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JPWO2020032084A1 - モータ駆動装置、電動オイルポンプおよびモータ駆動装置の故障検知方法 - Google Patents

モータ駆動装置、電動オイルポンプおよびモータ駆動装置の故障検知方法 Download PDF

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JPWO2020032084A1
JPWO2020032084A1 JP2020535825A JP2020535825A JPWO2020032084A1 JP WO2020032084 A1 JPWO2020032084 A1 JP WO2020032084A1 JP 2020535825 A JP2020535825 A JP 2020535825A JP 2020535825 A JP2020535825 A JP 2020535825A JP WO2020032084 A1 JPWO2020032084 A1 JP WO2020032084A1
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Abstract

モータ駆動装置であって、ロータおよびステータを有するモータと、前記モータに電気的に接続されるインバータと、前記インバータを制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、電圧指令値と、電流指令値と、前記インバータと前記モータとの間を流れる実電流と、に基づいて、少なくとも前記モータのインピーダンスの変化分を推定するインピーダンスオブザーバと、前記電流指令値と、前記インバータと前記モータとの間を流れる前記実電流との差分を算出する比較器と、前記インピーダンスの変化分が所定の閾値を超えた場合または下回った場合、または、前記比較器が算出した前記差分が所定の閾値を超えた場合または下回った場合に、故障フラグを出力する故障検出部と、を有する。

Description

本発明は、モータ駆動装置、電動オイルポンプおよびモータ駆動装置の故障検知方法に関する。
近年、自動運転機能を有する自動車や電動自動車等の普及が進み始めている。そのような車両では、いわゆる電動化が進み、油圧機構に代えて、モータや電動ポンプ等が用いられている。
日本国登録特許:特許4042050号公報
電動ポンプは、自動車等の車両に搭載され、例えば、エンジンや駆動用モータなどの冷却に使われる冷媒を循環させるのに用いられる。(例えば、日本国登録特許:特許4042050号参照)電動ポンプ等においては、何かしらの要因により故障した場合でも、車両を走行可能にするための冗長機能を持たせることが求められることもある。故障が発生した場合には、故障を検知した上で、当該箇所を切り離し、他の要素にて、その故障箇所の機能を代替させることが考えられる。
しかしながら、故障の検知は、各種のセンサが必要になり、構造の複雑化やコストの増加を招く虞がある。
そこで、本発明では、故障の発生を簡素な構造かつ低コストで容易に検知することができるモータ駆動装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の例示的な一実施形態のモータ駆動装置であって、ロータおよびステータを有するモータと、前記モータに電気的に接続されるインバータと、前記インバータを制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、電圧指令値と、電流指令値と、前記インバータと前記モータとの間を流れる実電流と、に基づいて、少なくとも前記モータのインピーダンスの変化分を推定するインピーダンスオブザーバと、前記電流指令値と、前記インバータと前記モータとの間を流れる前記実電流との差分を算出する比較器と、前記インピーダンスの変化分が所定の閾値を超えた場合または下回った場合、または、前記比較器が算出した前記差分が所定の閾値を超えた場合または下回った場合に、故障フラグを出力する故障検出部と、を有する。
本発明の例示的な一実施形態のモータ駆動装置の故障検知方法であって、インピーダンスオブザーバが、電圧指令値と、電流指令値と、インバータとモータとの間を流れる実電流と、に基づいて、少なくとも前記モータのインピーダンスの変化分を推定するステップと、比較器が、前記電流指令値と、前記インバータと前記モータとの間を流れる前記実電流との差分を算出するステップと、故障検出部が、前記インピーダンスの変化分が所定の閾値を超えた場合または下回った場合、または、前記比較器が算出した前記差分が所定の閾値を超えた場合または下回った場合に、故障フラグを出力するステップと、を備える。
本発明の一つの態様によれば、モータにおける故障の発生を簡素な構造かつ低コストで容易に検知することができる。
図1は、本実施形態の制御装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本実施形態における電流の差分を用いた故障検知システムの構成を示すブロック図である。 図3は、本実施形態におけるインピーダンスの差分を用いた故障検知システムのブロックを示す図である。 図4は、本実施形態の変形例の制御システムの構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るモータ制御について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
図1は、制御装置1の構成を示すブロック図の一例である。図1に示す本発明の一実施形態における制御装置1は、インバータ10と、トルク電流指令変換器20と、3相電流電圧指令変換器30と、インピーダンスオブザーバ40と、差分器50と、故障検出部60と、を有する。トルク電流指令変換器20と、3相電流電圧指令変換器30と、インピーダンスオブザーバと40、差分器50と、故障検出部60は、モータ制御装置として、マイクロコンピュータ100(以下、「マイコン」と記載)に搭載される。また、このマイコン100はインバータ10を制御する信号を出力し、その信号に基づきモータ200の駆動を制御する。
本実施形態において、モータ駆動装置は、モータ200と、制御装置1と、を有する。モータ200は、ステータと、ステータに対して相対的に回転可能なロータと、を有する。本実施形態のモータ駆動装置は、例えば、電動オイルポンプに用いられる。なお、モータ駆動装置は、電動オイルポンプ以外の用途に用いられてもよい。
モータ200には、角度センサ210が取り付けられる。角度センサ210は、ロータの回転角度を検知する。角度センサ210は、例えば、磁気抵抗素子とセンサマグネットとを組み合わせたものであってもよく、ホール素子(ホールICを含む)などであってもよい。なお、角度センサは、ロータの回転角度ではなく、ロータの回転速度を検出するものであってもよい。
インバータ10は、複数のスイッチング素子を有する。インバータ10は、ステータと、電気的に接続される。本実施形態におけるインバータ10では、スイッチング素子(FET,Field Effect Transistor)として、例えば、MOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等が用いられる。本実施形態において、モータ200は3相モータである。そのため、本実施形態におけるインバータ10は、6個のFETを有する。
インバータ10には、さらに、電流センサ220が接続される。本実施形態では、電流センサ220として、1または複数のシャント抵抗が用いられる。本実施形態では、1つのシャント抵抗から電流を検出する。なお、電流センサ220として、いわゆる3シャント抵抗が用いられてもよく、シャント抵抗以外のセンサが用いられてもよい。
制御装置1には、トルク指令値T*が入力として与えられる。トルク指令値T*は、トルクセンサ230によって検出されたトルクの値が図示しないフィルタによる処理後、アシストトルクとして入力されることにより得られる。 入力されたトルク指令値T*は、トルク電流指令変換器20に入力される。トルク電流指令変換器20は、トルク指令値T*に対し、ゲインとしてトルク定数を積算する処理を行い、3相の電流指令値I *、I *、I *に変換する。
電流指令値I*は、トルク電流指令変換器20から出力され、信号として3相電流電圧指令変換器30へ入力される。3相電流電圧指令変換器30は、電流指令値I*を、電圧方程式の逆変換により、所定の電圧指令値Vへと変換する。電圧指令値Vは、3相電流電圧指令変換器30から出力され、デューティに変換後、制御信号としてインバータ10に入力される。また、電圧指令値Vは、3相電流電圧指令変換器30から出力され、信号としてインピーダンスオブザーバ40へも入力される。
インバータ10は、電圧指令値Vに基づいて、各スイッチング素子を所定のスイッチングパターンにてON/OFF制御信号を生成(PWM制御)を行い、所定の電圧および電流をモータ200に与える。
インバータ10からモータ200へと与えられる実電流Iは、上述の電流センサ220によって3相の各相(U相、V相、W相)ごとに検出される。検出された3相の実電流I、I、Iは、信号としてインピーダンスオブザーバ40へと入力される。
インピーダンスオブザーバ40は、実電流Iおよび電圧指令値Vに基づいて、モータ駆動装置におけるインピーダンスの変化分ΔRを各相ごとに推定することができる。ここで、インピーダンスオブザーバ40は、例えば、本実施形態におけるモータの制御モデルの逆モデルに基づいた、外乱オブザーバである。しかしながら、インピーダンスオブザーバ40は、外乱オブザーバ以外のオブザーバであってもよい。また、インピーダンスオブザーバ40は、実電流Iに基づいて、下記の数式1により実電圧V(実3相電圧)を算出することができる。
Figure 2020032084
数式1において、Rthはモータのインピーダンス、ΔRthはモータのインピーダンス誤差、Lはインダクタンスである。また、EMFは逆起電力である。
各相ごとのインピーダンスの変化分ΔRthは、3相電流電圧指令変換器30へ、フィードバックされる。3相電流電圧指令変換器30は、フィードバックされた各相ごとのインピーダンスの変化分ΔRthと、電流指令値I*と、実電圧Vに基づいて、下記の数式2により各相ごとの電圧指令値V 、V 、V を出力する。
Figure 2020032084
数式2に示されるΔRtha, ΔRthb, ΔRthcには、インピーダンスの温度変動分と故障による変化分が含まれる。ところで、電動オイルポンプでは、冷媒である油の温度を測定している場合が多い。この時、測定した油の温度とモータコイル温度や駆動回路の温度は、温度平衡状態になることから同じ温度となる。したがって、測定した油温を用いて温度によるインピーダンス変化分を除いた値をΔRtha, ΔRthb, ΔRthcとすることが望ましい。
差分器50には、電流センサ220から検出された実電流Iと、トルク電流指令変換器20から出力された電流指令値I*と、が入力される。差分器50は、実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIを計算する。
実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIおよびインピーダンスの変化分ΔRは、信号として故障検出部60に入力される。故障検出部60は、実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIおよびインピーダンスの変化分ΔRに基づいて、各故障(デューティ故障、シャント抵抗の故障、インバータのFETの故障、角度センサの故障、モータの構造の故障など)を判定することができる。
例えば、デューティ故障、シャント抵抗の故障、インバータのFETの故障は、インピーダンスの変化分ΔRと実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIとを利用して、判定することができる。デューティ故障においては、実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIとを累積加算することにより、故障の判定を行う。また、角度センサの故障は、実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIに基づいて、判定することができる。モータ駆動装置におけるインピーダンスの変化による故障は、インピーダンスの変化分ΔRに基づいて判定することができる。
さらに故障によって発生するΔRは、故障自体が電気電子部品ごとに独立して起きることから、ΔRtha, ΔRthb, ΔRthcの内、1つの相についてのみ変化が現れる。したがって、多数決を行い、所定以上の大きさの変化を示す1相を取り出すことで、故障検出の精度を上げることができる。
なお、故障検出部60は、実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIおよびインピーダンスの変化分ΔRだけでなく、角度センサ210の出力値も利用して、上述の故障を判定してもよい。
また、本実施形態では、トルク電流指令変換器20の出力と3相電流電圧指令変換器30の出力とが、それぞれ、インピーダンスオブザーバ40や差分器50などに、フィードフォワードされている。すなわち、トルク電流指令変換器20と3相電流電圧指令変換器30とにより、フィードフォワード制御系が構成されている。
<ΔIによる故障検出ロジック> 次に、故障検出部60における実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIを用いた故障検出のロジックを説明する。図2は、実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIを用いた故障検知システムの構成を示すブロック図である。まず、実電流Iと電流指令値I*に対して、角度センサ210が検出したロータの回転角度(電気角)に基づいて、3相2軸変換が行われる。ここで、2軸とは、いわゆるd−q同期座標系である。ロータが有する永久磁石の磁束(N極)方向をd軸とし、d軸から角度θの正方向に90度進んだ方向をq軸としている。ここでいう角度θは、電気角で表されるものをいう。
上述のように、実電流Iは、電流センサ220などによって検出される。検出された実電流Iは、角度センサ210が検出したロータの回転角度(電気角)に基づいて、3相2軸変換が行われる。
3相2軸変換が行われた実電流ICNVの値と、電流指令値ICNV *との比較が行われ、その比較結果に基づいて、故障の判定が行われる。故障があると判定される場合、故障検出部60は、故障フラグ70(信号)を出力する。例えば、故障検出部60は、3相2軸変換が行われた実電流Iの値と、電流指令値I*との差分ΔIをd軸、q軸それぞれについて計算する。続いて、d軸、q軸それぞれについて、目標値となるΔIの差分値ΔIと実際の差分値ΔIを求める。そして、各軸のΔIとΔIの差を加算する。上記方法により加算された値が所定の閾値を上回る場合(または下回る場合)に、故障と判定する。故障検出部60から出力された故障フラグ70に基づいて、制御装置1は、例えば、モータ200の駆動の停止などを行う。
実電流Iと電流指令値I*との電流の差分ΔIを利用した故障検出の一例として、角度センサ210の故障検出について、説明する。
角度センサ210が故障した場合、故障した角度センサ210から出力されるロータの位置情報に基づいて、上述のフィードフォワード制御を含む制御が行われることになる。この場合、故障がない場合の実電流Iと故障がある場合の実電流Iとの間には、電流値に差が出てくる。実電流Iと電流指令値I*とに基づいて、差分ΔIがd軸、q軸それぞれについて計算される。d軸、q軸それぞれについて、目標値となるΔIの差分値ΔIと実際の差分値ΔIを求め、各軸のΔIとΔIの差を加算した値が所定の閾値を超える場合(または下回る場合)には、角度センサに故障が発生していると判定され、故障フラグが出力される。
なお、3相2軸変換が行われた電流指令値ICNV *(指示電流)に対しては、図4に示すように、さらに検出マージンmを加算し、3相2軸変換が行われた実電流ICNVの値と、検出マージンmが加算された電流指令値(ICNV *+m)との比較を行い、その比較結果に基づいて、角度センサの故障の判定を行ってもよい。検出マージンmを使うことで、閾値を可変とすることができる。
外乱要因の大きさによって、電流の目標値となるΔIの差分値ΔIと実際の差分値ΔIが変化する。検出マージンは外乱要因の変化による誤検出・未検出を防ぐため、故障判定閾値を変動させるために使用する。外乱要因には、電源電圧、モータ回転速度、目標トルク、モータ巻線温度、とが含まれる。
<ΔRによる故障検出ロジック> 次に、故障検出部60におけるΔRを用いた故障検出のロジックを説明する。
インピーダンスオブザーバ40は、3相の電圧指令値V 、V 、V と実3相電圧V、V、Vとの差分を計算する。3相の電圧指令値V 、V 、V と実3相電圧V、V、Vとの差分、および、3相の電流指令値I *、I *、I *とに基づいて、数式2において電圧の差分ΔVを電流指令値I*で除することにより、インピーダンスの変化分ΔRを求める。
算出されたインピーダンスの変化分ΔRと所定の閾値との比較が行われ、その比較結果に基づいて、故障の判定が行われる。故障検出部60は、故障が発生していると判定された場合には、故障フラグ70(信号)を出力する。
インピーダンスの変化分ΔRを利用した故障判定の一例として、インピーダンス故障について説明する。
ステータは、複数のコイルを有する。インピーダンス故障の一例として、コイルを構成する巻線の断線や、コイルに接続されるバスバ等の変形などがある。
このようなインピーダンスの故障が生じた場合には、故障がない場合におけるインピーダンスと故障がある場合におけるインピーダンスとの間に差分、すなわち、インピーダンスの変化分ΔRが出てくることになる。故障検出部60は、インピーダンスの変化分ΔRが、所定の閾値を超える場合(または下回る場合)には、インピーダンスに故障が生じていると判定し、故障フラグ70を出力する。
<ΔIおよびΔRによる故障検出ロジック> 上述した故障の判定では、実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIおよびインピーダンスの変化分ΔRのいずれか一方のみを用いていた。しかしながら、実電流Iと電流指令値との電流I*の差分ΔIおよびインピーダンスの変化分ΔRの両方を用いて、モータ駆動装置における故障の判定が行われてもよい。
例えば、インバータ10の制御信号であるデューティに異常があった場合、電流センサに故障が発生した場合、または、インバータ10が有するスイッチング素子(FETなど)に故障が発生した場合には、実電流I、実電圧V、インピーダンスRの各値が、上述の故障がない場合と比較して、変化することになり、実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIおよびインピーダンスの変化分ΔRの両方の値が変化する。
したがって、実電流Iと電流指令値I*との差分ΔIが所定の閾値を超えた場合(あるいは下回った場合)、かつ、インピーダンスの変化分ΔRが所定の閾値を超えた場合(あるいは下回った場合)には、インバータ10の制御信号であるデューティに異常があった場合、電流センサ220に故障が発生した場合、および、インバータ10が有するスイッチング素子(FETなど)に故障が発生した場合の少なくともいずれか1つに故障が発生したことになる。すなわち、故障検出部60は、実電流Iと電流指令値I*との電流の差分ΔIおよびインピーダンスの変化分ΔRの両方の値に基づいて、これらの故障を判定し、故障フラグを出力することができる。
言い換えると、故障検出部60は、実電流Iと電流指令値I*との電流の差分ΔIおよびインピーダンスの変化分ΔRの少なくともいずれか一方の値に基づいて、デューティの異常、電流センサの故障、スイッチング素子の故障、角度センサの故障、インピーダンスの故障の少なくともいずれか1つを判定することができる。
上述の実施形態では、モータの制御に関するものである。しかしながら、本発明は、当該モータを用いる電動パワーステアリング、電動ポンプや他のアクチュエータなどに用いられてもよい。
本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。

Claims (12)

  1. モータ駆動装置であって、ロータおよびステータを有するモータと、前記モータに電気的に接続されるインバータと、前記インバータを制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、電圧指令値と、電流指令値と、前記インバータと前記モータとの間を流れる実電流と、に基づいて、少なくとも前記モータのインピーダンスの変化分を推定するインピーダンスオブザーバと、前記電流指令値と、前記インバータと前記モータとの間を流れる前記実電流との差分を算出する比較器と、前記インピーダンスの変化分が所定の閾値を超えた場合または下回った場合、または、前記比較器が算出した前記差分が所定の閾値を超えた場合または下回った場合に、故障フラグを出力する故障検出部と、を有する、モータ駆動装置。
  2. 前記インピーダンスの変化分は、前記ステータに発生した故障に起因し、前記故障検出部は、前記故障フラグを出力する請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記インピーダンスオブザーバは、推定した前記インピーダンスの変化分から、温度による前記インピーダンスの変化分を除く処理を行う、請求項1または2に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記インピーダンスオブザーバは、多数決により、故障している相の特定を行う、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記モータは、前記ロータの回転位置を検出し、前記ロータの位置情報を出力する角度センサを有し、前記比較器は、 前記位置情報に基づいて、前記実電流に対して3相2軸変換を行い、 前記位置情報に基づいて、前記電流指令値に対して3相2軸変換を行う、請求項1に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記差分は、前記角度センサの故障に起因する、請求項5に記載のモータ駆動装置。
  7. 前記比較器は、前記実電流に対する前記3相2軸変換において、検出マージンを加算する、請求項5または6に記載のモータ駆動装置。
  8. 前記モータは、さらに、前記モータに流れる前記実電流を検出する電流センサを有し、前記インピーダンスの変化分と前記差分とに基づいて、前記電流センサの故障を判定し、前記故障フラグを出力する、請求項1に記載のモータ駆動装置。
  9. 前記故障検出部は、前記インピーダンスの変化分と前記差分とに基づいて、前記インバータを制御する信号であるデューティの異常を判定し、前記故障フラグを出力する、請求項7または請求項8に記載のモータ駆動装置。
  10. 前記インバータは、複数のスイッチング素子を有し、前記故障検出部は、前記インピーダンスの変化分と前記差分とに基づいて、前記スイッチング素子の故障を判定し、前記故障フラグを出力する、請求項8または請求項9に記載のモータ駆動装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のモータ駆動装置を有する、電動オイルポンプ。
  12. モータ駆動装置の故障検知方法であって、インピーダンスオブザーバが、電圧指令値と、電流指令値と、インバータとモータとの間を流れる実電流と、に基づいて、少なくとも前記モータのインピーダンスの変化分を推定するステップと、比較器が、前記電流指令値と、前記インバータと前記モータとの間を流れる前記実電流との差分を算出するステップと、故障検出部が、前記インピーダンスの変化分が所定の閾値を超えた場合または下回った場合、または、前記比較器が算出した前記差分が所定の閾値を超えた場合または下回った場合に、故障フラグを出力するステップと、を備える、モータ駆動装置の故障検知方法。
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