは、図 11に示すような復旧手順を提案して いる (特許文献 1)。すなわち、図 11に示す態様は、図 1 Aに対応するモパイル IPv6に ぉレ、て、ホームエージェント HAが移動端末 MNからバインディングキャッシュ BCをバ ックアップ用バインディングキャッシュ BCに複写する手順を有することに特徴を有す
る。
[0079] ホームエージェントに障害が発生し、維持管理していたバインディングキャッシュ B Cが消滅し、その後ホームエージェント HAが障害から復旧する(ステップ Sl_9)。ホ ームエージェント HAが復旧した際、正常時に保存しておいたバックアップ用バイン デイングキャッシュ BCを検索し、位置情報が記憶されていた場合、移動端末 MNに 対して位置登録要求を送信する (ステップ S 2—9)。
[0080] 移動端末 MNは、ホームエージェント HAからの位置登録要求を受信した場合、位 置登録をホームエージェント HAに送信する(ステップ S3—9)。
[0081] ホームエージェント HAは、移動端末 MNからの位置登録を受信した場合、位置情 報として維持管理を開始し、バックアップバックアップ用バインディングキャッシュ BC に位置情報を上書き複写する(ステップ S4—9)。
[0082] 通信ノード CNは移動端末 MNの HoA宛てにパケットを送信する(ステップ S5—9)。
ホームエージェント HAではバインディングキャッシュ BCがリカバリされているため、移 動端末 MNの HoA宛てのパケットを BCに従い転送する(ステップ S6—9)。
[0083] ここで、図 10に示したリカバリ方式では、バックアップ用バインディングキャッシュ BC に多数の位置情報が記憶されていた場合、障害から復帰直後のホームエージェント HAから、位置登録の要求が連続して大量に送信される(ステップ S2_9)。また、 M Nが位置登録の要求に対する応答として位置登録を送信する (ステップ S3-9)ため 、ホームエージェント HAは大量の位置登録を受信することになる。これらステップ S2 _9及びステップ S3—9の処理のため、ホームエージェント HAにおいて輻輳が発生し 、再度障害を引き起こすこともあり得る。
[0084] したがって、本発明は、更にホームエージェント HA、通信ノード CN及び、移動アン カーポイント MAPの各ノードが、障害復旧時に輻輳を回避してバインディングキヤッ シュ BCのリカバリを行う方式を提供するものである。そして、その構成の概要は、次の ようである。
[0085] ホームエージェント HA、通信ノード CN及び、移動アンカーポイント MAPは、移動 端末 MNからの位置登録を受けた場合、バインディングキャッシュ BCの複写 (バック アップ用バインディングキャッシュ BC)を作成し、維持管理する。これにより、障害発
生前に保持していたバインディングキャッシュ BCの取得が可能となる。
[0086] ホームエージェント HA、通信ノード CN及び、移動アンカーポイント MAPは、取得 したバインディングキャッシュ BCが有効か確認するために、バインディングキャッシュ BCに格納されている移動端末 MNに対して位置登録を要求する。
[0087] この際、先の特許文献 1で示された方式の問題となる障害ノードの輻輳を回避する ため、本発明の特徴として、移動端末 MNに対して位置登録を要求するパケットの宛 先には予め通知しておいたマルチキャストアドレスを指定する。
[0088] マルチキャストアドレス宛の位置登録要求に対して移動端末 MNが位置登録を返 信してきた場合は、そのバインディングキャッシュ BCを有効と認識し、維持管理する。 マルチキャストアドレス宛の位置登録の要求に対して移動端末 MNが位置登録を返 信してこなレ、場合、マルチキャストを未サポートのルータが存在することもあり得るた め、移動端末 MNのュニキャストアドレス宛の位置登録要求を送信し、移動端末 MN が位置登録を返信してきた場合は、そのバインディングキャッシュ BCを有効と認識し 、維持管理する。
[0089] マルチキャスト/ュニキャストアドレス宛の位置登録の要求に対して移動端末 MN が位置登録を返信してこない場合、そのバインディングキャッシュ BCは無効と認識し 、削除する。
[0090] 図 12に、本発明に従う、 MIPv6におけるホームエージェント HAのバインディングキ ャッシユリ力バリの第 1の方法を示す図である。
[0091] 図 12において、 MIPv6においてホームエージェント HAが移動端末 MNからバイン デイングキャッシュ BCをバックアップ用バインディングキャッシュ BCに複写する手順、 及びホームエージヱン HAから移動端末 MNにマルチキャストアドレスを通知する手 順を示す。
[0092] 移動端末 MNが移動した場合、移動端末 MNは外部 Linkにおいてュニキャストアド レス CoAを入手し、ホームエージェント HAに対して位置登録の送信を行う(ステップ S 1—10)。
[0093] ホームエージェント HAは、移動端末 MNからの位置登録を受信すると、移動端末 MNからの位置情報をバインディングキャッシュ BCとして位置情報を管理する。この
時、バックアップ用バインディングキャッシュ BCとして、バインディングキャッシュ BCを 複写する(ステップ S 2-10)。
[0094] ホームエージェント HAは、移動端末 MNからの位置登録に対し応答として位置登 録応答を返信する。このとき、応答にマルチキャストアドレスを含める (ステップ S3— 1 0)。移動端末 MNはホームエージェント HAからの位置登録応答を受信した際にマ ルチキャストアドレスが存在した場合は、近隣ノレータに対してインターネットグノレープ 管理プロトコノレ(IGMP: Internet Group Management Protocol)のマノレチキャストリスナ 一レポート (Multicast
Listener Report)を使用してマルチキャストのグループ識別子(GRP- ID)の登録を行 う(ステップ S4_10)。
[0095] このとき、必要であればマルチキャストルータからのマルチキャストリスナークエリー( Multicast Listener Query)に対する応答としてマルチキャストリスナーレポート(
Multicast Listener
Report)を送信する。
[0096] 移動端末 MNに対する近隣ノレータであるルータ R3は、マルチキャストルータとして グループ識別子(GRP-ID)を登録し、マルチキャストルータ間での任意のプロトコル に従い、マルチキャストノレータである R2間の経路を設定する。
[0097] 図 13は、本発明に従う、 MIPv6におけるホームエージェント HAのバインディングキ ャッシユリ力バリの第 2の方法を示す図である。
[0098] 図 13により MIPv6において、ホームエージェント HAに障害が発生した場合、ホーム エージェント HAが障害から復旧し、バインディングキャッシュ BCの有効性の確認を して、バインディングキャッシュ BCを有効と認識して維持管理を開始する手順を示す
[0099] ホームエージェント HAに障害が発生し (ステップ S 1—11)、後に障害が復旧して再 起動された場合、バックアップ用バインディングキャッシュ BCに位置情報が記憶され てレ、るかを検索し、一つでも記憶されてレ、た場合移動端末 MNのマルチキャストアド レス宛に位置登録要求を送信する(ステップ S 2-11) 0
[0100] ついで、ルータ R2はホームエージェント HAからのマルチキャストアドレス宛の位置
登録要求をマルチキャストの転送規則に従い転送する(ステップ S3_l 1)。
[0101] ルータ R3は、ホームエージェント HAからのマルチキャストアドレス宛の位置登録要 求をマルチキャストの転送規則に従い転送する(ステップ S4— 11)。移動端末 MNは ホームエージェント HAからの位置登録要求を受信した場合、位置登録をホームエー ジェント HAに送信する(ステップ S 5—11)。
[0102] ホームエージェント HAは移動端末 MNからの位置情報を受信した場合、位置情報 として維持管理を開始する。この時、バックァアップ用バインディングキャッシュ BCに 複写を行う(ステップ S6_l l)。
[0103] 通信ノード CNは移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てにパケットを送信する( ステップ S7_l l)。ホームエージェント HAではバインディングキャッシュ BCが修復さ れているため、移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てのパケットをバインディング キャッシュ BCに従い転送する(ステップ S 8—11)。
[0104] 図 14は、本発明に従う、 MIPv6におけるホームエージェント HAのバインディングキ ャッシユリ力バリの第 3の方法を示す図である。
[0105] 図 14により MIPv6において、ホームエージェント HAに障害が発生した場合、ホーム エージェント HAが障害から復旧しバインディングキャッシュ BCの有効性の確認をし てバインディングキャッシュ BCを有効と認識して維持管理を開始する手順を示す。
[0106] 図 13と異なるのは、移動端末 MNの近隣ノレータであるルータ R3がマルチキャストを サポートしてレヽなレ、場合、ホームエージェント HAが位置登録要求をュニキャストアド レス宛に再送する点である。
[0107] ステップ SS1— 12— S3— 12は、図 13の S1— 11— S3— 11と同じである。
[0108] ルータ R3がマルチキャストをサポートしていない場合、ホームエージェント HAから のマルチキャストアドレス宛の位置登録要求を転送できないため、位置登録要求が 移動端末 MNに到達しなレヽ(ステップ S4— 12)。
[0109] マルチキャストアドレス宛の位置登録要求に対して応答が返信されなかった場合、 ホームエージェント HAはバックァアップ用バインディングキャッシュ BCに記憶してい たュニキャストアドレス (CoA)宛に対して位置登録要求を送信する(ステップ S 5—12)
[0110] 移動端末 MNはホームエージェント HAからの位置登録要求を受信した場合、位置 登録をホームエージェント HAに送信する(ステップ S6—12)。
[0111] ホームエージェント HAは移動端末 MNからの位置情報を受信した場合、位置情報 として維持管理を開始する。この時、バックァアップ用バインディングキャッシュ BCに 複写を行う(ステップ S 7—12)。
[0112] 通信ノード CNは、移動端末 MNのホームアドレス HoA宛てにパケットを送信する( ステップ S8_12)。ホームエージェント HAではバインディングキャッシュ BCが修復さ れているため、移動端末 MNのホームアドレス HoA宛てのパケットをバインディングキ ャッシュ BCに従レ、転送する(ステップ S 9—12)。
[0113] 図 15は、本発明に従う、 MIPv6におけるホームエージェント HAのバインディングキ ャッシユリ力バリの第 4の方法を示す図である。
[0114] 図 15により MIPv6において、ホームエージェント HAに障害が発生した場合、ホーム エージェント HAが障害から復旧しバインディングキャッシュ BCの有効性の確認をし て、バインディングキャッシュ BCを有効と認識して維持管理を開始する手順を示す。
[0115] 図 13, 14の場合とは異なり、ホームエージェント HAが復旧前に移動端末 MNが他 リンクに移動している力 近隣ノレータであるルータ R4に IGMPのマルチキャストリスナ 一レポートを使用してマルチキャストのグループ識別子 GRP-IDの登録を行っている。 このため、ホームエージェント HAからのマルチキャストアドレス宛の位置登録要求が 到達し、バインディングキャッシュ BCのリカバリが正常に行える点に特徴を有する。
[0116] S1— 13— S4— 13は図 14の S1— 12— S4— 12と同じである。
[0117] 移動端末 MNはホームエージェント HAが復旧する前にルータ R4の属する他リンク に移動しているため、ホームエージェント HAからの位置登録要求を受信できない(ス テツプ S5_13)。
[0118] 移動端末 MNは移動後に、近隣ノレータであるルータ R4に対して、 IGMPのマルチキ ヤストリスナーレポートを使用してマルチキャストのグノレープ識別子 GRP-IDの登録を 行う(ステップ S6_13)。このとき、必要であればマルチキャストルータからのマルチキ ヤストリスナークヱリーに対する応答としてマルチキャストリスナーレポートを送信する。
[0119] 近隣ノレータであるルータ R4は、マルチキャストルータとしてグループ識別子
GRP-IDを登録し、マルチキャストルータ間での任意のプロトコルに従い、マルチキヤ ストルータであるルータ R2間の経路を設定する。
[0120] ルータ R4は、ホームエージェント HAからのマルチキャストアドレス宛の位置登録要 求をマルチキャストの転送規則に従い転送する(ステップ S7_13)。移動端末 MNは 移動後にホームエージェント HAへの位置登録を実施していないため、通常ホームェ ージヱント HAからの位置登録要求は到着しなレ、。しかし、移動端末 MNが移動後に 近隣ノレータである R4に対して IGMPのマルチキャストリスナーレポートを使用してマル チキャストのグループ識別子 GRP-IDの登録を実施済みの場合、ホームエージェント HAからの位置登録要求を受信する(ステップ S8—13)。
[0121] 移動端末 MNはホームエージェント HAからの位置登録要求を受信した場合、位置 登録をホームエージェント HAに送信する(ステップ S9—13)。ホームエージェント HA は、移動端末 MNからの位置情報を受信した場合、位置情報として維持管理を開始 する。この時、バックアップ用部バインディングキャッシュ BCに複写を行う(ステップ S 10 - 13)。
[0122] 通信ノード CNは、移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てにパケットを送信する
(ステップ S 11—13)。ホームエージェント HAではバインディングキャッシュ BCが修復 されているため、移動端末 MNのホームアドレス(HoA)宛てのパケットをバインディン グキヤシュ BCに従レ、転送する(ステップ S12-13)。
[0123] 図 16は、本発明に従う、 MIPv6におけるホームエージェント HAのバインディングキ ャッシユリ力バリの第 5の方法を示す図である。
[0124] 図 16により MIPv6において、 HAに障害が発生した場合、 HAが障害から復旧し、 バインディングキヤシュ BCの有効性の確認をしてバインディングキヤシュ BCを無効と 認識してバックァアップバインディングキャッシュ BBCの位置情報を削除する手順を 示す。
[0125] S1—14— S5—14は、図 14の S1—13 S5—13と同じである。
[0126] S6—14において、ルータ R2は移動端末 MNの移動先の近隣ノレータであるルータ
R4間とはマルチキャストアドレス宛のパケット転送の経路を確立できていないため、
HAからのマルチキャスト宛のパケットを転送しなレ、。
[0127] R2— R3間でマルチキャストアドレス宛のパケット転送の経路が確立できていないた め、移動端末 MNにはホームエージェント HAからのマルチキャストアドレス宛の位置 登録要求が到達しなレ、(ステップ S7-14)。
[0128] マルチキャストアドレス宛の位置登録要求に対して応答が返信されなかった場合、 ホームエージェント HAはバックァアップバインディングキャッシュ BBCに記憶してい たュニキャストアドレス (CoA)宛に対して位置登録要求を送信する(ステップ S8—14)
[0129] 移動端末 MNはホームエージェント HAが再起動前に他リンクに移動しているため 、ュニキャストアドレス宛の位置登録要求は移動端末 MNに到達せず、受信されない (ステップ S9_14)。
[0130] ついで、ホームエージェント HAは移動端末 MNに送信した位置登録要求に対する 応答がなレ、場合、バックァアップバインディングキャッシュ BBCに記憶してレ、た位置 情報を無効と認識し、バックァアップバインディングキャッシュ BBCの位置情報を削 除する(ステップ S 10— 14)。
[0131] 移動端末 MNが移動先で HAからの位置登録要求を受信できないのは、以下の場 合である。
[0132] ·移動端末 MNが移動後に近隣ルータに対して IGMPの Multicast
Listener Reportを してレヽなレヽ。
[0133] ·移動端末 MNが移動後に近隣ルータに対して IGMPの Multicast
Listener Reportを送信している力 近隣ルータがマルチキャストルータではない。
[0134] ·移動端末 MNが移動後に近隣ルータに対して IGMPの Multicast
Listener R印 ortを送信している力 ホームエージェント HAがマルチキャスト宛の位置 登録要求を送信するまで、ホームエージェント HAの近隣ルータから移動端末 MNの 近隣ノレータ間のマルチキャストルータによる経路設定が完了していない。
[0135] 移動端末 MNが上記理由で位置登録要求を受信できなかった場合、ホームエージ ヱント HAからュニキャストアドレス(CoA:MN.r3)宛に位置登録要求が送信されるが 、ルータ R3配下の CoA宛に送信されるため、ルータ R4配下に移動している移動端 末 MNには到達せず、ホームエージェント HAはバインディングキヤシュ BCを削除す
る。
[0136] 図 17—図 21に、 MIPv6において、通信ノード CNのバインディングキヤシュ BCのリ 力バリ動作の例を示す。
[0137] 図 17は、本発明に従う、 MIPv6における通信ノード CNのバインディングキャッシュリ 力バリの第 1の方法を示す図である。
[0138] 図 17に示す例は、バックァアップバインディングキャッシュ BBCへの位置情報の複 写とマルチキャストアドレスの登録を手順を示す。図 17において、移動端末 MNは、 経路最適化のために通信ノード CNに対して位置登録を送信する(ステップ S 1— 15)
[0139] 通信ノード CNは移動端末 MNからの位置登録を受信すると、移動端末 MNの位置 情報をバインディングキヤシュ BCとして維持管理する (ステップ S2—15)。このとき、 バックァアップバインディングキャッシュ BBCにバインディングキヤシュ BCを複写する
[0140] 通信ノード CNは、移動端末 MNからの位置登録に対し応答として登録応答を返信 する。
[0141] このとき、応答にマルチキャストアドレスを含める(ステップ S3— 15)。移動端末 MN は、ホームエージェント HAからの登録応答を受信した際にマルチキャストアドレスが 存在した場合、近隣ノレータに対してマルチキャストのグノレープ IDの登録を行う(ステ ップ S4_15)。
[0142] 図 18は、本発明に従う、 MIPv6における通信ノード CNのバインディングキャッシュリ 力バリの第 2の方法を示す図であり、バックァアップバインディングキャッシュ BBCの 位置情報を有効とする第 1の手順方法を説明する図である。
[0143] 図 18において、通信ノード CNに障害が発生し (ステップ Sl_16)、起動した際、バ ックァアップバインディングキャッシュ BBCに位置情報が記憶されている力、を検索し、 記憶されていた場合は移動端末のマルチキャストアドレスに対して位置登録要求を 送信する(ステップ S 2—16)。
[0144] ノレータ R1はマルチキャストアドレス宛の位置登録要求をマルチキャストの転送規則 に従レ、、転送する(ステップ S3-16)。ルータ R3は、マルチキャストアドレス宛の位置
登録要求をマルチキャストの転送規則に従い転送する(ステップ S4-16)。
[0145] 移動端末 MNは通信ノード CNから位置登録要求を受信した場合、位置登録を送 信する(ステップ S5_16)。通信ノード CNは、移動端末 MNからの位置登録を受信し た場合、位置情報として維持管理を開始し、バックァアップバインディングキャッシュ BBCにバインディングキヤシュ BCを複写する(ステップ S6—16)。
[0146] 通信ノード CNは、バインディングキヤシュ BCを保持している移動端末 MN宛ての パケットをバインディングキヤシュ BCに従い送信する(ステップ S7— 16)。
[0147] 図 19は、本発明に従う、 MIPv6における通信ノード CNのバインディングキャッシュリ 力バリの第 3の方法を示す図であり、バックァアップバインディングキャッシュ BBCの 位置情報を有効にする手順の第 2の例を示す図である。
[0148] 図 19において、通信ノード CNに障害が発生し (ステップ Sl_17)、通信ノード CN が再起動した際、バックァアップバインディングキャッシュ BBCに位置情報が記憶さ れてレ、るかを検索し、記憶されてレ、た場合は移動端末 MNのマルチキャストアドレス に対して位置登録要求を送信する(ステップ S 2-17)。これに対し、ルータ R1はマル チキャストアドレス宛の位置登録要求をマルチキャストの転送規則に従い転送する( ステップ S3- 17)。
[0149] これに対し、ルータ R3がマルチキャストアドレスをサポートしてレ、なレ、場合、マルチ キャスト宛の位置登録要求を転送できない(ステップ S4-17)。マルチキャストァドレ ス宛の位置登録要求に対して応答が返信されなかった場合、通信ノード CNは、バッ クァアップバインディングキャッシュ BBCに記憶していたュニキャストアドレス (CoA)宛 に対して位置登録要求を送信する(ステップ S 5— 17)。
[0150] 移動端末 MNは通信ノード CNから位置登録要求を受信した場合、位置登録を送 信する(ステップ S6—17)。通信ノード CNは移動端末 MNからの位置登録を受信し た場合、位置情報として維持管理を開始し、バックァアップバインディングキャッシュ BBCにバインディングキヤシュ BCを複写する(ステップ S 7—17)。通信ノード CNはバ インディングキヤシュ BCを保持している移動端末 MN宛てのパケットをバインディング キヤシュ BCに従い送信する(ステップ S8_17)。
[0151] 図 20は、本発明に従う、 MIPv6における通信ノード CNのバインディングキャッシュリ
力バリの第 4の方法を示す図であり、バックァアップバインディングキャッシュ BBCの 位置情報を有効にする手順の第 3の例を示す図である。
[0152] 図 20において、通信ノード CNに障害が発生し (ステップ Sl-18)、通信ノード CN が再起動した際、バックァアップバインディングキャッシュ BBCに位置情報が記憶さ れてレ、るかを検索し、記憶されてレ、た場合は移動端末 MNのマルチキャストアドレス に対して位置登録要求を送信する(ステップ S 2- 18)。
[0153] ノレータ R1はマルチキャストアドレス宛の位置登録要求をマルチキャストの転送規則 に従い転送する(ステップ S3-18)。ルータ R3はマルチキャストアドレス宛の位置登 録要求をマルチキャストの転送規則に従い転送する(ステップ S4-18)。
[0154] し力、し、移動端末 MNは通信ノード CNが再起動前にルータ R4が属する他リンクに 移動しているため、位置登録要求を受信することができない (ステップ S5_18)。移動 端末 MNは移動後に近隣ルータ R4に対してマルチキャストのグループ IDの登録を 行う(ステップ S6_18)。
[0155] ルータ R4は、通信ノード CNからのルータ R1を経由したマルチキャストアドレス宛の 位置登録要求をマルチキャストの転送規則に従い転送する(ステップ S7_18)。移動 端末 MNは移動後に通信ノード CNへの位置登録を実施していないが、移動後のマ ルチキャストアドレスの登録をルータ R4に実施しているために位置登録要求の受信 が可能である(ステップ S8-18)。
[0156] 移動端末 MNは通信ノード CNから位置登録要求を受信した場合、位置登録を送 信する(ステップ S9-18)。通信ノードは移動端末 MNからの位置登録を受信した場 合、位置情報として維持管理を開始し、バックァアップバインディングキャッシュ BBC にバインディングキヤシュ BCを複写する(ステップ S 10-18)。
[0157] ついで、通信ノード CNはバインディングキヤシュ BCを保持している移動端末 MN 宛てのパケットをバインディングキヤシュ BCに従い送信する(ステップ S 11—18)。
[0158] 図 21は、本発明に従う、 MIPv6における通信ノード CNのバインディングキャッシュリ 力バリの第 5の方法を示す図であり、バックァアップバインディングキャッシュ BBCの 位置情報を無効にする手順を示す図である。
[0159] 図 21において、ステップ S1—19 S5—19までの手順は、図 20におけるステップ S
1-18— S5-18の手順と同様である。
[0160] さらに図 21において、ルータ R1は移動端末 MNの移動先の近隣ルータであるル ータ R4間とでマルチキャストアドレス宛のパケット転送の経路を確立できていないた め、マルチキャスト宛のパケットを転送しない(ステップ S6—19)。これにより移動端末 MNには、マルチキャストアドレス宛の位置登録が到達しない状態である(ステップ S 7-19)ので、マルチキャストアドレス宛の位置登録要求に対して応答が返信されなか つた場合、通信ノード CNはバックァアップバインディングキャッシュ BBCに記憶して いたュニキャストアドレス (CoA)宛に対して位置登録要求を送信する(ステップ S8- 19
[0161] これに対し、移動端末 MNは通信ノード CNが再起動前にルータ R4に属する他リン クに移動しているため、位置登録要求を受信できない(ステップ S9-19)。したがって 、通信ノード CNは移動端末 MNに送信した位置登録要求に対する応答がなレ、場合 、バックアップバインディングキャッシュ BBCに記憶していた位置情報を無効と認識し 、バックアップバインディングキヤシュの位置情報を削除する(ステップ S 10—19)。
[0162] 図 22は、本発明に従う、階層化 MIPv6における移動アンカーポイント MAPのバイン デイングキャッシュリカバリの第 1の方法を示す図であり、バックアップバインディング キャッシュ BCへの位置情報の複写とマルチキャストアドレスの登録の手順を示す図 である。
[0163] 図 22において、移動端末 MNは移動を認識すると、移動アンカーポイント MAPに 対して位置登録を送信する (ステップ S1— 20)。これに対して、移動アンカーポイント MAPは、移動端末 MNからの位置登録を受信すると、移動端末 MNの位置情報を バックアップバインディングキャッシュ BCとして維持管理する。このとき、バックアップ バインディングキャッシュ BCにバインディングキャッシュを複写する(ステップ S2—20)
[0164] 移動アンカーポイント MAPは、移動端末 MNからの位置登録に対し応答として登 録応答を返信する。このとき、応答にマルチキャストアドレスを含める (ステップ S3— 2 0)。移動端末 MNは移動アンカーポイント MAPからの登録応答を受信した際にマル チキャストアドレスが存在した場合、近隣ルータ R3に対してマルチキャストのグルー
プ IDの登録を行う(ステップ S4—20)。
[0165] さらに、移動端末 MNは移動を認識するとホームエージェント HAに対して位置登 録を送信する(ステップ S5_20)。これに対し、ホームエージェント HAは、移動端末 MNからの位置登録を受信すると、移動端末 MNの位置情報をバインディングキヤッ シュ BCとして維持管理し、このとき、バックアップバインディングキャッシュ BBCにバイ ンデイングキャッシュ BCを複写する (ステップ S6—20)。 図 23は、本発明に従う、階 層化 MIPv6における移動アンカーポイント MAPのバインディングキャッシュリカバリの 第 2の方法を示す図であり、バックアップバインディングキャッシュ BBCの位置情報を 有効とする第 1の手順を示す図である。
[0166] 図 23において、移動アンカーポイント MAPに障害が発生すると(ステップ S1—21) 、移動アンカーポイント MAPが再起動した際、バックアップバインディングキャッシュ BBCに位置情報が記憶されているかを検索し、記憶されていた場合は移動端末の マルチキャストアドレスに対して位置登録要求を送信する(ステップ S2—21)。
[0167] ルータ R3は、マルチキャストアドレス宛の位置登録要求をマルチキャストの転送規 則に従レ、転送する(ステップ S 3— 21 )。移動端末 MNは移動アンカーポイント MAP 力 の位置登録要求を受信した場合、位置登録を送信する (ステップ S4— 21)。
[0168] 移動アンカーポイント MAPは、移動端末 MNからの位置登録を受信した場合、位 置情報として維持管理を開始し、バックァアップバインディングキャッシュ BBCにバイ ンデイングキャッシュ BBCを複写する(ステップ S5-21)。
[0169] 通信ノード CNは、移動端末 MNのホームアドレス宛のパケットを送信する(ステップ S6- 21)。ホームエージェント HAは、バインディングキャッシュ BCを保持している移 動端末 MN宛てのパケットをバインディングキャッシュ BCに従レ、転送する(ステップ S 7—21)。
[0170] 移動アンカーポイント MAPは、バインディングキャッシュ BCを保持している移動端 末 MN宛てのパケットをバインディングキャッシュ BCに従レ、転送する(ステップ S8—2 D o
[0171] 図 24は、本発明に従う、階層化 MIPv6における移動アンカーポイント MAPのバイン デイングキャッシュリカバリの第 3の方法を示す図であり、バックアップバインディング
キャッシュ BBCの位置情報を有効とする第 2の手順を示す図である。図 24において 、移動アンカーポイント MAPに障害が発生すると(ステップ Sl-22)、移動アンカー ポイント MAPが再起動した際、バックアップバインディングキャッシュ BBCに位置情 報が記憶されてレ、るかを検索し、記憶されてレ、た場合は移動端末のマルチキヤストア ドレスに対して位置登録要求を送信する(ステップ S2—22)。
[0172] ルータ R3は、マルチキャストアドレスをサポートしていない場合、マルチキャスト宛 の位置登録要求を転送できない(ステップ S3-22)。したがって、マルチキャストァドレ ス宛の位置登録要求に対して応答が返信されなかった場合、移動アンカーポイント MAPはバックアップバインディングキャッシュ BBCに記憶していたュニキヤストアドレ ス (CoA)宛に対して位置登録要求を送信する (ステップ S4—22)。
[0173] 移動端末 MNは移動アンカーポイント MAPから位置登録要求を受信した場合、位 置登録を送信する(ステップ S5_22)。移動アンカーポイント MAPは移動端末 MNか らの位置登録を受信した場合、位置情報として維持管理を開始し、バックアップバイ ンデイングキャッシュ BBCにバインディングキャッシュ BCを複写する(ステップ S6—22 ) 0
[0174] 通信ノード CNは移動端末あてのパケットをホームアドレス宛に送る(ステップ S7—2 2)。これに対し、ホームエージェント HAはバインディングキャッシュ BCを保持してい る移動端末 MN宛てのパケットをバインディングキャッシュ BCに従レ、転送する(ステツ プ S8- 22)。さらに、移動アンカーポイント MAPはバインディングキャッシュ BCを保 持している移動端末 MN宛てのパケットをバインディングキャッシュ BCに従い転送す る(ステップ S9-22)。
[0175] 図 25は、本発明に従う、階層化 MIPv6における移動アンカーポイント MAPのバイン デイングキャッシュリカバリの第 1の方法を示す図であり、バックアップバインディング キャッシュ BBCの位置情報を有効とする第 4の手順を示す図である。図 25において 、移動アンカーポイント MAPに障害が発生し (ステップ Sl_23)、移動アンカーポイン ト MAPが再起動した際、バックァアップバインディングキャッシュ BBCに位置情報が 記憶されてレ、るかを検索し、記憶されてレ、た場合は移動端末のマルチキャストァドレ スに対して位置登録要求を送信する(ステップ S2_23)。これに対し、ルータ R3は、
マルチキャストアドレス宛の位置登録要求をマルチキャストの転送規則に従い転送す る(ステップ S 3—23)。
[0176] 移動端末 MNは、移動アンカーポイント MAPが再起動前にルータ R4が属する他リ ンクに移動しているため、位置登録要求を受信できない (ステップ S4_23)。移動端 末 MNは移動後に近隣ルータ R4に対してマルチキャストのグループ IDの登録を行う (ステップ S5—23)。ルータ R4はマルチキャストアドレス宛の位置登録要求をマルチ キャストの転送規則に従い転送する (ステップ S6_23)。移動端末 MNは、移動後に 移動アンカーポイント MAPへの位置登録を実施していなレ、が、移動後にマルチキヤ ストアドレスの登録をルータ R4に実施しているため位置登録要求の受信が可能であ る(ステップ S7-23)。
[0177] 移動端末 MNは、移動アンカーポイント MAPからの位置登録要求を受信した場合 、位置登録を送信する(ステップ S8_23)。移動アンカーポイント MAPは、移動端末 MNからの位置登録を受信した場合、位置情報として維持管理を開始し、バックアツ プバインディングキャッシュ BBCにバインディングキャッシュ BCを複写する(ステップ S9-23)。
[0178] 通信ノード CNから移動端末のホームアドレス宛に、パケットを送信する(ステップ S 10— 23)。ホームエージェント HAは、このパケットを受けると、バインディングキヤッシ ュ BCを保持している移動端末 MN宛てにパケットをバインディングキャッシュ BCに従 レ、転送する(ステップ S 11-23)。
[0179] ついで、移動アンカーポイント MAPは、バインディングキャッシュ BCを保持してい る移動端末 MN宛てのパケットを転送する(ステップ S 12-13)。
[0180] 図 26は、本発明に従う、階層化 MIPv6における移動アンカーポイント MAPのバイン デイングキャッシュリカバリの第 5の方法を示す図であり、バックアップバインディング キャッシュ BBCの位置情報無効化の手順を説明する図である。図 26において、移動 アンカーポイント MAPに障害が発生し (ステップ Sl_24)、その後:移動アンカーボイ ント MAPが再起動した際、バックアップバインディングキャッシュ BBCに位置情報が 記憶されてレ、るかを検索し、記憶されてレ、た場合は移動端末 MNのマルチキヤストア ドレスに対して位置登録要求を送信する(ステップ S2—24)。
[0181] ルータ R3はマルチキャストアドレス宛の位置登録要求をマルチキャストの転送規則 に従い転送する(ステップ S3-24)。このとき、移動端末 MNは移動アンカーポイント MAPが再起動前にルータ R4の属する他リンクに移動しているため、位置登録要求 を受信できなレ、(ステップ S4- 24)。
[0182] ルータ R3は移動端末 MNの移動先の近隣ルータ R4との間でマルチキャストァドレ ス宛のパケット転送の経路を確立できていないため、マルチキャスト宛のパケットを転 送しない(ステップ S5— 24)。したがって、移動端末 MNにはマルチキャストアドレス宛 の位置登録要求が到達しなレ、(ステップ S6-24)。
[0183] マルチキャストアドレス宛の位置登録要求に対して応答が返信されなかった場合、 移動アンカーポイント MAPはバックアップバインディングキャッシュ BBCに記憶して いたュニキャストアドレス (CoA)宛に対して位置登録要求を送信する(ステップ S7- 24
[0184] このとき移動端末 MNは、移動アンカーポイント MAPが再起動前に他リンクに移動 してレ、るため、位置登録要求を受信できなレ、 (ステップ S8-24)。
[0185] 移動アンカーポイント MAPは、移動端末 MNに送信した位置登録要求に対する応 答がない場合、ノくックアップバインディングキャッシュ BBCに記憶していた位置情報 を無効と認識し、バックアップバインディングキャッシュ BBCの位置情報を削除する( ステップ S 9-24)。
[0186] 図 27—図 33に、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリ 方法の機能構成例を示す。通信ノード CN、移動アンカーポイント MAPもホームエー ジヱント HAと同じ機能構成で実現可能である。
[0187] 図 27は、ホームエージェント HAのバインディングキャッシュリカバリ方法の第 1のフ ロー図を示し、その図 27Aにおいて、ホームエージェント HAが起動すると、バックァ ップバインディングキャッシュ BBCを検索し (処理工程 P1)、位置情報がある場合 (処 理工程 Pl、 Y) )は、全位置情報を作業用テーブルに複写する(処理工程 P2)。
[0188] ついで、バックアップバインディングキャッシュ BBCを削除して(処理工程 P3)、マ ルチキャストアドレス宛に位置登録要求を送信する(処理工程 P4)。この際、位置登 録の受信待ちタイマをスタートする(処理工程 P5)。
[0189] 位置登録の受信待ちタイマの計数中に、図 27Bに示すように位置登録を受信する と、作業用テーブル力 該当位置情報を削除し (処理工程 P6)、位置情報の維持管 理を開始する(処理工程 P7)。そして、この位置情報をバックアップバインディングキ ャッシュ BBCに複写する(処理工程 P8)。
[0190] 一方、位置登録の受信待ちタイマがタイムアウトすると受信待ちタイムアウト処理を 行う(処理工程 P9、図 27C)。
[0191] 図 28は、ホームエージェント HAのバインディングキャッシュリカバリ方法の第 2のフ ロー図を示し、そのタイムアウト処理(処理工程 P9)の詳細が示され、その図 28Aに おいて、位置登録の受信待ちタイマがタイムアウトすると作業用テーブルを検索し、 位置情報があると(処理工程 P91、 Y)、位置情報の移動端末 MNに対してュニキヤ ストに位置情報登録要求を送る(処理工程 P92)。
[0192] この際、位置登録受信待ちタイマをスタートし (処理工程 P93)、ホームエージェント HAの負荷を増加させなレ、ために、遅延を挿入する(処理工程 P94)。
この過程で、図 28Bに示すように、位置登録を受信すると位置登録の受信待ちタイマ を停止する(処理工程 P95)。これにより以降、位置情報の維持管理を開始し (処理 工程 P96)、位置情報をバックアップバインディングキャッシュ BBCに複写する(処理 工程 P97)。
[0193] 一方、位置登録を受信しないで、位置登録受信待ちタイマのタイムアウトが生じると 、バックアップバインディングキャッシュ BBCから位置情報を削除する(処理工程 P98 、図 28C)。
[0194] 図 29は、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリの構成に おけるホームエージェント HAが起動した場合の処理を示している。この処理は図 27 八の「11八起動」で開始される処理フローに該当する。ホームエージェント HAの移動 端末管理機能部 100のバインディングキャッシュ(Binding Cache)リカバリ機能部 101 に対して「起動 ( (処理工程 P00) )が指示されると、バックァアップバインディングキヤッ シュ BBCを検索し (処理工程 P1)、バインディングキャッシュ BCが存在する場合作業 用テーブルに「全位置情報を複写し (処理工程 P2)、バックァアップバインディングキ ャッシュ BBC領域をクリア」する(処理工程 P3)。
[0195] その後、位置情報管理機能部 102に対して位置登録要求送信依頼を行う(処理工 程 P4— 1)。これに対応して、位置情報管理機能部 102は、マルチキャストアドレス宛 に位置登録要求送信する(処理工程 P4 - 2)。ついで、位置登録受信待ちタイマをス タートする(処理工程 P5)。そして、バックァアップバインディングキャッシュ BBCの検 索処理(処理工程 P1)は、バックァアップバインディングキャッシュ BBC内にバインデ イングキャッシュ BCが検出した時点で終了する。
[0196] 図 30は、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリの構成に おける第 1の位置登録受信の処理を示し、図 27Bのホームエージェント HAが位置登 録を受信した場合の処理フローに該当する処理を説明する図である。
[0197] 図 30において、位置登録を位置情報管理機能部 102が受けると(処理工程 P01) 、バインディングキャッシュリカバリ機能部 101に作業用テーブル削除依頼 (処理工 程 P6—1)を出し、作業用テーブル力も該当位置情報を削除する(処理工程 P6—2)。 その後受信した位置登録をバインディングキャッシュ BCとして登録し (処理工程 P7) 、バインディングキャッシュ BCの維持管理を開始する。このとき、位置情報管理機能 部 102からバインディングキャッシュリカノくリ機能部 101に対して位置登録情報複写 依頼を出し(処理工程 P8—1)、バインディングキャッシュ BCをバックァアップバインデ イングキャッシュ BBCに複写する(処理工程 P8—2)。
[0198] 図 31は、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリの構成に おける受信待ちタイムアウトの処理を示してレ、る。ホームエージェント HAで位置登録 受信待ちタイマがタイムアウトした場合の処理を示しており、図 27Aの位置登録の受 信待ちタイマスタート(処理工程 P5)で開始したタイマのタイムアウト処理(処理工程 P 10)の詳細を説明する図である。そして、これは図 28の位置登録の受信待ちタイマ のタイムアウト処理の詳細処理内容である。
[0199] 図 31において、位置登録受信待ちタイマタイムアウトが発生すると(処理工程 P03) 、位置情報管理機能部 102からバインディングキャッシュリカノ リ機能部 101に対して ュニキャストリカバリ処理依頼が出され (処理工程 P04)、依頼を受けたバインディン グキャッシュリカノ リ機能部 101は作業用テーブルを検索する(処理工程 P91)。
[0200] 作業用テーブルにバインディングキャッシュ BCが登録されてレ、た場合、位置情報
管理機能部 102に位置登録要求送信依頼を出し (処理工程 P92)、ュニキャスト宛に 位置登録要求送信が出力され (処理工程 P92 - 1)、位置登録受信待ちタイマスター トによりタイマが開始される(処理工程 P93)。その後、輻輳制御のために遅延挿入さ れる(処理工程 P94)。検索(処理工程 P91)は、作業テーブル力、ら位置情報が存在 しなくなるまで繰り返す。
[0201] 図 32は、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリの構成に おける第 2の位置登録受信の処理を示し、ホームエージェン HAにおいてュニキャス トアドレス宛の位置登録要求に対する位置登録を受信した場合の処理を示している。 これは図 28Bの位置登録受信 2で開始されるフローチャートの処理に該当する。
[0202] 図 32において、位置情報管理機能部 102が位置情報受信を受信すると (処理工 程 P05)、位置登録受信待ちタイマ停止し (処理工程 P95)、バインディングキヤッシ ュ BCに位置情報を登録して、位置情報の維持管理を開始する(処理工程 P96)。そ の後位置情報管理機能部 102からバインディングキャッシュリカバリ機能部 101に位 置情報複写依頼を出し (処理工程 P97—1)、バインディングキャッシュ BCをバックァ ップバインディングキャッシュ BBCに複写する(処理工程 P97—2)。
[0203] 図 33は、ホームエージェント HAにおけるバインディングキャッシュリカバリの構成に おける位置登録の第 2の受信待ちタイムアウトの処理を示し、ホームエージェン HAで 位置登録受信待ちタイマがタイムアウトした場合の処理を示し、図 28Aの受信待ちタ ィムアウト処理にぉレ、て、位置登録の受信待ちタイマのスタート(処理工程 P93)で開 始したタイマのタイムアウト処理である。
[0204] これは図 28Cの位置登録の受信待ちタイマのタイムアウト 2で開始されるフローチヤ ート部に該当する。
[0205] 位置情報管理機能部 102が位置登録受信待ちタイマタイムアウトを受けると (処理 工程 P06)、バインディングキャッシュリカバリ管理部 101に位置情報削除依頼を出し (処理工程 P98— 1)、作業用テーブル力 該当する位置情報を削除する(処理工程 P98— 2)。
[0206] 図 34—図 36に、移動端末 MNにおけるバインディングキヤシュリカバリ方式の機能 構成例を示す。
[0207] 図 34は、移動端末 MNにおけるバインディングキャッシュリカバリ方法のフローチヤ ートを示す図であり、図 35、図 36に対応する移動端末機能部 200の処理の流れを 示す。
[0208] 図 34A、図 35において、移動端末 MNにおいて位置情報を管理するノードから位 置登録要求を受信すると(処理工程 P07)、位置情報管理機能部 202は、バインディ ングキャッシュリカバリ機能部 201に移動オプション通知を出す(処理工程 P11—1)。 バインディングキャッシュリカバリ機能部 201は、移動オプションに基づき、マルチキヤ ストアドレス検索し (処理工程 P11)、マルチキャストアドレスが存在した場合(処理工 程 Pl l、 Y)、マルチキャストアドレス保存テーブル 203にマルチキャストアドレスを保 存する(処理工程 P 12)。
[0209] その後、マルチキャストのグループ IDを近隣ルータに登録するため" Multicast
Listener R印 ort"送信が可能であれば(処理工程 P13、 Y)、その送信を実行する(処 理工程 P14)。この際、 "Multicast
Listener Report"が送信可能であるかは、マルチキャストプロトコルである IGMPの規 則に従う(必要であれば近隣ルータからの" Multicast
Listener Query"に対する応答として Multicast Listener Reportを送信する)。
[0210] さらに、図 34B、図 36において、移動端末 MNにおいて" Multicast Listener Query "を受信した場合の処理を示している。ノくインディングキャッシュリカバリ機能部 201が 、 ulticast
Listener Query"を受信すると(処理工程 P08)、マルチキャストアドレス保存テーブル 203を検索し (処理工程 P15)、マルチキャストアドレスを保持している場合 (処理工 程 P15、 Y)、 "Multicast
Listener R印 ort"送信を実行する(処理工程 PI 6)。
産業上の利用可能性
[0211] 本発明によれば、位置情報を管理しているノードに障害が発生して復旧した場合、 複数の移動端末 MN宛に複数の位置登録要求を送信することなぐ一つのマルチキ ャストアドレス宛の位置登録要求を送信するのみで位置情報の復旧が可能となり、移 動端末 MN主導の位置登録を待つことなく通信ノード CNから移動端末 MNへのパ
ケット転送が行え、通信ノード CNから移動端末 MNへのパケットロスを削減すること が可能となる。これにより効率的な通信システムを提供することが可能である。