WO1989003731A1

WO1989003731A1 - Sheet metal pressing resin mold and method of manufacturing same

Info

Publication number: WO1989003731A1
Application number: PCT/JP1987/001029
Authority: WO
Inventors: Hiroshi Miura
Original assignee: Hiroshi Miura
Priority date: 1987-10-23
Filing date: 1987-12-25
Publication date: 1989-05-05
Also published as: EP0387349A1; JPH01113136A; US5081861A; EP0387349A4; AU1088888A; JPH07115093B2

Description

明細書板金プレス用樹脂型およびその製造方法技術分野

この発明は扳金プレス用樹脂型およびその製造方法に係り、特に板金プレス用樹脂型のダイス肩部やポンチ肩部に強化用織維で形成された変形渦巻形多層体に熱硬化性樹脂を含浸させて硬化させてなる強化体を組み込んで十分な強度と耐久性を保証した板金プレス用樹脂型およびその製造方法に関する。

背景技術

これまでに実用化されている板金プレス用樹脂型は、積層法や金属コア一法で製作していた。まず、積層法の概要を、第 1 4図に基づいて説明する。

第 1 4図において 2 0はコア一ボックスを示している _c コア一ボックス 2 0内に、木、合成木材、石こうなどで作ったモデル 2 1を固定する。コア一ボックス 2 0の内面やモデル 2 1の表面に離型剤を塗布し、離型剤の上に表面層用樹脂を塗布して表面樹脂層 2 2を形成する。表面層用樹脂が半硬化状になつたときその上に、繊維に樹脂を含浸させたものを張り付けていき、捕強層 2 3を形成する。このとき、型の局所形状に合わせて各局所になじむように、各種の樹脂含浸繊維の種類を使い分けていく。例えば平面部では織布を使用し、曲面部では短鐵維を使用したり又は小さく切断した織布を維ぎ合わせながら使用.したりする。角又は小曲面では、適当な長さに切つたローピングを埋め込んでいく。

補強層 2 3の内部に、砂や短繊維を樹脂に混入させたものを充填する。その樹脂が硬化すると、サンドコア一 2 4になる。そして、全体の上にレペリング用樹脂を塗布し、水平扳 2 5をかぶせて硬化させると、レべリング層 2 6が形成される。

全部の樹脂が硬化.した後にコアーボックス 2 0内から取り出すと、樹脂型の完成品が得られる。外側に表面樹脂層 2 2、その内側に鐵維強化樹脂による補強層 2 3、捕強層 2 3内にサンドコア一 2 4がそれぞれ形成され、上面にレべリング層 2 6が形成されたものである。

積層法のほかに金属コ,ァ一法もあるが、金属コア一法の概要を第 1 5図に基づいて説明する。型寸法より 1 0 〜2 0 蘭小さい外形をした金属鍀物製のコア一 2 7を準傭するが、コア一 2 7には注入口 2 8をあけておく。コァーボックス 2 0内にモデル 2 1を固定し、離型剤を塗布する。次いで、注型用樹脂の厚さに相当する厚さをした同樹脂の硬化物小片をスぺーサ一として配置した上に、コア一 2 7を設置する。注型用樹脂-を注入口 2 8より注入していって、コア一 2 7 とコア一ボックス 2 0ゃモデル 2 1 との間を充填する。榭脂が硬化してコア一 2 7 と一体になつた後に取り出すと、上面を除く外周に樹脂層 2 9が形成ざれている。上面を切削して水平にすると、目的とする形状と寸法とを備えた樹脂型が得られる。

この樹脂型は、上面を除く外烏に 1 0〜 2 0 ram厚の樹脂層 2 9が形成され、樹脂層 2 9の内部に金属製のコア一 2 7が存在するものである。樹脂層 2 9とコア一 2 7 とは、樹脂の硬化時に発生する接着力で接着され、一体ィ匕している。

板金プレスの成形加工は、ダイス型面としわ押さえ面との間に挿入した冷間圧延鏑扳等の素板に、しわ押さえ圧を加えておいてポンチ型を圧入し、素扳を塑性変形させる成形法による。ポンチ型を圧入する際にダイス型のダイス肩部とポンチ型のポンチ肩部との間で引張り変形と曲げ変形とを受け、それらの変形力により素板が塑性変形をするのである。したがって、成形時にこれらの肩部に大きな局部荷重が掛かるのである。このため、板金プレス用の型では、特にダイス肩部とポンチ肩部とに大きな耐荷重強度と耐摩耗性とを必要とする。型の耐久性は、肩部の強度と耐摩耗性に支配されるといってもよい , 前述の積層法で製作した樹脂型では、表面樹脂層 2 2 の内側に強度を持たせるための補強層 2 3を形成している。この補強層 2 3の形成には強化用織維として織布を使用するが、自由に伸縮をすることのできない織布を、立体的に曲面形状となっているダイス肩部やポンチ肩部の曲面形状に精度よく合致させた形状にすることはできない。このため、肩部には織布を使用することができず、代りに短織維を使用したり小さく切新した織布を继ぎ張りしながら使用したりしていた。又は、適当な長さに切断したロービングを埋め込みながら使用していた。

ところで、短纖維を使用した場合は、強化材として使用したはずの繊維が短すぎるために、十分な強度を得ることができなかった。切断した織布を継ぎ張りしながら積層していった場合も、繊維が短いことで十分な強度向上が望めないばかりでなく、荷重が作用したときに積層間にせん断力が発生して、強度低下を招きかねなかった。また、ロービングを使用した場合は、繊維の方向に対して横方向の強度は全く期待できな力'、つた。どの場合も、肩部の強度が小さすぎるために、プレス成形を籙り返すと肩部が塗性変形をし、摩耗も増幅されて大きくなり、使用不能となった。このため、試作等の少量成形にしか使用できなかった。

他方、金属コア—法で製作した樹脂型は、 2 0〜2 5 %容量の金属微粉末を配合した樹脂を、金属製のコア一 2 7の表面に 1 0〜 2 O mmの厚さで流し込んで樹脂層 2 9を形成したものである。捕強体であるコア一 2 7は、金属製であるので強度がある。しかし、金属製のコア一 2 7の外周に樹脂層 2 9を接着させた構造になっている。金属の固まりと樹脂の固まりという、異物質を接着させた接着体である。このため、両物質間において熱膨張係数、蓄熱性、剛性等が大きく違う点を原因として、荷重の作用するサイクルの籙り返されるうちに、両物質間の物性挙動の違いがだんだん表面化していって、最後には肩部で樹脂層 2 9が剥離してしまう。更に、肩部が曲面であるために、荷重の一部が樹脂層 2 9を剥離する方向の分力となる。このこともいよいよ剥離を助長する。樹脂層 2 が剥離してしまったら、塑性変形をして更に摩耗が加速度的に進行し、使用不能となる。

したがって、この発明の目的は、上述した従来の樹脂型が有する問題点を解消し、板金プレス用樹脂型のダイス肩部やポンチ肩.部の強度と耐久性を改良した板金プレス用樹脂型およびその製造方法を提供することにある。

発明の開示

すなわち、この発明による板金プレス用樹脂型は、局部荷重の作用するダイス肩部および Zまたはポンチ肩部には強化用锇維で形成された変形渦巻形多層体に熱硬化性樹脂を含浸させて硬化させた強化体を組み込んだものめる。

また、本発明による板金プレス用樹脂型の製造方法は、強化用繊維を渦巻形に巻いて熱硬化性樹脂を含浸させたものを、母型のダイス肩部又はポンチ肩部に当たる位置の側へ押し付けて変形させ硬化させることにより、強化用繊維で形成された変形渦卷多層体の熱硬化性樹脂含浸硬化物で構成された強化体を、局部荷重の作用するダイス肩部及び Z又はポンチ肩部に形成するようにしたものである。

この板金プレス用樹脂型は、例えば次のようにして形成する。まず、母型の内周面に離型剤を塗布した後に、硬質で耐圧性を持つ微粉末及び固体潤滑剤の微粉末を配合させた熱硬化性樹脂を塗布する。前者の微粉末は耐圧性ゃ耐摩耗性を付与するために、後者の徵粉末は耐摩耗性を付与するために、それぞれ配合させる。そして、熱硬化性樹脂が硬化すると表面樹脂層が形成されるが、表面樹脂層がまだ高粘度状態の段階で、その内側であつてダイス肩部やポンチ肩部に当たる位置に、前述のやり方で強化体を形成する。このようにして製作された扳金プレス用樹脂型においては、表面樹脂層が耐圧性及び耐摩耗性に優れた表面層となっている。

本発明のうち更に他の発明に係る板金プレス用樹脂型は次のようなものである。すなわち、強化用繊維で形成された変形渦卷形多層体の熱硬化性樹脂含浸硬化物で構成された強化体が、ダイス肩部ゃポンチ肩部に形成され、しかもその強化体の外側において、少なくとも肩部に位置する織維が伸び切った状態にある強化用纖維製編布の熱硬化性樹脂含浸硬化物で構成された編布層が、ダイス型ゃポンチ型の表面形状に沿った形状で形成されたものであ ₀ この板金プレス用樹脂型では、強化体の外側に強化用繊維製編布の熱硬化性樹脂含浸硬化物で構成された編布層が、型の表面形状に沿った形状で形成されている。そして、強化用織維製編布は、少なくとも肩部に位置する部分で繊維が伸び切った状態にある。鐵維が伸び切った状態で熱硬化性樹脂が含浸され硬化されているものは、強度が大きい。

そして、この強化体や編布層は、例えば次のようにして形成する。まず、. -強化用繊維製織布、 1方向に引きそろえた強化用繊維を含む強化用繊維製不織布又は強化用繊維フィラメントを渦巻形に巻いて熱硬化性樹脂を含浸させ'たものを、母型のダイス肩部又はポチ肩部に当たる位置の側へ押し付けて変形渦巻形に変形させる。更に、そのものの内側に強化層を形成するための熱硬化性樹脂含浸織布又は 1方向に引きそろた強化用繊維を含む熱硬化性樹脂含浸不織布を張り付ける。一体に硬化させて強化体と一体となった強化層を形成し、取り出す。なお、このとき強化層の内部にサンドコア一等を形成してから取り出してもよい。次に、強化用繊維製の編布に熱硬化性樹脂を含浸させたもので、母型に沿わせた層を作る。その編布の織維を伸ばしながら、その層の内部に前記強化体と一体となった強化層を挿入していって、少なくとも肩部に位置する繊維を伸び切った状態にする。そして、両者を一体に硬化させ、強化体や強化層の外側に編布層を形成する。

ところで、本発明に係る樹脂型の肩部に使用されている強化用織維は、織維の長手方向に対して強大な機械的強度を持ち、しかも伸度がきわめて小さいという特性を持った織維である。その強化用繊維と機械的強度の比較的小さい樹脂とが複合体となつた繊維強化樹脂は、纖維の長手方向は鏑をも上回るほどに強化されているが、その他の方向の強化効果は小さい。そして、その強度は、複合体中の繊維の形態と含有率とに依存する。すなわち、強化効果の高い繊維強化樹脂物を作るには、強化用繊維の含有率を高くし、全ての鐵維の全表面を樹脂に強く接着させるように配慮する必要がある。更に、複合体中の纖維の形態は、次のようになるように配慮する必要があ 0

① 局部荷重を繊維全長に分散できる長纖維であること

② 荷重の方向と織維の方向が平行になること

③ 荷重が、強化用織維の強化効果がほとんど寄与しない層間せん断力として働くことのない構造になるように、強化用鐵維を積層させること

④ 鐵維のタルミがなく直線状に張った状態にすること

本 ¾明に係る板金プレス用樹脂型においては、肩部を強化するための強化用繊維としては、強化用繊維製織布の形にして使用している。又は、一方向に引きそろえた強化用繊維を含む強化用繊維製不織布の形にして使用している。又は、強化用繊維のフィラメン卜の状態で使用している。そのようにした場合は、短繊維やマツ卜に比ベて、容積当たりの繊維の密度が高い。したがって、繊維強化樹脂中の繊維の含有率を高くすることができる。含浸させる熱硬化性樹脂との親和性に富む表面処理剤で織布等を処理しておいて、その熱硬化性樹脂を含浸させることによって、繊維の表面と樹脂との接着性を向上させることができる。更に、前記した、好ましい繊維の形態についての条件を、次のようにして満たすことができ o

板金プレスは、ダイス型とポンチ型との間において縱方向の運動によって、冷間圧延鋼板板等の素板を成形加ェすることである。型の肩部には、素扳を介して縦断面方向の局部荷重が作用する。本発明に係る樹脂型において肩部に存在する強化用繊維は、織布ゃ不織布を構成する繊維又はフィラメントである。この織布は、直線状に張つた長繊維のロービング又はヤーンを 9 ◦度交錯させて織った平織、綾織、朱子織等である。また、この不織布は、 1方向に引きそろえた強化用繊維を含むものであつて、それら強化用繊維を直線状に張ったものである。そして、この不織布としては、強化用繊維を 1方向に引きそろえ、更にそれら引きそろえた強化用繊維に多数の強化用繊維を交差させ接着させて作った不織布も利用できる。又は、強化用繊維を 1方向に引きそろえた不織布の複数枚を、強化用繊維の方向を交差させた状態にして重ね合わせて使用することもできる。そして、これら不織布はプリプレダの状態にして使用するこもできる。更に、強化用纖維フィラメントを使用する場合は、フイラメントワインディング法等で渦巻形に巻いて使用する。なお、巻くときに 1 0〜 2 ◦ %の強化用鐵維を横方向に配置して巻くと、荷重の分力に対応できる。

そして、通常の平面肩部型の場合は、織布を使用するときは横糸を基準にして縱糸の方向に渦巻形に巻く。不織布を使用するときは、 1方向に引きそろえた強化用纖維の方向に渦巻形に巻く。強化用繊維フィラメジトを使用するときは、フィラメントワインディング法等で渦巻形に巻き、芯棒を除いで使用する。そして、その渦巻形に巻く前又は巻いた後に熱硬化性樹脂を含浸させる。なお、フィラメントワインディング法によるときは、巻く前のフイラメントに熱硬化性樹脂を含浸させてから渦巻形に巻くのが普通である。プリプレダの場合も同様である。そして、熱硬化性樹脂が含浸させられた渦巻形のものを、母型の肩部に当たる位置の側に強く押し付けて押しつぶしていく。樹脂が硬化すると、変形渦巻形の強化体が形成されるが、この強化体の各縦糸織維は、肩部の縦断面方向に掛かる荷重の方向と平行に配列されている, したがって、縦糸と横糸とが同量の通常の織布ゃ不織布では、総繊維量の 5 0 %を占める縦糸繊維が荷重方向と平行の形態をとっている。また、縦糸 7 0 %、横糸 3 0 %の織布ゃ不織布の場合は、 7 0 %を占める縦糸織維が荷重方向と平行の形態をとる。また、フィラメントワインディング法で作ったものは、渦巻フィラメン卜のすべてが荷重の方向とほぼ平行の形態となる。したがって、この織布、不織布及び渦巻フイラメントを使用して強化体を形成した場合は、型の肩部においてプレス成形荷重に対する機械的強度がいよいよ向上したものとなる。そして、肩部の強度の調節は、強化体の渦巻の巻数で行なうことができる。

次に、肩部が横断面に対して傾斜した形状の型の場合は、織布ゃ不織布の縦糸方向又はフィラメン卜の巻き方向を傾斜角に合わせだ角度になるように渦巻形に巻くことで、荷重の方向と繊維の方向とが平行になるようにすることができる。また、荷重方向が複雑化するる肩部形状となる場合は、複数枚のものを使用し、それぞれの荷重方向とそれぞれの繊維の方向とが平行になるようにして重ね合わせ、一体にして渦巻形に巻けばよい。

なお、縦糸を多く含む織布を使用して、肩部にいったん変形渦巻形多層体を形成して樹脂を硬化させた後に、その側面に横糸を多く含む織布を張り付けるようにしてもよい。また、同じく縦方向に繊維を引きそろえた不織布を使用して、肩部にいったん変形渦巻形多層体を形成して樹脂を硬化させた後に、その側面に横方向に繊維を引きそろえた不織布を張り付けるようにしてもよい。更に、フィラメントをフィラメントワインディング法等に巻いたものを使用して、肩部にいったん変形渦巻形多層体を形成して樹脂を硬化させた後に、その側面に多数のフィラメントを横方向に張り付けるようにしてもよい。以上のやり方において、織布、不織布及びフイラメントを適当に組み合わせて使用するようにしてもよい。

次に、荷重の方向と纖維の方向とが平行になるようして、変形渦巻形に形成した強化体を、肩部に形成した樹脂型の強度を試算する。この試算は、財団法人日本規格協会編「非金属材料データブック」（昭 6 0 - 9 - 1 7 ) 財団法人日本規格協会 P 288 - 28 9に掲載されている炭素織維織布樹脂複合物に関するデータを基にして行なった 0

このデータによると、炭素織維の平織で、縦糸、横糸の比率が各 5 0 %の 6 34 3番を 6 0 %容量含有した、 1層のエポキシ樹脂含浸硬化物は、厚さが 0. 1 9IMで、縦糸方向の強度は引張強度 58kg/應²、曲げ強度 78kg 臓²である。したがって、この条件での渦巻形 5巻の強化体は、最大の部分で 1 0積層となり、厚さ 1. 9 mmとなる。そして、単純計算で肩部 1塑当たりの引張強度が 1 1 0 kg. 曲げ強度が 148kgとなる。 ^方、被加工物の冷間圧延鋼板については、 J I s規格で絞り用の S P C Dの引張強度は 28kg 以上と規定されている。この鋼板の塑性変形が引張強度未満で起こることを考慮すると、 1咖厚の S P C D鋼板は、型の肩部 1 ram当たり 28 kg以内の荷重で成形できると考えられる。したがって、 1. 9ΜΙ厚の炭素繊維製織布を使用して形成した強化体を肩部に形成すれば、十分に対応できることになる。肩部製作時に繊維の方向がバラつく場合や、荷重方向が複雑化する肩部形状の場合等でも、渦巻形の巻数を調節することで、安全率の高い強度に持つていくことが可能である。

前記データ中の'混織例によると、炭素纖維の縱糸 82 %重量比とガラス繊維の横糸 18 %重量比で、 4枚朱子織にしたものの東レ株式会社製 6 1 03番を 6◦ %容量含有したエポキシ樹脂含浸硬化物は、縦糸方向-の引張強度等は次のとおりであった。

引張強度 140kgZ 引張弾性率 1 0. 4 tZ/i 曲げ強度 14 Okg ^ 曲げ弾性率 9. 4 t /id 層間せん断強度 7. Skg/d

また、東レ株式会社製炭素繊維の 65%容積比を用いた 1方向エポキシ樹脂プリプレダ硬化物の繊維方向の引張強度等は次のとおりであった。

引張強度 1 50kgZ應 ² 引張弾性率 24 t Z/d 曲げ強度 140kgZ/d 曲げ弾性率 2◦ t /廳 ² 層間せん断強度 S kg / fflB

したがって、前記の混織布又は 1方向不織布を使用して肩部に強化体を形成した樹脂型は、鋼板をプレスする際の荷重に十分に耐えられる。特に 1方向不織布は弾性率が非常に高いので、それを使用した場合は座屈強度が大となる。

強化用繊維で多層のものを形成し、樹脂を含浸させ硬化させたものにおいては、層間せん断力の問題が起こりやすい。層間せん断力の問題は、層と層との間の強度に関するものである。強化用繊維は、層間の強度向上にはほとんど寄与しない。ところで、本発明に係る板金プレス用樹脂型においては、肩部にある強化体を構成する織維の積層体は、肩部の曲面に沿わせた変形渦巻形をしているため、形状的に層間せん断力となる方向の力はきわめて小さい。そして、変形渦巻形の端部においては、織維が継目なく連銃して折り返された状態となつている。このため、たとえ層間せん断力が発生して、例えばある —つの層が隣接する他の層との間で滑ろうとしても、滑ろうとする層を形成する同じ織維が、折り返されて隣接する他の層をも形成していて、他の層が滑ろうとする方向とは逆の方向に引っ張る力を発生させる。すなわち、層間せん断力は強大な引張力に吸収されてしまうので、層間せん断力の問龕は起きることはない。

ところで、以上からも明らかなように、強化体を形成する強化用繊維は、できるだけ多くの肩部に作用する荷重の方向と平行になつていることが望ましい。少なくとも 5 0 %以上が平行になつていることが望ましい。そして、できるだけ長繊維であることが望ましい。更に、継目のない 1枚の織布ゃ不織布又はフイラメントを巻いたもので変形渦巻形多層体を形成すると、強度を大きくすることができる。更に、強化体はアーチ構造となるので、座屈強度も大きくなる。なお、荷重方向が複雑化する肩部形状となる場合は、複数枚のものを使用し、繊維の方 . - 向を異ならせて重ね合わせた状態にして使用したほうがよい点は、前述のとおりである。

また、強化体を形成する強化用繊維とじては、炭素、アルミナ、ボロン、炭化けい素、ガラス、ァラミド、超高分子量ポリエチレン、ビニロン、ポリエステル、ステンレス鐧等の各種繊維が採用できる。そして、それらの同種繊維だけのものとしてもよいし、異種繊維による混織布、混不織布、混合フィラメントとしてもよい。肩部の座屈強度を高めて耐久性を向上させるためには、弾性率の高い炭素、アルミナ、ボロン、炭化けい素、ァラミド、ステンレス網の各繊維が望ましい。

強化体を形成する強化用繊維に含浸させる熱硬化性樹脂としては、エポキシ系、ポリイミド系、不飽和ポリェステル系、ビニルエステル系、ポリウレタン系の各樹脂のような、常温で液状であるか、あるいは 1 0 ◦ 以下の加温で液化するか又は脱溶媒が可能である樹脂を使用することが望ましい。

編布層を形成する編布の素材となる強化用織維としては、炭素、ァラミド、超高分子量ポリエチレン、チタン酸、ビニロン、リエステル、ナイロンの各繊維のような、耐摩耗性を持つ材質の強化用繊維であることが望ましい。

また、編布層を形成する編布層に含浸させる熱硬化性樹脂としては、エポキシ系、ポリイミド系、不飽和ポリエステル系、ビニルエステル系、ポリウレタン系の樹脂のような、常温で液状であるかあるいは 1 Q 0て以下の加温で液化するか又は脱溶媒が可能である樹脂を使用することが望ましい。

このように構成された本発明によれば、本発明に係る板金プレス用樹脂型及び本発明に係る製法により製作された板金プレス用樹脂型は、実用型として使用することのできる強度と耐久性とを備えている。そして、安価にかつ迅速に製作することができるという、樹脂型が持つ利点をいぜんとして保持している。また、高度な技術も特殊な設備も必要としないので、製作は容易にできる。したがって、商品市場の多様化に伴って発生してきた、小口ット生や中ロット生産の需要に、十分に対応できるものとなろう。図面の簡単な説明

第 1図、第 2図、第 4図及び第 5図はそれぞれ本発明の実施例 1を示す縦断面図、第 3図は実施例 1に使用する渦巻織布の斜視図、第 6図、第 7図、第 8図及び第 9 図はそれぞれ本発明の実施例 2を示す縱断面図、第 1 0 図及び第 1 1図はそれぞれ実施例 1の要部の変形例を示す縱断面図、第 1 2図は変形渦巻形多層体を形成するのに不織布を使用する場合の 1使用例を示す斜視図、第 1 3図は同じくフィラメントを使用する場合に渦巻形を形成する方法の 1例を示す模式図、第 1 4図及び第 1 5 図はそれぞれ従来例を示す縱断面図である'。

発明を実施するための最良の形態この発明をより詳細に説明するために以下添付図面にしたがって説明する。

第 1図乃至第 5図は、この発明の第 1の実施例を示している。第 1図は、ダイス型の全部及びポンチ型の頭部とを示す縱断面図である。このうちダイス型のほうの製造方法を第 2図乃至第 5図に基づいて説明する。

まず、第 2図に示すように、コア一ボックス 1を準備し、コア一ボックス 1内にモデル 2を固定する。コア一ボックス 1 とモデル 2で囲まれた空間の周面に離型剤を塗布した後に、硬質で耐圧性を持つ微粉末及び固体潤滑剤の微粉末を配合させたエポキシ樹脂を塗布する。前者の微粉末は耐圧性ゃ耐摩耗性を付与するために、そして後者の微粉末は耐摩耗性を付与するために、それぞれ配合させた。そして、エポキシ樹脂が硬化すると、表面樹脂層 3が形成されることになる。

次に、第 3図に示すような、織布を渦巻形に巻いた渦巻織布 4を準備する。織布としてァラミ纖維による 4 枚朱子織布（縦糸 8 0 %、横糸 2 0 % ) を使用し、縦糸が渦巻形に重なり合うように縱糸の方向に渦巻形に巻いたものである。この渦巻織布 4に、耐圧性を付与するための硬質の微粉末を配合させた、エポキシ樹脂を含浸させる。そして、表面樹脂層 3がまだ高粘度状態の段階で、樹脂を含浸させた渦巻織布 4を、第 2図に示すように、モデル 2の下端外周に巻き付ける。モデル 2とコアーポックス 1 との接合部付近に渦巻織布 4を強く押し付けていき、全周にわたって押しつぶしていくと、渦巻が三日月状に押しつぶされた、三日月状の変形渦巻形になる (第 4図）。含浸させた樹脂が硬化すると、三日月状の変形渦巻形をした強化体 5が形成されることになるが、樹脂が硬化する華に、第 4図に示すように、強化体 5や表面樹脂層 3の内面に、ビニロン織維製の織布にェポキシ樹脂を含浸させたものを押し付けながら積層させ、更にその上にァラミド鐵維製の織布にエポキシ樹脂を含浸させたものを押し付けながら積層さる。樹脂が硬化すると、約 5 mm厚の強化層 6が形成される。

^に、約 9 0 %重量の硅砂、約 0 . 1 %重量のァラミド短繊維及び 1 弱重量のエポキシ樹脂の 3者を混練したものを、強化層 6内へ圧力を加えながら充填していく。樹脂が硬化すると、サンドコア一 7が形成されることになるが、最後に上面にレベリング層 8を形成するためのエポキシ樹脂を塗布した後に、水平板 9をかぶせて強く押し付けると、第 5図に示す状態となる。

樹脂が硬化した後に取り出すと、第 1図に示すダイス型が得られる。このダイス型は、前述の製造方法から明らかなように、次のような構造をしている。すなわち、上面を除く外周面に表面樹脂層 3が形成され、肩部に三日月状の変形渦巻形をした強化体 5が形成されている。そして、強化体 5や表面樹脂層 3の内側に強化層 6が形成され、強化層 6の内部にサンドコア一 7が形成され、上面にはレベリング層 8が形成されている。

第 1図に示すポンチ型も、同じ製造方法で製作したものであり、内部構造は同様のものである。

以上のようにして製作されたダイス型ゃポンチ型においては、まず表面にエポキシ樹脂よりなる表面樹脂層 3 が形成されている。このエポキシ樹脂には、硬質で耐圧性ゃ耐摩耗性を持つ微粉末及び固体潤滑剤の微粉末が混入されている。このため、耐圧性及び耐摩耗性に優れた、表面層となっている。そして、特に荷重の作用する肩部には、肩部に沿つた形状の強化体 5が形成されている。この強化体 5は、ァラミド繊維製の 4枚朱子織布が縦糸の方向に渦巻形に巻かれてエポキシ樹脂が含浸されたものが、肩部の形状に沿った三日月状の変形渦巻形に押しつぶされ、- 樹脂が硬化したことで形成されたものであるこのエポキシ樹脂には硬質の微粉末が混入されているので、耐圧性が付与されている。

プレス成形時には、型の肩部に局部荷重が作用する。この型においては、局部荷重が作用する方向と平行に、強化体 5を構成する織布の縦糸が三日月状の変形渦巻形に巻かれた状態になつている。

レたがって、局部荷重が層間せん断力になることはほとんどない。しかも、変形渦巻形の端部においては、織維が継目なく連続して折り返された状態となつている。このため、たとえ層間せん断力が発生して、例えばある —つの層が隣接する他の層との間で滑ろうとしても、滑ろうとする層を形成する同じ繊維が、折り返されて隣接する他の層をも形成していて、他の層が滑ろうとする方向とは逆の方に引っ張る力を発生させる。すなわち、層間せん断力は引張に吸収されてしまう 9で、層間せん断力の問題は起きることはない。

また、強化体 5を構成する織布の縦糸は、荷重方向と平行になっている。このため、縦糸による強化効果はきわめて大きいものとなり、強化体 5をいよいよ強固なものとしている。、このことは更に、表面樹脂層 3の肩部にある部分の耐摩耗性にも、好影響を与える。更に、表面樹脂層 3や強化体 5の内側に、強化層 6が形成されている。この強化層 6は、ビニロン繊維ゃァラミド繊維でできた織布にエポキシ樹脂を含浸させ、硬化させたもので形成されている。ビニロン纖維ゃァラミド繊維そのものが機械的強度ゃ耐摩耗性を持っており、これらにエポキシ樹脂を含浸させたものは更に大きな機械的強度ゃ耐摩耗性を発揮させる。このため強化層 6は、きわめて強固なものとなっている。この強化層 6は、表面樹脂層 3の保護にも役立っている。

第 6図乃至第 9図は、この発明の第 2の実施例を示している。まず、モデル 2の外周やコア一ボックス 1 の内面に、シートワックス 1 0を張る。このシートワックス 1 0は、製作途中の.段階で取り除くものであり、その厚さは後に形成する表面樹脂層 3と編布層 1の合計厚さに相当するものとしている。そして、シートワックス 1 0 の内側に、強化体 5を形成する。まず、炭素繊維の縦糸 8 2 %重量とガラス繊維の横糸 1 8 %重量の 4枚朱子混織とした織布を、第 3図に示すような渦巻形に巻いて、エポキシ樹脂を含浸させる。それを、ダイス肩部に相当する位置である内側角部に巻き付け、強く押し付けて三日月状に押しつぶす。中心積層部の厚さが約 4 删の変形渦巻形になる。樹脂が硬化すると強化体 5になるが、硬化前に引き続いて、エポキシ樹脂を含浸させた炭素織維の短繊維や織布を強化体 5ゃシー卜ワックス 1 0に圧力を加えながら押し付けていき、約 5 mm厚の層を形成する。樹脂が硬化すると、これは強化層 6となるが、樹脂が硬化する前にその内面にポリエチレンフィルム等の離型膜 1 2を張った後に、鉛、活字合金等の高比重の球等を詰め込んで、重し 1 3にする。このようにして樹脂が硬化するまでの間、形状を保持しておく（第 6図）。重し 1 3が弱い場合には、上に当て板を当てェビ万力等で強く締める。樹脂が硬化したら、重し 1 3を取り出し、離型膜 1 2を取り出す。そして、強化体 5と一体になつて硬化した強化層 6を取り出して、シートワックス 1 0 も剥離させる。強化層 6の表裏両面を、サンドブラスト等で粗面化し、接着性がよくなるようにする。

次に、空になったコア一ボックス 1内を清掃して、離型剤を塗布する。そして、第 7図に示すように、表面樹脂層 3を形成するためのエポキシ樹脂を内周面に塗布する。この樹脂には、硬質で耐圧性ゃ耐摩耗性を持つ微粉末び固体潤滑剤の微粉末を配合させ、'耐圧性及び耐摩耗性を付与しょうとしている。次に、編布層 1 1を形成するための、エポキシ樹脂を含浸させたビニロン纖維製の編布を張る。このエポキシ樹脂には、耐圧性を付与するための、硬質で耐圧性を持つ微粉末を配合させている。それから、さきに製作していた、強化体 5と強化層 6とが一体になつたものの外周にエポキシ樹脂を塗布した後、編布内に押し込んでいく。このとき、できるだけ編布の繊維を引き伸ばしながら押し込んでいく力少なくとも肩部に当たる位置で繊維が伸び切つた状態になるように調整しながら、表面樹脂層 3側へ押し付けていく。強化層 6の押し込みが終つたら、第 7図に示す状態となっている。

次いで、強化層 6の内面側に、接着用のエポキシ樹脂を塗布する。それから、サンドコア一 7を形成するため、約 9 ◦ %重量の硅砂、約 0 . 1 %重量のガラス短繊維及び 1 0 %弱重量のエポキシ樹脂の 3者を混練したものを、圧力を加えながら強化層 6内に充填していく。充填が終つたら、上面にレべリング層 8を形成するためのェポキシ樹脂を塗布し、水平扳 9をかぶせて強く押し付けると、第 8図に示す状態になる。

樹脂が硬化してから取り出すと、第 9図に示すダイス型が得られる。このダイス型と対になる'ポンチ型も、同一製法により製作できる。この型は、実施例 1の型よりも更に耐久性に優れ、次のうな特徵を持っている。

表面樹脂層 3の役目は、実施例 1のところで触れたとおりである。そして、実施例 2のものにおいては、ェポキシ樹脂からなる表面樹脂層 3に、同じくエポキシ樹脂を含浸させたビニロン繊維製の編布を、少なくとも肩部になる位置において繊維を伸び切った状態にして、圧力を加えて両者を一体にし、編布層 1 1を形成している。 '表面樹脂層 3のエポキシ樹脂には、硬質で耐圧性ゃ耐摩耗性を持つ微粉末及び固体潤滑剤の微粉末を配合させて、耐圧性及び耐摩耗性を付与している。他方の編布層 1 1 のエポキシ樹脂には、硬質で耐圧性を持つ微粉末を配合させて、耐圧性を付与している。しかも、ビニロン織維自身が機械的強度ゃ耐摩耗性を持っており、その編布等で構成された編布層 1 1が表面樹脂層 3に食い込んだ形で一体化しているので、表面樹脂層 3の機械的強度と耐摩耗性を強化している。なお、ここで編布を使用したのは、鐵維がよく伸縮をし、肩部等の形状によくなじませることができるからである。

実施例 2の樹脂型の製法は、あらかじめ強化層 6を形成する工程及び纖維を伸ばしながら編布層 1 1を形成する工程等が増えたことで、実施例 1よりは複雑になっている。しかし、それらの工程を加えることで、表面層の機械的強度が増し、塑性変形に起因する摩耗変形を防ぐことができ、型の耐久性が大幅に向上する。

なお、実施例 2において、'強化体 5と一体の強化層 6 を形成しながら、その内部に先にサンドコア一 7 も形成していつたん取り出してから、第 8図に示す、それらの外周に表面樹脂層 3や編布層 1 1を形成する工程に移るようにしてもよい。

また、シートワックス 1 0を使用せずに、シートヮッタス 1 0.の厚さに相当する分だけ内面形状が小さい、コァーボックス 1 とモデル 2の組をもう一組用意して、二；組のものを使用して、同様の工程を踏むようにしてもよ

^: い。

なお、以上に示した実施例においては、強化体 5の変形渦巻形多層体は三日月状をしているが、このものはいつも三日月状になるとは限らず、肩部の構造等の諸条件によって、第 1 0図や第 1 1図に示すような形状になつたりする。

また、以上の実施例おいては、強化用繊維製織布を使用して変形渦巻形多層体を形成しているが、強化用繊維製不織布を使用する場合は、例えば第 1 2図のようにしてもよい。すなわち、強化用繊維を縦方向に引きそろえた不織布の中に、強化用繊維を横方向に引きそろえた不織布を巻き込んで使用するのである。

また、強化用繊維製フィラメントを使用する場合は、例えば第 1 3図に示すようにしてもよい。すなわち、樹脂槽 1 4を通したフィラメント 1 5を、ガイドローラ 1 6で左右にガイドさせながら、マンドレル 1 7に巻ていく。マンドレル 1 7に巻いたものの外周にマンドレル 1 7の軸線方向に手作業等で横糸 1 8を張った後に、またマンドレル 1 7の円周方向に巻く。必要回数巻き終つたら、マンドレル 1 7から取り外して使用するのである c 産業上の利用可能性

以上のように本発明による板金プレス用樹脂型およびその製造方法は金属製の板に対して絞り加工等の各種のプレス加工に適している

Claims

請求の範囲

1 . 強化用繊維で形成された変形渦巻形多層体の熱硬化性樹脂含浸硬化物で構成された強化体（ 5 ) が、局部荷重の用するダイス肩部及びノ又はポンチ肩部に形

5 成されている板金プレス用樹脂型。

'

2 . 前記変形渦巻形多層体が、強化用織維製織布で形成されているものである、請求の範囲第 1項記載の板金プレス用樹脂型。

3 . 前記変形渦巻形多層体が、強化用繊維製不織布 0 で形成されているものである請求の ϋ囲第 1項記載の板金プレス用樹脂型。

4 . 前記変形渦巻形多層体が、強化用繊維のフイラメントで形成されているものである、請求の範囲第 1項記載の板金プレス用樹脂型。

,

5 5 . 前記変形渦卷形多層体が、強化用繊維のうち 5 0 %以上の繊維の方向がダイス肩部及びノ又はポンチ肩部に掛かる荷重の方向とほぼ平行になつているものである、請求の範囲第 1項乃至第 4項のいずれかに記載の板金プレス用樹脂型。

0 6 . '、前記変形渦巻形多層体が、継目のない 1枚の強化用^維製布で形成されているものである、請求の範囲第 1項乃至第 3項のいずれかに記載の板金プレス用樹脂つ s —

O 89/03731 PCT/JP87/01029

7 . 前記強化用織維が、長鐵維である、請求の範囲

第 1項乃至第 6項のいずれかに記載の板金プレス用樹脂

型。 -

8 . 前記変形渦巻形多層体が、複数枚の強化用纖維

5 製布がそれぞれ鐵維の方向を異にして重ねられたものが

変形渦巻形に巻かれて形成されているものである、請求

の範囲第 1項乃至第 3項のいずれかに記載の板金プレス

用樹脂型。

9 . 前記強化用織維製織布が、異種の強化用繊維に 10 よる混織布である、請求の範囲第 2項記載の板金プレス

用樹脂型。

' 1 0 . 前記強化用繊維製不織布が、異種の強化用纖

維による混不織布である、請求の範囲第 3項記載の板金

プレス用樹脂型。

15 1 1 . 前記強化用纖維のフィラメントが、異種の強

化用織維による混合フィラメントである、請求の範囲第

4項記載の板金プレス用樹脂型。

1 2 . 前記強化用繊維が、炭素、アルミナ、ボロン、炭化けい素、ガラス、ァラミド、超高分子量ポリエチレ

20 ン、ビニロン、ポリエステル、ステンレス銅等の強化用

繊維である、請求の範囲第 1項乃至第 1 1項のいずれか

に記載の板金プレス用樹脂型。

1 3 . 前記熱硬化性樹脂含浸硬化物の熱硬化性樹脂力、エポキシ系、ポリイミド系、不飽和ポリエステル系、ビニルエステル系、ポリウレタン系等のような、常温で液状であるかあるいは 1 ◦ 0。c以下の加温で液化するか又は脱溶媒が可能である樹脂である、請求の範囲第 1項記載の板金プレス用樹脂型。

1 4 . 強化用繊維で形成された変形渦巻形多層体の熱硬化性樹脂含浸硬化物で構成された強化体が、局部荷重の作用するダイス肩部及び Z又はポンチ肩部に形成され、強化体の外側に表面樹脂層が形成されている板金プレス用樹脂型。

1 5 . 強化用繊維で形成された変形渦巻形多層体の熱硬化性樹脂含浸硬化物で構成された強化体が、局部荷重の作用するダイス肩部及び Z又はポンチ肩部に形成され、しかもその強化体の外側において、少なくとも肩部に位置する繊維が伸び切った状態にある強化用繊維製編布の熱硬化性樹脂含浸硬化物で構成された編布層が、ダィス型及び Z又はポンチ型の表面形状に沿つた形状で形成されている板金プレス用榭脂型。

1 6 . 前記編布層に使用される強化用繊維が、炭素、ァラミド、超高分子量ポリエチレン、チタン酸、ビニロン、ポリエステル、ナイロンのような、耐摩耗性を持つ材質の強化用繊維である、請求の範囲第 1 5項記載の板金プレス用樹脂型。 '

1 7 . 前記編布層に使用される熱硬化性樹脂が、ェポキシ系、ポリイミド系、不飽和ポリエステル系、ビニルエステル系、ポリウレタン系の樹脂のような、常温で

- 液状であるかあるいは 1 0 0 ^ec以下の加温で液化するか又は脱溶媒が可能である樹脂である、請求の範囲第 1 5 項記載の板金プレス用樹脂型。

1 8 . 強化用繊維の渦巻形に巻いて熱硬化性樹脂を

5 含浸させたものを、母型のダイス肩部又はポンチ肩部に当たる位置の側へ押し付けて変形させ硬化させることにより、強化用鐵維で形成された変形渦巻形多層体の熱硬化性樹脂含浸硬化物で構成された強化体を、局部荷重の0 掛かるダイス肩部及び Z又はポンチ肩部に形成する、板金プレス用樹脂型の製造方法。